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24 怪物の剣技
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「いやー! まさか君が姉様の護衛の方だったとは!」
豪勢に笑ってみせたのは銀髪で青い瞳の好青年――アルト・アーク。
「……」
ウィズはその顔をしみじみと見つめながら、今この状況について考え直していた。
どういうわけか、ウィズはアルトと一緒に焚火を囲んで座っていた。折れた木の幹をイス代わりにして、焚火を真ん中に二人で対面しているかたちになる。
(コイツ……自由すぎて扱いにくすぎる……)
「今すぐ俺の愛馬『ハーリエル』に乗せて『アーク家』へ連れていきたいところだがな……」
焚火の火に揺らされた影のある彼の顔が、周囲を見渡した。そこには倒れている襲撃者たちの姿がある。
「姉様を襲ったあやつらも一緒に持ち返らねば、な。俺一人では無理だ。ローデウスという俺の使いの者がもうすぐ到着するであろうから、到着を待とうとしよう」
「……そうですね」
ハハハ、と笑いながらそう判断するアルトにウィズも同調した。
――この感じが嫌だ。ウィズは彼から感じる違和感を前に、密かに歯を噛み締める。
『アルト・アーク』、一見して好き勝手言ってはその大きな口ですぐに笑って誤魔化す豪快な男である。
しかし、その中にはちらりと、ひとつそびえた意志を感じることがある。今の判断にしろ、ただの馬鹿ではない。
(値踏みされていると見た方がいいか……)
ウィズはアルトをそう捉えた。
(ふざけた行動と言動の中からは全く考えられないが、どこか真っ直ぐな意志と判断を感じる……。『ふざけたフリ』をしている可能性もあるな……。さすがは『アーク家』といったところか)
その感覚が杞憂であれど、アルトに対して良い顔をしておくに越してことはない。意図的にそういう態度をアルトがしていると考えれば、それを欺くために馬鹿に付き合うのも悪くない。
ウィズはそう思い直し、焚火越しの雑談をアルトと始めたのだった。
◇
アルトが言っていた通り、少ししたところで『魔馬』と呼ばれる、魔力を扱える馬に乗った数人が現れた。
その先頭を走っていた老人――何故か彼だけはアルトと同じく、普通の馬に乗っていた――が降りると、こちらに一礼して近づいてくる。
「アルト様。この方が例の?」
「ああ! ウィズというらしい」
アルトの答えを聞くや否や、その老人――ローデウスはウィズへと再び頭を下げた。
「これはこれは。よくぞ御無事で。私はローデウス・リサイン。フィリア様方は本家の方で貴方をお待ちです」
「……これはどうも、ご丁寧に。僕はウィズです」
物腰が柔らかいローデウスに、ウィズも同じように頭を下げる。
それからはトントン拍子に物事が進んだ。襲撃者は飛行できる召喚精霊と魔馬の力を借りて運ぶことになった。
そしてウィズは。
「……」
「おい、遠慮すんな。ほら、来いよ!」
――何故かアルト・アークが乗る馬の後ろに乗ることになった。二人乗りということになるが、アルトの背中と結構詰めなければいけない。
(おかしくねえか……)
ウィズはローデウスをちらりと見るが、彼は二人乗りに対して全く気にしてない様子だった。連れてきた部下に指示を出している。
(次期当主候補ではないとはいえ、アルトはアーク家の二番目の子だろうが……。見も知らずのオレを後ろに乗せるなんて危険を……)
「はぁやく乗れよ! 置いて行っちまうぞ!」
「は、はい……」
子供のように急かしてくるアルトに、ウィズは少し観念した様子でうなずいた。そして彼の後ろに乗る。
「よし! 準備はいいか? これより帰還するぞ!」
馬の手綱を携え、一行はその場から動き出した。
揺れる馬上で、ウィズは軽くアルトの背中に回した手に力をこめた。
「――!」
――直後、複数の視線を感じて瞬時に振り向いた。
その先には魔馬と一緒に、襲撃者を縄で運ぶ召喚精霊――小羽精霊たちがいた。
小羽精霊とは小さな羽が生えた魔法種族であり、その二つ目は確かにウィズを貫いている。
そして視線を下に戻す。その小羽精霊を召喚したであろうローデウスの視線が、ウィズの方へ向いていた。
ウィズは何とか偶然を装い、視線が交わることを回避する。
(なるほどねぇ……。『やれるもんならやってみろ』ってか)
ウィズが少しでも自発的に動けば、その動きに小羽精霊が反応し、加えてその情報がローデウスにも流れる仕組みなのだ。一応はそういう意識も持っていることが知れた。
(……それでも、見ず知らずの人間を後ろに乗せるなんて)
けれどもウィズの疑問は消えない。
いくら監視しているからといって、もしウィズがアルトへ素早い不意打ちを繰り出した場合、馬の上でそれを止められるわけがない。杜撰な警備には変わりなかった。
「……む」
そんな中、アルトが何かを察知して顎を引く。その直後、ウィズもそれを感知する。
(……魔獣か)
魔獣を気配をその先に感じた。どうやら行く先の草むらでウィズたちが通るのを待ち構えているようだ。
ウィズは手に『緋閃』を灯そうとするが、背後に小羽精霊の目があることを思い出し、それを止める。
代わりにアルトが叫んだ。
「皆の者!」
それから腕で『減速』の合図を出し、ローデウス率いる後列にいた者たちが指示通り減速する。
「ウィズと、そう言ったな。君もかっこいいが、俺もかっこいいぞ! まあ見とけ!」
そう言ってアルトはニッと笑う。ウィズはそれをただ見ていた。
アルトの馬はそのまま走り、魔獣の待ち伏せ付近に近づいてきた。
するとその時点でアルトは馬を減速させた。そして手綱をウィズへ投げ渡すと、自分は馬の上で立ち上がる。
「ちょ、アルトさん?」
手綱を受け取りつつ、思わず彼の名前をこぼすウィズ。しかしアルトは不敵な笑みを浮かべたまま振り返ることはなかった。
そして。
『GUUUAAAAA!!』
両脇の草むらで構えていた魔獣――魔犬『ブラッド・ヘルハウンド』が一気に馬に向かって飛び掛かってきた。
――はずだったのだが。
その時点で、ウィズの前からアルトの姿が消えていた。
『――』
同時に数匹の『ヘルハウンド』の頭が裂かれる。
さらに驚く間もなく、それらとは異なる『ヘルハウンド』の個体に二本の剣が降り注いだ。その剣は腹を突き裂く。
「怖いワンちゃんだ」
アルトはその二本の剣の柄の上にそれぞれ足をつけ着地した。
仲間殺しに反応して、『ヘルハンド』の視線が一気にアルトへと向く。アルトは爽やかな笑みを浮かべると、片足を上げてその下にある剣を引き抜いた。
――刹那。
「――」
ウィズでさえ目を見開いてしまうほどの剣舞。
地に足をつかぬまま、二本の剣を使って『ヘルハウンド』を次々と切り刻んでいった。
地面に剣を刺しては足で引き抜き、移動と共に飛び掛かる『ヘルハウンド』を真っ二つにしていった。
その全てとはいえないが、大半を斬り殺したところで『ヘルハウンド』の群れは一斉に後退し始めた。それと同時に、アルトはただならぬ脚力で飛び、ウィズが乗っている馬へと戻ってくる。
「な? 俺も結構やるだろ?」
いつの間にか片手に集約していた二本の剣を柄に収めながら、アルトはニヤりとウィズに笑いかけた。同時にローデウス達に『進行』の合図をする。
そんなアルトを見たウィズは乾いた笑みを浮かべるしかない。
(ハッ、なるほどな……。わざわざ堅牢に守る必要もねぇってか)
アルト・アークのドヤ顔がウィズの瞳に映る。
(『アーク家』か……。オレはもしかしたら、化け物の巣に向かっているのかもな)
豪勢に笑ってみせたのは銀髪で青い瞳の好青年――アルト・アーク。
「……」
ウィズはその顔をしみじみと見つめながら、今この状況について考え直していた。
どういうわけか、ウィズはアルトと一緒に焚火を囲んで座っていた。折れた木の幹をイス代わりにして、焚火を真ん中に二人で対面しているかたちになる。
(コイツ……自由すぎて扱いにくすぎる……)
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焚火の火に揺らされた影のある彼の顔が、周囲を見渡した。そこには倒れている襲撃者たちの姿がある。
「姉様を襲ったあやつらも一緒に持ち返らねば、な。俺一人では無理だ。ローデウスという俺の使いの者がもうすぐ到着するであろうから、到着を待とうとしよう」
「……そうですね」
ハハハ、と笑いながらそう判断するアルトにウィズも同調した。
――この感じが嫌だ。ウィズは彼から感じる違和感を前に、密かに歯を噛み締める。
『アルト・アーク』、一見して好き勝手言ってはその大きな口ですぐに笑って誤魔化す豪快な男である。
しかし、その中にはちらりと、ひとつそびえた意志を感じることがある。今の判断にしろ、ただの馬鹿ではない。
(値踏みされていると見た方がいいか……)
ウィズはアルトをそう捉えた。
(ふざけた行動と言動の中からは全く考えられないが、どこか真っ直ぐな意志と判断を感じる……。『ふざけたフリ』をしている可能性もあるな……。さすがは『アーク家』といったところか)
その感覚が杞憂であれど、アルトに対して良い顔をしておくに越してことはない。意図的にそういう態度をアルトがしていると考えれば、それを欺くために馬鹿に付き合うのも悪くない。
ウィズはそう思い直し、焚火越しの雑談をアルトと始めたのだった。
◇
アルトが言っていた通り、少ししたところで『魔馬』と呼ばれる、魔力を扱える馬に乗った数人が現れた。
その先頭を走っていた老人――何故か彼だけはアルトと同じく、普通の馬に乗っていた――が降りると、こちらに一礼して近づいてくる。
「アルト様。この方が例の?」
「ああ! ウィズというらしい」
アルトの答えを聞くや否や、その老人――ローデウスはウィズへと再び頭を下げた。
「これはこれは。よくぞ御無事で。私はローデウス・リサイン。フィリア様方は本家の方で貴方をお待ちです」
「……これはどうも、ご丁寧に。僕はウィズです」
物腰が柔らかいローデウスに、ウィズも同じように頭を下げる。
それからはトントン拍子に物事が進んだ。襲撃者は飛行できる召喚精霊と魔馬の力を借りて運ぶことになった。
そしてウィズは。
「……」
「おい、遠慮すんな。ほら、来いよ!」
――何故かアルト・アークが乗る馬の後ろに乗ることになった。二人乗りということになるが、アルトの背中と結構詰めなければいけない。
(おかしくねえか……)
ウィズはローデウスをちらりと見るが、彼は二人乗りに対して全く気にしてない様子だった。連れてきた部下に指示を出している。
(次期当主候補ではないとはいえ、アルトはアーク家の二番目の子だろうが……。見も知らずのオレを後ろに乗せるなんて危険を……)
「はぁやく乗れよ! 置いて行っちまうぞ!」
「は、はい……」
子供のように急かしてくるアルトに、ウィズは少し観念した様子でうなずいた。そして彼の後ろに乗る。
「よし! 準備はいいか? これより帰還するぞ!」
馬の手綱を携え、一行はその場から動き出した。
揺れる馬上で、ウィズは軽くアルトの背中に回した手に力をこめた。
「――!」
――直後、複数の視線を感じて瞬時に振り向いた。
その先には魔馬と一緒に、襲撃者を縄で運ぶ召喚精霊――小羽精霊たちがいた。
小羽精霊とは小さな羽が生えた魔法種族であり、その二つ目は確かにウィズを貫いている。
そして視線を下に戻す。その小羽精霊を召喚したであろうローデウスの視線が、ウィズの方へ向いていた。
ウィズは何とか偶然を装い、視線が交わることを回避する。
(なるほどねぇ……。『やれるもんならやってみろ』ってか)
ウィズが少しでも自発的に動けば、その動きに小羽精霊が反応し、加えてその情報がローデウスにも流れる仕組みなのだ。一応はそういう意識も持っていることが知れた。
(……それでも、見ず知らずの人間を後ろに乗せるなんて)
けれどもウィズの疑問は消えない。
いくら監視しているからといって、もしウィズがアルトへ素早い不意打ちを繰り出した場合、馬の上でそれを止められるわけがない。杜撰な警備には変わりなかった。
「……む」
そんな中、アルトが何かを察知して顎を引く。その直後、ウィズもそれを感知する。
(……魔獣か)
魔獣を気配をその先に感じた。どうやら行く先の草むらでウィズたちが通るのを待ち構えているようだ。
ウィズは手に『緋閃』を灯そうとするが、背後に小羽精霊の目があることを思い出し、それを止める。
代わりにアルトが叫んだ。
「皆の者!」
それから腕で『減速』の合図を出し、ローデウス率いる後列にいた者たちが指示通り減速する。
「ウィズと、そう言ったな。君もかっこいいが、俺もかっこいいぞ! まあ見とけ!」
そう言ってアルトはニッと笑う。ウィズはそれをただ見ていた。
アルトの馬はそのまま走り、魔獣の待ち伏せ付近に近づいてきた。
するとその時点でアルトは馬を減速させた。そして手綱をウィズへ投げ渡すと、自分は馬の上で立ち上がる。
「ちょ、アルトさん?」
手綱を受け取りつつ、思わず彼の名前をこぼすウィズ。しかしアルトは不敵な笑みを浮かべたまま振り返ることはなかった。
そして。
『GUUUAAAAA!!』
両脇の草むらで構えていた魔獣――魔犬『ブラッド・ヘルハウンド』が一気に馬に向かって飛び掛かってきた。
――はずだったのだが。
その時点で、ウィズの前からアルトの姿が消えていた。
『――』
同時に数匹の『ヘルハウンド』の頭が裂かれる。
さらに驚く間もなく、それらとは異なる『ヘルハウンド』の個体に二本の剣が降り注いだ。その剣は腹を突き裂く。
「怖いワンちゃんだ」
アルトはその二本の剣の柄の上にそれぞれ足をつけ着地した。
仲間殺しに反応して、『ヘルハンド』の視線が一気にアルトへと向く。アルトは爽やかな笑みを浮かべると、片足を上げてその下にある剣を引き抜いた。
――刹那。
「――」
ウィズでさえ目を見開いてしまうほどの剣舞。
地に足をつかぬまま、二本の剣を使って『ヘルハウンド』を次々と切り刻んでいった。
地面に剣を刺しては足で引き抜き、移動と共に飛び掛かる『ヘルハウンド』を真っ二つにしていった。
その全てとはいえないが、大半を斬り殺したところで『ヘルハウンド』の群れは一斉に後退し始めた。それと同時に、アルトはただならぬ脚力で飛び、ウィズが乗っている馬へと戻ってくる。
「な? 俺も結構やるだろ?」
いつの間にか片手に集約していた二本の剣を柄に収めながら、アルトはニヤりとウィズに笑いかけた。同時にローデウス達に『進行』の合図をする。
そんなアルトを見たウィズは乾いた笑みを浮かべるしかない。
(ハッ、なるほどな……。わざわざ堅牢に守る必要もねぇってか)
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