エンジェルはクズ野郎に射止められた!

蒼空 結舞(あおぞら むすぶ)

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*《ここは、どこ?》

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「……ん、……んぅ? あ、れ? ここは……?」
 瀬川にどこかへ運ばれたのはうっすらと覚えているが、気が付けば自分はベッドの中に入っていた。もぞもぞとしながら起き上がろうとすると、ベッドサイドにはペットボトルの水が置かれていた。
「あ、水だ」
 そのまま起き上がりグビグビと水を飲んでいく朔太郎ではあるが、なぜ自分がシャツもデニムパンツも脱がされてボクサーパンツの姿になっているというのに驚愕した。
「え、なっ、なっ!??? なんで下着姿!? 俺の服……ふくぅ……は?」
 ここがどこかもわからずに下着姿で這いまわるのは羞恥心を感じたので、朔太郎は掛け布団を身体に巻き付かせてウロチョロとする。
 小さな冷蔵庫に大きなベッドとテレビは普通だ。だが、ベッド脇になにかのスイッチがあった。弄ってみると、ムーディーな音楽が流れたり、照明がオレンジやピンクといった暖色系に変わったりしていく。朔太郎は先ほどまで酔っていたので頭がふわふわしている。だから面白いと感じたようだ。
「へぇ~、おもしろっ。なんか照明とか音楽選択とかできるかなぁ? ふふ~ん」
 布団を身体に巻き付けた状態でスイッチを弄っていく朔太郎ではあるが、今度は大きなテレビに興味を抱いた。テレビのリモコンがないか動きづらそうにして探し、見つける。スイッチを付けようとした瞬間に、どこかのドアが開いた。
 朔太郎がその方向に振り向けばガタイのいい黒髪の男が腰にタオルを巻いて現れる。濡れた髪と鍛えられた腹筋がセクシーであった。
「……エロ」
「は? どーしたの、てんしくん?」
「え、え、あの……え?」
 声からして瀬川であった。瀬川がなぜか濡れた髪で自分を愉快げに見やる。そんな瀬川に朔太郎は先ほどの自分の言葉を瞬時に思い出し、――真っ赤にした。
「なっ、なんでもないですっ! 俺、帰りますっ、て、わっ――――!???」
 引きずっていた布団を踏み外してしまい、床に倒れてしまう朔太郎ではあるが瀬川は屈みこんで引き寄せた。
 布団がはらりと落ちた。
「まぁ、俺よりか劣っているけどぉ……鍛えているんだな」
 じっくりと見られているのが恥ずかしくて体育座りをしてしまう朔太郎に瀬川は軽く笑んだ。それから、頭を撫であげて、髪に触れたキスを送る。
 朔太郎は軽く驚いた。
「え、な、なん……で?」
「いい雰囲気なんだから、こういう時は乗っておけ。ほら、ベッド行くぞ?」
「う……ん」
 どうしてだが頷いてしまう朔太郎は自分自身が不思議で仕方がない。きっと酒のせいだ。酒のせいでおかしくなったんだ。そう自分に言い聞かせた。
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