絶対零度の王女は謀略の貴公子と恋のワルツを踊る

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部屋に行く途中でハイリ出くわした。
彼女は、私と手を繋ぐアレックスを見て「了解しました」と言わんばかりにこちらにウインクを寄越し、そそくさと去って行った。後ろ姿は、鼻歌でも唄い出しそうなほどに楽しげだったのは見間違いではないだろう。
二人で歩いていただけなのに、ひとめで悟るとは鋭すぎる。

(あとで何かしらからかわれそうだわ)

そう思っていると、自室はすでに目の前だった。アレックスは、ルーシアに優しげな視線を寄越す。
その視線に混じる熱を感じ取り、愛されているのだなと彼女は実感した。それほどまでに、彼の眼差しは強かった。

ルーシアは自室の扉を開くと、彼を中へ招き入れる。部屋の周囲には、いつも待機している使用人たちは既に居らず、ハイリが上手くやってくれたのだなと勘付いた。

「ルーシア」

部屋の隅にあるベッドに二人が腰掛けると、アレックスは甘さを含んだ声で名前を呼んだ。
砂糖のように甘い声はルーシアの脈拍を上昇させ、彼女は顔を赤らめた。

ルーシアがアレックスのそばに寄り、肩に頭を乗せる。彼はその瞬間、ピクリと全身を震わせた。そしてその片腕で、ルーシアの肩を抱く。


どのくらいの間そうしていたのだろうか。
ルーシアはアレックスの胸元に顔を埋め、甘く名前を呼んだ。

「アレク……」

アレックスの心臓がどくりと強く脈打つ。その事を、胸元に顔を埋めていたルーシアは聞いた。

ルーシアはゆっくりと顔を上げる。
すると、アレックスの方もルーシアを見下ろしていた。二人の視線が絡み合う。

どちらからともなく、二人の顔は引き寄せられていきーーーーついに唇と唇が合わさった。

先程キスしたばかりであるはずなのに、二人の間は少しぎこちなく、緊張しい。

アレックスはルーシアの唇を『甘い』と感じた。ルーシアの方も、アレックスとのキスにどこか安心感を覚えていた。

そのキスは次第に深く、強くなっていく。アレックスはルーシアの中を蹂躙し、舌を執拗に絡み合わせた。ルーシアはそんな彼に答えるべく、慣れない様子で小さく絡ませる。
その初心な様子がアレックスの興奮を高めているとは知らずに。

長いキスが終わると、アレックスはルーシアの額、鼻の頭、頰にそれぞれ小さくキスを贈った。

ルーシアのブルーサファイアの瞳は、暗い部屋の中で月明かりに照らされ、美しく煌めいている。キスのせいで潤んでいるのが、どこか扇情的でもあった。
彼女の瞳はどんな宝石よりも美しく、神々しいと。そうアレックスは感じていた。

「ルーシア…………もう、いい?」

アレックスが色を含んだ声で尋ねると、ルーシアは「ええ」と照れたように答える。

ルーシアの真っ赤なドレスを脱がせながら、アレックスは彼女の首元をペロリと舐めた。

「……ふぁっ!」

途端にルーシアの口からは小さく嬌声が漏れ、アレックスはそのまま続ける。舐めたり吸ったり、時々軽く歯を立てたり。
ルーシアは面白いくらい、体をピクピクと悶えさせる。

「あぁ、たったのこれだけでこんな風になってしまうなんて。ルーシアはほんとかわいい」

「そ、んなことぉ」

そんな受け答えをしているうちに、すっかりルーシアのドレスとアンダードレスは剥ぎ取られ、下着一枚になっていた。

胸は産まれたままの状態で、赤い頂きが刺激を受けずともピンと勃っている。
アレックスはその頂を避けるように周囲を指でなぞり、全体を優しく揉んだ。

「はぁ………んっ」

ルーシアは息を荒げる。
アレックスはルーシアの背後に回り込むと、彼女の背を自分に預けるようにして座らせた。そして行為を再開する。

彼はルーシアの頂にわざと触らないようにして焦らしながら、彼女の反応を見た。

「ア、レク」

「どうしたんだい、ルーシア?」

「……っ」

ルーシアもそれに焦れてきたのか、腰をもじもじさせながら息を吐く。

「言葉にしなければわからないよ?」

「はぁ……うっぁ」

「ほら、言って?どうしてもらいたいの?」

アレックスは言葉で責めるようにして、口を開くのを促した。

「お願い、っ……さわっ…てっぁ」

「一体どこをだい?」

「そ、れはっぁ……っくび」

「ん?」

「ち、くびっ……いじってぇっ」

ルーシアは快楽な負けたのか、アレックスに懇願した。そんな女の色香に惑わされたように、彼は激しく息をつく。

「分かったよ。ルーシアの乳首触ってあげるから、しっかりと自分で見てて」

色気を存分に含んだ声で囁き、ルーシアの頂をくりっ、と摘んだ。

「はぁっ……ん!」

ルーシアはその瞬間、腰を上げ、体をびくびくと震わせた。

「もしかして、もうイったの?乳首だけで?」

「……っ」

それは無言の肯定だった。
アレックスはひそかに、ルーシアがここまで敏感だったことに喜びを噛みしめる。そして思う存分絶頂へと導いてやろうと決意した。

胸を包み込むようにほぐしながら、片手は下着の方へと向かう。膝を立てて座っているルーシアの足を大きく開かせ、下着の上から形の分かるそれをなぞり上げる。

「ぁっう……ふっ」

「もう下着ビチョビチョだね」

ルーシアの下着は既に意味を果たしていないほど濡れており、彼女の筋に沿ってなぞるだけで腰をびくびくとさせた。

アレックスは、ルーシアの下着の間から中指と人差し指を入れた。

ーークチュ 。
卑猥な水音が部屋に響く。

「あそこ、大洪水だね。お漏らししたみたいだ」

「そ、んなっ」

ルーシアは耳まで真っ赤に染め上げ、首を振る。
アレックスはルーシアの花弁を撫で上げ、すぐに陰核を見つけ出す。それを触ればルーシアは甲高い嬌声を上げ、開いた足のつま先をピンと伸ばして震えた。

「下着、もう脱ごうか」

アレックスはそう言って、体をふにゃりとさせたルーシアを四つん這いにさせた。そして下着をずり下ろし、真っ白な桃尻を突き出させる。

「きゃっ」

「ダメだよ、このままいて。……気持ちよくさせて上げるから」

ルーシアは下着を下ろしたとき軽く抵抗したが、アレックスの興奮を覚え上擦った声を前におとなしくなった。

彼はルーシアが四つん這いとなる獣じみた姿をみて、己の欲望を限界まで高まらせた。
だが、まず彼女を気持ちよくさせたいという気持ちが勝り、その桃尻に顔を寄せた。鼻孔を女の匂いが満たし、自らの興奮した体がさらに熱を帯びていくのを感じた。
そして両手で、ぱっくりと開いた。

「ふぁあぁあっ!」

アレックスが後ろからルーシアの花弁を舐め上げると、彼女は甘い嬌声を上げ、快楽から逃れるように腰をくねらせた。彼はルーシアの蜜穴に舌を差し込む。すると、とろりとした大量の蜜が溢れだした。

「ああ……あっぁ!!!」

アレックスは片手で花弁を開きながら、もう片方の手で大きくなった陰核をくるくると刺激をする。
次第にルーシアは嬌声を大きくし、アレックスが陰核を細かく揺する。そして。

「ああっぁ……イくぅぅっ!」

ルーシアは、体を獣のように丸めて達した。そのあとうつ伏せで倒れた。
部屋には、はぁはぁと荒い息遣いが響き渡る。
アレックスは、もう我慢が出来ないほどに己を張り詰めさせていた。ルーシアの痴態をみて、何もせずとも吐き出してしまいそうなほどに興奮を覚えていたのだ。
彼は己のズボンの前を寛げ、反り立った欲望を取り出した。

彼女はまだ二回目だ。いきなり入れれば痛むだろう。そう思ったためルーシアの蜜を己自身に塗りつけ、彼女の太ももを使って擬似的に行為をする。そしてしばらくして己の白濁を放ったあと、ルーシアを仰向けにした。

するとぼーっとした彼女の瞳と目が合い、羽根のように軽く唇にキスを交わす。

一度出さないと、耐えられなかった。それほどまでに、彼女を求めていたのだ。

今までアレックスは、ここまで己の限界を感じたこともなかったし、大切に前戯をしてやった経験もほぼ無いと言ってもよかった。

アレックスは仰向けとなったルーシアの足を大きく広げ、今度は中で絶頂に導いてやろうと指を一本入れた。

「ひやぁっ!」

ルーシアが背中を反らしながら声を上げる。
指を抜き差しするとぬちゅぬちゅと濡れた音がし、さらに蜜が溢れ出す。その蜜は柔らかな太ももを伝ってシーツを濡らしていく。
しばらく繰り返してから、今度は指をもう一本増やし、中を強めに刺激した。

ある一点を刺激すると、ルーシアの体は特に大きく震える。アレックスはそこを重点的にいじめ始めた。しばらくすると。

「あああ……っああ!!!」

ルーシアは嬌声をあげ、指をきつく締め付けながら達した。中がうねっているのを感じ、時間が経ってふっとやわらいだところで抜いた。

己の欲望は先ほど思う存分出したはずなのに、すっかり硬く立ち上がっている。

アレックスはルーシアの膝裏を持ったあと、彼女の腰が浮くほど大きく左右に割り、達したばかりの蜜穴に己の欲望を擦りつけた。

「ふぁんっ!」

ルーシアは小さく声を上げる。
そして、アレックスはゆっくりと己を沈めていった。中は温かくてぬるぬると濡れて降り、彼の体は痛いほどに快感を覚える。だが、ゆっくりと最奥を目指し肉壁をかき分けていった。
ルーシアの蜜穴が欲望を受け入れたのは二回目だというのに、アレックスのそれを根本まで咥えこみ、ぎゅうぎゅうと締め付けている。そしてとうとう最奥まで到達した。

アレックスはゆっくりと己自身を引き抜くと、細かく突き始める。

「あっ……ああっ!!」

「可愛いよ、ルーシア!もっとその顔を見せてくれっ」

アレックスはそう言いながら、腰を動かすスピードを早めていく。ルーシアの体は揺すられ、手は頭の横でシーツを強く握った。

彼が何度も何度も執拗に奥を激しく突いてきたためか、ルーシアの中の締め付けはより強いものになっていく。
そしてアレックスが今一番、大きく一突すると。

「あぁあルーシアっ!愛してるっ……!!!」

「あぁ私もぉっっ……!!!」

二人はそう言ってともに果てた。
ルーシアの意識はそこで途切れたのだった。

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