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本編
1年生 秋 第21話
しおりを挟む「えっ、熊…⁈」
先程の私達のように驚く晴夏ちゃん。
まさに想像した通りの反応で、とても驚いていた。
「熊が出たの⁈」
「そうそう」
「学校の方にも連絡が来たらしいよ」
「本当に熊出たんだ…」
「人里にも降りて来たんだね」
「そうみたい、私達も聞いた時は驚いたよ」
「詳しい話を聞こうと思ったんだけど、彼まだ試験中で」
「もうそろそろ終わりそうかな…」
「今、皆んな食堂にいるよって一応メール送ってみるよ」
今はもう12時になるところだ。
私達が試験を終えたのが、11時ぐらいだったので、もうそろそろ終わるぐらいかなと思っていた。
「あ、来たよ」
「あ、お疲れ」
「真堂くん、お疲れ様!」
「ああ」
予想は当たっていたようで、メールを送ってから割と直ぐに食堂にやってきた。
私達は真っ先に熊の話を持ち出した。
「ね、熊が出たって聞いたんだけど」
「あ、その話知ってたんだ」
「知ってる、少なくともここの3人は皆んな知ってるよ」
「そうなんだ。いや、まさか熊が出るとは僕も思わなかったけど」
「やっぱり誰が聞いても驚くよね」
「ああ、でもニュースで食料が少なくなってるみたいだっていうのを聞いたことがある。それに社会環境が変わって来たのもあるみたいだし」
「なるほど」
「だから最近は人里に降りてくることも珍しくなくなって来たのかなって」
「なるほど……ふふっ」
「おい、お前…人が真面目に話してるのに」
「ごめん、なんか真面目に話してるのが面白くてつい」
とても真剣に話していたので、ついつい笑ってしまった。
「おい…」
「でも、今後もしかしたら学校の近くでも出没することがあるかもしれないよね」
「えっ、それは嫌だな」
「山からは少し離れているけど、出ない保証はないよな」
「駅前ぐらい栄えていれば出ないだろうけど…」
「そうね、駅前は田舎っぽくないし流石に出ないよね…って、あれ、今日お弁当じゃないの?」
「ああ、今日は違うよ」
珍しいこともあるもんだ。いつもお弁当なのに。
「捕獲されたって連絡が来た後、慌てて家出てきたから忘れてきた…」
なるほど、これはなんとも彼らしい理由だ。また、笑い出しそうになるのを今度は必死に抑えた。
私と雪花は先に食べていたけど、彼と晴夏ちゃんは今から注文するところだった。
「実春ちゃんはいつも食堂のランチなの?」
「ん?そうだよ」
「実はずっと食堂のランチ食べてみたかったんだよね」
「そういえば普段はいつご飯食べてるの?」
「えっと、5時間目の休み時間の時か、昼休み放送室までの移動中に」
「えっ、移動中⁈」
「そうだよ、流石に授業中は食べないけど」
「あ、さっきの話聞こえてたのね」
「もちろん、聞こえてたよ」
聞こえてたんだ。まあ、流石に授業中に食べる人はいないか。漫画とかじゃあるまいし。
「じゃあ、実春ちゃん!実春ちゃんのオススメとかある?」
「オススメか…えっと、よく食べるのは丼物とかかな」
そう言って私はメニューを一緒に見ながら私が普段食べている物を勧めた。
2人は普段食堂にこないから食堂のランチを食べれることが嬉しいようだった。
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