17 / 44
*《ここは、どこ?》
しおりを挟む
「……ん、……んぅ? あ、れ? ここは……?」
瀬川にどこかへ運ばれたのはうっすらと覚えているが、気が付けば自分はベッドの中に入っていた。もぞもぞとしながら起き上がろうとすると、ベッドサイドにはペットボトルの水が置かれていた。
「あ、水だ」
そのまま起き上がりグビグビと水を飲んでいく朔太郎ではあるが、なぜ自分がシャツもデニムパンツも脱がされてボクサーパンツの姿になっているというのに驚愕した。
「え、なっ、なっ!??? なんで下着姿!? 俺の服……ふくぅ……は?」
ここがどこかもわからずに下着姿で這いまわるのは羞恥心を感じたので、朔太郎は掛け布団を身体に巻き付かせてウロチョロとする。
小さな冷蔵庫に大きなベッドとテレビは普通だ。だが、ベッド脇になにかのスイッチがあった。弄ってみると、ムーディーな音楽が流れたり、照明がオレンジやピンクといった暖色系に変わったりしていく。朔太郎は先ほどまで酔っていたので頭がふわふわしている。だから面白いと感じたようだ。
「へぇ~、おもしろっ。なんか照明とか音楽選択とかできるかなぁ? ふふ~ん」
布団を身体に巻き付けた状態でスイッチを弄っていく朔太郎ではあるが、今度は大きなテレビに興味を抱いた。テレビのリモコンがないか動きづらそうにして探し、見つける。スイッチを付けようとした瞬間に、どこかのドアが開いた。
朔太郎がその方向に振り向けばガタイのいい黒髪の男が腰にタオルを巻いて現れる。濡れた髪と鍛えられた腹筋がセクシーであった。
「……エロ」
「は? どーしたの、てんしくん?」
「え、え、あの……え?」
声からして瀬川であった。瀬川がなぜか濡れた髪で自分を愉快げに見やる。そんな瀬川に朔太郎は先ほどの自分の言葉を瞬時に思い出し、――真っ赤にした。
「なっ、なんでもないですっ! 俺、帰りますっ、て、わっ――――!???」
引きずっていた布団を踏み外してしまい、床に倒れてしまう朔太郎ではあるが瀬川は屈みこんで引き寄せた。
布団がはらりと落ちた。
「まぁ、俺よりか劣っているけどぉ……鍛えているんだな」
じっくりと見られているのが恥ずかしくて体育座りをしてしまう朔太郎に瀬川は軽く笑んだ。それから、頭を撫であげて、髪に触れたキスを送る。
朔太郎は軽く驚いた。
「え、な、なん……で?」
「いい雰囲気なんだから、こういう時は乗っておけ。ほら、ベッド行くぞ?」
「う……ん」
どうしてだが頷いてしまう朔太郎は自分自身が不思議で仕方がない。きっと酒のせいだ。酒のせいでおかしくなったんだ。そう自分に言い聞かせた。
瀬川にどこかへ運ばれたのはうっすらと覚えているが、気が付けば自分はベッドの中に入っていた。もぞもぞとしながら起き上がろうとすると、ベッドサイドにはペットボトルの水が置かれていた。
「あ、水だ」
そのまま起き上がりグビグビと水を飲んでいく朔太郎ではあるが、なぜ自分がシャツもデニムパンツも脱がされてボクサーパンツの姿になっているというのに驚愕した。
「え、なっ、なっ!??? なんで下着姿!? 俺の服……ふくぅ……は?」
ここがどこかもわからずに下着姿で這いまわるのは羞恥心を感じたので、朔太郎は掛け布団を身体に巻き付かせてウロチョロとする。
小さな冷蔵庫に大きなベッドとテレビは普通だ。だが、ベッド脇になにかのスイッチがあった。弄ってみると、ムーディーな音楽が流れたり、照明がオレンジやピンクといった暖色系に変わったりしていく。朔太郎は先ほどまで酔っていたので頭がふわふわしている。だから面白いと感じたようだ。
「へぇ~、おもしろっ。なんか照明とか音楽選択とかできるかなぁ? ふふ~ん」
布団を身体に巻き付けた状態でスイッチを弄っていく朔太郎ではあるが、今度は大きなテレビに興味を抱いた。テレビのリモコンがないか動きづらそうにして探し、見つける。スイッチを付けようとした瞬間に、どこかのドアが開いた。
朔太郎がその方向に振り向けばガタイのいい黒髪の男が腰にタオルを巻いて現れる。濡れた髪と鍛えられた腹筋がセクシーであった。
「……エロ」
「は? どーしたの、てんしくん?」
「え、え、あの……え?」
声からして瀬川であった。瀬川がなぜか濡れた髪で自分を愉快げに見やる。そんな瀬川に朔太郎は先ほどの自分の言葉を瞬時に思い出し、――真っ赤にした。
「なっ、なんでもないですっ! 俺、帰りますっ、て、わっ――――!???」
引きずっていた布団を踏み外してしまい、床に倒れてしまう朔太郎ではあるが瀬川は屈みこんで引き寄せた。
布団がはらりと落ちた。
「まぁ、俺よりか劣っているけどぉ……鍛えているんだな」
じっくりと見られているのが恥ずかしくて体育座りをしてしまう朔太郎に瀬川は軽く笑んだ。それから、頭を撫であげて、髪に触れたキスを送る。
朔太郎は軽く驚いた。
「え、な、なん……で?」
「いい雰囲気なんだから、こういう時は乗っておけ。ほら、ベッド行くぞ?」
「う……ん」
どうしてだが頷いてしまう朔太郎は自分自身が不思議で仕方がない。きっと酒のせいだ。酒のせいでおかしくなったんだ。そう自分に言い聞かせた。
0
あなたにおすすめの小説
「大人扱いしていい?」〜純情当主、執務室で策士な従兄の『相性確認』にハメられる〜
中山(ほ)
BL
「ルイン、少し口開けてみて」
仕事終わりの静かな執務室。
差し入れの食事と、ポーションの瓶。
信頼していた従兄のトロンに誘われるまま、
ルインは「大人の相性確認」を始めることになる。
僕の恋人は、超イケメン!!
八乙女 忍
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
死ぬほど嫌いな上司と付き合いました【完結】
三宅スズ
BL
社会人3年目の皆川涼介(みながわりょうすけ)25歳。
皆川涼介の上司、瀧本樹(たきもといつき)28歳。
涼介はとにかく樹のことが苦手だし、嫌いだし、話すのも嫌だし、絶対に自分とは釣り合わないと思っていたが‥‥
上司×部下BL
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(2024.10.21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
【完結】王子様と一緒。
紫紺
BL
田中明夫は作家を目指して10年、全く目が出ない男だ。
ある日、書店の前で金髪青い目の青年が突然話しかけてきた。最初は胡散臭く思っていたのだが……。
南の国の第2王子アスラン、その護衛トーゴー、田中が住むアパートの大家や住人の奨励会員などなど。
様々な人間模様と恋模様が織りなすBL多めのラブコメ開幕です!
片想いの相手が「そろそろ恋愛したい」と言ったので、用済みの俺はニートになることにしました。
はぴねこ
BL
高校生の頃、片想いの親友に告白した。
彼はノンケだったから玉砕して友人関係も終わるものだと思っていた。
もしかすると気持ち悪いと軽蔑される覚悟までしていたのに、彼は「今は恋愛をしている時間がないんだ」と自分の夢を語ってくれた。
彼は会社を興した祖父のことをとても尊敬していて、自分も起業したいと熱く語ってくれた。
そして、俺の手を握って「できれば親友のお前には俺の右腕になってほしい」と言われた。
同性愛者の俺のことを気持ち悪いと遠ざけることもせずに、親友のままでいてくれた彼に俺は感謝して、同じ大学に進学して、大学の頃に彼と一緒にゲームを作成する会社を起業した。
あれから二十年間、本当に二人三脚で駆け抜けてきた。
そして、昨年売り出したVRMMOが世界的に大ヒットし、ゲーム大賞を取ったことを祝うパーティーで親友が語った言葉に俺の覚悟も決まった。
「俺もそろそろ恋愛したい」
親友のその言葉に、俺は、長年の片想いを終わらせる覚悟をした。
不憫な拗らせアラフォーが”愛”へと踏み出すお話です。
交際0日婚の溺愛事情
江多之折(エタノール)
BL
死にたくはない。でも、生きたくもない。ふらふらと彷徨う根無し草は、世界の怖さを知っている。救いの手は、選ばれた者にだけ差し伸べられることも知っている。
だから緩やかに終わりを探して生きていた。
──たった数回の鬼ごっこを経験するまでは。
誠実すぎて怖い人は、4回目の顔合わせで僕の夫となる。
そんな怖がりな男と誠実な男の、結婚生活の始まり。
■現実だけど現実じゃない、そんな気持ちで読んでください。
■家庭に関してトラウマを抱えている方は読まない方が良いと思います。
【完結】口遊むのはいつもブルージー 〜双子の兄に惚れている後輩から、弟の俺が迫られています〜
星寝むぎ
BL
お気に入りやハートを押してくださって本当にありがとうございます! 心から嬉しいです( ; ; )
――ただ幸せを願うことが美しい愛なら、これはみっともない恋だ――
“隠しごとありの年下イケメン攻め×双子の兄に劣等感を持つ年上受け”
音楽が好きで、SNSにひっそりと歌ってみた動画を投稿している桃輔。ある日、新入生から唐突な告白を受ける。学校説明会の時に一目惚れされたらしいが、出席した覚えはない。なるほど双子の兄のことか。人違いだと一蹴したが、その新入生・瀬名はめげずに毎日桃輔の元へやってくる。
イタズラ心で兄のことを隠した桃輔は、次第に瀬名と過ごす時間が楽しくなっていく――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる