大晦日の夜に

325号室の住人

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背筋がスッと寒くなった時だった。
俺の背中の真ん中を、ツツツーッと何かが触れた。

叫び出しそうな俺の口を、背後からの手が押さえつける。

「叫ばないでくださいよ。」

耳元でした声は、学生バイトのイチだった。

俺はモゴモゴとしながら、イチを振り返ろうとした。
けれど、それは叶わない。

イチの左手が、俺の首筋や胸、臍と通って、股間に到達したからだ。

「はぁ…カズさん、アレを見てヤる気になっちゃいましたかぁ? 勃ってますよぉ。」

パンツに制服のズボンやエプロンもあるのに、モゾモゾと動くイチの手はピンポイントで俺のペニスを撫でる。
確かに、熱が集まって臨戦態勢が整いつつあるのは感じていた。

「イチ、そろそろ閉店準備を…」
「何言ってんスか、カズさん。もう閉店準備は終わってますから。」
「へ?」
「店の時計、ずらしたんスよ。カズさんとイイコトしたくて。」
「何を」

全て言う前に、イチに唇を奪われる。

──俺のファーストキス…男と……

イチはいろいろなことによく気がつくし、俺に懐いてくれて、テキパキとよく働く子だと思っていたのに……もろもろのことに呆然となる。

「…ん!」

いや、呆然としている場合ではなかった。
イチの舌が、俺の口の中に入ってきた。

服越しにペニスを撫でていた手は、既に俺の後頭部をグイグイ押して、イチとの深いキスを手助けしている。

耳に響く唾液の混ざる音や、自分やイチの荒い呼吸に、頭の中がだんだん麻痺してくる。

俺より頭一つ分背の高いイチの膝が、俺の股間をゴリゴリと刺激してくる。

「ぁあっ…んっ…んんぅ…………」

膝がガクガクとして立っていられなくなる。
イチの腕に誘導されるようにテーブルの縁に浅く座ると、グイグイと膝による刺激で射精欲が高まってくる。

「イッちゃ、あ~…」

すると、途端に股間への刺激が止み、唇も解放された。


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