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番外編
回り道したプロポーズ
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首を強く引かれたと思ったらぶつっと音を立ててちぎれた鎖。
「あっ…!」
私は引きちぎった犯人を見下ろしたが、当の本人は小さな手に鎖を握りしめて、雫型の宝石を口の中に入れようとしていたので慌てて取り上げた。
「フェリクス、駄目よ!」
「うっ、うぇぇぇぇん!」
それによって不機嫌になってぱちぱちと静電気を発していたが、泣こうと喚こうとこれは食べ物じゃないので与えられない。
「…やられたね」
それを目撃していたルーカスには仕方なさそうに笑われた。抱っこを代わろうとしてくれたので、腕の中にいた我が子を任せる。
私は引きちぎられたネックレスを見下ろしてうなだれた。
ハイドフェルトに拉致された際に、手下の男に奪われたネックレスが役人さん経由で手元に戻ってきた。ちぎれた鎖を直してもらって久々に着けたら今度はフェリクスに引きちぎられた。
「残念だけど、そのネックレスはフェリクスがある程度大きくなるまでは宝石箱か何かに仕舞っておこう」
ルーカスの提案に私は力なく頷いた。
物事の善悪が判断つかないフェリクスはなんで食べたら駄目なのかと泣いて不満を訴えていた。ルーカスはそんなフェリクスの背中を優しく叩いて泣き止まそうとしている。
「そういうところを見るとお父さんみたいね」
なんとなく口をついて出た感想に対し、ルーカスはムッとした顔をしていた。
「僕はこの子の父親だよ?」
「そうだったわ、ごめんなさい」
失言だったことを謝罪していると、外からコンコンと扉を叩かれた。
「失礼いたします。本日はご予約いただきありがとうございます。クライネルト様」
開かれた扉の奥から出てきたのはこのお店の支配人らしき男性だ。腰低めにルーカスへぺこぺこ頭を下げているあたり、本当にルーカスは常連さんなんだな。
支配人はちらりとフェリクス、そして私に視線を向けるとにっこり笑みを作った。
「こちらが例の……この度はご結婚おめでとうございます」
「えっ」
深々ーと頭を下げられたので私は間抜けな声を漏らしてしまった。
確かに今日はそういう真面目な話をされると理解してやってきたけど、まだ確定したわけじゃないのにおめでとうと言われても反応に困る。
「これからその話をするんですよ、先にネタバラシしないでくださいよ」
「おっと、これは失礼」
ルーカスに注意された支配人は謝罪しながら茶目っ気を見せていた。
ようやく周りが落ち着き、以前約束したまま果たせなかったデートに改めて誘われたので、私達は食事へ訪れていた。
当初はフェリクスを預けていくことも考えたのだが、フェリクスが私にしがみついて離れないものだから一緒につれてきたというわけである。
自分を置いて、私達がどこかへお出かけするのが不満だったみたいである。
「よろしければ少しの間お坊ちゃんを預かりましょうか?」
「え、いいのですか?」
「こう見えて私は5児の父親でして。子どもらはもう抱っこできないほど大きくなりましたけど、今でも子をあやすのは得意なのですよ」
確かに真面目な話をするのにフェリクスがいると、今さっきのように中断させられそうになるので少しの間でも預かってくれるのは助かる。
「じゃあ、少しの間だけお願いできますか?」
「えぇ、お任せください」
いまだに不機嫌に唸っているフェリクスをそっと支配人の腕に預けると、フェリクスは……支配人の腕の中でスヤァ…と秒落ちした。
寝るの早っ。5児の父の立場は伊達ではなかった。
「では、お預かりいたしますね」
支配人はフェリクスを抱っこしたまま、そのまま静かに退室していった。
……母親の私ではなく、赤の他人の腕の中ですやすや眠る我が子に複雑な想いを抱きつつそれを見送ると、ふたりきりになった個室でルーカスと向き合った。
改めて向き合うと恥ずかしくなってついつい目をそらしてしまいがちになるけど、ルーカスは私を逃さないとばかりにテーブルの上で私の手を握ってきた。
「…リナリア、随分と遠回りしてしまったけど僕の気持ちは変わらない。君を愛している。僕の妻となって、これから先の人生を一緒に過ごしてほしいんだ」
なんか改めて言われるとムズムズしてくる。嬉しいのとくすぐったいので変な顔をしてしまいそうだ。
「これは本心で、罪滅ぼしとかそういうのじゃない。僕は君を必要としているんだ。…リナリア、僕と結婚してくれ」
ルーカスから改めて愛の告白とプロポーズをされた私は、間を置かずに頷いた。
本当は口に出して返事しようとしたのだが、先に身体が動いてしまった。
「リナリア…!」
感激した様子で席を立ったルーカスは、テーブル周りを横切ると、席に座ったままの私に抱きついてきた。
嬉しそうに抱きしめてきたルーカスからすりっと頬ずりされてくすぐったい。
「一生君を大切にするよ」
群青の瞳が近づきながらゆっくり閉ざされてまぶたに隠れる。私の唇に柔らかい彼の唇が重なった。
私はそのキスに応え、彼の首に腕を回した。
これまでは誤解や意地で突き放していたルーカスからの求婚だったが、とうとう私はそれを受け入れた。
私達の結婚に関して、周りからの反対もなく、むしろ安心された。
それは私のお父さんも例外ではない。
口では「娘と孫に苦労させたら許さない」とルーカスに圧力を掛けているが、以前のような険悪な態度はまったくない。
ルーカスを狙っている貴族令嬢から横やりが入ってくるかなぁと思ったけど、そんなこともなかった。
新聞で大体的に私達の捏造入りラブロマンスが語られたのでそこに割って入ろうとする猛者はいなかったそうだ。
力でゴリ押しして略奪したら、市井からの反感を買うからだろうか。お貴族様も平民からの評判を気にするらしい。
すぐに入籍するか、一旦婚約してから結婚式の準備をして入籍するかで意見がぶつかったけど、その両方を解決した人物がいた。
それはアンゼルムさんだ。ルーカスのおじいさんである。
彼は話がまとまる以前から裏で私とルーカスの挙式準備をしていたそうだ。それもフェリクスの存在がわかった時点で。
そのため、本来花嫁側の家族が用意する嫁入り道具は準備万端だし、私とフェリクスが身一つで引っ越して暮らせるように完璧に準備されていた。
私のために準備したという豪華なウェディングドレスも後は私の体に合うように最終調整するだけ。
結婚式だってクライネルト家の培ってきた信頼と権力ですぐに会場を押さえられるというので、招待客へ招待状を送るだけで済む。
私達は先に子どもを作ったこともあったので、世間的にいい顔もされないだろうからあまり目立つような事をするつもりはなかったけど、アンゼルムさん並びに両親たちは違った。
揃って「式を挙げてお披露目しなさい」という。
その中でも「明日死ぬかもしれない、早く孫の結婚した姿が見たい」と訴えるアンゼルムさんは迫真だった。
そんなこと言われたらルーカスだって追い詰められる。現にアンゼルムさんはあまり長生きできないだろうと言われているので、孫として祖父の願いを叶えないわけにはいかなかったのだ。
そんなわけで私達は駆け込み結婚という形で3ヶ月後には結婚式を挙げることになった。
結婚に浮かれる暇もなく、私は準備に追われた。
怪我による治療休職も明けていない時期に、職場に立ち寄って職場の上司に結婚の報告と式の招待状を渡すと、上司から「結婚おめでとう。…戻ってきてね…お願いだから戻ってきて…」と泣きそうな返事が帰ってきた。
現状が大変な様子が伝わってきて胸が痛くなった。
うちの職場では福利厚生として、職員が結婚したら新婚期間としてお休みをいただく決まりがある。正規、非正規関係なく適用されるのだ。
なので私ももれなく新婚休暇に入るのだ。
こうして休みが伸びていくことで職場の人に負担を与えているのが申し訳ない。
非正規とはいえ、正直休みっぱなしで申し訳ないと思う。
「あっ…!」
私は引きちぎった犯人を見下ろしたが、当の本人は小さな手に鎖を握りしめて、雫型の宝石を口の中に入れようとしていたので慌てて取り上げた。
「フェリクス、駄目よ!」
「うっ、うぇぇぇぇん!」
それによって不機嫌になってぱちぱちと静電気を発していたが、泣こうと喚こうとこれは食べ物じゃないので与えられない。
「…やられたね」
それを目撃していたルーカスには仕方なさそうに笑われた。抱っこを代わろうとしてくれたので、腕の中にいた我が子を任せる。
私は引きちぎられたネックレスを見下ろしてうなだれた。
ハイドフェルトに拉致された際に、手下の男に奪われたネックレスが役人さん経由で手元に戻ってきた。ちぎれた鎖を直してもらって久々に着けたら今度はフェリクスに引きちぎられた。
「残念だけど、そのネックレスはフェリクスがある程度大きくなるまでは宝石箱か何かに仕舞っておこう」
ルーカスの提案に私は力なく頷いた。
物事の善悪が判断つかないフェリクスはなんで食べたら駄目なのかと泣いて不満を訴えていた。ルーカスはそんなフェリクスの背中を優しく叩いて泣き止まそうとしている。
「そういうところを見るとお父さんみたいね」
なんとなく口をついて出た感想に対し、ルーカスはムッとした顔をしていた。
「僕はこの子の父親だよ?」
「そうだったわ、ごめんなさい」
失言だったことを謝罪していると、外からコンコンと扉を叩かれた。
「失礼いたします。本日はご予約いただきありがとうございます。クライネルト様」
開かれた扉の奥から出てきたのはこのお店の支配人らしき男性だ。腰低めにルーカスへぺこぺこ頭を下げているあたり、本当にルーカスは常連さんなんだな。
支配人はちらりとフェリクス、そして私に視線を向けるとにっこり笑みを作った。
「こちらが例の……この度はご結婚おめでとうございます」
「えっ」
深々ーと頭を下げられたので私は間抜けな声を漏らしてしまった。
確かに今日はそういう真面目な話をされると理解してやってきたけど、まだ確定したわけじゃないのにおめでとうと言われても反応に困る。
「これからその話をするんですよ、先にネタバラシしないでくださいよ」
「おっと、これは失礼」
ルーカスに注意された支配人は謝罪しながら茶目っ気を見せていた。
ようやく周りが落ち着き、以前約束したまま果たせなかったデートに改めて誘われたので、私達は食事へ訪れていた。
当初はフェリクスを預けていくことも考えたのだが、フェリクスが私にしがみついて離れないものだから一緒につれてきたというわけである。
自分を置いて、私達がどこかへお出かけするのが不満だったみたいである。
「よろしければ少しの間お坊ちゃんを預かりましょうか?」
「え、いいのですか?」
「こう見えて私は5児の父親でして。子どもらはもう抱っこできないほど大きくなりましたけど、今でも子をあやすのは得意なのですよ」
確かに真面目な話をするのにフェリクスがいると、今さっきのように中断させられそうになるので少しの間でも預かってくれるのは助かる。
「じゃあ、少しの間だけお願いできますか?」
「えぇ、お任せください」
いまだに不機嫌に唸っているフェリクスをそっと支配人の腕に預けると、フェリクスは……支配人の腕の中でスヤァ…と秒落ちした。
寝るの早っ。5児の父の立場は伊達ではなかった。
「では、お預かりいたしますね」
支配人はフェリクスを抱っこしたまま、そのまま静かに退室していった。
……母親の私ではなく、赤の他人の腕の中ですやすや眠る我が子に複雑な想いを抱きつつそれを見送ると、ふたりきりになった個室でルーカスと向き合った。
改めて向き合うと恥ずかしくなってついつい目をそらしてしまいがちになるけど、ルーカスは私を逃さないとばかりにテーブルの上で私の手を握ってきた。
「…リナリア、随分と遠回りしてしまったけど僕の気持ちは変わらない。君を愛している。僕の妻となって、これから先の人生を一緒に過ごしてほしいんだ」
なんか改めて言われるとムズムズしてくる。嬉しいのとくすぐったいので変な顔をしてしまいそうだ。
「これは本心で、罪滅ぼしとかそういうのじゃない。僕は君を必要としているんだ。…リナリア、僕と結婚してくれ」
ルーカスから改めて愛の告白とプロポーズをされた私は、間を置かずに頷いた。
本当は口に出して返事しようとしたのだが、先に身体が動いてしまった。
「リナリア…!」
感激した様子で席を立ったルーカスは、テーブル周りを横切ると、席に座ったままの私に抱きついてきた。
嬉しそうに抱きしめてきたルーカスからすりっと頬ずりされてくすぐったい。
「一生君を大切にするよ」
群青の瞳が近づきながらゆっくり閉ざされてまぶたに隠れる。私の唇に柔らかい彼の唇が重なった。
私はそのキスに応え、彼の首に腕を回した。
これまでは誤解や意地で突き放していたルーカスからの求婚だったが、とうとう私はそれを受け入れた。
私達の結婚に関して、周りからの反対もなく、むしろ安心された。
それは私のお父さんも例外ではない。
口では「娘と孫に苦労させたら許さない」とルーカスに圧力を掛けているが、以前のような険悪な態度はまったくない。
ルーカスを狙っている貴族令嬢から横やりが入ってくるかなぁと思ったけど、そんなこともなかった。
新聞で大体的に私達の捏造入りラブロマンスが語られたのでそこに割って入ろうとする猛者はいなかったそうだ。
力でゴリ押しして略奪したら、市井からの反感を買うからだろうか。お貴族様も平民からの評判を気にするらしい。
すぐに入籍するか、一旦婚約してから結婚式の準備をして入籍するかで意見がぶつかったけど、その両方を解決した人物がいた。
それはアンゼルムさんだ。ルーカスのおじいさんである。
彼は話がまとまる以前から裏で私とルーカスの挙式準備をしていたそうだ。それもフェリクスの存在がわかった時点で。
そのため、本来花嫁側の家族が用意する嫁入り道具は準備万端だし、私とフェリクスが身一つで引っ越して暮らせるように完璧に準備されていた。
私のために準備したという豪華なウェディングドレスも後は私の体に合うように最終調整するだけ。
結婚式だってクライネルト家の培ってきた信頼と権力ですぐに会場を押さえられるというので、招待客へ招待状を送るだけで済む。
私達は先に子どもを作ったこともあったので、世間的にいい顔もされないだろうからあまり目立つような事をするつもりはなかったけど、アンゼルムさん並びに両親たちは違った。
揃って「式を挙げてお披露目しなさい」という。
その中でも「明日死ぬかもしれない、早く孫の結婚した姿が見たい」と訴えるアンゼルムさんは迫真だった。
そんなこと言われたらルーカスだって追い詰められる。現にアンゼルムさんはあまり長生きできないだろうと言われているので、孫として祖父の願いを叶えないわけにはいかなかったのだ。
そんなわけで私達は駆け込み結婚という形で3ヶ月後には結婚式を挙げることになった。
結婚に浮かれる暇もなく、私は準備に追われた。
怪我による治療休職も明けていない時期に、職場に立ち寄って職場の上司に結婚の報告と式の招待状を渡すと、上司から「結婚おめでとう。…戻ってきてね…お願いだから戻ってきて…」と泣きそうな返事が帰ってきた。
現状が大変な様子が伝わってきて胸が痛くなった。
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