277 / 328
お許しあそばして。お嬢様なんて柄じゃございませんの。
小話・婚約パーティ騒動! その薬指は私のものだ!【1】
しおりを挟む
慎悟みたいな男性を美青年と表現するのであろう。私は慎悟以上に美しい男を目にしたことがない。
線が細そうに見えるけど、その手はしっかり男の手だ。多分、私の手よりも大きいと思う。あ、松戸笑の手でって意味だよ? バレーしてるから大きさに自信はあったけど……身長差そんなにないのにな。男女差かなぁ。
「…いい子だから起きるなよ……」
ベッドが軋まないようにそぉっとにじり寄ると、ベッドの上に投げ出された慎悟の左手薬指に細長い紙を巻きつけた。きゅっと輪っかを作ると、ペンで印をつけてそっと抜き取る。
私だってこんなコソコソしたくないんだよ。やましいことしているみたいじゃん。
だけどたまにはスマートにこなしてみたいのだよ。今回はお泊りデートの予定だったのでそのタイミングを見逃さずに、事前準備の上で早起きしたんだよ!
ベッドから音を立てないように飛び降りると測定したものをかばんの中に押し込んだ。これを慎悟に見られたら、計画が水の泡になってしまうからである。
「う…ん……笑さん……まだ4時だぞ…」
あぶね、起きちゃったよ。
でもバレてない! 大丈夫!
私は適当に「トイレ行ってた」とウソをつくと、一緒に眠っていたベッドに逆戻りした。慎悟は腕を伸ばして私を抱き込むと、むにゃむにゃ言いながら再び寝入ってしまった。その寝顔は麗しい。
このスリーピングビューティーめ。…私はぬいぐるみか何かか。
慎悟の腕の中にいるとポカポカして、徐々に私にも睡魔がやって来た。用事も済んだし、二度寝することにするか……ウトウトとまどろみながら彼の寝顔を眺めていた。
長いまつげ、綺麗に通った鼻筋に、形の整った唇。毎日見ても見飽きない彼の美貌。相変わらず、お綺麗な顔ですこと……
英学院大学部の経営学部に進学した私と慎悟はいつも一緒だ。
…とは言っても、サークルは異なるのでその時は別行動だ。『いつも』というのは語弊があるな。
私はバレー部に入ったが、慎悟は語学部に入った。大学でもテニスを続けると決めた三浦君からテニス部に一緒に入ろうと誘われていたが、語学スキルの幅を広げたいからと言って断っているのを見かけた。
今はサークル内でタガログ語勉強中なんだってさ。どこで使うんだそれ。
慎悟は真面目なサークルに入りそうだとは思ったけど、まさかの語学関連……そういうお前の英語力はどうなんだって?
……来年アメリカに語学留学予定だけど、不安しかない。むしろ私がタガログ語習ったほうがいいんじゃないかって感じだよ! 慎悟もこんな時まで勉強じゃなくて、好きな読書とか映画関連のものに入ればいいのにね。
以前慎悟の所属サークルにちょろっとお邪魔したら、その日はインドネシア映画鑑賞会とかで……いつの間にか私はスヤスヤ。気づいたら慎悟の膝枕で眠っていた。
だって映画って電気暗くするでしょ。あれがダメなんよ眠くなっちゃうんだよ。
語学部サークルの部長さんには「お疲れなんですね。バレー部ってハードそうですもの…」と気を遣われた。…気まずいのでそういうことにしておいた。
そんな感じで相変わらずな私達だけど、婚約1年目、そして大学1年生の私達は今日も仲良しです。
婚約してからもうすぐで1年という時期に、婚約パーティをしてお披露目をしましょうと両家の親に言われた。
婚約しても誰も何も言わないからてっきり結納の儀式だけで終わりだと思っていたのに、今になってパーティするのか。
誰を誘うのかなと思って参加者リストを見ると、どこかで見たような名前がちらほら。……もしかして慎悟を狙う肉食系女子達を牽制するために…?
パーティ会場での惨劇・三度とかなんないよね? やだよ主役なのにボロ雑巾みたいな格好で壇上に上がる羽目になるのは。
過激派加納ガールズも同じ英学院大学部に在籍しているが、全員学部が違う。だけどどこからともなく出没しては、高校時代のように慎悟に群がってくる。
他にも優良物件な慎悟に目をつけて近寄ってくる女がちらほら出没するが、私という婚約者がいるとわかると大抵の人は引いてくれる。
それでもしつこい女はいるけど、このファビュラスA5ランク慎悟は私のことが大好きなので、どんな相手も素気なくあしらっている模様。
周りの友人からいちゃつくなバカップルとからかわれるのも珍しいことではない。いいんだよ、私達は認められた婚約者同士なんだもんね! 仲が悪いよりはいいでしょ!
婚約パーティの計画を立てている時に、『婚約パーティでも慎悟は誘蛾灯状態なのかな? 悪い虫をあしらうのも大変だよ』と私が軽口を叩くと、慎悟はジト目で私を見下ろして『あんたに言われてもな…相変わらず鈍いな』と呆れた口調で反論された。
…どういうことだ。
上杉のことならカウントするなよ、私だって頑張って奴を避けているんだからな。と言い返したけど、慎悟は『それじゃない…』と言葉を濁して何か言いたげな目をするのだ。
私がなにが言いたいのか問うと『笑さんは周りの男からどんな目で見られているか自覚したほうがいい』と注意してきた。
──そりゃあ、こんな美人さんなエリカちゃんなら注目浴びちゃうよね? 美しさには定評があるもの、わかってるよと返したのに、なんか……どうしようもないアホを見る目で見られた。
なんでそんな目で見るのよ。
私は可愛い! …間違った、エリカちゃんは可愛いでしょ!?
…それはともかく婚約パーティだ。油断は禁物である。
パパママからお友達も呼んでいいよと言われたので、高校・大学の友人達にも招待状を送っておいた。特に、高校時代からの友人たちには多大な感謝をしているので、ぜひともパーティで美味しいモノを食べていって欲しい。彼女たちがいなかったら、私と慎悟はお付き合いすらしていなかったかもしれないもの。
招待客に満足してもらえるよう、パーティ会場を選ぶ際は会場まで出向いて、施設の設備、料理の美味しさ、交通の便などをしっかりリサーチしてきた。
できれば松戸笑の関係者も呼びたいけど、彼らも気を遣うだろうし、変な噂が立つのは困るので、報告だけにしておこう。慎悟も一緒に挨拶に行きたいと言っていたから日を改めて帰省しようかな。
慎悟と私の仲は順調。たまに喧嘩はしても、ちゃんと仲直りするし、喧嘩した分だけ更に距離が縮まってますます仲良くなるのだ。
生まれも育ちも性格も価値観も正反対な私達はどうしてもギャップと出会う。それを認めあって、時にぶつかり合って、私達はお互いを理解し、更に親しくなっていくのだ。
私達の強固な絆は、誰にも引き裂けない、そんな気がするんだ。
■□■
パーティ会場は一等地に建つ、某一流ホテルだ。条件のいい場所は他にもいくつかあったけど、ここが一番交通の便が良かったのだ。
食事内容は和洋中オードブル形式で、そのどれも修行を積んだ料理人が手掛けてくれた。
会場内には続々と招待客がやってくる。案内は会場の人がしてくれるけど、パーティ本番になれば私達ホストがおもてなししなきゃいけない。
婚約しましたと内外にアピールするためのパーティ。加納家と二階堂家の晴れ舞台なのだ。失敗するわけにはいかない。恥をかかせてはいけないのだ……
その事を考えていたら緊張しちゃって…あまり眠れなかっ……嘘だ、事前に受けたエステで私はぐっすり爆睡していたので体調は万全である。
緊張しているのは私だけでなく、慎悟もだ。先程から落ち着かない様子で首元を飾るネクタイを調節している。
「大丈夫だよ、ちゃんと綺麗に結ばれてるから」
それとも私が結び直してあげようか。私の母校誠心高校はブレザーにネクタイだったから、ネクタイの結び方なら知ってるぞ。
私がネクタイを手に取って調節してあげていると、後ろでクスクス笑う誰かの声が聞こえた。
「そうしているとまるで新婚さんみたいね」
「えーそう? いってらっしゃいあなた、みたいな?」
二階堂ママにからかわれたので、それにノッてみると、慎悟がほっぺたを赤くして照れていた。
「なに、こういうの好きなの?」
「……からかうなって」
「可愛いね」
ここ最近はずっと慎悟に主導権を握られっぱなしだから、こうして可愛い部分を見ると、すごく愛でたくなる。
愛でてあげたいが、頭は…セットが乱れるから駄目だ。綺麗なスーツにシワを作るのよくない……仕方がないので、慎悟のほっぺたを人差し指でツンツンしておいた。そしたらお返しに鼻を摘まれた。
そんな私達を親たちは微笑ましそうに見つめていた。
親の前でいちゃつくなと言われるかもしれないけど、親たちは仲よさげな私達を見ていると安心するようだ。
今日の私は淡桃色のAラインドレスで決めている。勿論新しく新調したものだ。髪はハーフアップにして巻いた。そう、今日の私は巻き毛なのだ。ウルトラスーパービューティフル令嬢・二階堂エリカの出来上がりである。
会場は先程よりも更に人が増えている。この大勢の人から注目される、今日の私は主役なのだ……
私は戦場へ挑むような心境だった。あれだ、裁判所で証言する時とは違う意味で緊張だ。
ふぅーぅと深呼吸をしていると、手を握られた。顔を上げると慎悟と目が合う。
慎悟も明らかに緊張しているのに、私を気遣ってくれたのだ。
私は彼の手を握りしめると、力強く頷いたのである。
線が細そうに見えるけど、その手はしっかり男の手だ。多分、私の手よりも大きいと思う。あ、松戸笑の手でって意味だよ? バレーしてるから大きさに自信はあったけど……身長差そんなにないのにな。男女差かなぁ。
「…いい子だから起きるなよ……」
ベッドが軋まないようにそぉっとにじり寄ると、ベッドの上に投げ出された慎悟の左手薬指に細長い紙を巻きつけた。きゅっと輪っかを作ると、ペンで印をつけてそっと抜き取る。
私だってこんなコソコソしたくないんだよ。やましいことしているみたいじゃん。
だけどたまにはスマートにこなしてみたいのだよ。今回はお泊りデートの予定だったのでそのタイミングを見逃さずに、事前準備の上で早起きしたんだよ!
ベッドから音を立てないように飛び降りると測定したものをかばんの中に押し込んだ。これを慎悟に見られたら、計画が水の泡になってしまうからである。
「う…ん……笑さん……まだ4時だぞ…」
あぶね、起きちゃったよ。
でもバレてない! 大丈夫!
私は適当に「トイレ行ってた」とウソをつくと、一緒に眠っていたベッドに逆戻りした。慎悟は腕を伸ばして私を抱き込むと、むにゃむにゃ言いながら再び寝入ってしまった。その寝顔は麗しい。
このスリーピングビューティーめ。…私はぬいぐるみか何かか。
慎悟の腕の中にいるとポカポカして、徐々に私にも睡魔がやって来た。用事も済んだし、二度寝することにするか……ウトウトとまどろみながら彼の寝顔を眺めていた。
長いまつげ、綺麗に通った鼻筋に、形の整った唇。毎日見ても見飽きない彼の美貌。相変わらず、お綺麗な顔ですこと……
英学院大学部の経営学部に進学した私と慎悟はいつも一緒だ。
…とは言っても、サークルは異なるのでその時は別行動だ。『いつも』というのは語弊があるな。
私はバレー部に入ったが、慎悟は語学部に入った。大学でもテニスを続けると決めた三浦君からテニス部に一緒に入ろうと誘われていたが、語学スキルの幅を広げたいからと言って断っているのを見かけた。
今はサークル内でタガログ語勉強中なんだってさ。どこで使うんだそれ。
慎悟は真面目なサークルに入りそうだとは思ったけど、まさかの語学関連……そういうお前の英語力はどうなんだって?
……来年アメリカに語学留学予定だけど、不安しかない。むしろ私がタガログ語習ったほうがいいんじゃないかって感じだよ! 慎悟もこんな時まで勉強じゃなくて、好きな読書とか映画関連のものに入ればいいのにね。
以前慎悟の所属サークルにちょろっとお邪魔したら、その日はインドネシア映画鑑賞会とかで……いつの間にか私はスヤスヤ。気づいたら慎悟の膝枕で眠っていた。
だって映画って電気暗くするでしょ。あれがダメなんよ眠くなっちゃうんだよ。
語学部サークルの部長さんには「お疲れなんですね。バレー部ってハードそうですもの…」と気を遣われた。…気まずいのでそういうことにしておいた。
そんな感じで相変わらずな私達だけど、婚約1年目、そして大学1年生の私達は今日も仲良しです。
婚約してからもうすぐで1年という時期に、婚約パーティをしてお披露目をしましょうと両家の親に言われた。
婚約しても誰も何も言わないからてっきり結納の儀式だけで終わりだと思っていたのに、今になってパーティするのか。
誰を誘うのかなと思って参加者リストを見ると、どこかで見たような名前がちらほら。……もしかして慎悟を狙う肉食系女子達を牽制するために…?
パーティ会場での惨劇・三度とかなんないよね? やだよ主役なのにボロ雑巾みたいな格好で壇上に上がる羽目になるのは。
過激派加納ガールズも同じ英学院大学部に在籍しているが、全員学部が違う。だけどどこからともなく出没しては、高校時代のように慎悟に群がってくる。
他にも優良物件な慎悟に目をつけて近寄ってくる女がちらほら出没するが、私という婚約者がいるとわかると大抵の人は引いてくれる。
それでもしつこい女はいるけど、このファビュラスA5ランク慎悟は私のことが大好きなので、どんな相手も素気なくあしらっている模様。
周りの友人からいちゃつくなバカップルとからかわれるのも珍しいことではない。いいんだよ、私達は認められた婚約者同士なんだもんね! 仲が悪いよりはいいでしょ!
婚約パーティの計画を立てている時に、『婚約パーティでも慎悟は誘蛾灯状態なのかな? 悪い虫をあしらうのも大変だよ』と私が軽口を叩くと、慎悟はジト目で私を見下ろして『あんたに言われてもな…相変わらず鈍いな』と呆れた口調で反論された。
…どういうことだ。
上杉のことならカウントするなよ、私だって頑張って奴を避けているんだからな。と言い返したけど、慎悟は『それじゃない…』と言葉を濁して何か言いたげな目をするのだ。
私がなにが言いたいのか問うと『笑さんは周りの男からどんな目で見られているか自覚したほうがいい』と注意してきた。
──そりゃあ、こんな美人さんなエリカちゃんなら注目浴びちゃうよね? 美しさには定評があるもの、わかってるよと返したのに、なんか……どうしようもないアホを見る目で見られた。
なんでそんな目で見るのよ。
私は可愛い! …間違った、エリカちゃんは可愛いでしょ!?
…それはともかく婚約パーティだ。油断は禁物である。
パパママからお友達も呼んでいいよと言われたので、高校・大学の友人達にも招待状を送っておいた。特に、高校時代からの友人たちには多大な感謝をしているので、ぜひともパーティで美味しいモノを食べていって欲しい。彼女たちがいなかったら、私と慎悟はお付き合いすらしていなかったかもしれないもの。
招待客に満足してもらえるよう、パーティ会場を選ぶ際は会場まで出向いて、施設の設備、料理の美味しさ、交通の便などをしっかりリサーチしてきた。
できれば松戸笑の関係者も呼びたいけど、彼らも気を遣うだろうし、変な噂が立つのは困るので、報告だけにしておこう。慎悟も一緒に挨拶に行きたいと言っていたから日を改めて帰省しようかな。
慎悟と私の仲は順調。たまに喧嘩はしても、ちゃんと仲直りするし、喧嘩した分だけ更に距離が縮まってますます仲良くなるのだ。
生まれも育ちも性格も価値観も正反対な私達はどうしてもギャップと出会う。それを認めあって、時にぶつかり合って、私達はお互いを理解し、更に親しくなっていくのだ。
私達の強固な絆は、誰にも引き裂けない、そんな気がするんだ。
■□■
パーティ会場は一等地に建つ、某一流ホテルだ。条件のいい場所は他にもいくつかあったけど、ここが一番交通の便が良かったのだ。
食事内容は和洋中オードブル形式で、そのどれも修行を積んだ料理人が手掛けてくれた。
会場内には続々と招待客がやってくる。案内は会場の人がしてくれるけど、パーティ本番になれば私達ホストがおもてなししなきゃいけない。
婚約しましたと内外にアピールするためのパーティ。加納家と二階堂家の晴れ舞台なのだ。失敗するわけにはいかない。恥をかかせてはいけないのだ……
その事を考えていたら緊張しちゃって…あまり眠れなかっ……嘘だ、事前に受けたエステで私はぐっすり爆睡していたので体調は万全である。
緊張しているのは私だけでなく、慎悟もだ。先程から落ち着かない様子で首元を飾るネクタイを調節している。
「大丈夫だよ、ちゃんと綺麗に結ばれてるから」
それとも私が結び直してあげようか。私の母校誠心高校はブレザーにネクタイだったから、ネクタイの結び方なら知ってるぞ。
私がネクタイを手に取って調節してあげていると、後ろでクスクス笑う誰かの声が聞こえた。
「そうしているとまるで新婚さんみたいね」
「えーそう? いってらっしゃいあなた、みたいな?」
二階堂ママにからかわれたので、それにノッてみると、慎悟がほっぺたを赤くして照れていた。
「なに、こういうの好きなの?」
「……からかうなって」
「可愛いね」
ここ最近はずっと慎悟に主導権を握られっぱなしだから、こうして可愛い部分を見ると、すごく愛でたくなる。
愛でてあげたいが、頭は…セットが乱れるから駄目だ。綺麗なスーツにシワを作るのよくない……仕方がないので、慎悟のほっぺたを人差し指でツンツンしておいた。そしたらお返しに鼻を摘まれた。
そんな私達を親たちは微笑ましそうに見つめていた。
親の前でいちゃつくなと言われるかもしれないけど、親たちは仲よさげな私達を見ていると安心するようだ。
今日の私は淡桃色のAラインドレスで決めている。勿論新しく新調したものだ。髪はハーフアップにして巻いた。そう、今日の私は巻き毛なのだ。ウルトラスーパービューティフル令嬢・二階堂エリカの出来上がりである。
会場は先程よりも更に人が増えている。この大勢の人から注目される、今日の私は主役なのだ……
私は戦場へ挑むような心境だった。あれだ、裁判所で証言する時とは違う意味で緊張だ。
ふぅーぅと深呼吸をしていると、手を握られた。顔を上げると慎悟と目が合う。
慎悟も明らかに緊張しているのに、私を気遣ってくれたのだ。
私は彼の手を握りしめると、力強く頷いたのである。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです
沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
敵国に嫁いだ姫騎士は王弟の愛に溶かされる
今泉 香耶
恋愛
王女エレインは隣国との戦争の最前線にいた。彼女は千人に1人が得られる「天恵」である「ガーディアン」の能力を持っていたが、戦況は劣勢。ところが、突然の休戦条約の条件により、敵国の国王の側室に望まれる。
敵国で彼女を出迎えたのは、マリエン王国王弟のアルフォンス。彼は前線で何度か彼女と戦った勇士。アルフォンスの紳士的な対応にほっとするエレインだったが、彼の兄である国王はそうではなかった。
エレインは王城に到着するとほどなく敵国の臣下たちの前で、国王に「ドレスを脱げ」と下卑たことを強要される。そんなエレインを庇おうとするアルフォンス。互いに気になっていた2人だが、王族をめぐるごたごたの末、結婚をすることになってしまい……。
敵国にたった一人で嫁ぎ、奇異の目で見られるエレインと、そんな彼女を男らしく守ろうとするアルフォンスの恋物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる