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続編
妬みをぶつけた私も悪かった。だけどそれ私悪くないよね?
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私が受験勉強のことで密かに悩んでいる間に時間は流れて球技大会は目前になった。
連日の練習に加えて、無視できない受験勉強のプレッシャーに私はピリピリしていた。その雰囲気を感じ取った両親は腫れ物に触るかのような対応をしていたが、和真は違った。
「…姉ちゃんさぁ、バランス考えろよ。勉強もいいけど、球技大会の練習もあんだからちゃんと寝ろよ」
「仕方がないでしょ。…受験生なんだから」
球技大会の練習後、今日も弟と一緒に帰宅をしていたのだが、あくびを噛み殺す私に弟はそう言ってきた。確かにここ最近睡眠時間を削って勉強をしているけども…
和真の指摘に私はイラつきを隠さずに弟を睨みつけた。焦りを募らせていた私は、私の事を心配してくれている弟に対してつい反発してしまっていた。
今は自分も追い詰められている状況。口出しをしないで欲しかったのだ。
「遅くまで勉強してるみたいだけどさ、疲れている所に詰め込みしても身に付く訳無いだろ?」
「うるさいなぁ。私はあんたと違って頭良くないんだから頑張らないと出来ないの」
「……またそれかよ」
妬みが含まれた私の言葉。
自分を卑下しつつ、弟を羨んでいることが隠せていないそれは、ほんのちょっとした弱音のつもりであった。
だけど私のその言葉が和真の何処かに引っ掛かったらしく、弟はその綺麗な顔を不快そうに歪めた。
「姉ちゃんはそう言って俺と比べるけどさ…俺は姉ちゃんがずっと羨ましかった」
その言葉に私は目を丸くした。咀嚼するようにして言葉の意味を理解したけど、新たな疑問が生まれた。
私が羨ましい? 私の何処が?
地味で平凡、頭も平凡なただの女子高生の何処が?
…まさか、私と同じで和真も女の子になりたかったというクチか?
「…はぁ? 何処がよ。この地味顔の、平凡な頭脳の何処が羨ましいのよ」
自分の中に湧いた考えを振り払って、信じられないものを見るかのような目を弟に向けた。
だけど和真はイラつきを隠さずに私を睨んでくる。
「姉ちゃんは顔で選ばれて、がっかりされたことがないだろ!」
「…あんたの姉だっていうことでがっかりされたことならあるけど」
喧嘩売っとんのかお前は。
こっちはそういう事があっても、なるべく抑えてきたんだぞ。あんたが悪いわけじゃないってわかってたから抑えてたんだからな。私は美人なあんたが羨ましかったよ。
一体何でいきなりキレたんだよお前は。キレやすい年頃なのか。
まさか反抗期再来なの?
「俺は顔でしか見られないんだよ。素で見てほしいのに勝手に期待されてがっかりされるんだよ!」
「…そんな人ばかりじゃないでしょ。少なくとも林道さんや植草さんはあんたの内面に惚れてるみたいだし」
いきなりなんなんだ。
それを言うならあんたみたいな美形以外の人もそうだよ。多くの人が選ぶのは美しい造形の顔の人。不美人やブサイクは何もして無くても、心無い迫害を受けることのほうが多いのだ。そっちのほうが理不尽で辛い思いをしてるんだからな。
それにあんたの内面に惚れている女の子はすぐ近くにいるだろう。ただあんたが見えてないだけ。
馬鹿なことを言うでない。
「姉ちゃんは男になりたがってた時期があったよな。あれ、今でも不可解なんだけど…親戚のおっさんが性別逆にしたら? って言ってきたのは、俺が貶されてたんだよ? 女みたいに弱っちい俺には姉貴が履いていたようなスカートが似合うって馬鹿にされてたんだよ!」
「まさか!」
「それに従兄弟たちが遊びに誘うのはいつも姉ちゃんだったろ! 俺はお荷物扱いされてたの覚えてないの!? いつも姉ちゃんばかり可愛がられてた!」
「はぁぁ!? あんたはばあちゃんの一番のお気に入りじゃないの! 大人たちに可愛がられてたでしょうが!!」
なんでいきなり過去のことほじくり返してきたのこいつ! 確かに私は親戚の家でおっさんたちに言われたことを真に受けて自分で髪の毛を切ったり、男の子になる! と宣言したりしたけどさ。…まさかピンクのランドセルで登校させたり、フリフリワンピースやお人形を押し付けたことを根に持ってたのか!?
あの時は本当に迷惑をかけたと思っているけど今になって苦情か!? 苦情はその時に言いなさいよ!
「俺はいつも姉ちゃんの背中を追いかけてた。大志兄や沢山の友だちと走り回って遊んでる、元気な姉ちゃんがずっと羨ましかった。……なんでそんな風に自分を貶すわけ? 姉ちゃんのそういう部分見ててイライラする」
「…あんた、さぁ…私があんたと比べられて貶されてきたこと知らないでしょ? 私隠してたもん。…顔でしか判断されない? なら中身を見てもらうよう努力すればいいでしょ。甘ったれんじゃないよ」
イライラする?
なんで私の事羨んでイライラしてんだよ。こいつは。
ただでさえメンタルやられている所に、和真のイライラに感化された私は幼い頃から蓄積してきた弟に対してのコンプレックスが滲み出てしまった。
「…私はそうしてきたのよ。勉強すればそれなりの結果は出るし、地味な容姿は化粧すれば変わるからね。…あんたはさ、容姿で見られたくないなら、傷つくのを恐れないで中身で勝負したことはある? ……ずっと受け身だったんじゃないの?」
「姉ちゃんには俺の苦しみがわからないからそんなことが言えるんだ!」
苦しみー?
はぁ? 自分だけが苦しんでたとか思ってるんですかあんたは!
何が気に入らないのか一から話してからキレなさいってば!
「あぁわからんさ! あんただって私が今まで受けてきた傷がわからんだろうが! 似てない姉弟なんだから、分かり合えない部分くらいあるでしょうよ! あんただけが辛い思いしてんじゃないんだからね!」
私がそう叱りつけると、和真は眉間にシワを寄せて険しい顔で項垂れた。
そしてボソボソと、聞き取りにくい声で何かをつぶやき始めた。その声は震えて何だか泣きそうになっていた。
「……ダチの好きな女が俺を紹介してもらおうとしてダチと仲良くしてたって…俺は何もしてないのに、この顔のせいでダチが離れてく…!」
「…八つ当たりかよ!」
それ私に関係ないことじゃないか!
ごめん、それは確かに辛いと思うけど、私となにか関係ある? いや、私の妬み発言があんたの感情のトリガーを引いてしまったのかもしれないけどさ!
「そんな理由でダチに近づくなってその女に言ったらあの女、大袈裟に泣きやがって……ダチに軽蔑された……嫌われた……」
「うん…まぁ、それは…なんというかご愁傷さまね…」
「同じ同性同士でも…距離作られるし、去年の高木達の集まりの場でも女を引き寄せるための客寄せパンダだったし……こんな顔もう嫌だ…父さんみたいな平和な顔が欲しかった…」
「………」
なんというかコメントのしようがない。
こういうのって同じイケメンじゃないと理解できないことじゃないですか。
だって和真は私が受けてきた事を聞いても、絶対理解は出来ないでしょ。
「盗撮はされるし、知らない女に追いかけ回されるし…ネットに拡散されるし…」
「う、うん…大変だったよね」
「そんなんでも俺のこと羨ましいとか思うわけ!?」
「ご、ごめんってば。八つ当たりだった」
今正に弟に八つ当たりされている私が謝るのはおかしいけど、弟も色々あっていっぱいいっぱいのようだ。
半泣き状態の弟を前にして私は途方に暮れていたが、そのタイミングで鞄の中のスマートフォンが鳴りだした。液晶画面を確認して受話ボタンをタップすると、その相手にとある事を頼んだ。
☆★☆
色々あったことを飛ばして、高校最後の球技大会当日になった。
私は現在開会式に参加している。今年は体操着を着用しての参加なので去年のように嘲笑の的にはなっていない。
最後まで沢渡君が「お揃いのTシャツ作ろうよ、三年最後のイベントだよ!?」と喧しかったが皆で却下しておいた。
私と弟はあの日の喧嘩ならぬ八つ当たり合いのあと微妙にギクシャクしている。
あの時亮介先輩から電話がかかってきていたので、彼に弟の相談に乗ってほしいとお願いをしたのだが、その後二人でどんな話をしたのかはわからない。先輩も男同士の話だからと教えてくれなかったし。
和真のヤツ、私の昔話なんて余計な事をしなかったでしょうね。
「アヤちゃん、初戦はC組とだって」
「うん」
弟のことをいつまでもぐだぐだと考えていても仕方がない。
私は初戦の事に意識を向けた。
トーナメント戦で進む球技大会の初戦は3-C。相手チームと挨拶をした時、私は目を丸くした。
なぜなら去年ドッジで共に戦ったノーコン皆川さんの姿がそこにあったから。
パシッ
「……ありがとう! 皆川さん!」
「あっ間違った! 違う! 違うの田端さんまってぇぇ!!」
皆川さんは今年も安定のノーコンだった。
私は対戦相手だと言うのに、私に向かってパスしてくれた。
ノーコンなのになんでバスケに参加したんだい? 皆川さん。私と同じくじゃんけんで負けたのか?
情けは無用だ。ありがたくそのボールを頂いた私は立ちはだかって来るC組男子を避けに避け、ドリブルシュートした。
スパッといい音を立ててシュートが入った。
「アヤちゃんナイッスー!」
「ナイス田端!」
共に戦うチームメイトが声を掛けてくれた。彼らとイエーイとハイタッチをしていると試合終了の笛が鳴り響いた。
「只今の試合3-Aの勝利。二回戦進出は3-Aになります」
初戦は順調に(主にノーコン皆川さんのお陰で)勝ち抜いた。
次はどのクラスとの対戦になるのかなと思っていたら……
次は2-C…
「和真のクラスじゃないかよ……」
弟のクラスとの対戦だ。
連日の練習に加えて、無視できない受験勉強のプレッシャーに私はピリピリしていた。その雰囲気を感じ取った両親は腫れ物に触るかのような対応をしていたが、和真は違った。
「…姉ちゃんさぁ、バランス考えろよ。勉強もいいけど、球技大会の練習もあんだからちゃんと寝ろよ」
「仕方がないでしょ。…受験生なんだから」
球技大会の練習後、今日も弟と一緒に帰宅をしていたのだが、あくびを噛み殺す私に弟はそう言ってきた。確かにここ最近睡眠時間を削って勉強をしているけども…
和真の指摘に私はイラつきを隠さずに弟を睨みつけた。焦りを募らせていた私は、私の事を心配してくれている弟に対してつい反発してしまっていた。
今は自分も追い詰められている状況。口出しをしないで欲しかったのだ。
「遅くまで勉強してるみたいだけどさ、疲れている所に詰め込みしても身に付く訳無いだろ?」
「うるさいなぁ。私はあんたと違って頭良くないんだから頑張らないと出来ないの」
「……またそれかよ」
妬みが含まれた私の言葉。
自分を卑下しつつ、弟を羨んでいることが隠せていないそれは、ほんのちょっとした弱音のつもりであった。
だけど私のその言葉が和真の何処かに引っ掛かったらしく、弟はその綺麗な顔を不快そうに歪めた。
「姉ちゃんはそう言って俺と比べるけどさ…俺は姉ちゃんがずっと羨ましかった」
その言葉に私は目を丸くした。咀嚼するようにして言葉の意味を理解したけど、新たな疑問が生まれた。
私が羨ましい? 私の何処が?
地味で平凡、頭も平凡なただの女子高生の何処が?
…まさか、私と同じで和真も女の子になりたかったというクチか?
「…はぁ? 何処がよ。この地味顔の、平凡な頭脳の何処が羨ましいのよ」
自分の中に湧いた考えを振り払って、信じられないものを見るかのような目を弟に向けた。
だけど和真はイラつきを隠さずに私を睨んでくる。
「姉ちゃんは顔で選ばれて、がっかりされたことがないだろ!」
「…あんたの姉だっていうことでがっかりされたことならあるけど」
喧嘩売っとんのかお前は。
こっちはそういう事があっても、なるべく抑えてきたんだぞ。あんたが悪いわけじゃないってわかってたから抑えてたんだからな。私は美人なあんたが羨ましかったよ。
一体何でいきなりキレたんだよお前は。キレやすい年頃なのか。
まさか反抗期再来なの?
「俺は顔でしか見られないんだよ。素で見てほしいのに勝手に期待されてがっかりされるんだよ!」
「…そんな人ばかりじゃないでしょ。少なくとも林道さんや植草さんはあんたの内面に惚れてるみたいだし」
いきなりなんなんだ。
それを言うならあんたみたいな美形以外の人もそうだよ。多くの人が選ぶのは美しい造形の顔の人。不美人やブサイクは何もして無くても、心無い迫害を受けることのほうが多いのだ。そっちのほうが理不尽で辛い思いをしてるんだからな。
それにあんたの内面に惚れている女の子はすぐ近くにいるだろう。ただあんたが見えてないだけ。
馬鹿なことを言うでない。
「姉ちゃんは男になりたがってた時期があったよな。あれ、今でも不可解なんだけど…親戚のおっさんが性別逆にしたら? って言ってきたのは、俺が貶されてたんだよ? 女みたいに弱っちい俺には姉貴が履いていたようなスカートが似合うって馬鹿にされてたんだよ!」
「まさか!」
「それに従兄弟たちが遊びに誘うのはいつも姉ちゃんだったろ! 俺はお荷物扱いされてたの覚えてないの!? いつも姉ちゃんばかり可愛がられてた!」
「はぁぁ!? あんたはばあちゃんの一番のお気に入りじゃないの! 大人たちに可愛がられてたでしょうが!!」
なんでいきなり過去のことほじくり返してきたのこいつ! 確かに私は親戚の家でおっさんたちに言われたことを真に受けて自分で髪の毛を切ったり、男の子になる! と宣言したりしたけどさ。…まさかピンクのランドセルで登校させたり、フリフリワンピースやお人形を押し付けたことを根に持ってたのか!?
あの時は本当に迷惑をかけたと思っているけど今になって苦情か!? 苦情はその時に言いなさいよ!
「俺はいつも姉ちゃんの背中を追いかけてた。大志兄や沢山の友だちと走り回って遊んでる、元気な姉ちゃんがずっと羨ましかった。……なんでそんな風に自分を貶すわけ? 姉ちゃんのそういう部分見ててイライラする」
「…あんた、さぁ…私があんたと比べられて貶されてきたこと知らないでしょ? 私隠してたもん。…顔でしか判断されない? なら中身を見てもらうよう努力すればいいでしょ。甘ったれんじゃないよ」
イライラする?
なんで私の事羨んでイライラしてんだよ。こいつは。
ただでさえメンタルやられている所に、和真のイライラに感化された私は幼い頃から蓄積してきた弟に対してのコンプレックスが滲み出てしまった。
「…私はそうしてきたのよ。勉強すればそれなりの結果は出るし、地味な容姿は化粧すれば変わるからね。…あんたはさ、容姿で見られたくないなら、傷つくのを恐れないで中身で勝負したことはある? ……ずっと受け身だったんじゃないの?」
「姉ちゃんには俺の苦しみがわからないからそんなことが言えるんだ!」
苦しみー?
はぁ? 自分だけが苦しんでたとか思ってるんですかあんたは!
何が気に入らないのか一から話してからキレなさいってば!
「あぁわからんさ! あんただって私が今まで受けてきた傷がわからんだろうが! 似てない姉弟なんだから、分かり合えない部分くらいあるでしょうよ! あんただけが辛い思いしてんじゃないんだからね!」
私がそう叱りつけると、和真は眉間にシワを寄せて険しい顔で項垂れた。
そしてボソボソと、聞き取りにくい声で何かをつぶやき始めた。その声は震えて何だか泣きそうになっていた。
「……ダチの好きな女が俺を紹介してもらおうとしてダチと仲良くしてたって…俺は何もしてないのに、この顔のせいでダチが離れてく…!」
「…八つ当たりかよ!」
それ私に関係ないことじゃないか!
ごめん、それは確かに辛いと思うけど、私となにか関係ある? いや、私の妬み発言があんたの感情のトリガーを引いてしまったのかもしれないけどさ!
「そんな理由でダチに近づくなってその女に言ったらあの女、大袈裟に泣きやがって……ダチに軽蔑された……嫌われた……」
「うん…まぁ、それは…なんというかご愁傷さまね…」
「同じ同性同士でも…距離作られるし、去年の高木達の集まりの場でも女を引き寄せるための客寄せパンダだったし……こんな顔もう嫌だ…父さんみたいな平和な顔が欲しかった…」
「………」
なんというかコメントのしようがない。
こういうのって同じイケメンじゃないと理解できないことじゃないですか。
だって和真は私が受けてきた事を聞いても、絶対理解は出来ないでしょ。
「盗撮はされるし、知らない女に追いかけ回されるし…ネットに拡散されるし…」
「う、うん…大変だったよね」
「そんなんでも俺のこと羨ましいとか思うわけ!?」
「ご、ごめんってば。八つ当たりだった」
今正に弟に八つ当たりされている私が謝るのはおかしいけど、弟も色々あっていっぱいいっぱいのようだ。
半泣き状態の弟を前にして私は途方に暮れていたが、そのタイミングで鞄の中のスマートフォンが鳴りだした。液晶画面を確認して受話ボタンをタップすると、その相手にとある事を頼んだ。
☆★☆
色々あったことを飛ばして、高校最後の球技大会当日になった。
私は現在開会式に参加している。今年は体操着を着用しての参加なので去年のように嘲笑の的にはなっていない。
最後まで沢渡君が「お揃いのTシャツ作ろうよ、三年最後のイベントだよ!?」と喧しかったが皆で却下しておいた。
私と弟はあの日の喧嘩ならぬ八つ当たり合いのあと微妙にギクシャクしている。
あの時亮介先輩から電話がかかってきていたので、彼に弟の相談に乗ってほしいとお願いをしたのだが、その後二人でどんな話をしたのかはわからない。先輩も男同士の話だからと教えてくれなかったし。
和真のヤツ、私の昔話なんて余計な事をしなかったでしょうね。
「アヤちゃん、初戦はC組とだって」
「うん」
弟のことをいつまでもぐだぐだと考えていても仕方がない。
私は初戦の事に意識を向けた。
トーナメント戦で進む球技大会の初戦は3-C。相手チームと挨拶をした時、私は目を丸くした。
なぜなら去年ドッジで共に戦ったノーコン皆川さんの姿がそこにあったから。
パシッ
「……ありがとう! 皆川さん!」
「あっ間違った! 違う! 違うの田端さんまってぇぇ!!」
皆川さんは今年も安定のノーコンだった。
私は対戦相手だと言うのに、私に向かってパスしてくれた。
ノーコンなのになんでバスケに参加したんだい? 皆川さん。私と同じくじゃんけんで負けたのか?
情けは無用だ。ありがたくそのボールを頂いた私は立ちはだかって来るC組男子を避けに避け、ドリブルシュートした。
スパッといい音を立ててシュートが入った。
「アヤちゃんナイッスー!」
「ナイス田端!」
共に戦うチームメイトが声を掛けてくれた。彼らとイエーイとハイタッチをしていると試合終了の笛が鳴り響いた。
「只今の試合3-Aの勝利。二回戦進出は3-Aになります」
初戦は順調に(主にノーコン皆川さんのお陰で)勝ち抜いた。
次はどのクラスとの対戦になるのかなと思っていたら……
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「和真のクラスじゃないかよ……」
弟のクラスとの対戦だ。
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