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最終章 王城パーティーとスタンピード襲来
54話
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クロードはそこで考える事をやめて右手に持っていたミスリル長剣の切っ先を魔族の男、マックスに向けて駆け出した。
マックスはクロードの行動を受けてクロードの攻撃を受けるため防御の態勢に入り自身に向かって来るミスリルの長剣をはじき返そうとした。
(……ん?防御の構えを取ったって事は俺の一撃を受け止めるか受け流そうとでも思っているのか?……普通ならここはフェイント何かを入れてから仕掛ける所だけど、これだけのステータス差があるからな。……ここは意表をついて正面から突っ込むか)
あえて相手の意表をついて正面から切り掛かって来たクロードを見たマックスは自分の想定とかけ離れた攻撃を仕掛けて来たクロードに呆気に取られて防御行動が少し遅れてしまい無理な態勢でクロードのミスリル長剣を受ける事となる。
「くそっ、まさかあのまま真正面からしかけて来るとはな。お陰で虚を突かれて守りに入るのが少し遅れちまった」
クロードが振り下ろしたミスリルの長剣を自身の愛剣、魔剣ブリングで何とか防いだマックスだったが、不利な態勢で受け止めたためジリジリと追い詰められていく。
クロードは最初こそマックスと剣を交えつばぜり合いへと発展していたが、その状態は長くは続かない。
クロードがマックスの愛剣、魔剣ブリングを刀身の半ばから綺麗に真っ二つに破壊したからである。
魔剣ブリングを破壊されたマックスはその後は成す術もなくクロードによって右の肩から斜めに切り伏せられ呆気なくこの世を去る。
「こいつは優良な情報を持っていなかったからな。みんなが相手をしている他の魔族が情報を持ってることを期待するとするか」
クロードが森の入り口まで戻って来るとそこには既にみんなが戻って来ていた。
クロードがみんなから手に入れた情報を聞いてみるとどうやらみんなが相手した敵も全員下っ端だったらしくほとんど情報は持っていなかった。今回の事でわかった事は今回のスタンピードが魔族達によって引き起こされたと言う事だけだった。
みんなが手に入れた情報を聞き終えたクロードはみんなを引き連れてすでにモンスターの気配が消えた草原へと戻り、草原で残りのモンスターの群れを殲滅したナビー達と合流する。
「……みんなごくろうさま。無事にモンスターを殲滅できたみたいで良かったよ。……みんな怪我とかは大丈夫だった?」
「はいマスター。みなさん無傷とまではいきませんが軽いかすり傷だけで目立った怪我はしていません。……それでマスター達はどうなりましたか。……その――魔族の方は」
「ああ――その事だけど指揮官らしき魔族は取り逃しちゃってな下っ端数名しか倒すことが出来なかったよ。相手が下っ端だけだったから手に入った情報も大したこと無くて、今回のスタンピードが魔族達によって引き起こされたって事だけだった」
「……そうでしたか。……それは残念でしたねマスター」
「……ああ、でもまあ仕方ないさ。――それじゃあ王城に戻るとするか」
***
みんなと共に王城へと戻って来たクロードは城門の前で警備に当たっていた門番に国王他、国の重鎮達に謁見したいと伝えると門番の内の一人が国王にお伺いをたてるために王城へと駆けて行く。
「……して、クロード殿先程から草原の方で鳴り響いていた戦闘音が止んでいることや貴殿らがここにおられると言う事は、……も、もしや……ス、スタンピードが――――」
「ああ、無事に鎮圧することが出来た。その事を含めて幾つか国王陛下に報告しに来たんだけど、……国王陛下がおられる大会議室は王城三階の奥まったところにあるからさっき国王陛下に聞きに行った彼が戻って来るまでもう少しかかりそうだね」
「……はい。お手数をお掛けして申し訳ありません。救国の英雄方にお待ちさせる形になってしまって重ね重ね申し訳ない」
そして数分後、クロード達は王城から戻って来た門番の兵士によって王城の三階の奥にある大会議室の前まで来ていた。
マックスはクロードの行動を受けてクロードの攻撃を受けるため防御の態勢に入り自身に向かって来るミスリルの長剣をはじき返そうとした。
(……ん?防御の構えを取ったって事は俺の一撃を受け止めるか受け流そうとでも思っているのか?……普通ならここはフェイント何かを入れてから仕掛ける所だけど、これだけのステータス差があるからな。……ここは意表をついて正面から突っ込むか)
あえて相手の意表をついて正面から切り掛かって来たクロードを見たマックスは自分の想定とかけ離れた攻撃を仕掛けて来たクロードに呆気に取られて防御行動が少し遅れてしまい無理な態勢でクロードのミスリル長剣を受ける事となる。
「くそっ、まさかあのまま真正面からしかけて来るとはな。お陰で虚を突かれて守りに入るのが少し遅れちまった」
クロードが振り下ろしたミスリルの長剣を自身の愛剣、魔剣ブリングで何とか防いだマックスだったが、不利な態勢で受け止めたためジリジリと追い詰められていく。
クロードは最初こそマックスと剣を交えつばぜり合いへと発展していたが、その状態は長くは続かない。
クロードがマックスの愛剣、魔剣ブリングを刀身の半ばから綺麗に真っ二つに破壊したからである。
魔剣ブリングを破壊されたマックスはその後は成す術もなくクロードによって右の肩から斜めに切り伏せられ呆気なくこの世を去る。
「こいつは優良な情報を持っていなかったからな。みんなが相手をしている他の魔族が情報を持ってることを期待するとするか」
クロードが森の入り口まで戻って来るとそこには既にみんなが戻って来ていた。
クロードがみんなから手に入れた情報を聞いてみるとどうやらみんなが相手した敵も全員下っ端だったらしくほとんど情報は持っていなかった。今回の事でわかった事は今回のスタンピードが魔族達によって引き起こされたと言う事だけだった。
みんなが手に入れた情報を聞き終えたクロードはみんなを引き連れてすでにモンスターの気配が消えた草原へと戻り、草原で残りのモンスターの群れを殲滅したナビー達と合流する。
「……みんなごくろうさま。無事にモンスターを殲滅できたみたいで良かったよ。……みんな怪我とかは大丈夫だった?」
「はいマスター。みなさん無傷とまではいきませんが軽いかすり傷だけで目立った怪我はしていません。……それでマスター達はどうなりましたか。……その――魔族の方は」
「ああ――その事だけど指揮官らしき魔族は取り逃しちゃってな下っ端数名しか倒すことが出来なかったよ。相手が下っ端だけだったから手に入った情報も大したこと無くて、今回のスタンピードが魔族達によって引き起こされたって事だけだった」
「……そうでしたか。……それは残念でしたねマスター」
「……ああ、でもまあ仕方ないさ。――それじゃあ王城に戻るとするか」
***
みんなと共に王城へと戻って来たクロードは城門の前で警備に当たっていた門番に国王他、国の重鎮達に謁見したいと伝えると門番の内の一人が国王にお伺いをたてるために王城へと駆けて行く。
「……して、クロード殿先程から草原の方で鳴り響いていた戦闘音が止んでいることや貴殿らがここにおられると言う事は、……も、もしや……ス、スタンピードが――――」
「ああ、無事に鎮圧することが出来た。その事を含めて幾つか国王陛下に報告しに来たんだけど、……国王陛下がおられる大会議室は王城三階の奥まったところにあるからさっき国王陛下に聞きに行った彼が戻って来るまでもう少しかかりそうだね」
「……はい。お手数をお掛けして申し訳ありません。救国の英雄方にお待ちさせる形になってしまって重ね重ね申し訳ない」
そして数分後、クロード達は王城から戻って来た門番の兵士によって王城の三階の奥にある大会議室の前まで来ていた。
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