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第二部【ミーガン子爵家再興編】 第一章 『フェンドラム山脈のドラゴン族とクラン設立』
12話
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フォレストグレートキングコングを瞬殺したクロードは、フォレストグレートキングコングをアイテムボックスに収納すると後ろを向いてみんなに話しかける。
「それじゃあ俺はみんなの装備に使う鉱石を中腹以降に出て来るゴーレムから採取して来るからみんなはその間この辺りを中心にレベリングをしていてくれるかな。この辺りはAランク~さっきのフォレストグレートキングコングみたいなSSランクのモンスターが生息しているからマール以外には良いレベリング場所だと思うよ。それじゃあ行って来る」
クロードはそう言うと一人三町方面に向かって歩き出した。
***
ドラゴンマウンテンの浅層でクロードと一旦別れることになったクランメンバーはナビーが存在進化して手に入れた新たなスキル『完全探知』と全員が所持している索敵スキルで辺りを警戒しながら今の自分達に適した手頃なモンスターを探していた。
「あ!ケイトさん、ベロニカさん、向こうの方から二体来ます。……これは、フォレストジャイアントトロールですね。Sランクのモンスターです」
ナビーはこちらに向かって来るフォレストジャイアントトロール二体を『完全探知』で捉えると、みんなに的確に指示を出しケイトとベロニカにそれぞれ前衛を任し、アイリとマルティには後衛で前衛のサポート、そして、自分とレイア、子供達、マールは遊撃として全体のサポートをする様に指示を出す。
結果から言うとケイトとベロニカはアイリとマルティのサポートにより、危なげなくフォレストジャイアントトロールを撃破した。
四人で敵を仕留めてしまったことで子供達は何だか不満そうではあるが、まあそれは致し方あるまい。次の戦闘に期待するとしよ。
ナビーはケイト達が倒したフォレストジャイアントトロールをアイテムボックスに収納すると、みんなを先導して次のモンスターを探して樹海を歩き始める。
***
フォレストジャイアントトロールとの一戦から数十分が経ち、ナビー達は今までの相手の中でもトップクラスの強敵と相対していた。
「……な、なぜ!?何故ここにドラゴンがいるんだ。ドラゴンはこの山の頂上付近にしか居ないはずだ。…………しかも、こいつは!?只のドラゴンじゃない。上位のブリザードドラゴンだ!!」
突如現れたブリザードドラゴンにケイト達は恐怖心を覚え一瞬動きを封じられてしまうが、そこで唯一平常心を保っていたマールが――――
「お前達!!なぜ固まっているのじゃ!?やつの攻撃が来るぞ!!固まっていないで早く散ってやつの注意を分散させるのじゃ!!」
マールが檄を飛ばすと今まで体が硬直して思う様に動けないでいたケイト達は我に戻りブリザードドラゴンの薙ぎ払いを間一髪で回避する。
ブリザードドラゴンは自身の渾身の薙ぎ払いを全員に避けられたことで一気にケイト達、特にケイト達に檄を飛ばしていたマールへの警戒心を強くした。
(しかし、不思議なのじゃ。やつの薙ぎ払いがかすった地面が凍り付いておる。普通、ドラゴン族の通常攻撃に属性効果が付くことはないはず。これではまるで……我々龍族の様ではないか。……いったいどうなっているのじゃ)
マールはブリザードドラゴンの体から仕草など些細な所まで観察する。
(ん?なんじゃ。やつの胸元で輝いている怪しげな物は…………!!あれはまさか…………魔霊結晶!!なぜあの様な危険な物があの者の胸元に埋め込まれているのじゃ!?…………これはいかんのじゃ。早くあの者を倒さなければ魔霊結晶が暴走し始めてしまうのじゃ)
マールは一早く状況を理解し、ケイト達に指示を出す。
「皆、あの者の胸元にある紫色の結晶を狙うのじゃ。上手くいけばあの者は弱体化又は死ぬはずじゃ」
マールの指示にナビーが反応する。
「あの結晶を攻撃するのですか?……それにあの結晶はいったい何なのですか?」
「うむ、あの結晶については後で詳しく話すのじゃ。今は兎に角、全員であの結晶を破壊するのじゃ!!この際じゃ。多少樹海を破壊してしまっても良いじゃろう。自分達の安全が第一じゃ。ので妾も出るのじゃ!!」
「いいえ、マールさん、あなたは私達がピンチになるまでは出ないで下さい。この戦いはまだまだ弱い私達のためにマスターに設けて頂いた貴重な機会、私達が出来る限界までは私達にやらせてください」
「……うむ、そうじゃな。ナビーの言う通りじゃ。では妾はあの者の動きを鈍らせるために少し殺気でも当ててやるのじゃ」
「はい!!よろしくお願いします。ではみなさん、いきましょう!!」
「「「「「おう!!」」」」」
ナビーの言葉に全員が頷きある者は自身の得物である剣や杖を構え、ある者は自身が持つ自慢の爪と牙に得意の属性魔力を纏わせる。
そして、一斉に四方八方からブリザードドラゴンに攻撃を仕掛ける。
最初にブリザードドラゴンへ攻撃を食らわせたのはケイトとベロニカ、そしてレイアと子供達だった。
ケイトとベロニカ、そしてレイアと子供達は自分たちの後に続く魔法職のアイリとマルティ、そしてナビーが大規模魔法を完成させるまでの時間稼ぎを始める。
「それじゃあ俺はみんなの装備に使う鉱石を中腹以降に出て来るゴーレムから採取して来るからみんなはその間この辺りを中心にレベリングをしていてくれるかな。この辺りはAランク~さっきのフォレストグレートキングコングみたいなSSランクのモンスターが生息しているからマール以外には良いレベリング場所だと思うよ。それじゃあ行って来る」
クロードはそう言うと一人三町方面に向かって歩き出した。
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ドラゴンマウンテンの浅層でクロードと一旦別れることになったクランメンバーはナビーが存在進化して手に入れた新たなスキル『完全探知』と全員が所持している索敵スキルで辺りを警戒しながら今の自分達に適した手頃なモンスターを探していた。
「あ!ケイトさん、ベロニカさん、向こうの方から二体来ます。……これは、フォレストジャイアントトロールですね。Sランクのモンスターです」
ナビーはこちらに向かって来るフォレストジャイアントトロール二体を『完全探知』で捉えると、みんなに的確に指示を出しケイトとベロニカにそれぞれ前衛を任し、アイリとマルティには後衛で前衛のサポート、そして、自分とレイア、子供達、マールは遊撃として全体のサポートをする様に指示を出す。
結果から言うとケイトとベロニカはアイリとマルティのサポートにより、危なげなくフォレストジャイアントトロールを撃破した。
四人で敵を仕留めてしまったことで子供達は何だか不満そうではあるが、まあそれは致し方あるまい。次の戦闘に期待するとしよ。
ナビーはケイト達が倒したフォレストジャイアントトロールをアイテムボックスに収納すると、みんなを先導して次のモンスターを探して樹海を歩き始める。
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フォレストジャイアントトロールとの一戦から数十分が経ち、ナビー達は今までの相手の中でもトップクラスの強敵と相対していた。
「……な、なぜ!?何故ここにドラゴンがいるんだ。ドラゴンはこの山の頂上付近にしか居ないはずだ。…………しかも、こいつは!?只のドラゴンじゃない。上位のブリザードドラゴンだ!!」
突如現れたブリザードドラゴンにケイト達は恐怖心を覚え一瞬動きを封じられてしまうが、そこで唯一平常心を保っていたマールが――――
「お前達!!なぜ固まっているのじゃ!?やつの攻撃が来るぞ!!固まっていないで早く散ってやつの注意を分散させるのじゃ!!」
マールが檄を飛ばすと今まで体が硬直して思う様に動けないでいたケイト達は我に戻りブリザードドラゴンの薙ぎ払いを間一髪で回避する。
ブリザードドラゴンは自身の渾身の薙ぎ払いを全員に避けられたことで一気にケイト達、特にケイト達に檄を飛ばしていたマールへの警戒心を強くした。
(しかし、不思議なのじゃ。やつの薙ぎ払いがかすった地面が凍り付いておる。普通、ドラゴン族の通常攻撃に属性効果が付くことはないはず。これではまるで……我々龍族の様ではないか。……いったいどうなっているのじゃ)
マールはブリザードドラゴンの体から仕草など些細な所まで観察する。
(ん?なんじゃ。やつの胸元で輝いている怪しげな物は…………!!あれはまさか…………魔霊結晶!!なぜあの様な危険な物があの者の胸元に埋め込まれているのじゃ!?…………これはいかんのじゃ。早くあの者を倒さなければ魔霊結晶が暴走し始めてしまうのじゃ)
マールは一早く状況を理解し、ケイト達に指示を出す。
「皆、あの者の胸元にある紫色の結晶を狙うのじゃ。上手くいけばあの者は弱体化又は死ぬはずじゃ」
マールの指示にナビーが反応する。
「あの結晶を攻撃するのですか?……それにあの結晶はいったい何なのですか?」
「うむ、あの結晶については後で詳しく話すのじゃ。今は兎に角、全員であの結晶を破壊するのじゃ!!この際じゃ。多少樹海を破壊してしまっても良いじゃろう。自分達の安全が第一じゃ。ので妾も出るのじゃ!!」
「いいえ、マールさん、あなたは私達がピンチになるまでは出ないで下さい。この戦いはまだまだ弱い私達のためにマスターに設けて頂いた貴重な機会、私達が出来る限界までは私達にやらせてください」
「……うむ、そうじゃな。ナビーの言う通りじゃ。では妾はあの者の動きを鈍らせるために少し殺気でも当ててやるのじゃ」
「はい!!よろしくお願いします。ではみなさん、いきましょう!!」
「「「「「おう!!」」」」」
ナビーの言葉に全員が頷きある者は自身の得物である剣や杖を構え、ある者は自身が持つ自慢の爪と牙に得意の属性魔力を纏わせる。
そして、一斉に四方八方からブリザードドラゴンに攻撃を仕掛ける。
最初にブリザードドラゴンへ攻撃を食らわせたのはケイトとベロニカ、そしてレイアと子供達だった。
ケイトとベロニカ、そしてレイアと子供達は自分たちの後に続く魔法職のアイリとマルティ、そしてナビーが大規模魔法を完成させるまでの時間稼ぎを始める。
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