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11話
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「やべっ、時間ギリギリじゃん!」
俺は慌てて待ち合わせ場所であるダンジョン入口へと向かった。
(くそっ、完全に時間の感覚を間違えた……!)
いつも俺がダンジョン配信をする時は、だいたい昼頃からのんびりと始めるのが定番だった。その感覚ですっかり油断していたのだが、国家公務員騎士の業務開始時間は朝の9時。当然ながら一般的な会社員と同じ時間帯だ。
しかも、慣れない騎士服に着替えるのに予想以上に時間がかかってしまった。
支給された騎士服は見習い用ということだったが、それでも作りは上質だった。紺色の生地は触り心地がよく、袖を通してみると、驚くほど身体にフィットした。伸縮性のある生地を使っているようで、動きやすさも申し分ない。流石は国のエリート部隊の制服だけある。
ただし──問題がひとつあった。
(腹周りがキツい……)
最近少しばかりお腹が出てきた42歳のおじさんには、若い騎士向けに作られた制服のウエスト部分が少々窮屈だった。ベルトを締める時、金具を通す穴の位置を確認してちょっと悲しい気持ちになってしまったのは言うまでもない。
まあ、贅沢は言えない。無料で制服を支給してもらえるだけでも、元派遣社員の身からすればありがたい話だ。
息を切らしながら、なんとか待ち合わせ場所にたどり着く。時計を見ると、約束の時間のちょうど3分前。ギリギリセーフといったところか。
ダンジョン入口の広場を見回すと、すぐにソウマたちを見つけることができた。彼らは、既に撮影機材を準備してダンジョン入口で待機している。
俺の姿を見つけると、ソウマの顔に嬉しそうな表情が浮かんだ。その隣で、ワタルも人懐っこい笑顔で手を振っている。
「すみません、遅くなって!」
俺は慌てて二人に駆け寄った。
「大丈夫ですよ」
ソウマは穏やかな表情で答えた。
「レイジさん、騎士服姿とてもカッコいいですね」
その言葉に、俺は照れ隠しに苦笑いを浮かべた。
「お世辞でも嬉しいよ」
「お世辞ではありません」
ソウマが真剣な顔で抗議した。
「いやいや、騎士さん。この制服は若い子向けに作られてて、おじさんにはちょっと腹周りが──」
「あの」
ソウマが俺の言葉を遮った。その表情には、どこか不服そうな色が浮かんでいる。
「どうかしたか?」
「ずっと気になっていたのですが……私のことを『騎士さん』と呼ぶのは、やめていただけませんか?」
そう言われて、俺はハッと気づいた。確かに、ずっと名前を呼んでいなかったな。
「そういや、そうだったな。じゃあ、ソウマって呼び捨てにするけどいいか?」
その瞬間、ソウマの顔に笑みが浮かんだ。
「はい、ぜひ」
突然のイケメンの笑顔に、俺は言葉を失った。こんな美形に満面の笑みを向けられると、42歳のおじさんでもドキッとしてしまう。
(うわ、なんだこの破壊力は……)
「あのー」
そんな俺たちに、ワタルが遠慮がちに声をかけた。
「お二人とも、バディ結成直後から仲がよいのは大変よいことだと思うんですが……そろそろダンジョンに向かいませんか?」
ワタルの的確なツッコミに、俺たちは我に返った。
「そ、そうだな。行こうか」
「はい」
こうして俺たちは、ようやくダンジョンに向かうことになった。
ダンジョン上層部──俺にとっては普段の慣れ親しんだ場所だが、二人と一緒に歩くといつもとなんだか新鮮に感じる。
俺たちがまず向かったのは、開けた広場のような場所だ。
石畳の床の真ん中には、今にも崩れそうな古びた噴水。きっと昔は、街の中心みたいな場所だったんだろう。ここはモンスターがあまり出ないし、人の姿も少ない場所だ。動画の撮影開始場所にはちょうどいい。
「撮影準備できましたよー」
ワタルが高性能そうなカメラを構えながら、俺たちに合図した。
俺は慌てた。今までは自分のスマホでしか配信したことがない。こんなちゃんとしたカメラでの撮影は初めてだ。
「えーっと……どんなことをすればいいの?」
ソウマにこっそり聞いてみる。
「パトロール配信が主ですので、特に何か特別なことを喋ったりする必要はありません」
ソウマは落ち着いた様子で答えた。
(それでいいのか?)
ダンジョン配信と言えば、何らかのトークや解説をしなくちゃいけないものだと思っていたのだが……。
「それでは、配信開始しますよー」
ワタルの合図で、撮影が始まった。
俺は慌てながらカメラに向かって話し始めた。いくらパトロール配信とはいえ、自分は新参者なんだから自己紹介くらいはしないと。
「えー、今日からソウマのバディとして一緒に配信することになった、レイジです」
緊張で声が少し上ずってしまう。
「先日のニュースで俺のこと知った人がほとんどだと思いますが、普段は初心者向け動画を配信していました。この前、この騎士さ——いや、ソウマとの共闘でスカウトを受けて、バディを組むことになりました。えっと……まあ、よろしく」
軽い挨拶で締めくくったが、これで大丈夫だろうか。
「こんな感じでいいか?」
俺はソウマに小声で確認した。
「いい感じです」
ソウマが軽く微笑みながら答えてくれて、俺は少しほっとした。
しかし、本当にこんなおじさんとイケメン騎士がバディを組むなんて、動画を見ている人にとってはかなり違和感があるんじゃなかろうか……。
俺はこっそりと手元のスマホでコメント欄を確認してみた。
≪おおおお、沈黙の騎士様が笑ってる! ≫
≪レイジおじ緊張してるの可愛いwww≫
≪この組み合わせいいじゃん! ≫
≪騎士様が喋ってる……感動……≫
≪沈黙の騎士様の笑顔とか奇跡かよ≫
予想に反して、コメントは好意的なものが多かった。特にソウマ──コメントでは「沈黙の騎士」と呼ばれることが多いようだ──が笑っていることや、いつもより喋っていることに感動したり興奮したりしているコメントが目立つ。
どうやら好意的に受け入れられているらしい。俺はほっと胸を撫で下ろした。
「それでは、今日は上層の様子を確認していきます」
ソウマが配信に向かって説明を始めた。
こうして、俺たちのダンジョンパトロール配信が開始された。
ダンジョンの内部を歩いていると、この前の災厄級モンスター出現の影響がはっきりと見て取れた。
入口付近には警備兵の姿が普段より多く配置されており、彼らは探索者たちの持ち物チェックや注意事項の説明を熱心に行っている。
しかし、探索者の数自体は少なくなるどころか、むしろ増えている印象だった。
特に目立っているのは、動画配信をしている若い探索者たちの姿だ。
「うっす、視聴者の皆さん! 今日も『爆炎のライガー』の配信始まるぜー!」
若い男性が、スマホに向かって元気よく手を振っている。
その少し離れた場所でも、別のグループが配信を行っていた。
「皆さん、こんにちは! 『美少女探索者☆ユナ』です♪ 今日は災厄級の影響で上層に出てきた強いモンスターを倒しちゃいます!」
ツインテールの女の子が、可愛らしい声でカメラに向かってポーズを取っている。
いつにも増して、彼らは動画配信に力を入れているような様子だった。
「──ソウマは、ああいうのについてどう思う?」
俺は隣を歩くソウマに尋ねた。
「上層にも、本来なら下層部にしか生息しないモンスターが出現する例が報告されています。彼らは、そういったイレギュラーモンスターを狩ることで動画配信の視聴者を増やしたい魂胆なんでしょう」
ソウマは冷静に分析した。
俺もその意見に同感だった。
本来、探索者は国の定めた実技試験により明確にランク分けされている。そのランク区分によって、入れるダンジョン階層が決まっているのだ。
F・Dランクは上層まで、C・Bランクは中層まで、Aランクは下層、そしてごく一部のS級と呼ばれるランクは最下層と呼ばれる区域まで侵入することが許されている。
ただ、この安全のために設けられたランク制度は、動画配信者たちにはかねがね不評だった。
なにせ試験は年に1度きりしかないし、ランクが上がるにつれて試験の難易度が跳ね上がり、試験代も高額となる。だが、当然のようにダンジョン配信で人気なのは、より危険度の高いモンスターとの戦いや派手な戦闘だ。
誰でも入れるような上層部での動画配信じゃ、なかなか視聴者は稼げない。そのことは、俺の配信でも実証済みだ。
(まあ、俺の場合は教育番組みたいな内容だから、そもそもエンタメ性が低いってのもあるけど……)
つまり、上層に普段出現しない強モンスターが出現するということは、低ランクの配信者にとってはありがたいイベントなのだ。特に敵とレベル差があればあるほど、動画配信は盛り上がる。格下が格上に勝利する——そんな瞬間こそ、エンタメは盛り上がるものだ。
「でも、動画配信のために格上のモンスターに挑むなんて、危険すぎる」
俺は苦い顔で言った。
「同感です」
ソウマも眉をひそめた。
「適正ランク以上の敵と戦うのは、本来であれば禁止事項です。今回のような特殊事態でも、安全確保が最優先であるべきです」
「そうだな。じゃあ、普段上層に出現しないようなイレギュラーモンスターが出現している場所を中心に調べてみようか」
「そうしましょう」
俺たちは方針を決めた。
「ワタル、そういった場所の情報は上から報告が来てますか?」
ソウマがワタルに尋ねた。
ワタルはしばらくスマホを操作した後、顔を上げた。
「この近くで、ワイバーンの出現が確認されている場所があるようです」
「げ、ワイバーンかぁ……」
俺は思わず唸った。ワイバーンと言えば、中層でも下層に近い側に出現するモンスターだ。空を飛んでいることもあり、上層部にいる若い探索者には対処が難しい気がする。
(こりゃあマズいな……)
俺たちは急いで、その場所へと向かうことにした。
俺は慌てて待ち合わせ場所であるダンジョン入口へと向かった。
(くそっ、完全に時間の感覚を間違えた……!)
いつも俺がダンジョン配信をする時は、だいたい昼頃からのんびりと始めるのが定番だった。その感覚ですっかり油断していたのだが、国家公務員騎士の業務開始時間は朝の9時。当然ながら一般的な会社員と同じ時間帯だ。
しかも、慣れない騎士服に着替えるのに予想以上に時間がかかってしまった。
支給された騎士服は見習い用ということだったが、それでも作りは上質だった。紺色の生地は触り心地がよく、袖を通してみると、驚くほど身体にフィットした。伸縮性のある生地を使っているようで、動きやすさも申し分ない。流石は国のエリート部隊の制服だけある。
ただし──問題がひとつあった。
(腹周りがキツい……)
最近少しばかりお腹が出てきた42歳のおじさんには、若い騎士向けに作られた制服のウエスト部分が少々窮屈だった。ベルトを締める時、金具を通す穴の位置を確認してちょっと悲しい気持ちになってしまったのは言うまでもない。
まあ、贅沢は言えない。無料で制服を支給してもらえるだけでも、元派遣社員の身からすればありがたい話だ。
息を切らしながら、なんとか待ち合わせ場所にたどり着く。時計を見ると、約束の時間のちょうど3分前。ギリギリセーフといったところか。
ダンジョン入口の広場を見回すと、すぐにソウマたちを見つけることができた。彼らは、既に撮影機材を準備してダンジョン入口で待機している。
俺の姿を見つけると、ソウマの顔に嬉しそうな表情が浮かんだ。その隣で、ワタルも人懐っこい笑顔で手を振っている。
「すみません、遅くなって!」
俺は慌てて二人に駆け寄った。
「大丈夫ですよ」
ソウマは穏やかな表情で答えた。
「レイジさん、騎士服姿とてもカッコいいですね」
その言葉に、俺は照れ隠しに苦笑いを浮かべた。
「お世辞でも嬉しいよ」
「お世辞ではありません」
ソウマが真剣な顔で抗議した。
「いやいや、騎士さん。この制服は若い子向けに作られてて、おじさんにはちょっと腹周りが──」
「あの」
ソウマが俺の言葉を遮った。その表情には、どこか不服そうな色が浮かんでいる。
「どうかしたか?」
「ずっと気になっていたのですが……私のことを『騎士さん』と呼ぶのは、やめていただけませんか?」
そう言われて、俺はハッと気づいた。確かに、ずっと名前を呼んでいなかったな。
「そういや、そうだったな。じゃあ、ソウマって呼び捨てにするけどいいか?」
その瞬間、ソウマの顔に笑みが浮かんだ。
「はい、ぜひ」
突然のイケメンの笑顔に、俺は言葉を失った。こんな美形に満面の笑みを向けられると、42歳のおじさんでもドキッとしてしまう。
(うわ、なんだこの破壊力は……)
「あのー」
そんな俺たちに、ワタルが遠慮がちに声をかけた。
「お二人とも、バディ結成直後から仲がよいのは大変よいことだと思うんですが……そろそろダンジョンに向かいませんか?」
ワタルの的確なツッコミに、俺たちは我に返った。
「そ、そうだな。行こうか」
「はい」
こうして俺たちは、ようやくダンジョンに向かうことになった。
ダンジョン上層部──俺にとっては普段の慣れ親しんだ場所だが、二人と一緒に歩くといつもとなんだか新鮮に感じる。
俺たちがまず向かったのは、開けた広場のような場所だ。
石畳の床の真ん中には、今にも崩れそうな古びた噴水。きっと昔は、街の中心みたいな場所だったんだろう。ここはモンスターがあまり出ないし、人の姿も少ない場所だ。動画の撮影開始場所にはちょうどいい。
「撮影準備できましたよー」
ワタルが高性能そうなカメラを構えながら、俺たちに合図した。
俺は慌てた。今までは自分のスマホでしか配信したことがない。こんなちゃんとしたカメラでの撮影は初めてだ。
「えーっと……どんなことをすればいいの?」
ソウマにこっそり聞いてみる。
「パトロール配信が主ですので、特に何か特別なことを喋ったりする必要はありません」
ソウマは落ち着いた様子で答えた。
(それでいいのか?)
ダンジョン配信と言えば、何らかのトークや解説をしなくちゃいけないものだと思っていたのだが……。
「それでは、配信開始しますよー」
ワタルの合図で、撮影が始まった。
俺は慌てながらカメラに向かって話し始めた。いくらパトロール配信とはいえ、自分は新参者なんだから自己紹介くらいはしないと。
「えー、今日からソウマのバディとして一緒に配信することになった、レイジです」
緊張で声が少し上ずってしまう。
「先日のニュースで俺のこと知った人がほとんどだと思いますが、普段は初心者向け動画を配信していました。この前、この騎士さ——いや、ソウマとの共闘でスカウトを受けて、バディを組むことになりました。えっと……まあ、よろしく」
軽い挨拶で締めくくったが、これで大丈夫だろうか。
「こんな感じでいいか?」
俺はソウマに小声で確認した。
「いい感じです」
ソウマが軽く微笑みながら答えてくれて、俺は少しほっとした。
しかし、本当にこんなおじさんとイケメン騎士がバディを組むなんて、動画を見ている人にとってはかなり違和感があるんじゃなかろうか……。
俺はこっそりと手元のスマホでコメント欄を確認してみた。
≪おおおお、沈黙の騎士様が笑ってる! ≫
≪レイジおじ緊張してるの可愛いwww≫
≪この組み合わせいいじゃん! ≫
≪騎士様が喋ってる……感動……≫
≪沈黙の騎士様の笑顔とか奇跡かよ≫
予想に反して、コメントは好意的なものが多かった。特にソウマ──コメントでは「沈黙の騎士」と呼ばれることが多いようだ──が笑っていることや、いつもより喋っていることに感動したり興奮したりしているコメントが目立つ。
どうやら好意的に受け入れられているらしい。俺はほっと胸を撫で下ろした。
「それでは、今日は上層の様子を確認していきます」
ソウマが配信に向かって説明を始めた。
こうして、俺たちのダンジョンパトロール配信が開始された。
ダンジョンの内部を歩いていると、この前の災厄級モンスター出現の影響がはっきりと見て取れた。
入口付近には警備兵の姿が普段より多く配置されており、彼らは探索者たちの持ち物チェックや注意事項の説明を熱心に行っている。
しかし、探索者の数自体は少なくなるどころか、むしろ増えている印象だった。
特に目立っているのは、動画配信をしている若い探索者たちの姿だ。
「うっす、視聴者の皆さん! 今日も『爆炎のライガー』の配信始まるぜー!」
若い男性が、スマホに向かって元気よく手を振っている。
その少し離れた場所でも、別のグループが配信を行っていた。
「皆さん、こんにちは! 『美少女探索者☆ユナ』です♪ 今日は災厄級の影響で上層に出てきた強いモンスターを倒しちゃいます!」
ツインテールの女の子が、可愛らしい声でカメラに向かってポーズを取っている。
いつにも増して、彼らは動画配信に力を入れているような様子だった。
「──ソウマは、ああいうのについてどう思う?」
俺は隣を歩くソウマに尋ねた。
「上層にも、本来なら下層部にしか生息しないモンスターが出現する例が報告されています。彼らは、そういったイレギュラーモンスターを狩ることで動画配信の視聴者を増やしたい魂胆なんでしょう」
ソウマは冷静に分析した。
俺もその意見に同感だった。
本来、探索者は国の定めた実技試験により明確にランク分けされている。そのランク区分によって、入れるダンジョン階層が決まっているのだ。
F・Dランクは上層まで、C・Bランクは中層まで、Aランクは下層、そしてごく一部のS級と呼ばれるランクは最下層と呼ばれる区域まで侵入することが許されている。
ただ、この安全のために設けられたランク制度は、動画配信者たちにはかねがね不評だった。
なにせ試験は年に1度きりしかないし、ランクが上がるにつれて試験の難易度が跳ね上がり、試験代も高額となる。だが、当然のようにダンジョン配信で人気なのは、より危険度の高いモンスターとの戦いや派手な戦闘だ。
誰でも入れるような上層部での動画配信じゃ、なかなか視聴者は稼げない。そのことは、俺の配信でも実証済みだ。
(まあ、俺の場合は教育番組みたいな内容だから、そもそもエンタメ性が低いってのもあるけど……)
つまり、上層に普段出現しない強モンスターが出現するということは、低ランクの配信者にとってはありがたいイベントなのだ。特に敵とレベル差があればあるほど、動画配信は盛り上がる。格下が格上に勝利する——そんな瞬間こそ、エンタメは盛り上がるものだ。
「でも、動画配信のために格上のモンスターに挑むなんて、危険すぎる」
俺は苦い顔で言った。
「同感です」
ソウマも眉をひそめた。
「適正ランク以上の敵と戦うのは、本来であれば禁止事項です。今回のような特殊事態でも、安全確保が最優先であるべきです」
「そうだな。じゃあ、普段上層に出現しないようなイレギュラーモンスターが出現している場所を中心に調べてみようか」
「そうしましょう」
俺たちは方針を決めた。
「ワタル、そういった場所の情報は上から報告が来てますか?」
ソウマがワタルに尋ねた。
ワタルはしばらくスマホを操作した後、顔を上げた。
「この近くで、ワイバーンの出現が確認されている場所があるようです」
「げ、ワイバーンかぁ……」
俺は思わず唸った。ワイバーンと言えば、中層でも下層に近い側に出現するモンスターだ。空を飛んでいることもあり、上層部にいる若い探索者には対処が難しい気がする。
(こりゃあマズいな……)
俺たちは急いで、その場所へと向かうことにした。
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