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第一部
プロローグ
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デパートで仕事をしながら普通に社会人をしている普通の女性、水奈川志乃。
その日常は、家に帰ったら趣味に没頭してまた仕事をしての繰り返し。
何か面白いことでも起こればと、たまに感じはするのだが、それで今の日常がぶっ壊れでもしたらたまったもんじゃあない。
人間、普通に暮らすのが一番だ。しかし――――――――
「――――――危ないっ!!!」
――――――その普通の日常は、本当に唐突な終わりを迎えた。
周囲の人々の叫びは間に合わず、帰宅途中だった彼女の頭上に姿を見せたのは、重さ数十キロはあろうかという資材箱。補修工事中のビルから落下して直撃したそれは、彼女の人生を終わらせるには十分過ぎるほどであった。
死ぬってめちゃくちゃ痛いと思ってたのに、こんなにあっさりしてていいのだろうか。
次第にぼんやりと消えていく意識の中で、志乃はそんなことを考える。続けて、様々なことが一瞬のうちに脳内を駆け巡っていくのがわかった。
そうか――――――これが、走馬灯ってヤツなのかな。
まるでゲームの第三者視点かのように、倒れている自分の姿と駆け寄る人々の姿が見える。段々と、自分という存在が身体から離れていくのが感じ取れる。
(あれじゃあもう、助からないよね……さよなら、私の人生)
どこか達観したような思考を巡らせながら、彼女の意識は一度眠りについた。
◇
意識が次に戻った時、全方位が柔らかな白い光に囲まれた空間に志乃は居た。
肝心の身体は真っ白な光のシルエットと化しているようで、まるでスーパーヒロインの変身中のような感じになっている。
……ここは天国だろうか。それとも地獄に行く途中とか?
生前に犯罪めいたことをした覚えはないし、地獄行きだけは避けたい。
そんなことを考えていると光の空間が突如として強く瞬いて、思わず目を瞑る。
目を開けると、さっきまで白い光以外に何もなかった空間に様々な物が浮かんでおり、よく見るとそれらは全て自分の私物だということがわかる。
お気に入りの漫画や着ていた服。持っていたゲーム機など色々なものがあった。
周囲を見回していると、その中で一つだけひときわ強い光を放っている何かが目に留まる。
形からして、一冊のノートだろうか。
表紙にはタイトルなどが書かれていないが、彼女はそれが何か知っているようだ。
そういえば昔から時間が空くたびに、厨二病時代などにありがちな、色んな設定とかを書いたネタ帳みたいなのを作ってたっけ
手にとってパラパラと捲ると、実に色々なことが書いてあり、私の考えた最強の魔法! ……なんてのは定番中の定番かもしれない。所詮ただのネタ帳に過ぎないのだけれど。
自分がこれからどこへいくのかわからないが、せめてものという気持ちで彼女はそのノートを閉じるとぎゅっと抱きしめる。
そしてそのまま水奈川 志乃は、一度目の人生を終えたのだった。
その日常は、家に帰ったら趣味に没頭してまた仕事をしての繰り返し。
何か面白いことでも起こればと、たまに感じはするのだが、それで今の日常がぶっ壊れでもしたらたまったもんじゃあない。
人間、普通に暮らすのが一番だ。しかし――――――――
「――――――危ないっ!!!」
――――――その普通の日常は、本当に唐突な終わりを迎えた。
周囲の人々の叫びは間に合わず、帰宅途中だった彼女の頭上に姿を見せたのは、重さ数十キロはあろうかという資材箱。補修工事中のビルから落下して直撃したそれは、彼女の人生を終わらせるには十分過ぎるほどであった。
死ぬってめちゃくちゃ痛いと思ってたのに、こんなにあっさりしてていいのだろうか。
次第にぼんやりと消えていく意識の中で、志乃はそんなことを考える。続けて、様々なことが一瞬のうちに脳内を駆け巡っていくのがわかった。
そうか――――――これが、走馬灯ってヤツなのかな。
まるでゲームの第三者視点かのように、倒れている自分の姿と駆け寄る人々の姿が見える。段々と、自分という存在が身体から離れていくのが感じ取れる。
(あれじゃあもう、助からないよね……さよなら、私の人生)
どこか達観したような思考を巡らせながら、彼女の意識は一度眠りについた。
◇
意識が次に戻った時、全方位が柔らかな白い光に囲まれた空間に志乃は居た。
肝心の身体は真っ白な光のシルエットと化しているようで、まるでスーパーヒロインの変身中のような感じになっている。
……ここは天国だろうか。それとも地獄に行く途中とか?
生前に犯罪めいたことをした覚えはないし、地獄行きだけは避けたい。
そんなことを考えていると光の空間が突如として強く瞬いて、思わず目を瞑る。
目を開けると、さっきまで白い光以外に何もなかった空間に様々な物が浮かんでおり、よく見るとそれらは全て自分の私物だということがわかる。
お気に入りの漫画や着ていた服。持っていたゲーム機など色々なものがあった。
周囲を見回していると、その中で一つだけひときわ強い光を放っている何かが目に留まる。
形からして、一冊のノートだろうか。
表紙にはタイトルなどが書かれていないが、彼女はそれが何か知っているようだ。
そういえば昔から時間が空くたびに、厨二病時代などにありがちな、色んな設定とかを書いたネタ帳みたいなのを作ってたっけ
手にとってパラパラと捲ると、実に色々なことが書いてあり、私の考えた最強の魔法! ……なんてのは定番中の定番かもしれない。所詮ただのネタ帳に過ぎないのだけれど。
自分がこれからどこへいくのかわからないが、せめてものという気持ちで彼女はそのノートを閉じるとぎゅっと抱きしめる。
そしてそのまま水奈川 志乃は、一度目の人生を終えたのだった。
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