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防衛戦の結末

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くそ、何だこいつら!倒しても倒しても、強くなって増えて来やがる!

マックスとジョニーの奴もシルバーウルフに騎乗した青いゴブリンにやられた…

アンナとメイ、俺、マックス、ジョニーの五人は一緒に村を出ていつかダンジョンを攻略し、一緒に暮らそうと約束していた。それなのに…!

こんなの聞いてねえぞ!雇い主のおっさんを睨み付け俺は戦斧を振り下ろしウルフを倒し、怒鳴る。

「おいおっさん!引かねえのかよ!もう半分やられてるんだぞ?!」

「ダメだ、目の前の敵を倒し主を殺すまで撤退は許さん!」

「もう付き合ってられるか!メイ、アンナ!逃げるぞ!」

報酬なんか要らねえ!メイとアンナ、自分の命が優先だ。

「ちょっと、フレッド!後ろ!」

弓を番えアンナが俺に注意をする。
声に振り向くとそこにはアイアンソードを構えたウルフに騎乗したゴブリンが居て…ーーー


ー○ー○ー○ー

ほう、戦斧持ちも倒したか。農具持ちも全員倒し残りは三人。
弓持ちの女、杖持ちの女、ファイターと戦っている中年の三人だ。

スクワイア、ピクシーとインプをファイターの援護に回し、ウルフで弓持ち、杖持ちを攻撃させた。

杖持ちは魔法使いだろう、優先して無力化する。

火玉や風の刃で半数のウルフが犠牲になったが杖持ちは押し倒され頭を地面にぶつけ気絶した。

ウルフが止めをさそうとしたが、オレは指示を飛ばす。

「杖持ち、弓持ちの女はオレの前に連れて来い。決して殺すな!ピクシーは一体オレの所に戻れ!」

指示を飛ばすと空いていたゴブリンが四人がかりで杖持ちを運び始めた。

「えー?生かしちゃうんですか?殺せばCPが沢山入ったのにぃー!」

「滞在時間でもCPは入るとお前が言っていただろう。それに情報源は早々に確保しておいた方がいい。」

「なるほどー!私はてっきりマスターが超絶美少女であるティンクルちゃんを差し置いて目移りしたのかと思いましたよぉー!」

どこにそんな自信があるのか、胸を張りやれやれ、と言った仕草をしたティンクルは放置する。

ゴブリンが運ぶ杖持ちを弓使いが追い掛けてきた。

ウルフに指示を出し背後から奇襲するも振り返り様に短剣によって返り討ちに遭った。

ゴブリンに指示を出し杖持ちを地面に寝かせると前後から挟撃させ、弓使いはあっさりと気を失った。

「よくやった、今増援を送る。捕虜を運び終わったらお前達もスクワイア達に加勢しろ!」

ゴブリンを十体召喚すると捕虜が此方に運ばれてきた。

戦っていたのを見る限り、仲間にアンナと呼ばれていた弓使いは青い髪に気の強そうな印象で、メイと呼ばれていた杖持ちは弓使いと容姿は似ているが垂れ目で気の弱そうな印象だ。

オレは消耗品リストから縄を取り出し捕虜の手足を縛りピクシーに治癒魔法を掛けさせ死なない程度まで回復させた。

残るは中年一人、対して此方は十一体の騎乗したスクワイアに、ウルフが六、無手ゴブリン十四、ピクシー四、インプ三、リリパット五体だ。

インプが無謀に飛び込み剣の錆となる。
スクワイアがその隙に腕と足を切り裂き中年の左足が宙を舞った。

後は無数の攻撃に遭い中年は散った。

ゴブリンに装備品の剥ぎ取りを命令し、一息吐く。

一時はどうなることかと思ったが、何とか生き残ることが出来た。
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