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トラックを轢いてみたら
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「逆にトラックを轢いてみようぜ」
3人で教室の机を囲んでオタトークをしている最中、机をバンと叩いてアカリは言った。私は彼女を冷ややかな目で見るだけだったが、もうひとりのオタク乙女、スイレンが悪ノリをすくい上げたのが始まりだった。
というかトラックを轢くって何よ。
「トラックが異世界転生か。興味深い」
興味深いわけねえだろ。
そんな言葉を喉の奥にしまって、さてはて私はスマフォでも開いてソシャゲでもしよう。こうなってしまえばもう止まらない。あんな無駄な時間を過ごすくらいなら、私はその時間をソシャゲに捧げる。
「いや、この場合はトラックの運ちゃんが異世界転生するんじゃない? トラックが転生するなら、よくあるラノベも主人公の服が転生するだろ」
「せやね。無機質が転生とか誰得……。じゃあ転生した運ちゃんは女神さまに何を貰うと思う?」
「うーん、現実で得意だったことを利用するのが多いから……。なんか強いトラック?」
「トラックでスライムを殴る勇者か……」
スライム粉々じゃないかな、それ……。
スマフォをぽちぽちいじる私の周りで、話はどんどん盛り上がっていく。
「燃料なくても動くトラックで、自動回復スキルがデフォでついてるとか!」
「マジか。魔王城になんかもアクセル全開で突っ込めば、異世界を救うRTAも世界記録狙えそう」
「タイトルは『トラック運転手の俺がトラックごと轢かれたと思ったらいつの間にか魔王城ぶっ壊してたんだが』で決まりかな」
お腹すいたな。帰りにコンビニよろう。
「ヒロインは誰よ?」
「当然魔王。魔王城の修理費やらをせがんでくるかわいいロリババアよ」
「うおー! あたし、今日からトラック轢くために筋トレするわ
「じゃあわたしは大型トラックの免許取り行くわ。取ったら速攻でお前に轢かれに行ってやるよ」
肉まん食べたいなあ。あんまんもいい。
ソシャゲのデイリーミッションも終わったので、席を立つ。未だに語り合ってる2人を見ると、何故だか自然とため息が出た。
「帰って缶蹴りでもしようか……」
「トラック使ってもいい?」
「ダメに決まってんだろハゲ」
夕暮れのオレンジ色に染まった教室を抜けて、3人は語り合いながら放課後の時間を楽しく浪費していくのだった。
3人で教室の机を囲んでオタトークをしている最中、机をバンと叩いてアカリは言った。私は彼女を冷ややかな目で見るだけだったが、もうひとりのオタク乙女、スイレンが悪ノリをすくい上げたのが始まりだった。
というかトラックを轢くって何よ。
「トラックが異世界転生か。興味深い」
興味深いわけねえだろ。
そんな言葉を喉の奥にしまって、さてはて私はスマフォでも開いてソシャゲでもしよう。こうなってしまえばもう止まらない。あんな無駄な時間を過ごすくらいなら、私はその時間をソシャゲに捧げる。
「いや、この場合はトラックの運ちゃんが異世界転生するんじゃない? トラックが転生するなら、よくあるラノベも主人公の服が転生するだろ」
「せやね。無機質が転生とか誰得……。じゃあ転生した運ちゃんは女神さまに何を貰うと思う?」
「うーん、現実で得意だったことを利用するのが多いから……。なんか強いトラック?」
「トラックでスライムを殴る勇者か……」
スライム粉々じゃないかな、それ……。
スマフォをぽちぽちいじる私の周りで、話はどんどん盛り上がっていく。
「燃料なくても動くトラックで、自動回復スキルがデフォでついてるとか!」
「マジか。魔王城になんかもアクセル全開で突っ込めば、異世界を救うRTAも世界記録狙えそう」
「タイトルは『トラック運転手の俺がトラックごと轢かれたと思ったらいつの間にか魔王城ぶっ壊してたんだが』で決まりかな」
お腹すいたな。帰りにコンビニよろう。
「ヒロインは誰よ?」
「当然魔王。魔王城の修理費やらをせがんでくるかわいいロリババアよ」
「うおー! あたし、今日からトラック轢くために筋トレするわ
「じゃあわたしは大型トラックの免許取り行くわ。取ったら速攻でお前に轢かれに行ってやるよ」
肉まん食べたいなあ。あんまんもいい。
ソシャゲのデイリーミッションも終わったので、席を立つ。未だに語り合ってる2人を見ると、何故だか自然とため息が出た。
「帰って缶蹴りでもしようか……」
「トラック使ってもいい?」
「ダメに決まってんだろハゲ」
夕暮れのオレンジ色に染まった教室を抜けて、3人は語り合いながら放課後の時間を楽しく浪費していくのだった。
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