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#39 "交通事故"
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互いの異能が相殺し合い、二人の間には距離が空いていた。
白夜の瞳は金剛寺を睨み、金剛寺の瞳は白夜を睨む。
――それらは極度の緊張に包まれていて、長い間その緊張に触れる生活をしていた金剛寺はともかく、大きなブランクがある白夜の精神はすでに亀裂が入りはじめていた。
"だから"、なのかもしれない。白夜は金剛寺を見据えながら、ふと視界が拓けたような感覚に陥った。
――火孁を殺りかけた男にしてはやけに攻め手に欠けるな。
ふと、そんな思考が過った。
確かに今の金剛寺は白夜の異能"重力操作"により、"市中引き回しの刑"が如く引き摺り回された直後なわけで、そのダメージは彼の体を蝕んでいることには違いない。
だからこそ、金剛寺は"ここぞ"というタイミングにのみリソースを使う戦い方をしていた。普段の、またはいつかの白夜ならば、それを当然のように悟っていただろう。
しかし今の白夜は一線から身を置きすぎた。その結論に辿り着くには時間が足りず、白夜の思考はその手前で立ち止まってしまう。
――奴は今、攻め手を出せない状況なのか。もしそうならば。
白夜はそう想定して、ナイフの姿になった"天叢雲剣"を強く握った。雪音の援護が来るまで持ちこたえるつもりでいたが、単独で金剛寺を殺れるなら――。
睨み合いの中、白夜は一歩を踏み出した。金剛寺の眉がピクリと動き、彼は姿勢を固める。白夜はそんな金剛寺を真っ直ぐ見つめながら、金剛寺へゆっくりと接近した。
金剛寺の、"やらない"だけの行動を"できない"と認識した白夜の判断がどう転がるのか。その選択が作り出した光景は、数分前と互いの立場が奇しくも逆になっていた。
「なぁ、おっさん」
腕を伸ばせばその手が金剛寺に届く。そんな位置まで白夜は歩むと立ち止まり、ぽつりとぼやいた。
その至近距離まで白夜が近づいてこれたのは、金剛寺が警戒していたに過ぎない。白夜がからめ手を使い先制攻撃を与え、直接の勝負ではかなり慎重に立ち回ろうとしていたのを金剛寺は捉えていた。
それに加え、金剛寺が受けたダメージは、ほぼ連戦ということもあり白夜の想像以上に蓄積されていた。それゆえ、金剛寺も白夜に対してある程度慎重に動かざるを得なかった。
すき間風が途端に吹き、すぐ近くの街路樹の葉がかさかさと揺れる。近くの歩道の柵もつられるようにきしんだ。
白夜は顔を上げ、自分よりも少し背の高い金剛寺を瞳に映す。それから静かに笑って告げた。
「俺の事ばっか見てんじゃねぇぞ」
白夜の言葉に目を見開く金剛寺。その背後から歩道と車道を隔てる鉄柵を押し倒す鈍い音が鳴り渡った。同時に周囲のいつしか集まっていた野次馬からは悲鳴が上がりはじめる。
「っ!」
金剛寺の視線が白夜の左手へと移り、刹那くるりと振り返った。利口な騙り手により切り裂かれたその左腕は使用不能となっていると思われていたが、そうではなかった。
痛みで震える白夜の左腕、その中で左手は確かに力んでいた。それを見た金剛寺は直感と経験でそれが"異能"の発動状態であると看破したのだ。
しかしそれも少し遅かった。金剛寺が背後に見た光景はまさに非日常的であった。
「……!」
それは鉄柵をぶち破り、こちらへ引き寄せられてくる一台の白いバン。運転手はおらず、エンジンもかかっていない。それが金剛寺の方へ向かって、柵や街路樹を道づれに迫っていた。
否、正確には白夜の異能の重力により、引き寄せられていたのだ。
金剛寺は拳を握り、"異能"を引き出す。あの質量の物に轢かれたら、今の金剛寺では耐えきれるか分からない。その生存本能が彼の頭をよぎっていた。
だから反射的に"異能"――利口な騙り手で防ごうと、構えてしまった。
――慎重を期していたのにも関わらず、目先の害を優先してしまったのだ。
「ハッ、ようやく目を背けてくれたな」
ほんの目の前には白夜という敵が存在していたのにも関わらず、金剛寺はバンの方へ気を散らしてしまった。
迫る巨大な物体であるバンと、それが大地をこすれる大らかな音が、理性よりも本能を刺激して咄嗟に体を動かしてしまったのだろう。白夜の声が鼓膜に伝達されるもすでに遅い。
――その裏で白夜は右手のナイフを指の間に挟み、異能を構えていた。金剛寺の体が異様な浮遊感に包まれる。
「運転手のいねぇ"交通事故"だ! そのまま押し潰されろ!」
白夜の右手の斥力が金剛寺の背中を吹き飛ばした。そして吹き飛ばされた先には、騒音と共に白夜の左腕の引力に引き寄せられている白いバンが――。
「……!」
白夜は吹っ飛ぶ金剛寺をじっと見つめる。その体が、正面から突っ込んでくる白いバンに押しつぶされるところを確実に捉えるために。
じんじんと恒常的に発生する左腕の痛みは、いつしかあの光景を連想させていた。
血だまりに倒れた少女は今、何をしているのだろうか。はっきりしているのは、左腕を千切られることがどれだけのものなのか、今度は自分の身ではっきりと学習できたということ。
だが脳内を塗り潰すほどの痛み以上に、彼女を虐げられたことに白夜はむかっ腹がたっていた。今度はこっちの番だと、"事故"る金剛寺を睨みつける。
「……っ」
――衝突による破裂音が鳴り響く。
白夜の視界の中で、ついに白いバンと金剛寺が激突した。作用している引力と斥力に力の強弱は薄くても、媒介にされている物体の質力は明らかだ。どう考えても白いバンの方が重く、金剛寺はなすすべなく白いバンに薙ぎ潰される。
「これで……!」
引き摺り回しのダメージに加え、この衝突が決定打になる――そうすれば金剛寺は立ち上がることはできないだろう。
金剛寺を叩き潰し、轢きずったバンがすぐ隣の建物へ激突し、コンクリートの壁が粉砕される。爆風と爆音が舞い、白夜の前髪と鼓膜を揺らした。
体中に当たる生暖かく煙い風を感じながら、白夜は一つ息を漏らす。これで終わった。たった数日間だったが、数年前の因縁をぶち壊すことができた。
そうはいっても、その因縁は他人のものであるのだから、それも少し違うのかもしれない。ただ単に嫌いな奴を倒した、それだけの事かもしれない。
敵討ちといえば聞こえはいいが、本質は私怨をぶつけただけ。そう思うとどこか府に落ちなくて白夜はもう一度息を吐いた。
緊張が解けたことで周囲の雑音が明確になってくる。何も知らない人からすると、バンが突然町中の建物へ突っ込んだというように見えてるに違いない。
そしてその近くにいる傷だらけの白夜は、どう考えても事件性のある被害者となりえる。騒ぎがこれ以上大きくなって変なことに巻き込まれる前に、この場を去った方が良い。白夜はそう思って、背を向けた。
――直後、その背中の服を誰かにがっしりと掴まれた。
「――っ!」
びくりと白夜の肩が跳ね、振り向こうと首を動かす。
しかしそれよりも先に背中を掴んだ腕が白夜を後ろへ引っ張り、そのまま仰向けに倒した。手に持ったナイフが手から滑り落ちる。
白夜は背中を打ち付けないよう、地面にぶつかるよりも先に頭を上げる。疲弊した体はそのまま倒れ、地面の上に打ち付けられる――はずだった。
「……ッ!」
背中を打つ地面が、そこになかった。仰向けになった白夜の視界に映る青い空が黒い丸にすっぽりとはまり、それが小さくなっていく。まるで土管の中から空を見たような、そんな丸い空に白夜はハッとした。
――これは、"口内"に引き摺り込まれたのか。
生暖かい黒い空間から出ると、白夜はすぐにコンクリートの壁へ叩きつけられた。すぐに起き上がろうとするも、足に力が入らない。白夜は壁にもたれかかりながら、目の前の人影を見上げた。
「面白いことをしてくれるなぁ……! 何度も……!」
さっきよりも空に近い場所。そこには轢かれたはずの金剛寺が、バンによる"交通事故"のケガがまるで見えない姿で立っていたのだった。
白夜の瞳は金剛寺を睨み、金剛寺の瞳は白夜を睨む。
――それらは極度の緊張に包まれていて、長い間その緊張に触れる生活をしていた金剛寺はともかく、大きなブランクがある白夜の精神はすでに亀裂が入りはじめていた。
"だから"、なのかもしれない。白夜は金剛寺を見据えながら、ふと視界が拓けたような感覚に陥った。
――火孁を殺りかけた男にしてはやけに攻め手に欠けるな。
ふと、そんな思考が過った。
確かに今の金剛寺は白夜の異能"重力操作"により、"市中引き回しの刑"が如く引き摺り回された直後なわけで、そのダメージは彼の体を蝕んでいることには違いない。
だからこそ、金剛寺は"ここぞ"というタイミングにのみリソースを使う戦い方をしていた。普段の、またはいつかの白夜ならば、それを当然のように悟っていただろう。
しかし今の白夜は一線から身を置きすぎた。その結論に辿り着くには時間が足りず、白夜の思考はその手前で立ち止まってしまう。
――奴は今、攻め手を出せない状況なのか。もしそうならば。
白夜はそう想定して、ナイフの姿になった"天叢雲剣"を強く握った。雪音の援護が来るまで持ちこたえるつもりでいたが、単独で金剛寺を殺れるなら――。
睨み合いの中、白夜は一歩を踏み出した。金剛寺の眉がピクリと動き、彼は姿勢を固める。白夜はそんな金剛寺を真っ直ぐ見つめながら、金剛寺へゆっくりと接近した。
金剛寺の、"やらない"だけの行動を"できない"と認識した白夜の判断がどう転がるのか。その選択が作り出した光景は、数分前と互いの立場が奇しくも逆になっていた。
「なぁ、おっさん」
腕を伸ばせばその手が金剛寺に届く。そんな位置まで白夜は歩むと立ち止まり、ぽつりとぼやいた。
その至近距離まで白夜が近づいてこれたのは、金剛寺が警戒していたに過ぎない。白夜がからめ手を使い先制攻撃を与え、直接の勝負ではかなり慎重に立ち回ろうとしていたのを金剛寺は捉えていた。
それに加え、金剛寺が受けたダメージは、ほぼ連戦ということもあり白夜の想像以上に蓄積されていた。それゆえ、金剛寺も白夜に対してある程度慎重に動かざるを得なかった。
すき間風が途端に吹き、すぐ近くの街路樹の葉がかさかさと揺れる。近くの歩道の柵もつられるようにきしんだ。
白夜は顔を上げ、自分よりも少し背の高い金剛寺を瞳に映す。それから静かに笑って告げた。
「俺の事ばっか見てんじゃねぇぞ」
白夜の言葉に目を見開く金剛寺。その背後から歩道と車道を隔てる鉄柵を押し倒す鈍い音が鳴り渡った。同時に周囲のいつしか集まっていた野次馬からは悲鳴が上がりはじめる。
「っ!」
金剛寺の視線が白夜の左手へと移り、刹那くるりと振り返った。利口な騙り手により切り裂かれたその左腕は使用不能となっていると思われていたが、そうではなかった。
痛みで震える白夜の左腕、その中で左手は確かに力んでいた。それを見た金剛寺は直感と経験でそれが"異能"の発動状態であると看破したのだ。
しかしそれも少し遅かった。金剛寺が背後に見た光景はまさに非日常的であった。
「……!」
それは鉄柵をぶち破り、こちらへ引き寄せられてくる一台の白いバン。運転手はおらず、エンジンもかかっていない。それが金剛寺の方へ向かって、柵や街路樹を道づれに迫っていた。
否、正確には白夜の異能の重力により、引き寄せられていたのだ。
金剛寺は拳を握り、"異能"を引き出す。あの質量の物に轢かれたら、今の金剛寺では耐えきれるか分からない。その生存本能が彼の頭をよぎっていた。
だから反射的に"異能"――利口な騙り手で防ごうと、構えてしまった。
――慎重を期していたのにも関わらず、目先の害を優先してしまったのだ。
「ハッ、ようやく目を背けてくれたな」
ほんの目の前には白夜という敵が存在していたのにも関わらず、金剛寺はバンの方へ気を散らしてしまった。
迫る巨大な物体であるバンと、それが大地をこすれる大らかな音が、理性よりも本能を刺激して咄嗟に体を動かしてしまったのだろう。白夜の声が鼓膜に伝達されるもすでに遅い。
――その裏で白夜は右手のナイフを指の間に挟み、異能を構えていた。金剛寺の体が異様な浮遊感に包まれる。
「運転手のいねぇ"交通事故"だ! そのまま押し潰されろ!」
白夜の右手の斥力が金剛寺の背中を吹き飛ばした。そして吹き飛ばされた先には、騒音と共に白夜の左腕の引力に引き寄せられている白いバンが――。
「……!」
白夜は吹っ飛ぶ金剛寺をじっと見つめる。その体が、正面から突っ込んでくる白いバンに押しつぶされるところを確実に捉えるために。
じんじんと恒常的に発生する左腕の痛みは、いつしかあの光景を連想させていた。
血だまりに倒れた少女は今、何をしているのだろうか。はっきりしているのは、左腕を千切られることがどれだけのものなのか、今度は自分の身ではっきりと学習できたということ。
だが脳内を塗り潰すほどの痛み以上に、彼女を虐げられたことに白夜はむかっ腹がたっていた。今度はこっちの番だと、"事故"る金剛寺を睨みつける。
「……っ」
――衝突による破裂音が鳴り響く。
白夜の視界の中で、ついに白いバンと金剛寺が激突した。作用している引力と斥力に力の強弱は薄くても、媒介にされている物体の質力は明らかだ。どう考えても白いバンの方が重く、金剛寺はなすすべなく白いバンに薙ぎ潰される。
「これで……!」
引き摺り回しのダメージに加え、この衝突が決定打になる――そうすれば金剛寺は立ち上がることはできないだろう。
金剛寺を叩き潰し、轢きずったバンがすぐ隣の建物へ激突し、コンクリートの壁が粉砕される。爆風と爆音が舞い、白夜の前髪と鼓膜を揺らした。
体中に当たる生暖かく煙い風を感じながら、白夜は一つ息を漏らす。これで終わった。たった数日間だったが、数年前の因縁をぶち壊すことができた。
そうはいっても、その因縁は他人のものであるのだから、それも少し違うのかもしれない。ただ単に嫌いな奴を倒した、それだけの事かもしれない。
敵討ちといえば聞こえはいいが、本質は私怨をぶつけただけ。そう思うとどこか府に落ちなくて白夜はもう一度息を吐いた。
緊張が解けたことで周囲の雑音が明確になってくる。何も知らない人からすると、バンが突然町中の建物へ突っ込んだというように見えてるに違いない。
そしてその近くにいる傷だらけの白夜は、どう考えても事件性のある被害者となりえる。騒ぎがこれ以上大きくなって変なことに巻き込まれる前に、この場を去った方が良い。白夜はそう思って、背を向けた。
――直後、その背中の服を誰かにがっしりと掴まれた。
「――っ!」
びくりと白夜の肩が跳ね、振り向こうと首を動かす。
しかしそれよりも先に背中を掴んだ腕が白夜を後ろへ引っ張り、そのまま仰向けに倒した。手に持ったナイフが手から滑り落ちる。
白夜は背中を打ち付けないよう、地面にぶつかるよりも先に頭を上げる。疲弊した体はそのまま倒れ、地面の上に打ち付けられる――はずだった。
「……ッ!」
背中を打つ地面が、そこになかった。仰向けになった白夜の視界に映る青い空が黒い丸にすっぽりとはまり、それが小さくなっていく。まるで土管の中から空を見たような、そんな丸い空に白夜はハッとした。
――これは、"口内"に引き摺り込まれたのか。
生暖かい黒い空間から出ると、白夜はすぐにコンクリートの壁へ叩きつけられた。すぐに起き上がろうとするも、足に力が入らない。白夜は壁にもたれかかりながら、目の前の人影を見上げた。
「面白いことをしてくれるなぁ……! 何度も……!」
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