51 / 63
#50 小さな引導
しおりを挟む
――屋上。
冷たい風が棚引く。少年はそこから瓦礫で均されたビルの跡地を見下ろしていた。
「……」
下では見覚えのある男女二人が会話していて――と思ったら、男の方が女に助走付きで殴られている。
それは確かに少年の瞳に映っていたが、しかしながら少年の眼中にはなかった。
少年――松浦イリアンは"彼"の最期を見ていた。彼、金剛寺は瓦礫の下敷きになる前に、空へ手を伸ばしていた。それが奇しくも、イリアンがいた屋上の方へ向けられていたので、どこか奇妙な因縁を感じていたのだ。
金剛寺がイリアンの存在に気付いていたとは思えない。そもそもこの場所にイリアンが来たのも偶然である。たまたま耳を劈く音がし、状況を把握するために高所に移動した結果がこれなだけだ。
まさかその音がビルの倒壊で、それに金剛寺が巻き込まれていたなどとは夢にも見なかった。
「……」
松浦イリアン。齢10。
出で立ちは論ずるに値せず、気が付けば金剛寺の背中を追っていた。しかし、その追っていた背中はもう瓦礫の底。イリアンの追うものはなくなってしまった。
けれども、イリアンは別に悲しいとは思わない。視覚的に追うものは消えてしまおうが、イリアンの追う道はすでに決意していた。
その先にあるのは、金剛寺と共に認識することを夢見た"嚆矢の歴史"と呼ばれる零の記憶。
――それは世界の常識の外にある歴史。リアルとファンタジー。この冷たく疲れ果てた世界に一石を投じる、ファンタジーとされたリアルの過去。異能力者と精霊と、根付く世界が編んだ変遷。
「何をしているのかしら」
追憶を引き出していると、唐突に背後から声が聞こえた。イリアンは不機嫌な顔で振り返る。
「……」
「あら、お邪魔だったようね」
そこにいたのはくせっ毛の女性。見慣れない制服のようなものを纏っており、耳から口元にかけてインカムを付けていることからして、このビルの従業員だろうか。それにしては、ウェイトレスが着ているような柄の制服である。
イリアンはため息をついて、その幼い顔で小さく笑う。
「探検をしてたんだけど、疲れちゃって~! あはは!」
「……そう。じゃあ、もうそろそろ帰らないと」
イリアンは馬鹿ではない。
外見以上に凶悪で醜悪な性格をしていることを自覚しているし、その身を一般人が達しえない場所に置いているということの意味を知っている。一般人との無駄な接触は不要に世と自分の関係を乱すだけだ。
ここは"子供"らしく振舞うのが、イリアンにとっては利益になる。
現に、目の前の女性からもすんなりと受け入れられている。多少のお叱りを受けることになりそうだが、それだけだ。
イリアンは"スイレン"に狙われている身。騒ぎをたてず、静かにこの場所を去れれば、それで良い。
内心ほくそ笑み、外見で神妙な面影を見せているイリアンに対し、くせっ毛の女性も笑った。
「世界にお前の居場所はないのだから」
――直後、イリアンの右腕が吹き飛んだ
◆
「なあクソガキ。知ってるか? ここは学校の校庭じゃねえんだ。ヘラヘラ笑ってりゃ赦される、そんな甘えは通用しねえんだよ」
不意打ちで右腕を千切られ、這いつくばりながら呼吸音をうるさく鳴らすイリアンの前で、くせ毛の女性――九想理恵はしゃがみ込んだ。恐ろしく睨んでくるイリアンへ、暗くせせら笑う。
「勝手に内輪で遊んでりゃよかったものを……"白き信頼"に泥かけといて、無事で済むと思ったのか? よくも、お嬢様に手をかけたな」
「……ヒぅ……ァ……」
イリアンの目は光を失いつつある。が、それでも"生"を諦めてはいない。瞳に含む灯は未だ点いたままだ。
理恵は淡々とした表情で、手の内に三本のダーツ――"指先の指針"を顕現させる。その三本のダーツはそれぞれの指のすき間で挟まれており、逆の手でその中の一本を抜いた。
「私だって情けなく思うさ。主犯の金剛寺にこうしてやれないのがな。そいつのペットでこうやって憂さ晴らしすることしかできないなんて、組織の歯車に成り下がったって感じだろ。っと」
言い終わりと同時に、手の持ったダーツを目の前のイリアンの目に飛ばす。それはイリアンの瞳孔ド真ん中に突き刺ささった。
イリアンは過呼吸とは違う呻き声をあげて転げまわろうとする。しかしその直前で、理恵は彼の首筋を掴む。よって体が地面に押しつけられ、それは叶わない。
「私は"東宮"じゃなく"九想"だから。"東宮"のお嬢様とは本当の意味で内輪にはなれない。だからこうして外野に徹するしかできないのが、どうも歯痒いね。けどお嬢様は私に命令してくださった。だから私は、東宮雪音を支援した」
弱くもがくイリアンを押さえつけながら、理恵は残った二本の"指先の指針"をイリアンの脳天に乱暴に突き刺す。ビクンと体が跳ねるが、それを見たところで理恵の表情はピクリとも動かない。
"指先の指針"は探知用の異能だ。なので殺傷能力自体はそれほどではない。刺さったとして、痛みとしてはつまようじ程度だろう。
しかし"指先の指針"は『必ず物体へ突き刺さる』という性質を持っていた。それが目であれ、頭蓋であれ、突き刺さるのだ。その基本的な痛みは無いに等しいかもしれないが、それでも急所を刺されれば激痛が走る。
理恵は過呼吸も消え、ピクピクと反射的に動くイリアンをなおも押さえつけながら、口を動かす。
「……お前が狭間白夜に敗れた後、護送中に逃げ出すのは計画外だったが、想定内ではあった。だからこうして、てめぇに引導をくれてやってんだ」
「ハッ……ハッ……。醜い……な、僕も……お前も!!」
「……」
イリアンの渾身の言霊は文字通り血反吐と共に吐き出された。べちゃりと血液が地面に張り付き、イリアンは苦しそうにせき込む。それでも乾いた笑いをして、イリアンは虚勢を張る。
理恵はもっと強くイリアンを押しつけた。
「正解だ、クソガキ。あたしもてめぇも、醜い」
「ァ……アンタら、……だけじゃ、ない! "白き信頼"……! 女一人、救うためにリソースも! 割けない! 利己的な集団が……! どこが慈善企業だ……!」
「……ッ!」
イリアンの首が浮いた。理恵が持ち上げたのだ。そして彼女は掴んで浮かせたイリアンを地面へ叩きつける。
その理恵の表情は鬼の形相。眉間に皺を作り、さながら光の薄かった眼からは完全にそれが消えている。真っ黒な瞳――圧倒的な闇を印象付ける、真っ黒に広がる瞳。
だが次の瞬間、その憤怒の表情の口元がニッと奇妙に歪む。
「その通り、"白き信頼"はこの件にリソースを割くつもりはなかった」
「……」
「"白き信頼"はリソースを割けない……。ならば、他所からリソースを引っ張ってくればいい。それだけのことだろ?」
イリアンの眩む視界がぐわんと動き、上昇する。理恵がイリアンの首を鷲掴みにし、それを天に掲げるが如くを持ち上げたのだ。
そして、喉の奥底から理恵は怒鳴る。
「――左足ィ!!」
「――」
怒声の直後、ぶらぶらと宙に浮かされていたイリアンの左足がひしゃげ、吹き飛んだ。血の飛沫が飛び散り、理恵のズボンを汚す。
「何も"異能力者"を束ねる組織は"白き信頼"だけじゃねぇ、そうだろぉ? なぁ?」
理恵はそう黒く笑ってイリアンの首元から手を離す。自由落下を始めたイリアンの体だが、すぐに理恵の拳が振り下ろされ、イリアンの体は無抵抗にうつ伏せで地面に叩きつけられた。
「ムカツくんだよお前! もう口を開くな! 次開けば右腕を千切るぞ!」
『――それは止めときなさい』
イリアンのうつ伏せの背中を踏みつける理恵に、その行為を制する声が彼女のインカムから聞こえた。
理恵はギロリと声の主がいる物理的な方向を睨むが、すぐに瞳を細め怒りを収める。もっとも、収まりきれてはいないが。
「……ご忠告感謝します。いやはや、お恥ずかしいところを」
その丁寧な喋り方には当然、表現のトゲが混ざっている。しかしながら理恵はイリアンを虐待するのをやめ、彼を持ち上げた。
「生きてはいるようですね。これから持ち返ります。護衛のほど、よろしくお願いいたします。"クロユリ"の狙撃手さん」
――理恵の仕事はイリアンを捕獲し、"白き信頼"へ持ち帰ることだった。それが何を意味するのかは知らない。しかし東宮総司が直々に命令するのならば、従うしかなかった。
「……お嬢様」
ぽつり、血に濡れた少年の体を抱きながら、理恵は縋るように呟いたのだった。
冷たい風が棚引く。少年はそこから瓦礫で均されたビルの跡地を見下ろしていた。
「……」
下では見覚えのある男女二人が会話していて――と思ったら、男の方が女に助走付きで殴られている。
それは確かに少年の瞳に映っていたが、しかしながら少年の眼中にはなかった。
少年――松浦イリアンは"彼"の最期を見ていた。彼、金剛寺は瓦礫の下敷きになる前に、空へ手を伸ばしていた。それが奇しくも、イリアンがいた屋上の方へ向けられていたので、どこか奇妙な因縁を感じていたのだ。
金剛寺がイリアンの存在に気付いていたとは思えない。そもそもこの場所にイリアンが来たのも偶然である。たまたま耳を劈く音がし、状況を把握するために高所に移動した結果がこれなだけだ。
まさかその音がビルの倒壊で、それに金剛寺が巻き込まれていたなどとは夢にも見なかった。
「……」
松浦イリアン。齢10。
出で立ちは論ずるに値せず、気が付けば金剛寺の背中を追っていた。しかし、その追っていた背中はもう瓦礫の底。イリアンの追うものはなくなってしまった。
けれども、イリアンは別に悲しいとは思わない。視覚的に追うものは消えてしまおうが、イリアンの追う道はすでに決意していた。
その先にあるのは、金剛寺と共に認識することを夢見た"嚆矢の歴史"と呼ばれる零の記憶。
――それは世界の常識の外にある歴史。リアルとファンタジー。この冷たく疲れ果てた世界に一石を投じる、ファンタジーとされたリアルの過去。異能力者と精霊と、根付く世界が編んだ変遷。
「何をしているのかしら」
追憶を引き出していると、唐突に背後から声が聞こえた。イリアンは不機嫌な顔で振り返る。
「……」
「あら、お邪魔だったようね」
そこにいたのはくせっ毛の女性。見慣れない制服のようなものを纏っており、耳から口元にかけてインカムを付けていることからして、このビルの従業員だろうか。それにしては、ウェイトレスが着ているような柄の制服である。
イリアンはため息をついて、その幼い顔で小さく笑う。
「探検をしてたんだけど、疲れちゃって~! あはは!」
「……そう。じゃあ、もうそろそろ帰らないと」
イリアンは馬鹿ではない。
外見以上に凶悪で醜悪な性格をしていることを自覚しているし、その身を一般人が達しえない場所に置いているということの意味を知っている。一般人との無駄な接触は不要に世と自分の関係を乱すだけだ。
ここは"子供"らしく振舞うのが、イリアンにとっては利益になる。
現に、目の前の女性からもすんなりと受け入れられている。多少のお叱りを受けることになりそうだが、それだけだ。
イリアンは"スイレン"に狙われている身。騒ぎをたてず、静かにこの場所を去れれば、それで良い。
内心ほくそ笑み、外見で神妙な面影を見せているイリアンに対し、くせっ毛の女性も笑った。
「世界にお前の居場所はないのだから」
――直後、イリアンの右腕が吹き飛んだ
◆
「なあクソガキ。知ってるか? ここは学校の校庭じゃねえんだ。ヘラヘラ笑ってりゃ赦される、そんな甘えは通用しねえんだよ」
不意打ちで右腕を千切られ、這いつくばりながら呼吸音をうるさく鳴らすイリアンの前で、くせ毛の女性――九想理恵はしゃがみ込んだ。恐ろしく睨んでくるイリアンへ、暗くせせら笑う。
「勝手に内輪で遊んでりゃよかったものを……"白き信頼"に泥かけといて、無事で済むと思ったのか? よくも、お嬢様に手をかけたな」
「……ヒぅ……ァ……」
イリアンの目は光を失いつつある。が、それでも"生"を諦めてはいない。瞳に含む灯は未だ点いたままだ。
理恵は淡々とした表情で、手の内に三本のダーツ――"指先の指針"を顕現させる。その三本のダーツはそれぞれの指のすき間で挟まれており、逆の手でその中の一本を抜いた。
「私だって情けなく思うさ。主犯の金剛寺にこうしてやれないのがな。そいつのペットでこうやって憂さ晴らしすることしかできないなんて、組織の歯車に成り下がったって感じだろ。っと」
言い終わりと同時に、手の持ったダーツを目の前のイリアンの目に飛ばす。それはイリアンの瞳孔ド真ん中に突き刺ささった。
イリアンは過呼吸とは違う呻き声をあげて転げまわろうとする。しかしその直前で、理恵は彼の首筋を掴む。よって体が地面に押しつけられ、それは叶わない。
「私は"東宮"じゃなく"九想"だから。"東宮"のお嬢様とは本当の意味で内輪にはなれない。だからこうして外野に徹するしかできないのが、どうも歯痒いね。けどお嬢様は私に命令してくださった。だから私は、東宮雪音を支援した」
弱くもがくイリアンを押さえつけながら、理恵は残った二本の"指先の指針"をイリアンの脳天に乱暴に突き刺す。ビクンと体が跳ねるが、それを見たところで理恵の表情はピクリとも動かない。
"指先の指針"は探知用の異能だ。なので殺傷能力自体はそれほどではない。刺さったとして、痛みとしてはつまようじ程度だろう。
しかし"指先の指針"は『必ず物体へ突き刺さる』という性質を持っていた。それが目であれ、頭蓋であれ、突き刺さるのだ。その基本的な痛みは無いに等しいかもしれないが、それでも急所を刺されれば激痛が走る。
理恵は過呼吸も消え、ピクピクと反射的に動くイリアンをなおも押さえつけながら、口を動かす。
「……お前が狭間白夜に敗れた後、護送中に逃げ出すのは計画外だったが、想定内ではあった。だからこうして、てめぇに引導をくれてやってんだ」
「ハッ……ハッ……。醜い……な、僕も……お前も!!」
「……」
イリアンの渾身の言霊は文字通り血反吐と共に吐き出された。べちゃりと血液が地面に張り付き、イリアンは苦しそうにせき込む。それでも乾いた笑いをして、イリアンは虚勢を張る。
理恵はもっと強くイリアンを押しつけた。
「正解だ、クソガキ。あたしもてめぇも、醜い」
「ァ……アンタら、……だけじゃ、ない! "白き信頼"……! 女一人、救うためにリソースも! 割けない! 利己的な集団が……! どこが慈善企業だ……!」
「……ッ!」
イリアンの首が浮いた。理恵が持ち上げたのだ。そして彼女は掴んで浮かせたイリアンを地面へ叩きつける。
その理恵の表情は鬼の形相。眉間に皺を作り、さながら光の薄かった眼からは完全にそれが消えている。真っ黒な瞳――圧倒的な闇を印象付ける、真っ黒に広がる瞳。
だが次の瞬間、その憤怒の表情の口元がニッと奇妙に歪む。
「その通り、"白き信頼"はこの件にリソースを割くつもりはなかった」
「……」
「"白き信頼"はリソースを割けない……。ならば、他所からリソースを引っ張ってくればいい。それだけのことだろ?」
イリアンの眩む視界がぐわんと動き、上昇する。理恵がイリアンの首を鷲掴みにし、それを天に掲げるが如くを持ち上げたのだ。
そして、喉の奥底から理恵は怒鳴る。
「――左足ィ!!」
「――」
怒声の直後、ぶらぶらと宙に浮かされていたイリアンの左足がひしゃげ、吹き飛んだ。血の飛沫が飛び散り、理恵のズボンを汚す。
「何も"異能力者"を束ねる組織は"白き信頼"だけじゃねぇ、そうだろぉ? なぁ?」
理恵はそう黒く笑ってイリアンの首元から手を離す。自由落下を始めたイリアンの体だが、すぐに理恵の拳が振り下ろされ、イリアンの体は無抵抗にうつ伏せで地面に叩きつけられた。
「ムカツくんだよお前! もう口を開くな! 次開けば右腕を千切るぞ!」
『――それは止めときなさい』
イリアンのうつ伏せの背中を踏みつける理恵に、その行為を制する声が彼女のインカムから聞こえた。
理恵はギロリと声の主がいる物理的な方向を睨むが、すぐに瞳を細め怒りを収める。もっとも、収まりきれてはいないが。
「……ご忠告感謝します。いやはや、お恥ずかしいところを」
その丁寧な喋り方には当然、表現のトゲが混ざっている。しかしながら理恵はイリアンを虐待するのをやめ、彼を持ち上げた。
「生きてはいるようですね。これから持ち返ります。護衛のほど、よろしくお願いいたします。"クロユリ"の狙撃手さん」
――理恵の仕事はイリアンを捕獲し、"白き信頼"へ持ち帰ることだった。それが何を意味するのかは知らない。しかし東宮総司が直々に命令するのならば、従うしかなかった。
「……お嬢様」
ぽつり、血に濡れた少年の体を抱きながら、理恵は縋るように呟いたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
【1/20本編堂々完結!】自力で帰還した錬金術師の爛れた日常
ちょす氏
ファンタジー
「この先は分からないな」
帰れると言っても、時間まで同じかどうかわからない。
さて。
「とりあえず──妹と家族は救わないと」
あと金持ちになって、ニート三昧だな。
こっちは地球と環境が違いすぎるし。
やりたい事が多いな。
「さ、お別れの時間だ」
これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。
※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。
※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。
ゆっくり投稿です。
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
遊鷹太
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる