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《強さと弱さ》
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斬りかかってくるよーじに狼煙は短刀を大太刀で弾き飛ばそうとした。しかしよーじはそのことを察知したようで屈んでから狼煙の顔に向けて斬り込んだ。
「おっ、と……危ないっ」
アッシュグレーに輝く狼煙の髪が数本切れる。狼煙は上体をのけ反らせたのでよーじは回し蹴りを浴びせた。しかし寸でのところで大太刀の柄によってよーじの回し蹴りを阻んだ。「ちっ、逸らされたかっ!」
よーじは天性の予兆する能力で長い脚を引っ込めようとした。しかし、狼煙は脚を掴んで大太刀を離した瞬間によーじを左右に振って投げ出す。「うぁっっ!???」
飛ばされて弥生を離してしまうわ、地面に叩きつけられるわでよーじは弥生を手繰り寄せるように横へとローリングする。
そこで大太刀を拾い上げた狼煙がまるでよーじを突き刺すように狙いを定めて刃を向けた。その矛先が当たる場所へ弥生を拾い上げて大太刀と刃を向ける。
しかし打ち合いをするかと思えばよーじは叫んだ。「きじっ! 来いっっ!!!!」
「え、お、おうっ!」
よーじがきじへ走っていき二人は憑依した。今のよーじの主体はきじだ。きじは戦闘慣れしている。そんな二人に狼煙は絶句する。「げぇっっ。坊ちゃんかよぉ、よーじの野郎……!」
よーじの身体に乗り移ったきじは短刀である弥生と呼応するように姿かたちを変化させているよーじの身体を操るように狼煙へ風のように走り抜けて、――打ち込んだ。
カキッンッーー!!
すさまじい音が鳴ったかと思えばきじは跳躍して宙返りをして狼煙へライダーキックを浴びせる。俊敏かつ猛烈なキックを浴びせられた狼煙は腹を擦って大太刀を振るう。大きく振りかぶるその真剣さは殺意に似たようなものを感じさせる。
呆気なく倒れた夜空はきじと狼煙の様子を眺めている睦月を見て自分もその姿を見やる。きじに憑依されているよーじの服装も髪形も変化していた。
菊の紋の黒地の浴衣に下駄を履きならし、さらには髪はなびくように伸びていた。その長髪な黒々とした髪に真紅の瞳はどこか畏怖さを感じさせる。
「あれが、よーじの……きじくんと憑依した姿……?」
「よぉ、起きたか貧弱。やっぱり兄貴はきじ様との相性が良いみたいだな。波長が合っているから俊敏かつ豪快な動きが体現できてる」
夜空は生唾を飲んだ。クシナのおかげで運動神経さはだいぶ解消したがやはり体の使い方がなっていないと痛感する。
今のよーじの戦っている姿はまるで歴戦の戦いを経て君臨する猛者のようであった。夜空はその姿に焦がれ、――嫉妬する。「……どうすれば、どうすればっ! 僕もあんな風に戦えますか!?」
「えっ……、あ、まぁ……」
「僕に教えて下さいっ。どんなことでも頑張りますっ、乗り越えますっ。だから……だから……」
クシナの依代である指輪を握り締めて睦月へ必死に問いかける夜空の姿に睦月は呆気に取られた。自分が弱いからと顧みて、自身を貶して論うのではなくもがいてでも勝ち取ろうとする夜空の必死さが睦月に伝わったのだ。
唖然としている睦月と指輪を力強く握り締める姿は、戦っているきじと狼煙には目に映っていない。弱者は強者に見られなくとも努力すれば近づくことができる。
そう、睦月は知っている。だって自分がそうだったのだから。「――ははっ。貧弱なんて言って悪かった。ヨル、出来る限りはお前を鍛えるよ。兄貴やきじ様や狼煙様に勝てるかはわからないけどなっ」
睦月が満足そうな笑みを見せる。すると夜空は嬉しそうな顔をして左手を差し出した。首を傾げる睦月に夜空はにこっと笑う。「気合いの握手です! これからもよろしくお願いします!」
「お、おぅ……」
手を握って握手をする二人に狼煙ときじは決着が着いたようだ。唖然とする狼煙の首元にきじは弥生を向けていたのだ。「これでいいか、よーじ?」
すると憑依が解けてよーじが地面にぶっ倒れるのであった。
「おっ、と……危ないっ」
アッシュグレーに輝く狼煙の髪が数本切れる。狼煙は上体をのけ反らせたのでよーじは回し蹴りを浴びせた。しかし寸でのところで大太刀の柄によってよーじの回し蹴りを阻んだ。「ちっ、逸らされたかっ!」
よーじは天性の予兆する能力で長い脚を引っ込めようとした。しかし、狼煙は脚を掴んで大太刀を離した瞬間によーじを左右に振って投げ出す。「うぁっっ!???」
飛ばされて弥生を離してしまうわ、地面に叩きつけられるわでよーじは弥生を手繰り寄せるように横へとローリングする。
そこで大太刀を拾い上げた狼煙がまるでよーじを突き刺すように狙いを定めて刃を向けた。その矛先が当たる場所へ弥生を拾い上げて大太刀と刃を向ける。
しかし打ち合いをするかと思えばよーじは叫んだ。「きじっ! 来いっっ!!!!」
「え、お、おうっ!」
よーじがきじへ走っていき二人は憑依した。今のよーじの主体はきじだ。きじは戦闘慣れしている。そんな二人に狼煙は絶句する。「げぇっっ。坊ちゃんかよぉ、よーじの野郎……!」
よーじの身体に乗り移ったきじは短刀である弥生と呼応するように姿かたちを変化させているよーじの身体を操るように狼煙へ風のように走り抜けて、――打ち込んだ。
カキッンッーー!!
すさまじい音が鳴ったかと思えばきじは跳躍して宙返りをして狼煙へライダーキックを浴びせる。俊敏かつ猛烈なキックを浴びせられた狼煙は腹を擦って大太刀を振るう。大きく振りかぶるその真剣さは殺意に似たようなものを感じさせる。
呆気なく倒れた夜空はきじと狼煙の様子を眺めている睦月を見て自分もその姿を見やる。きじに憑依されているよーじの服装も髪形も変化していた。
菊の紋の黒地の浴衣に下駄を履きならし、さらには髪はなびくように伸びていた。その長髪な黒々とした髪に真紅の瞳はどこか畏怖さを感じさせる。
「あれが、よーじの……きじくんと憑依した姿……?」
「よぉ、起きたか貧弱。やっぱり兄貴はきじ様との相性が良いみたいだな。波長が合っているから俊敏かつ豪快な動きが体現できてる」
夜空は生唾を飲んだ。クシナのおかげで運動神経さはだいぶ解消したがやはり体の使い方がなっていないと痛感する。
今のよーじの戦っている姿はまるで歴戦の戦いを経て君臨する猛者のようであった。夜空はその姿に焦がれ、――嫉妬する。「……どうすれば、どうすればっ! 僕もあんな風に戦えますか!?」
「えっ……、あ、まぁ……」
「僕に教えて下さいっ。どんなことでも頑張りますっ、乗り越えますっ。だから……だから……」
クシナの依代である指輪を握り締めて睦月へ必死に問いかける夜空の姿に睦月は呆気に取られた。自分が弱いからと顧みて、自身を貶して論うのではなくもがいてでも勝ち取ろうとする夜空の必死さが睦月に伝わったのだ。
唖然としている睦月と指輪を力強く握り締める姿は、戦っているきじと狼煙には目に映っていない。弱者は強者に見られなくとも努力すれば近づくことができる。
そう、睦月は知っている。だって自分がそうだったのだから。「――ははっ。貧弱なんて言って悪かった。ヨル、出来る限りはお前を鍛えるよ。兄貴やきじ様や狼煙様に勝てるかはわからないけどなっ」
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「お、おぅ……」
手を握って握手をする二人に狼煙ときじは決着が着いたようだ。唖然とする狼煙の首元にきじは弥生を向けていたのだ。「これでいいか、よーじ?」
すると憑依が解けてよーじが地面にぶっ倒れるのであった。
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