【完結】低レアの地味キャラに転生したのでひっそり暮らす予定が、最強の悪役将軍にスカウトされてしまいました

大河

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※第25章

 柔らかい寝台に背中が沈む。その上から龍承業の体が覆いかぶさってきた。暗い部屋の中、彼の翡翠色の瞳だけが月明かりに照らされて輝いている。

「緊張しているな」

 龍承業の声が耳元で響く。その声は低く、震えるほどに体に染み入る。

「あたりまえじゃないですか……」

 俺は小さく呟いた。彼の体温が近すぎて、息苦しいほどだ。彼の長い黒髪が俺の頬を掠め、甘い香りが鼻をくすぐる。

「怖いのか?」

 彼の手が俺の頬に触れ、やがて首筋を辿っていく。その指先は予想外に優しい。戦場で無数の命を奪ったはずの手とは思えないほどに。

「……少し」

 正直に答えると、彼は小さく笑った。その笑みは以前のような残酷さは感じられない。

「うつ伏せになれ。……あとはそうだな、胸元あたりにこれを差し込んでおけ」
「うわっ」

 龍承業はそう言うと、俺の体勢をぐるりと回転させた。そして、うつ伏せ状態になった俺の胸と寝台の間に、突然何かを突っ込んできた。

 突っ込まれた何かは、どうやら柔らかい枕のようなものだった。香が焚きしめられているのかどことなくいい香りがする。

 龍承業はそのまま部屋のどこかへ行ってしまった。俺は枕を腕で抱き込みながら、改めて自分がこれから何をさせられるのかぼんやりと考えた。

 当然ながら、佐倉遼時代のころから遡っても経験のない行為だ。知識はないわけではないが、全くもって未知の領域過ぎる。俺は不安から枕をぎゅっと抱きしめると、心を落ち着けるように意識的に深呼吸をした。

 そうしているうちに、龍承業が戻ってきた。手には何やら小さい白磁の容器を持っている。彼はその容器の蓋を開けると、二本の指でそれを掬い取った。彼の指にはとろりとした透明の液体がまとわりついている。

(間違いない、あれ潤滑油ローションだ……!)

 龍承業と目が合う。彼は艶っぽく口元に笑みを浮かべていて、俺は思わず顔を逸らして寝台に顔を埋めた。

「始めるぞ」

 龍承業がそう言うとほぼ同時に、自分の臀部に冷たい衝撃が走る。

「ひっ……!」

 あの潤滑油が塗られているのだろう。しかも、塗られているのは尻のあたりでも割れ目の間──臀裂でんれつの部分だ。自分でも触ったことのないような部分に龍承業の手が触れているという事実に、俺は混乱した。

「身体が固いな。……ここを使うのは初めてか」

 ここ、と言いながら、龍承業の指が俺の肛門近くを指でなぞってくる。俺は泣きたくなるような気持ちを抑えながら、静かに頷いた。龍承業は「そうか」と答えただけだったが、その声はどこか満足そうだった。

「……なら、しっかり慣らさねばならないな」
「あっ……!」

 龍承業の指の先端が、俺の肛門に触れた。そして、その指をそこから離すことなく、力を込めてぐっと中へ押し込んできた。

「うぅっ……!」

 異物が挿入されるなんとも言えない感覚に、俺は声を漏らした。ただ、痛みはない。龍承業は意外にもゆっくりと、自身の指を俺の中に押し込んでくる。

「……お前の中は熱いな」

 龍承業のあけすけな感想に、俺は顔が熱くなるのを感じた。龍承業はそんな俺の様子を気にすることなく、指を俺の中で円を描くように動かしてきた。

「あ、あっ……あ……」

 潤滑油のせいかそれでも痛みはほとんどなかったが、内部を他人に侵されているという感覚はそうそう慣れるようなものではない。俺は枕をぐっと強く掴み、行為にじっと耐えた。

 龍承業の指はなんども往復し、俺の内部をゆっくりほぐしていく。かなり時間をかけているような気がするが、時計がないのでどれくらいの時間が経過しているのかはわからない。

「……だいぶ柔らかくなってきたな」

 そう龍承業が言うと、いきなり彼は俺の中に入れる指の数を増やしてきた。

「ひうっ!」

 さすがに指を2本挿入された直後は少し痛みを感じたが、大量の潤滑油のお陰ですぐに痛みは感じなくなった。指が増えたお陰で潤滑油がクチュクチュと卑猥な音を立てているのが聞こえてきて、俺は意識を彼方に飛ばしたくなった。

(やばい……俺、いま龍承業に中をぐちゃぐちゃにされてる……)

 うつ伏せにされたままなので彼の表情は見えないが、彼はいまどんな顔をしているのだろうか。少し気になる気はしたが、それ以上に恥ずかしさが上回るのでとても顔を上げることはできなかった。

 そうやってどれくらい内部を弄られたころだろうか。

「あっ!」

 突然、俺の身体が跳ねた。

 ついあげてしまった自分の悲鳴は、明らかに快楽を帯びていた。自分でもどういうことかわからない。

「……お前の良いところはここか」

 龍承業の指が、俺の内部のどこかに触れる。するとどういうわけか、また俺の身体はビクリと痙攣した。

「あ……あっ……あ……!」

 じわじわと押し寄せてくる快楽に、俺は断続的に悲鳴をあげた。頭に電気が走るような感覚だ。

「お前は才能があるな。初めてだというのに、なかなか感度がいい」

 そう言いながら、龍承業は俺の中から指を抜いた。快楽の波が唐突に終わり、俺は安堵と同時に物足りなさを感じてしまう。

 しかし、次の龍承業の言葉に俺は息を飲んだ。

「そろそろ頃合いだな」

 ちらりと後ろを見てしまい、俺は後悔した。龍承業が下衣を脱いでいた。それはいいのだが、下衣の下にはなんとも立派な龍承業のモノがそびえ立っていた。

(嘘だろ……あれ、入れるんだよな……?)

 俺は怖くなって、また視線を寝台に戻した。龍承業はそんな俺の様子に構うことなく、ギシッという音と共に寝台に乗っかってくる。俺は覚悟した。

 龍承業は俺の身体を抱き上げると、うつ伏せのまま尻の部分だけ高く持ち上げるような体勢にした。当然抵抗できるはずもなく、俺は彼に向かって尻を突き出した恥ずかしい恰好にされてしまう。

(こ、これって後背位……バックというやつでは)

 そんなことを考えているうちに、龍承業の身体が背後に近づいてきた。そして、何やら熱いものを秘部に押し当てられる。それが龍承業のソレであることは明らかで、俺は息を飲んだ。

「……挿れるぞ」

 龍承業の先端が、グッと俺の中に押し入ってくる。

「いっ……!」

 凄まじい圧迫感と痛みに、俺は思わず悲鳴を漏らした。だが、龍承業の動きはとまらない。ゆっくりとした動きで気遣いは感じられるものの、そもそもこの行為を辞める気はないようだ。

「いた……いたい……」

 俺は思わず涙声になっていた。すると背後からふわりと龍承業の手に撫でられた。

「……泣くな」

 その優し気な龍承業の手に、俺は少し冷静さを取り戻した。

「……大丈夫です、続けてください」
「いいのか」
「はい。……ただ、できるだけゆっくりでお願いしますね」
「……善処はしよう」

 それからも、龍承業は少しずつ、ゆっくりと俺の中に腰を進めていった。痛みは時間と共に漫然としたものになってくる。

 そしてかなりの時間をかけて、龍承業のソレの大部分が俺の中に納まった。

「入った……」

 俺は思わず呟いた。龍承業が背後でほんの少しだけ笑った。

「……動くぞ。少し我慢しろ」

 俺はできるだけ身体の力を抜き、頷く。龍承業は俺の尻に手をやり、優しく撫でた。

 そしてゆっくりと腰を動かし始める。痛みはあるが、耐えられないほどではない。

 それに、龍承業のモノで奥を突かれるたび、先ほど彼の指で刺激された場所がじんわり快楽を帯びてきて、俺は思わず嬌声に似た喘ぎ声を漏らしていた。

「……はっ……あっ……あぁっ……!」
「ふっ、だいぶ声が艶めいてきたな」

 そう龍承業にからかわれたが、俺には彼の言葉に反応を返す余裕を失っていた。少しずつ龍承業の抽挿は早くなっていく。グチュグチュという潤滑油が擦れる音と、肌がぶつかり合う音、そして俺の口から漏れ出る甘い声が部屋の中を満たしていく。

 その行為の最中、龍承業が俺の陰茎に手を伸ばしてきた。彼は俺のソレを手で握ると、ピストン運動と同時に手でしごいてきた。急に与えられた直接的な刺激に、俺の頭は真っ白になる。

「あ、あぁっ! だ、ダメっ……んっ!」

 痛みと快楽で、何が何だか分からなくなる。

「いいぞ、……出してしまえ」

 龍承業はそう言うと、思い切り俺の中に彼の熱い塊を突き刺した。

「ああっ!!」

 龍承業の手の動きはいっそう激しさを増し、俺はもう声すらあげられなくなっていた。最奥を突かれた刺激と相まって、急速に絶頂の波が襲ってくる。

「ダ、ダメッ……! あ、ああぁっ!!」

 しばらくしないうちに、俺はあっけなく果ててしまった。勢いよく飛び出した俺の精液が、龍承業の手と寝台を汚してしまう。

 しかし、それで行為は終わりではなかった。

「あ、あ、ああっ……!」

 息を整える暇もないうちに、龍承業が激しい抽挿を再開した。終わりが近いのか、龍承業が背後で息を乱しているのが聞こえてくる。

「そろそろだな……」

 その言葉に、思わず後ろを振り向いた。龍承業と視線が合う。

「出すぞ……!」

 そう言うや否や、俺の最奥で龍承業の欲望が弾けた。熱いものが俺の奥に注がれたのがなんとなく分かる。

 しばらくお互い息を整えていたが、しばらくして、龍承業がずるりと自身を俺の中から引き出した。潤滑油と白濁の液体が股の間から垂れてきて、俺は思わず目を逸らした。

(俺、マジでやっちゃったんだな……龍承業と)

 その事実がじわじわ後からきて、俺は恥ずかしさから龍承業の顔をまともに見られなかった。

 龍承業はそんな俺の顔を無理やり振り向かせると、ニヤリと笑った。

「契約は成立だ。これからはお前のことを信じてやろう……ただし」
「ただし……?」
「お前が本当に約束を守るか試してやる」

 龍承業は俺を優しく撫でながら、告げた。

「……明日から、お前は俺の寝所に毎日来るように」
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