別にこれはいつも通りで

松葉 楓

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本編

1年生 秋 第15話

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今日もまた、放課後の図書室で勉強会が始まる。
私達が図書室に着いた時には雪花と晴夏ちゃんはもう既に図書室に着いていた。

「ごめん2人とも、お待たせ」

「あら、実春」

「あ、ちょうど良いところに!」

「ん?」

「ちょうど今、実春ちゃんに見てもらいたい問題解き終わったんだけど、これ見て欲しい!」

「…いいよ、ちょっと待ってね」

私は鞄を置いて椅子に座り、筆記用具をとりあえず机に出して、横に寄せる。
そして、晴夏ちゃんから答えが書かれた問題を受け取り問題を眺めた。

晴夏ちゃんは自信がないのか、若干眉をひそめながら、不安そうに自分の教科書と私を交互に見ていた。

「そんな心配しなくても、大体あってそうだよ」

「えっ、本当⁈」

「うん、ちゃんと見てみるからもう少し待ってて」

私は、答えを考えながら半分素っ気なく大体あってそうだと伝えたが、本人の中ではだいぶ安心出来たようで期待の入り混じった目になった。
実際見ている限り、大体あっている。

「ほとんど正解だよ!間違ってたのは…ここと、ここの2箇所だね」

「んー、違ってたかー
…なんで違うんだろう」

「えっとね…」

間違いはあったものの、前回が赤点だった彼女からしたら急成長だ。
私は間違っていた原因とその問題の考え方を教えた。

「じゃあ、もう1回この2問、解いてみて」

「分かった!」

問題を晴夏ちゃんに返すと一瞬考えるような仕草をしてから、晴れやかな顔で問題を解き始めた。
もうきっと、大丈夫なはず。

自分も勉強しよう。昨日は英語だったから今日はどうしよう。
ふと、横を見ると英語の次に苦手だと言っていた世界史を開いている彼がいた。

隣に座る彼の横顔は普段のように戻っていて、真面目に勉強をしている。
食堂に戻ってきた時には既に顔は平常に戻っていた。

世界史…
今日は世界史にしよう。
私は鞄から世界史の教科書とノートを取り出して、とりあえず横に寄せてあった筆記用具の下に重ねて置いた。

それとほぼ同時に問題を解き終わった晴夏ちゃんが私に再度問題を見せた。
晴夏ちゃんの顔はさっきよりも自信のある表情だった。
もちろんどちらも正解だった。

「正解だよ!もう問題ないね」

「良かった、ありがとう!」

「これなら、平均ぐらいの順位取れそうだよ!」

「えっ、そうかな…赤点は回避出来そうだけど」

「うん、それは間違いないね。まあ、他の教科は別として」

「他の教科…そうだね、他の教科も頑張らないとだったね、実春ちゃん、引き続きよろしくね!」

自信が湧いてきたのか、よし頑張るぞと小さくガッツポーズをしながら晴夏ちゃんは他の教科の勉強へと移った。

そんな晴夏ちゃんを眺めた後、ちらっと彼を見た。
ふとまた、さっきの食堂でのことを思い出した。
どうして彼の顔も赤くなってたんだろう…

目を閉じて思い出そうとすると、彼の表情まで思い出して出てきそうだったので慌てて目を開けた。
危ない、危ない。
自分自信が、また顔に出てしまいそう。
目を閉じるのは止めよう…

その後も、私は時折そのことを考えながら世界史の勉強を進めて、勉強会が進んで行った。
だけど、考えれば考えるほど分からなくなる一方なのであった。



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