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本編
1年生 秋 第14話
しおりを挟む次の日、昼休みのこと。
まあ、昼休みとは言っても授業の復習が殆どで、今日は午前中で授業が終わったんだけどね。
「どうしよう…前の試験の順位より下がってたら」
「何言ってるの、っていうかまだ試験終わってないのに今から弱気になってどうするの」
いつものように2人で食堂に行き、ご飯を食べていた。
いつも、彼は機嫌が良い時を除いて割と消極的な方だけど、試験が間近に迫っている事もあって今日は一段と消極的だった。
「だって、僕は別に勉強が出来るわけでもないし…って言うかそれ、こないだ僕が言った台詞…」
「この間…」
そういえば、この間2人で帰っていた時に文化祭の愚痴のような物をこぼした私をなんか励ましてくれたんだったね。
「ああ、そういえば」
「…まだ不安はある?ってまだ文化祭始まってないけど」
「心配してくれたんだ」
「…まあね」
「クラスの方は正直まだちょっと不安かな…でも、前は不安の方が大きかったけど、今は楽しみだって思える」
私は、昨日の帰り雪花にも話した事を話した。
彼は良かったと言って笑顔になってくれた。
あの日までは、確かに素直に楽しみたいという気持ちと、不安な気持ちがまだ入り混じってた。でも、あの時の彼の言葉に励まされた事は事実だ。
「でも、まだ僕何も出来てないし文化祭はこれからだから…えっと、愛川が楽しめるように…頑張るよ」
あの時、あの何気ない言葉で大きな不安が和らいでいった。
そしてそれと同時に昨日の雪花の言葉を思い出した。
『好きなんでしょ、彼のこと』
………いやいやいや、違うって…!
違うよ、絶対…
違うはずなんだけど…
何故か頭から離れない。
「…ありがとう」
お礼を言ったが、妙に意識してしまった。
もしかしたら顔が赤くなっているかもしれない。
「…ああ」
え…
そう言った彼の表情を見て私は驚いた。
口元を手で隠しているが、頬は赤く染まって
まるで私の今の心の内が移ってしまったかのようだった。
伝わり合っているようで、どうしたら良いのか分からなくなった。
「えっと…お皿、返してきてもいい…?」
「え…あ、ああ、っていうか別に言わなくても」
「あっ、そうだね…まあ、確かに…」
焦って咄嗟に口に出したが、どうしてか動揺して疑問形になってしまった。
別にいつもわざわざお皿を返す時にいちいち聞いたりしないのに。
先週図書室でも同じように動揺してしまったけど、さっきは確実に顔に出てしまった。
お皿を返した後もどうしたら良いのか分からず戻るに戻れなくて、お手洗いに行くふりをして心を落ち着かせた。
お皿を返しに行くって言っただけだし、そろそろ戻らないと心配するだろうから戻らないと。
どうにか、心は落ち着いたが、どうして彼の顔も赤くなっていたのか、鏡に映る自分を見ながら考えても分からなかった。
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