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第二部【ミーガン子爵家再興編】 第一章 『フェンドラム山脈のドラゴン族とクラン設立』
13話
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ケイトとベロニカは左右から挟むようにブリザードドラゴンの背後から尻尾に切りつける。
「うっ、やはり鱗が硬いな。刃が殆ど通らない。だが、こいつの気を引くにはこれで十分だ」
「ああ、私達はこれで良い。少しずつこいつの体力を削りつつ気を引ければな」
ケイトとベロニカに続くようにレイアと子供達もそれぞれブリザードドラゴンの体のいたる所を引っ掻き、噛み付き、引き裂いていく。
「グギャァァァァ!!」
ブリザードドラゴンは苦し紛れに体を回転させて自身に攻撃して来るケイト達に尻尾による薙ぎ払いを仕掛ける。
ケイト達は各々飛び越え、しゃがみ込んでかわしブリザードドラゴンに攻撃を仕掛ける。
そんなこんなで数分が経ち遂にアイリ達の大規模魔法が完成した。
「……!! 魔法が完成したわ。みんな一旦そいつから離れて!!」
魔法が完成したのを確認したアイリはナビー、マルティと頷き合うとブリザードドラゴンから現在進行形で攻撃を与え続けているケイト達を一旦離れさせる。
「行きますわよ。『聖女の声援』!!」
「サンキュー、マルティ。やるわよ。『プロミネンスストライク』!!」
「ありがとうございます。マルティさん。『テンペストブラスター』!!」
マルティに支援スキルを受けたナビーとアイリは渾身の魔法をブリザードドラゴンの胸元に埋め込まれている魔霊結晶目がけて同時にぶっ放す。
ゴー!!バキバキバキバキ――――――
アイリ達の放った魔法は辺りに生い茂る木々をなぎ倒しながらブリザードドラゴンの胸元にある魔霊結晶に向かって行く。
ドゴゴゴゴゴゴ~~ン!!
「グギャァァァァ!!」
魔法が胸元の魔霊結晶にもろにぶち当たり、ブリザードドラゴンは後方に吹き飛ばされる。
全身がズタボロになり、ブリザードドラゴンの自慢のスカイブルーの鱗も大部分が剥がれ落ちている。
ブリザードドラゴンは苦しそうな息遣いでケイト達を睨みつけると、傷ついた体を持ち上げ少し顎を引き喉の辺りに何かを溜める仕草を始める。
「いかん。皆、ブレスが来るのじゃ!!」
(くっ、ブレスの予兆に気付くのが少し遅すぎたのじゃ。これでは皆の回避が間に合わない。……致し方ないのじゃ。出来ればこのまま妾が手を出すことなく終わりたかったのじゃが、そうも言っておれんのじゃ)
マールはみんなが無事にブレスを回避することが出来ないと判断すると、人間形態から即座に龍王形態へと変化して皆の前におどり出た。
『皆、少し控えておれ。あのブレスは妾が対処するのじゃ』
マールはみんなに下がる様に言うと、自身も龍魔法『プロミネンスブレス』の準備に取り掛かる。
マールの魔法の準備が整うのとほとんど同時にブリザードドラゴンのブレスも完成する。
両者のブレスが同時に放たれ丁度両者の中間地点でぶつかり合う。
両者のブレスは最初こそ拮抗していたが、徐々にマールの『プロミネンスブレス』がブリザードドラゴンのブレスを押し込み始める。
そこからは一瞬だった。
ブリザードドラゴンのブレスは一瞬でマールのブレスに飲み込まれ、マールのブレスはそのままブリザードドラゴンを飲み込み再び後方へと吹き飛ばす。
「皆、今じゃ!!」
マールがブリザードドラゴンに止めを刺す様に言うが、それよりも早く動き出す者がいた。
「「任せろ」」
ケイトとベロニカはマールのブレスで吹き飛んでいくブリザードドラゴンを見て我先にとブリザードドラゴンへ向かって走り出す。
ケイト達二人は龍王化したマールのすぐ横を駆け抜けて行き、瀕死の状態となり身動きが全く取れなくなったブリザードドラゴンの眼前まで来ると、二人は剣をブリザードドラゴンの首元に添えて一気に切り落とした。
その後、ケイト達は倒したブリザードドラゴンをナビーのアイテムボックスに収納すると、この樹海の異変が気になりクロードが戻って来るまでモンスターを倒しつつ調査することにした。
「うっ、やはり鱗が硬いな。刃が殆ど通らない。だが、こいつの気を引くにはこれで十分だ」
「ああ、私達はこれで良い。少しずつこいつの体力を削りつつ気を引ければな」
ケイトとベロニカに続くようにレイアと子供達もそれぞれブリザードドラゴンの体のいたる所を引っ掻き、噛み付き、引き裂いていく。
「グギャァァァァ!!」
ブリザードドラゴンは苦し紛れに体を回転させて自身に攻撃して来るケイト達に尻尾による薙ぎ払いを仕掛ける。
ケイト達は各々飛び越え、しゃがみ込んでかわしブリザードドラゴンに攻撃を仕掛ける。
そんなこんなで数分が経ち遂にアイリ達の大規模魔法が完成した。
「……!! 魔法が完成したわ。みんな一旦そいつから離れて!!」
魔法が完成したのを確認したアイリはナビー、マルティと頷き合うとブリザードドラゴンから現在進行形で攻撃を与え続けているケイト達を一旦離れさせる。
「行きますわよ。『聖女の声援』!!」
「サンキュー、マルティ。やるわよ。『プロミネンスストライク』!!」
「ありがとうございます。マルティさん。『テンペストブラスター』!!」
マルティに支援スキルを受けたナビーとアイリは渾身の魔法をブリザードドラゴンの胸元に埋め込まれている魔霊結晶目がけて同時にぶっ放す。
ゴー!!バキバキバキバキ――――――
アイリ達の放った魔法は辺りに生い茂る木々をなぎ倒しながらブリザードドラゴンの胸元にある魔霊結晶に向かって行く。
ドゴゴゴゴゴゴ~~ン!!
「グギャァァァァ!!」
魔法が胸元の魔霊結晶にもろにぶち当たり、ブリザードドラゴンは後方に吹き飛ばされる。
全身がズタボロになり、ブリザードドラゴンの自慢のスカイブルーの鱗も大部分が剥がれ落ちている。
ブリザードドラゴンは苦しそうな息遣いでケイト達を睨みつけると、傷ついた体を持ち上げ少し顎を引き喉の辺りに何かを溜める仕草を始める。
「いかん。皆、ブレスが来るのじゃ!!」
(くっ、ブレスの予兆に気付くのが少し遅すぎたのじゃ。これでは皆の回避が間に合わない。……致し方ないのじゃ。出来ればこのまま妾が手を出すことなく終わりたかったのじゃが、そうも言っておれんのじゃ)
マールはみんなが無事にブレスを回避することが出来ないと判断すると、人間形態から即座に龍王形態へと変化して皆の前におどり出た。
『皆、少し控えておれ。あのブレスは妾が対処するのじゃ』
マールはみんなに下がる様に言うと、自身も龍魔法『プロミネンスブレス』の準備に取り掛かる。
マールの魔法の準備が整うのとほとんど同時にブリザードドラゴンのブレスも完成する。
両者のブレスが同時に放たれ丁度両者の中間地点でぶつかり合う。
両者のブレスは最初こそ拮抗していたが、徐々にマールの『プロミネンスブレス』がブリザードドラゴンのブレスを押し込み始める。
そこからは一瞬だった。
ブリザードドラゴンのブレスは一瞬でマールのブレスに飲み込まれ、マールのブレスはそのままブリザードドラゴンを飲み込み再び後方へと吹き飛ばす。
「皆、今じゃ!!」
マールがブリザードドラゴンに止めを刺す様に言うが、それよりも早く動き出す者がいた。
「「任せろ」」
ケイトとベロニカはマールのブレスで吹き飛んでいくブリザードドラゴンを見て我先にとブリザードドラゴンへ向かって走り出す。
ケイト達二人は龍王化したマールのすぐ横を駆け抜けて行き、瀕死の状態となり身動きが全く取れなくなったブリザードドラゴンの眼前まで来ると、二人は剣をブリザードドラゴンの首元に添えて一気に切り落とした。
その後、ケイト達は倒したブリザードドラゴンをナビーのアイテムボックスに収納すると、この樹海の異変が気になりクロードが戻って来るまでモンスターを倒しつつ調査することにした。
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