異世界行ったらステータス最弱の上にジョブが謎過ぎたからスローライフ隠居してたはずなのに、気づいたらヤバいことになってた

カホ

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第2章 チート街道驀進(不本意)

THE!世間知らず (3)

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というわけで翌日。

「おい、セン……。何も俺までこんな早朝に引っ張り起こさなくとも……」
「ダメ。だって言い出しっぺはノルだもん」

現在は朝7時。地球にいた頃はとっくに起床している時間だ。全然!全く!これっぽっちも早くない。毎日正午近くに起きるノルはたるんでいる!

朝ごはん前にノルを引きずって調薬室に向かい、私は中に入る。

そしてノルをその辺にペイッと置いて、まずは牙のツボを覗き込む。

ツボの中に昨日まで入っていた回復薬ポーションがなくなっていた。

あれ?蒸発でもした?

「…ってそんなわけないか」

そんなわけあったら、この部屋にある回復薬ポーション全部蒸発してるわい。

もう一度ツボの中を覗き込むと、ツボの底に緑色の指輪が落ちていた。

……ん?緑色の指輪?私が昨日入れた指輪は白かったよね?

私はその緑指輪を取り出す。

外観は、昨日私が作った指輪で間違いなかった。間違いないんだが……。

「なんで変色してるの?」

そこ、大問題。天使の回復薬ハイ・ポーションも緑色だけど、それと関係してるの?

「セン、考えてみればわかるだろ?その指輪が、天使の回復薬ハイ・ポーションを吸収したんだよ」
「そんなもん?」
「そんなもん」

まあ、確かにそう考えるのが一番手っ取り早いよね。私はこの指輪を鑑定してみた。


生命の守護……夢幻級。身につけた者のHPを毎秒10回復。


「すっごーー!!!」

ノルの言うとおりになっちゃった!!本当にすっごいのができた!!1秒に10回復だよ?1分で600じゃん!

「ノル!見て見て!すごいのができた!」
「おお!やっぱり俺の言うとおりだったな!」
「これだと、悪魔の回復薬マナ・ポーションの方でも何か作れるんじゃないかな?」
「可能性はあるな」
「じゃあやってみよっか!」

だがここで問題が一つ。悪魔の回復薬マナ・ポーションはストックが少なめなのだ。

「ねえ、ノル。食事のあとちょっとメアリーモンキーを死ぬほど討伐して来てくれない?」
「俺が?」
「そう、ノルが」

私はできればこれ以上バグになりたくないのです!!

「わかった。メアリーモンキーだな?できるだけ多く倒してくるよ。俺なら余裕だ」
「わーい!」


◇ ◇ ◇

その後、悪魔の回復薬マナ・ポーションを用いた指輪は、知恵の守護という名前のアイテムになった。

このアイテムも、夢幻級の毎秒MP10回復の効果を持っていた。

これで行く先々で怪我をしても、回復薬ポーションに厄介になる必要がなくなってくるね!と私はひじょーに喜んだ。

しかしこの時、私はまだ知らなかった。

この世界に、0時をまたぐ以外にHPMPを自然回復させる方法はないことを。
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