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#35 手綱
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白夜たちを乗せた車が金剛寺へ近づく。
雪音の手元にあるスマートフォンの位置情報の中で、金剛寺が大通りから路地裏へ入ったところで、雪音は白夜に告げた。
「……やるならもうそろそろ腰を上げた方が良いですよ。本当にやるんですか」
「やるよ。大したことじゃねえし」
ため息交じりの雪音の言葉に、白夜は静かに答える。運転手の理恵がハンドルを切り、車が左折した。
雪音が今一度、手元のスマートフォンに目を落とす。
同時に白夜は走行中の車内で立ち上がり、ドアの取っ手に手をかけた。
「……そうですか。ちゃんと"釣り上げて"くださいね。金剛寺は数百メートル先の西庄ビルと蕎麦屋の間の路地裏にいます」
白夜はドアを開ける。外から涼しい風が入ってきて、白夜の前髪を揺らした。
「分かった。もしもになったら容赦なく頼むな」
開いたドアから身を乗り出しながら、白夜は振り返って雪音へと笑いかける。雪音は白夜の方を見ず、スマートフォンへ目を落としながらも、つられて笑った。
「不思議なことに、"貴方を氷漬けにすること"に対して、私は全く抵抗がありませんから大丈夫ですよ」
「温和な人間性のカケラもねぇな……」
雪音の自信満々な物言いに白夜はそう返すと、開けたドアから腕を車の上――すなわちルーフへと手を伸ばした。そして"重力"で手の平をルーフにくっつけ、そのまま車の上へ乗り上げた。
車のルーフの上に這い出た白夜は、まず向かい風に目を細めた。
車は時速60キロ程で走行しているため、その上に登った白夜の体感温度は気温よりも約10度低いと考えられる。肌寒く感じるその場所で、白夜は振り落とされないように自らの体を重力で固定した。
「……不規則に揺れるな。電車の時よりもムズイな」
白夜は靡く前髪を手で押さえながら、そうぼやく。
白夜が思いついた作戦――それは車の上に乗った白夜が、異能"重力操作"で金剛寺を捉えて引き寄せるというもの。
異能で金剛寺を捉えたのなら、白夜は"重力操作"の引力で彼を引っ張る。そうすれば金剛寺は白夜に引き寄せられるだろう。通常ならそのまま白夜の元へと吹っ飛んでくるだけだが、今回のケースは違う。
白夜は走行する車の上に乗っていた。白夜は足を止めつつも、その下の車が動いているのだ。
結果、金剛寺は白夜に引き寄せられるが、白夜が車の速度とほぼ同じ速度で金剛寺を引き寄せることにより、"金剛寺は白夜へ到達することはできない"。
白夜が移動する速度と同じ速度で金剛寺は引き寄せられるのだから、永遠と二人の間の距離は縮まらず、白夜の引力が機能する限り金剛寺は引き寄せられ続けることになる。
それが何を意味するのか。――金剛寺は目の見えない重力の糸に引っ張られ続ける。しかし当然のことながら、いくら異能力者の身体能力を持ってようと、人間の足で60キロ程の速度を保つことは難しい。
簡単に表すのならば、金剛寺は引力という縄に引きずられることになる。無機物な鉄の馬に乗った白夜が、その手綱を引くのだ。
「……あそこか」
白夜はずっと前方を見据え、異能を腕に宿らせた。
白夜の視線の先には小さく文字が潰れて見える看板が出ている。何となく文字を読み取るに、それは『西庄』という文字だ。小汚い小さな道を挟み、その向かいには雪音が話した通り蕎麦屋のようなものもある。恐らくそこが金剛寺が出てくる予測地点だ。
情報通り、その小汚い路地裏に金剛寺がいる――白夜は息を呑み、意識を集中させた。
車は一瞬にしてその路地裏を通り過ぎるだろう。その一瞬で白夜は異能で金剛寺を捕えなければならない。
冷たい風が吹雪く車体の上で、白夜はゆっくりと息を吐いた。口内に冷たい空気が入り込み、瞬時に中の皮が乾く。
白夜の異能"重力操作"で金剛寺を捕らえることができれば、先制攻撃が成功する。そうすれば金剛寺打倒も濃厚になるのだ。加えて、
「……」
白夜の瞼の裏に浮かぶのは、やはり左腕を断たれた家族の姿だった。
白夜は瞳を細めた。
白夜が請け負ったのは顔も知らない雪音の姉のための依頼だが、白夜はその誰かさんのために命を張る気はない。全ては自分と、苦痛を味わった彼女のため――。
否、違う。白夜の精神は分かっていた。火孁のためなどではない。全ては自分だけのためだ。
これは自分の中にある後悔を全て清算するための戦だ。
火孁があの日、独りであそこに居なければ奇襲は受けなかった。一緒にいたはずの字は、同じく行動を共にしていたがはぐれてしまった白夜を探しに行っていたのだ。
そして現在へと結びつく白夜の過去――宿星の呪いを受け、独り勝手に腐った自分自身による時間の浪費。その呪いを打ち破る光がようやく見えたのだ。希望が白夜の未来を灯し、腐敗したその身を少しは清浄した。
白夜は薄っすらと回想する。
もしあの日、白夜がはぐれなかったら、過去は変わっていたのだろうか。
もしあの日、白夜が字の手を取っていれば、現在は変わっていただろうか。
その想起は思考回路を瞬きの間に通り過ぎ、視界は現実へ引き戻される。流れていく無機質な街の風景はその答えを示してくれはしない。
「……ま、いいか」
白夜は腕をかざし、ただ意識を集中させた。
「金剛寺を潰してから考えようか」
流れていく景色はついに金剛寺の路地裏へ近づいていく。白夜はじっと研ぎ澄ませた精神で、ただその時を待った。
「――」
視界に入る『西庄』の看板。流れる風景がスローモーションになった気がして、ゆっくりとその看板が過ぎていった。
ビルが右に流れ、新たに左から流れてきた薄汚い路地裏。そしてそこにある、一つの人影。白夜はそれを視界に入れ、自らの"異能"を搾り取るかのように細くがっちりと放った。
感じる時の流れの変化なんて、意識の変調に過ぎないことは白夜自身も分かっている。しかしそのまやかしの一瞬を、モノにしなくてはいけない。
――時の流れが元に戻る。
「……ッ!」
白夜は左腕の重力で体を車に固定し、右腕の重力で金剛寺を捕らえた。車は何事もないように走行を続けているため、金剛寺と距離が離れていく。離れれば離れるほど、引力を維持する精神力も大きくなっていった。
意識がどこかへ引っ張られ、細々と消えていく感覚が白夜を蝕んでいく。白夜は歯を噛み締め、うめき声をあげた。
「ァあクソ……! ちゃんと引き摺ってやるから大人しくズタボロになれ……ッ!」
遠のき色あせる視界の中でも、白夜はさらに引力を出力を上げる。依然として距離は開くばかりで、金剛寺は未だ引力に抗っているのか、未だ路地裏から引っ張り出せない。
「……ッ!」
引力が脆弱なのか。白夜は自らの異能の未熟さとブランクを深く悔いた。車の上にたなびく冷たい風が白夜の汗を冷やす。
そこで白夜はハッとした。
――冷たい風。風といえば北風と太陽の寓話があった。
それは北風と太陽とで、旅人が着た服をどちらが脱がせるかという勝負をした話だった。どういうわけか不意に想起したその話に、一縷の活路を見出す。
「っ……」
白夜は引力の出力を下げる。
神経の感覚で金剛寺を縛る重力が弱くなり、それに抵抗する金剛寺が自由になりつつあるのを感じ取った。しかしながら、未だ引力は金剛寺を捕らえたままにしてある。
北風と太陽。北風は強風で無理やり脱がそうとするも、逆に旅人は強風に対して重ね着をしてしまう。そこで太陽は日輪で旅人を照らし、その猛暑で旅人自ら服を脱がせることで、北風との勝負に勝利した。
園児でも知っている話だ。話の教訓としては語るまでもないが、少しズレた点において白夜は北風と旅人の明白な関係にヒントを得た。
金剛寺が引力から自由を取り戻す。とはいっても、白夜の引力は微弱ながら金剛寺を捕らえ、作用していた。それは白夜が意図的にやっていることだ。
しかし金剛寺からしてみれば、どうだろうか。謎の引っ張る異能によって拘束されていたが、時間経過によりその異能が弱くなった。そこで彼はこう思うだろう。
――異能の持続時間に限界がきた、と。
そしてそう思った瞬間、金剛寺でなくても人間ならば必ず"油断"をする。そこが狙いだ。その感覚はついぞ、白夜の神経に流れた。
「らあァっ!」
白夜は弱めていた引力を再び最大出力で放った。踏ん張る力を弱めた金剛寺の体が引力に吸われたのを感じる。
北風のように、引いてばかりではダメだ。強風があるから旅人は重ね着をした。だからこそ強風がやんだのなら、旅人は重ね着した上着を脱ぐだろう。"強風がなければ重ね着をする必要もないのだから"。
金剛寺が引力に抗っていたのは、強力な引力に捕らわれていたからだ。ならば、引力が弱まれば同時に力む体もそれ相応に弱める。――その油断を白夜はついた。
金剛寺の体は白夜の引力により、完全に路地裏から引き出せた。そのまま物凄い勢いで白夜を追うように、金剛寺の体は道路に引きずられる。異能を伝って、目に見えなくても白夜はそれが分かった。
「やっと釣れたなぁオイ!」
白夜は頬に汗を伝わせながらも、そう叫んだのだった。
雪音の手元にあるスマートフォンの位置情報の中で、金剛寺が大通りから路地裏へ入ったところで、雪音は白夜に告げた。
「……やるならもうそろそろ腰を上げた方が良いですよ。本当にやるんですか」
「やるよ。大したことじゃねえし」
ため息交じりの雪音の言葉に、白夜は静かに答える。運転手の理恵がハンドルを切り、車が左折した。
雪音が今一度、手元のスマートフォンに目を落とす。
同時に白夜は走行中の車内で立ち上がり、ドアの取っ手に手をかけた。
「……そうですか。ちゃんと"釣り上げて"くださいね。金剛寺は数百メートル先の西庄ビルと蕎麦屋の間の路地裏にいます」
白夜はドアを開ける。外から涼しい風が入ってきて、白夜の前髪を揺らした。
「分かった。もしもになったら容赦なく頼むな」
開いたドアから身を乗り出しながら、白夜は振り返って雪音へと笑いかける。雪音は白夜の方を見ず、スマートフォンへ目を落としながらも、つられて笑った。
「不思議なことに、"貴方を氷漬けにすること"に対して、私は全く抵抗がありませんから大丈夫ですよ」
「温和な人間性のカケラもねぇな……」
雪音の自信満々な物言いに白夜はそう返すと、開けたドアから腕を車の上――すなわちルーフへと手を伸ばした。そして"重力"で手の平をルーフにくっつけ、そのまま車の上へ乗り上げた。
車のルーフの上に這い出た白夜は、まず向かい風に目を細めた。
車は時速60キロ程で走行しているため、その上に登った白夜の体感温度は気温よりも約10度低いと考えられる。肌寒く感じるその場所で、白夜は振り落とされないように自らの体を重力で固定した。
「……不規則に揺れるな。電車の時よりもムズイな」
白夜は靡く前髪を手で押さえながら、そうぼやく。
白夜が思いついた作戦――それは車の上に乗った白夜が、異能"重力操作"で金剛寺を捉えて引き寄せるというもの。
異能で金剛寺を捉えたのなら、白夜は"重力操作"の引力で彼を引っ張る。そうすれば金剛寺は白夜に引き寄せられるだろう。通常ならそのまま白夜の元へと吹っ飛んでくるだけだが、今回のケースは違う。
白夜は走行する車の上に乗っていた。白夜は足を止めつつも、その下の車が動いているのだ。
結果、金剛寺は白夜に引き寄せられるが、白夜が車の速度とほぼ同じ速度で金剛寺を引き寄せることにより、"金剛寺は白夜へ到達することはできない"。
白夜が移動する速度と同じ速度で金剛寺は引き寄せられるのだから、永遠と二人の間の距離は縮まらず、白夜の引力が機能する限り金剛寺は引き寄せられ続けることになる。
それが何を意味するのか。――金剛寺は目の見えない重力の糸に引っ張られ続ける。しかし当然のことながら、いくら異能力者の身体能力を持ってようと、人間の足で60キロ程の速度を保つことは難しい。
簡単に表すのならば、金剛寺は引力という縄に引きずられることになる。無機物な鉄の馬に乗った白夜が、その手綱を引くのだ。
「……あそこか」
白夜はずっと前方を見据え、異能を腕に宿らせた。
白夜の視線の先には小さく文字が潰れて見える看板が出ている。何となく文字を読み取るに、それは『西庄』という文字だ。小汚い小さな道を挟み、その向かいには雪音が話した通り蕎麦屋のようなものもある。恐らくそこが金剛寺が出てくる予測地点だ。
情報通り、その小汚い路地裏に金剛寺がいる――白夜は息を呑み、意識を集中させた。
車は一瞬にしてその路地裏を通り過ぎるだろう。その一瞬で白夜は異能で金剛寺を捕えなければならない。
冷たい風が吹雪く車体の上で、白夜はゆっくりと息を吐いた。口内に冷たい空気が入り込み、瞬時に中の皮が乾く。
白夜の異能"重力操作"で金剛寺を捕らえることができれば、先制攻撃が成功する。そうすれば金剛寺打倒も濃厚になるのだ。加えて、
「……」
白夜の瞼の裏に浮かぶのは、やはり左腕を断たれた家族の姿だった。
白夜は瞳を細めた。
白夜が請け負ったのは顔も知らない雪音の姉のための依頼だが、白夜はその誰かさんのために命を張る気はない。全ては自分と、苦痛を味わった彼女のため――。
否、違う。白夜の精神は分かっていた。火孁のためなどではない。全ては自分だけのためだ。
これは自分の中にある後悔を全て清算するための戦だ。
火孁があの日、独りであそこに居なければ奇襲は受けなかった。一緒にいたはずの字は、同じく行動を共にしていたがはぐれてしまった白夜を探しに行っていたのだ。
そして現在へと結びつく白夜の過去――宿星の呪いを受け、独り勝手に腐った自分自身による時間の浪費。その呪いを打ち破る光がようやく見えたのだ。希望が白夜の未来を灯し、腐敗したその身を少しは清浄した。
白夜は薄っすらと回想する。
もしあの日、白夜がはぐれなかったら、過去は変わっていたのだろうか。
もしあの日、白夜が字の手を取っていれば、現在は変わっていただろうか。
その想起は思考回路を瞬きの間に通り過ぎ、視界は現実へ引き戻される。流れていく無機質な街の風景はその答えを示してくれはしない。
「……ま、いいか」
白夜は腕をかざし、ただ意識を集中させた。
「金剛寺を潰してから考えようか」
流れていく景色はついに金剛寺の路地裏へ近づいていく。白夜はじっと研ぎ澄ませた精神で、ただその時を待った。
「――」
視界に入る『西庄』の看板。流れる風景がスローモーションになった気がして、ゆっくりとその看板が過ぎていった。
ビルが右に流れ、新たに左から流れてきた薄汚い路地裏。そしてそこにある、一つの人影。白夜はそれを視界に入れ、自らの"異能"を搾り取るかのように細くがっちりと放った。
感じる時の流れの変化なんて、意識の変調に過ぎないことは白夜自身も分かっている。しかしそのまやかしの一瞬を、モノにしなくてはいけない。
――時の流れが元に戻る。
「……ッ!」
白夜は左腕の重力で体を車に固定し、右腕の重力で金剛寺を捕らえた。車は何事もないように走行を続けているため、金剛寺と距離が離れていく。離れれば離れるほど、引力を維持する精神力も大きくなっていった。
意識がどこかへ引っ張られ、細々と消えていく感覚が白夜を蝕んでいく。白夜は歯を噛み締め、うめき声をあげた。
「ァあクソ……! ちゃんと引き摺ってやるから大人しくズタボロになれ……ッ!」
遠のき色あせる視界の中でも、白夜はさらに引力を出力を上げる。依然として距離は開くばかりで、金剛寺は未だ引力に抗っているのか、未だ路地裏から引っ張り出せない。
「……ッ!」
引力が脆弱なのか。白夜は自らの異能の未熟さとブランクを深く悔いた。車の上にたなびく冷たい風が白夜の汗を冷やす。
そこで白夜はハッとした。
――冷たい風。風といえば北風と太陽の寓話があった。
それは北風と太陽とで、旅人が着た服をどちらが脱がせるかという勝負をした話だった。どういうわけか不意に想起したその話に、一縷の活路を見出す。
「っ……」
白夜は引力の出力を下げる。
神経の感覚で金剛寺を縛る重力が弱くなり、それに抵抗する金剛寺が自由になりつつあるのを感じ取った。しかしながら、未だ引力は金剛寺を捕らえたままにしてある。
北風と太陽。北風は強風で無理やり脱がそうとするも、逆に旅人は強風に対して重ね着をしてしまう。そこで太陽は日輪で旅人を照らし、その猛暑で旅人自ら服を脱がせることで、北風との勝負に勝利した。
園児でも知っている話だ。話の教訓としては語るまでもないが、少しズレた点において白夜は北風と旅人の明白な関係にヒントを得た。
金剛寺が引力から自由を取り戻す。とはいっても、白夜の引力は微弱ながら金剛寺を捕らえ、作用していた。それは白夜が意図的にやっていることだ。
しかし金剛寺からしてみれば、どうだろうか。謎の引っ張る異能によって拘束されていたが、時間経過によりその異能が弱くなった。そこで彼はこう思うだろう。
――異能の持続時間に限界がきた、と。
そしてそう思った瞬間、金剛寺でなくても人間ならば必ず"油断"をする。そこが狙いだ。その感覚はついぞ、白夜の神経に流れた。
「らあァっ!」
白夜は弱めていた引力を再び最大出力で放った。踏ん張る力を弱めた金剛寺の体が引力に吸われたのを感じる。
北風のように、引いてばかりではダメだ。強風があるから旅人は重ね着をした。だからこそ強風がやんだのなら、旅人は重ね着した上着を脱ぐだろう。"強風がなければ重ね着をする必要もないのだから"。
金剛寺が引力に抗っていたのは、強力な引力に捕らわれていたからだ。ならば、引力が弱まれば同時に力む体もそれ相応に弱める。――その油断を白夜はついた。
金剛寺の体は白夜の引力により、完全に路地裏から引き出せた。そのまま物凄い勢いで白夜を追うように、金剛寺の体は道路に引きずられる。異能を伝って、目に見えなくても白夜はそれが分かった。
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