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《弱いからこそわかることがある》
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トーストとベーコンエッグを食べていると隣でトーストを突いているきじの姿があった。「これはなんだ? 香ばしい匂いがするけれど……」それは睦月もそうであった。彼も首を傾げている。しかし口に入れた瞬間、睦月の表情が和らいだ。
「鬼治丸様っ! これっ、すごく美味しいです。特に、この白い物体と合わせると美味ですよ!」
「それはマーガリンな。ジャムもあるから付けて食べてみろ」
青い瓶の中に入っているのは『ブルーベリー』と記されている物体であった。きじはそっとその瓶を手に取って開けようとする。しかしどう開ければ良いのかわからない。するとよーじが先に手を取った。
「これ、ちょっと固いんだよな。しかも捻って開けるから……」
「捻って開けるのか? なんか、すごいな……」
「ちょっと開けてやるから貸してみ。この瓶に入っているブルーベリージャムも美味しいんだぞ?」
そう言ってよーじは瓶を持って捻って開けたのだ。かぱんっという軽快な音にきじは少し驚く。そしてよーじがスプーンを瓶の中に入れて渡したのだ。
きじは「ありがとう……」そう言って頭を下げてトーストにジャムを塗って食べようとした。しかしその前に小枝と桃葉が居ないことに違和感を覚える。
「そういえば、ママとじいちゃんはどこなんだ? 今の日本はこんな早くに働くのか?」
「まぁ出勤している人も居るだろうけれど、母さんもじいちゃんも違うよ。読経しているんだ、俺の父さんのな」
「父さん……、よーじの父上は亡くなってしまったのか?」
するとよーじは少し言いにくそうな顔をしたかと思えばトーストを食んだ。よーじはマーガリンで食べていた。きじも食べてみた。ブルーベリージャムの味は甘酸っぱくて美味しかった。
「まぁ、な。俺が小さい頃に事故で亡くなったんだ。……その時は、きじの祠が荒らされていて、その修復をしていた時だったんだけどな」
きじはその言葉を聞いてトーストを食べらなかった。食べられずにそのまま何も言えない自分が居た。
つまり自分のせいでよーじの父親が亡くなったのではないかという罪悪感にきじは苛まれる。それでもよーじはきじを責めることなどなく懐かしげに笑う。
「俺が神職になろうとあまり思えないのも父さんの影響でもあるんだ。父さんみたいな怖い思いをしたくないな……って思ってさ。まっ。今はこうしてきじや睦月と一緒に楽しくやっているから別に良いんだけどな」
「……ごめん。許されることじゃないけれど、――ごめんなさい」
俯きがちでよーじへ深く謝罪をするきじによーじはゆったりと微笑んだかと思えばきじに近づいて頭を撫で上げた。
きじの髪は昨日よりふわっとしていてさらさらしていた。撫でていたいぐらいだ。しかしもうすぐで学校に行かねばならない。「大丈夫だよ。お前のせいで死んだわけじゃない。それに今願ったって父さんは帰ってこないんだ。それはきじ自身が体験しているだろう?」
きじは確かに自分が早くに亡くなり、兄が荒れ狂っていた時のことを思い出した。鬼に心を食われてしまった兄の姿をひっそりと上空を眺めて、傍に居て止めてやりたがったが止められることもできずに、兄が冤罪の罪で投獄されて命を賭したのは心が痛かった。なにもできない自分が歯がゆくて仕方がなかった。
「よーじは強いんだな。おらはそんなに強くない」
「そんなことない。俺はまだ弱いよ。でも弱いからこそわかることもあると俺は思うんだ」
さてと、と告げてよーじは朝食を食べ終えていたのだ。するとインターホンが鳴る音が聞こえた。
「鬼治丸様っ! これっ、すごく美味しいです。特に、この白い物体と合わせると美味ですよ!」
「それはマーガリンな。ジャムもあるから付けて食べてみろ」
青い瓶の中に入っているのは『ブルーベリー』と記されている物体であった。きじはそっとその瓶を手に取って開けようとする。しかしどう開ければ良いのかわからない。するとよーじが先に手を取った。
「これ、ちょっと固いんだよな。しかも捻って開けるから……」
「捻って開けるのか? なんか、すごいな……」
「ちょっと開けてやるから貸してみ。この瓶に入っているブルーベリージャムも美味しいんだぞ?」
そう言ってよーじは瓶を持って捻って開けたのだ。かぱんっという軽快な音にきじは少し驚く。そしてよーじがスプーンを瓶の中に入れて渡したのだ。
きじは「ありがとう……」そう言って頭を下げてトーストにジャムを塗って食べようとした。しかしその前に小枝と桃葉が居ないことに違和感を覚える。
「そういえば、ママとじいちゃんはどこなんだ? 今の日本はこんな早くに働くのか?」
「まぁ出勤している人も居るだろうけれど、母さんもじいちゃんも違うよ。読経しているんだ、俺の父さんのな」
「父さん……、よーじの父上は亡くなってしまったのか?」
するとよーじは少し言いにくそうな顔をしたかと思えばトーストを食んだ。よーじはマーガリンで食べていた。きじも食べてみた。ブルーベリージャムの味は甘酸っぱくて美味しかった。
「まぁ、な。俺が小さい頃に事故で亡くなったんだ。……その時は、きじの祠が荒らされていて、その修復をしていた時だったんだけどな」
きじはその言葉を聞いてトーストを食べらなかった。食べられずにそのまま何も言えない自分が居た。
つまり自分のせいでよーじの父親が亡くなったのではないかという罪悪感にきじは苛まれる。それでもよーじはきじを責めることなどなく懐かしげに笑う。
「俺が神職になろうとあまり思えないのも父さんの影響でもあるんだ。父さんみたいな怖い思いをしたくないな……って思ってさ。まっ。今はこうしてきじや睦月と一緒に楽しくやっているから別に良いんだけどな」
「……ごめん。許されることじゃないけれど、――ごめんなさい」
俯きがちでよーじへ深く謝罪をするきじによーじはゆったりと微笑んだかと思えばきじに近づいて頭を撫で上げた。
きじの髪は昨日よりふわっとしていてさらさらしていた。撫でていたいぐらいだ。しかしもうすぐで学校に行かねばならない。「大丈夫だよ。お前のせいで死んだわけじゃない。それに今願ったって父さんは帰ってこないんだ。それはきじ自身が体験しているだろう?」
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「よーじは強いんだな。おらはそんなに強くない」
「そんなことない。俺はまだ弱いよ。でも弱いからこそわかることもあると俺は思うんだ」
さてと、と告げてよーじは朝食を食べ終えていたのだ。するとインターホンが鳴る音が聞こえた。
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