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【本編】
最終話 育てる恋
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二人で迎えた、幸せな朝。
浩誠が寝癖と葛藤している間、マサは共有スペースのキッチンへ赴き、テキパキと朝ごはんを準備していた。
「あれ、マサくん? アメリカから帰ってきてたのか?」
匂いに釣られてきたのは、春陽だった。
「あァ、浩誠が死にそうだからな。あいつ、俺がいないとダメなんだ」
「ふーん。……俺の分は?」
「ねェな」
「だよね」
残念そうな春陽はカップ麺にお湯を注ぎ、リビングで食べ始めた。
パラパラと現れ始めるNovaメンバーたちを横目に、マサは黙々と、浩誠のための朝ご飯を仕上げていった。
マサは出来上がったご飯をお盆に乗せ、部屋へと運んだ。
厚切りベーコンとスクランブルエッグ、フルーツたっぷりヨーグルト、そしてトースト。手際よくテーブルに並べていくと、鏡の前に居た浩誠がふらっとやってくる。どこか様子のおかしい浩誠は、椅子に座った後も、ぼーっと宙を見つめていた。
「んだよ浩誠、疲れたのか?」
「いや……昨日のマサ、可愛かったから……」
「可愛いってなんだよ。かっこいいの間違いだろ?」
「ん……」
我ここに在らずで一向に食べ始めない浩誠を見て、マサはため息混じりに、スプーンにすくったヨーグルトを差し出した。素直に口を開く浩誠は、ヒヨコみたいで可愛かった。
着替えはひとりで出来ると言い張る浩誠に、マサはのんびりコーヒーを飲みながら様子を伺った。しかしなかなか上手くいかないようで、仕事の時間が差し迫ってくる。
「……おい、いつまで格闘してんだよ」
シャツのボタンを半分も留められず、肩で息をついている浩誠に、マサが呆れたような、でも楽しそうな声をかける。
「自分でやる……」
「はいはい、わかったから。じっとしてろ」
マサが浩誠の正面に立って、迷いのない手つきでボタンを一つずつ留めていく。ボタンを留め終わるまで、浩誠はマサの胸元あたりから目を逸らそうとしなかった。
(……視線バレバレだ、むっつりめ)
結局、髪の毛もマサが直してやって、外行きの浩誠が完成した。
「じゃあ、行ってきます……」
食器を片している間に部屋を出ようとする浩誠を、マサが追いかけた。既に廊下への扉は少し開かれていたが、構わず浩誠を捕まえる。
「浩誠、忘れもん」
「ん?」
振り返る浩誠の頬に、ちゅ、と口付けを落とした。
「気ぃつけて、頑張れよ」
そう声を掛けると、ぶわっと耳まで赤くなる浩誠。その様子は、どうやら扉の外に待機していたStar Novaにも丸見えだったようで。
扉が閉まる寸前、雪乃と視線が合う。すぐにわいわいと楽しそうな声が聞こえてきた。
(片手使えねェんだから休ませてやれよ、ルカも鬼だな)
暇を持て余したマサは、心の中で小さく舌打ちする。からかう相手の居ない部屋は、どうにも落ち着かなかった。
このまま居ても退屈だ。
とりあえず買い出しにでも行くか、と財布を掴んで部屋を出る。階段を降り、玄関に向かった、その時だった。
背後から声がかかる。
「マサ」
「ん? ……ルカか」
雪乃と浩誠は既に仕事に行ってしまった。この状況を誤魔化してくれるやつは、もうここには居ない。
めんどくせェ、とマサが顔を顰めた時、何かが飛んできた。咄嗟にそれを受け止める。
「……鍵?」
「そこの」
指さす先は、目の前の玄関だった。
「……おう、サンキュー」
手を振りながら、ルカに背を向ける。
この鍵を持つのは、四年ぶりだった。
(ようやく、認めてもらえたか)
◾︎
「ただいまー、って……」
机に広げられたタブレットと資料。音楽を流して作業に集中していたマサが、浩誠の声にようやく顔を上げた。そのまま、ゆっくりとヘッドホンを首に掛ける。
「ん? あぁ、おかえり」
「仕事休みじゃなかったのかよ」
「お前が仕事なせいで暇なんだよ」
浩誠はなかなか座らず、立ったまま、何か言いたげにマサの方へ手を伸ばしてくる。
その様子に、マサは首を傾げた。
「なんだ? 手ェ痛いか?」
「なんだ、って……おかえりの、ハグ」
一拍置いて、マサが笑い声を上げた。
「んだよ、いいだろ! せっかく一緒に暮らしてるんだし。行ってらっしゃいのキスはしてくれただろ!」
怒りながら近づいてくる浩誠の身体を、マサが抱き寄せた。むすっとした顔のまま、浩誠もそれを抱き返してきた。
甘えたな彼氏が少しだけ可愛らしくて、誇らしかった。
マサがサラダを盛り付けている横で、浩誠はカレーの様子を見ていた。時折かき混ぜながら、マサの方をチラチラと見てくる。その表情は、どこか嬉しそうだった。
「なぁ。……いつか、一緒に暮らしたいな」
「だな。アイドルやめてアメリカ来るか?」
軽い気持ちで言葉を返す。途端に、浩誠の笑顔が難しそうな顔に変わってしまった。
「なんだよ」
「……マサは、日本、戻ってこねぇの」
「仕事辞める気はねェよ」
「辞めろとは言ってない。でも……そっか。俺がアメリカ行けばいいのか」
浩誠が寂しげに顔を伏せるのを見て、マサも、少しだけ切なくなった。今は二人で居られるが、クリスマスが終わればまた、遠い空の下での生活に戻ってしまう。
電話で話せても、その温もりは届かない。声は聞けても、抱き合うことは叶わない。
お互い、仕事がある。すぐに問題を解決する術はない。それでも、マサは前向きだった。
「一つだけ決まってることがある」
「……何?」
「お前を……浩誠を離さないこと。それだけは決めたから」
想定外だったのだろうか。一瞬、浩誠は言葉を失っていた。
マサは真っ直ぐ浩誠に向き合い、笑った。まるでプロポーズでもしたかのような、晴れやかな気持ちだった。
「……う、ずりぃっ! それ、俺に言わせろよ!」
「遅ぇんだよ、ばーか」
決して離れないというお互いの意思さえあれば、いずれ問題は解決するだろう。そんな根拠のない自信が、マサにはあった。
「ま、先のことは怪我治してから考えようぜ。」
だからすぐに、浩誠をからかうような、いつもの表情へと戻っていく。
「今日も俺の下で喘いどけよ」
「クソ、覚えとけよ……」
心底悔しそうな浩誠を見て、笑い声を上げる。
浩誠は気を取り押すように、首を振った。
「俺、明日はオフだって。マサ、行きたいとこある?」
「おお、じゃあ、買い物行くか」
「買い物?」
「俺の服とか、ここ帰る度買うのめんどくせェ」
浩誠が少し驚いてみせる。そしてすぐに、嬉しそうに笑った。
「あぁ。マサのもん、買いに行こ」
「んだよ、ニヤニヤして」
「別に」
二人距離が近づいて、自然と口付けを交わす。
特別なことは何もない。ただ、それが当たり前のようにそこにあった。
──この恋は、そうやって、すくすくと育っていくだろう。
【完】
浩誠が寝癖と葛藤している間、マサは共有スペースのキッチンへ赴き、テキパキと朝ごはんを準備していた。
「あれ、マサくん? アメリカから帰ってきてたのか?」
匂いに釣られてきたのは、春陽だった。
「あァ、浩誠が死にそうだからな。あいつ、俺がいないとダメなんだ」
「ふーん。……俺の分は?」
「ねェな」
「だよね」
残念そうな春陽はカップ麺にお湯を注ぎ、リビングで食べ始めた。
パラパラと現れ始めるNovaメンバーたちを横目に、マサは黙々と、浩誠のための朝ご飯を仕上げていった。
マサは出来上がったご飯をお盆に乗せ、部屋へと運んだ。
厚切りベーコンとスクランブルエッグ、フルーツたっぷりヨーグルト、そしてトースト。手際よくテーブルに並べていくと、鏡の前に居た浩誠がふらっとやってくる。どこか様子のおかしい浩誠は、椅子に座った後も、ぼーっと宙を見つめていた。
「んだよ浩誠、疲れたのか?」
「いや……昨日のマサ、可愛かったから……」
「可愛いってなんだよ。かっこいいの間違いだろ?」
「ん……」
我ここに在らずで一向に食べ始めない浩誠を見て、マサはため息混じりに、スプーンにすくったヨーグルトを差し出した。素直に口を開く浩誠は、ヒヨコみたいで可愛かった。
着替えはひとりで出来ると言い張る浩誠に、マサはのんびりコーヒーを飲みながら様子を伺った。しかしなかなか上手くいかないようで、仕事の時間が差し迫ってくる。
「……おい、いつまで格闘してんだよ」
シャツのボタンを半分も留められず、肩で息をついている浩誠に、マサが呆れたような、でも楽しそうな声をかける。
「自分でやる……」
「はいはい、わかったから。じっとしてろ」
マサが浩誠の正面に立って、迷いのない手つきでボタンを一つずつ留めていく。ボタンを留め終わるまで、浩誠はマサの胸元あたりから目を逸らそうとしなかった。
(……視線バレバレだ、むっつりめ)
結局、髪の毛もマサが直してやって、外行きの浩誠が完成した。
「じゃあ、行ってきます……」
食器を片している間に部屋を出ようとする浩誠を、マサが追いかけた。既に廊下への扉は少し開かれていたが、構わず浩誠を捕まえる。
「浩誠、忘れもん」
「ん?」
振り返る浩誠の頬に、ちゅ、と口付けを落とした。
「気ぃつけて、頑張れよ」
そう声を掛けると、ぶわっと耳まで赤くなる浩誠。その様子は、どうやら扉の外に待機していたStar Novaにも丸見えだったようで。
扉が閉まる寸前、雪乃と視線が合う。すぐにわいわいと楽しそうな声が聞こえてきた。
(片手使えねェんだから休ませてやれよ、ルカも鬼だな)
暇を持て余したマサは、心の中で小さく舌打ちする。からかう相手の居ない部屋は、どうにも落ち着かなかった。
このまま居ても退屈だ。
とりあえず買い出しにでも行くか、と財布を掴んで部屋を出る。階段を降り、玄関に向かった、その時だった。
背後から声がかかる。
「マサ」
「ん? ……ルカか」
雪乃と浩誠は既に仕事に行ってしまった。この状況を誤魔化してくれるやつは、もうここには居ない。
めんどくせェ、とマサが顔を顰めた時、何かが飛んできた。咄嗟にそれを受け止める。
「……鍵?」
「そこの」
指さす先は、目の前の玄関だった。
「……おう、サンキュー」
手を振りながら、ルカに背を向ける。
この鍵を持つのは、四年ぶりだった。
(ようやく、認めてもらえたか)
◾︎
「ただいまー、って……」
机に広げられたタブレットと資料。音楽を流して作業に集中していたマサが、浩誠の声にようやく顔を上げた。そのまま、ゆっくりとヘッドホンを首に掛ける。
「ん? あぁ、おかえり」
「仕事休みじゃなかったのかよ」
「お前が仕事なせいで暇なんだよ」
浩誠はなかなか座らず、立ったまま、何か言いたげにマサの方へ手を伸ばしてくる。
その様子に、マサは首を傾げた。
「なんだ? 手ェ痛いか?」
「なんだ、って……おかえりの、ハグ」
一拍置いて、マサが笑い声を上げた。
「んだよ、いいだろ! せっかく一緒に暮らしてるんだし。行ってらっしゃいのキスはしてくれただろ!」
怒りながら近づいてくる浩誠の身体を、マサが抱き寄せた。むすっとした顔のまま、浩誠もそれを抱き返してきた。
甘えたな彼氏が少しだけ可愛らしくて、誇らしかった。
マサがサラダを盛り付けている横で、浩誠はカレーの様子を見ていた。時折かき混ぜながら、マサの方をチラチラと見てくる。その表情は、どこか嬉しそうだった。
「なぁ。……いつか、一緒に暮らしたいな」
「だな。アイドルやめてアメリカ来るか?」
軽い気持ちで言葉を返す。途端に、浩誠の笑顔が難しそうな顔に変わってしまった。
「なんだよ」
「……マサは、日本、戻ってこねぇの」
「仕事辞める気はねェよ」
「辞めろとは言ってない。でも……そっか。俺がアメリカ行けばいいのか」
浩誠が寂しげに顔を伏せるのを見て、マサも、少しだけ切なくなった。今は二人で居られるが、クリスマスが終わればまた、遠い空の下での生活に戻ってしまう。
電話で話せても、その温もりは届かない。声は聞けても、抱き合うことは叶わない。
お互い、仕事がある。すぐに問題を解決する術はない。それでも、マサは前向きだった。
「一つだけ決まってることがある」
「……何?」
「お前を……浩誠を離さないこと。それだけは決めたから」
想定外だったのだろうか。一瞬、浩誠は言葉を失っていた。
マサは真っ直ぐ浩誠に向き合い、笑った。まるでプロポーズでもしたかのような、晴れやかな気持ちだった。
「……う、ずりぃっ! それ、俺に言わせろよ!」
「遅ぇんだよ、ばーか」
決して離れないというお互いの意思さえあれば、いずれ問題は解決するだろう。そんな根拠のない自信が、マサにはあった。
「ま、先のことは怪我治してから考えようぜ。」
だからすぐに、浩誠をからかうような、いつもの表情へと戻っていく。
「今日も俺の下で喘いどけよ」
「クソ、覚えとけよ……」
心底悔しそうな浩誠を見て、笑い声を上げる。
浩誠は気を取り押すように、首を振った。
「俺、明日はオフだって。マサ、行きたいとこある?」
「おお、じゃあ、買い物行くか」
「買い物?」
「俺の服とか、ここ帰る度買うのめんどくせェ」
浩誠が少し驚いてみせる。そしてすぐに、嬉しそうに笑った。
「あぁ。マサのもん、買いに行こ」
「んだよ、ニヤニヤして」
「別に」
二人距離が近づいて、自然と口付けを交わす。
特別なことは何もない。ただ、それが当たり前のようにそこにあった。
──この恋は、そうやって、すくすくと育っていくだろう。
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