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《ぶっ飛ばす》
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ここの居酒屋は揚げ物が売りの居酒屋であった。多種多様な揚げ物や串揚げが勢ぞろいしている。來斗が頼んでいたカマンベールチーズ揚げはとろりとした食感と風味が良く、ささみ揚げは中に大葉と梅ペーストが入っているのでさっぱりとした味わいであった。
追加で玉ねぎの串揚げとイカの唐揚げを頼んで朔太郎はビールをちびりと飲む。この前は路上でやらかしてしまったので少し抑えめだ。いつも飲んでいる居酒屋のビールも美味かった。
「それで、さく。お前、……あいつと会ったんだろ?」
「あいつって……お前の兄さんのこと、か?」
すると藍斗はめんどくさそうな顔をしてため息を零した。藍斗も兄である來斗も人を小馬鹿にする態度は似ている。でもやはり違うなと朔太郎は感じたのである。
藍斗は白状するように枝豆を食べている朔太郎へ事情を話した。
「あいつはな、マジでクズなんだよ。実の兄貴になに言ってんだって話だけど、これはガチ。あいつは女も男もとっかえひっかえで仕事以外はサイテー野郎だ。……俺の彼女も寝取ろうとした過去もあるしな」
「えっ、ま、マジっっ!???」
信じられなかった。確かにそんな人を藍斗が紹介するわけないと朔太郎は考える。藍斗も彼女以外は基本的にはドライだが、根は優しい。朔太郎が彼女にフラれて泣き寝入りしていても、励ましてくれる存在だ。
淡白でいて、でも話をちゃんと聞いてくれる。ただ、彼女一筋なのが瀬川 藍斗である。
その藍斗は苦虫を嚙み潰したようにビールを煽いだ。
「はぁ~、やってらんねぇ! なんで、あんなクズに俺の大事な親友を紹介しろだなんて言うんだよ、うちのバカ兄貴はよぉ……!」
「あはは……。もしかして酔ってる? 俺が来るまで何杯飲んでいたの?」
「う~ん、今入れて4杯くらい?」
「すごい飲んでいるなっ!!??」
驚嘆してツッコみを入れてしまう朔太郎に藍斗は軽く笑っていた。ちなみに藍斗の服装は青いワイシャツにチノパンである。だが暑いのだろう。胸元のグレーのネクタイを緩めていた。
「いいんだよ、別に。俺は強いからなぁ」
「……俺のことは置いて行ったくせに」
「じゃあお前も酔いつぶれている俺を置けばいい。ま、これでしまいにするよ」
最後のビールを名残惜しそうに見やる藍斗に朔太郎は肩を震わせて笑う。それから話し出した。
「俺、まだ大丈夫だよ。でも……あっ―――」
この前の手で扱かれたことを想起し、酒を飲んだのにも関わらずさらに顔を真っ赤にさせた朔太郎へ藍斗はすかさず……デコピンした。
「いったぁぁっ!?? い、痛い……!」
「そ~んな顔すんなっつーの。そういう女みてぇな顔するから、俺のクソ兄貴に食われるんだよ」
「だから、あの……、ちょっと、抜いてもらった、だけ、だし……」
下を向いて自分の赤面した顔を隠す朔太郎に藍斗は深く深く息を漏らした。それからやけくそになったようにビールを一気に飲み干した。
「あの、クソ兄貴……。――いつかぶっ飛ばす」
藍斗の剣吞とした低い声に朔太郎は親友の恐れを抱いた。……朔太郎のスマホのバイブが鳴った。
追加で玉ねぎの串揚げとイカの唐揚げを頼んで朔太郎はビールをちびりと飲む。この前は路上でやらかしてしまったので少し抑えめだ。いつも飲んでいる居酒屋のビールも美味かった。
「それで、さく。お前、……あいつと会ったんだろ?」
「あいつって……お前の兄さんのこと、か?」
すると藍斗はめんどくさそうな顔をしてため息を零した。藍斗も兄である來斗も人を小馬鹿にする態度は似ている。でもやはり違うなと朔太郎は感じたのである。
藍斗は白状するように枝豆を食べている朔太郎へ事情を話した。
「あいつはな、マジでクズなんだよ。実の兄貴になに言ってんだって話だけど、これはガチ。あいつは女も男もとっかえひっかえで仕事以外はサイテー野郎だ。……俺の彼女も寝取ろうとした過去もあるしな」
「えっ、ま、マジっっ!???」
信じられなかった。確かにそんな人を藍斗が紹介するわけないと朔太郎は考える。藍斗も彼女以外は基本的にはドライだが、根は優しい。朔太郎が彼女にフラれて泣き寝入りしていても、励ましてくれる存在だ。
淡白でいて、でも話をちゃんと聞いてくれる。ただ、彼女一筋なのが瀬川 藍斗である。
その藍斗は苦虫を嚙み潰したようにビールを煽いだ。
「はぁ~、やってらんねぇ! なんで、あんなクズに俺の大事な親友を紹介しろだなんて言うんだよ、うちのバカ兄貴はよぉ……!」
「あはは……。もしかして酔ってる? 俺が来るまで何杯飲んでいたの?」
「う~ん、今入れて4杯くらい?」
「すごい飲んでいるなっ!!??」
驚嘆してツッコみを入れてしまう朔太郎に藍斗は軽く笑っていた。ちなみに藍斗の服装は青いワイシャツにチノパンである。だが暑いのだろう。胸元のグレーのネクタイを緩めていた。
「いいんだよ、別に。俺は強いからなぁ」
「……俺のことは置いて行ったくせに」
「じゃあお前も酔いつぶれている俺を置けばいい。ま、これでしまいにするよ」
最後のビールを名残惜しそうに見やる藍斗に朔太郎は肩を震わせて笑う。それから話し出した。
「俺、まだ大丈夫だよ。でも……あっ―――」
この前の手で扱かれたことを想起し、酒を飲んだのにも関わらずさらに顔を真っ赤にさせた朔太郎へ藍斗はすかさず……デコピンした。
「いったぁぁっ!?? い、痛い……!」
「そ~んな顔すんなっつーの。そういう女みてぇな顔するから、俺のクソ兄貴に食われるんだよ」
「だから、あの……、ちょっと、抜いてもらった、だけ、だし……」
下を向いて自分の赤面した顔を隠す朔太郎に藍斗は深く深く息を漏らした。それからやけくそになったようにビールを一気に飲み干した。
「あの、クソ兄貴……。――いつかぶっ飛ばす」
藍斗の剣吞とした低い声に朔太郎は親友の恐れを抱いた。……朔太郎のスマホのバイブが鳴った。
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