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《ママぁ、はやくおにくぅ…》
《アタシが1ばんなのぉ!》
《ぼくもたべたいのにぃ…》
「みんなに1切れずつ貰ってるから安心していいよ。」
《〈〈わーいっ!〉〉》
仔犬?達はすくすくと育ち、たった数日でも食べる量もお喋りも上手になった。
ここ数日、彼は顔を見せない。
僕も正直今は性欲のせの字もなく、子育て?に精一杯という状態だ。
とは言え、こうして仔犬らにママと呼ばれながら一緒にステーキを食べるだけなのだが。
けれど、初めて子らに会ってから数日でだいぶ体力は戻ったように感じた。
そんなある日、彼がこの部屋にやって来た。
《おじさん、今日はまだ明るいよ?》
《それに、今はママとオヤツ食べてお腹いっぱいだよ。》
《魔力のごはん食れられない。》
『おじさんではないです。私は君たちの父上…お父さんですよ。』
《お父さんって、パパ?》
『そうも言いますね。』
《ママと話せないのに?》
《ママに大好きって言われてないのに?》
《ぼくら3人で張った結界破れないのに?》
『……そう、です。だから、ママとお話したいのです。少し、ママを貸してくれませんか?』
《〈〈えぇーーーー! ヤダぁ!!〉〉》
『そこを何とか…』
彼は、子らと僕の知らない言葉で話し始めた。
僕には子らの言葉しか頭の中に響いて来ないので理解できないのだけれど、どうやら子らと彼との交渉は決裂したようだということは伝わってきた。
けれど、僕の方がダメだった。
彼を前にすると、僕の後ろが疼いて頭の中がアノことでいっぱいなる。
まだ彼の名前も知らないのに体の関係になって、彼との間には子どももいるだなんていう、どちからと言えば被害者になり得るような立場だというのに体は彼を求めているようだ。
僕は自分がわからないし、この気持ちをうまく言葉にすることもできなくて…
頭がクラクラとしたと思ったら、気付けば彼の服の裾を握って、その広い背中に額を寄せていた。
子らが駆け寄り、足に纏わり付きながら、
《ママ【つがい】に反応しちゃってる!》
《【つがい】だからって、おじさんだけのものにならないで!》
《ママはぼくたちのママだよ!》
「【つがい】?」
《うん! ママとあのおじさん【つがい】なんだよね…》
《ぼくたちのお父さんだから、ぼくたちいつも【魔力のごはん】もらってるの。》
《ママとおじさんとアタシたち、とても魔力の相性がいいんだよ!》
「【魔力の相性】?」
《だから【つがい】になって、わたしたち生まれたのよ!》
《やっぱりあのおじさん、ママに何も言ってないんじゃない!》
《でももう、ママの体がお父さんに反応しちゃってるや!》
《このままじゃ、ママが病気になっちゃう。》
《仕方ないね。ママ、【おじさんの魔力】浴びてきて。それで、ちゃんと元気にアタシたちのところに戻ってきてね。》
「魔力…浴びる?」
《ママぁ、辛くなったらアタシを呼んでね。》
《やだぁ! ぼくを呼んでよぉ!》
《わたしも呼ばれたい!》
と、仔犬な子らに背中を押された。
僕は3匹の仔犬の鼻の上にキスを落とすと、
「ごめんね。ちょっと行ってくるから、お昼寝していて。」
《〈〈はぁい!〉〉》
『安心してください。絶対にママを泣かせません。』
そうして僕は、彼と一緒にその部屋を出た。
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