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第32話 前 約束された誤解
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好きな物、好きな事、好きな人……。
生きていれば、必ず見つかると思ってた。
ピンとこないのは今だけで、こういう時期は、簡単に過ぎゆくと思っていた。
何者なんでしょうか。俺は。
「ほほほ。
ここ、なーんにもないでしょう?」
夕食を終えて、食卓でゆっくりしている最中。
キッチンからは、洗い物のチャカチャカとした音が聞こえる。
そんなひと時。十蔵さんは藪から棒に口を開いた。
「まぁ、そうですね。
何もないと言えば聞こえは悪いですけど」
一つ一つ言葉を選んだ。
つい数時間前に無礼をはたらいているので、ここらで挽回せねば。
「退屈でしょう?」
間髪入れずに難しい質問。ぐぬぬ、答えづらい。
もしここで返答を間違えると──
「はい! 退屈です!」
「なんだキミは!?
社交辞令というものも分からんのかね!?」
「いやぁ、そういうわけじゃ……」
「もういい! 出て行きなさい!」
ポーンと外に放り出される俺。
しょうがないので山を下りる。
「ふぃー。やっぱり夜は寒いなぁ……
ん? お前って……」
「ガウ?」
四足歩行で、暖かそうな毛皮。
どっしりとした風格に、愛くるしい表情。
鮭を掴んで食べるイメージが、もうすっかり定着したアイツ。
「もしかして、熊?」
「ガウ!」熊は、首をぶんと振って肯定を示す。
俺は悟った。
残念ながら野生には、日本国憲法が通用しないことを。
「……ちっす」
「ガウー!」
ズバーン! ズシャアァァ……グチャ、ペチャ
──なるほど、間違いなく死ぬな。
と、ここまで約0.1秒間の思考。
やはりここは慎重にいこう。
大丈夫だ、十蔵さんの気分を害さなければ。
「いえ、俺はこういう、ゆったりとした空間も好きですよ」
「……えー、そうか……」シュンとした表情。
いやなんでだよ。わけ分かんねえよ。
これは不正解? うん、不正解だ。
おっさんのトリセツってどこにあるのー?
「……いつくって言って」十蔵さんがボソッと何か言った。
「ん? 何か言いました?」
「……退屈って言って」
もう一度、耳を澄ませて発言を拾った。
正直聞き間違いかとも思う内容。
だが、俺の耳を信じるしかない。もはやヤケクソである。
「正直、退屈です」
「ほほほ!
やっぱりそうですよねー? 分かりました!
ちょっと待っててくださーい!」
パァッと十蔵さんは明るくなる。
そのまま跳ねるように椅子から立ち上がって、ロフトの方へ走って行った。
なにか、恐ろしいものを見た気がする。
気がついたら鳥肌も立っていた。
「……はぁ、アレやるのね」
キッチンからため息。明日香のうんざりとした発言を添えて。
不吉な予感というか、さっさと逃げ出したい欲求というか。
胸のざわめきは的中率高いからな、もう帰った方がいい。
「ほほほ!
これやりましょう!」
ニコニコ笑顔で戻ってくるおっさん。
長方形の箱を、俺の方に向けている。
その箱は、カラフルな文字で『ツイスターゲーム』と自己紹介する。
「……地獄か?」
いや、まだ十蔵さんとやるなんて決まったわけじゃない。
ワンチャン残っている! 明日香との一騎打ち!
それならいい。というか、それ以外の選択肢が死刑と同義。
「じゃあ、私が回すね?」
ふっと視界の外から内へ入ってくる人物。
フワリと甘い香りが漂って、そのせいで反応が遅れた。
「あぁ明日香、助かるよ」
時すでに遅し。
明日香は箱を受け取って、ルーレットを握りしめていた。
俺の方を見てニヤリと笑う。
「楽しんでね?」
「ほほほ。
それじゃあキミ、男と男の勝負といこうじゃあないか」
「ヤ、ヤッター。
マケナイゾー」
俺の四肢が機械みたいにギシギシと鳴る。
ごめんよ、そんなに嫌なのか。そうだよな、嫌だよな。
でもな、男には、
絶対に前を向かなくちゃいけない時が来るんだ。
相手がどんなに絶大な力を持っていても。
相手がどんなに絶対的立ち位置でも。
自分の命が惜しくとも。
そう、おっさんとツイスターゲームをさせられようとも。
ツイスターゲームとは。
ツイスターゲームに必要なのは、専用マットとルーレット。
マットには赤、青、黄、緑のサークルが四列、行儀良く並んでいる。
ルーレットは右手、左手、右足、左足の部位に四分割されている。
部位にはさらに赤、青、黄、緑の表示がある。
つまり、右手の赤、左足の緑、などといった組み合わせが出来上がる。
プレイヤーは裸足になり、マットの上に立つ。
外にいるゲームマスターはルーレットを回し、プレイヤーに結果を伝える。
その後プレイヤーは指定された部位で、指定された色のサークルを踏む。
それを幾度となく繰り返し、先に倒れたプレイヤーの敗北となる。
このゲームは性質上、プレイヤー同士で身体的な接触が多くなる。
つまり、思春期の男女で行った場合、非常に盛り上がる。
それはそれは盛り上がる。
おっさんとやると盛り下がる。心底萎える。
下手したら、一生物のトラウマになる。
「それじゃあ、回すわよ」
「ほほほ
負けませんよー」
「ガンバルゾー」
十蔵さんはスーツの袖をまくり本気モード。
俺は心を閉ざして仏モード。全ての現象に動じない。
明日香は絶望した俺を嬉々として眺めている。
もし借金がなかったら、ど突き回していただろうに。
命拾いしたな。
クルクル、ルーレットが回される。
「えーっと、右手を赤!」その一言で、戦いの火蓋は切って落とされた。
夕陽が落ちる直前、郊外を走る車。
中にはアイドル顔負けの4人。
運転席と助手席には金髪の姉妹。後部座席には黒髪と白髪の2人。
その後ろのトランクには大きなシャベル。
「このおにぎり誰のー?」
葵がレジ袋を片手におにぎりを掲げる。
雫が首を振ったので、後部座席の方を振り向いた。
「あっ、それ私の……」四葉はちょこんと手を挙げる。
大人しい彼女。
元からこういう性格だったのだが、入れ替わってしまったが故に苦労した。
特に元に戻った最初の登校日。
周りから「変わったね?」と言われることが苦痛だった。
私は変わってない。寧ろ、元に戻っただけなのに。
そんな喜ばしいことを祝福してくれる人間はおらず、
クラスメイトからの好奇な目線はしばらく続いた。
あと、車椅子の件に関してはめちゃくちゃ騒がれた。
「塩おにぎりかぁ。四葉ちゃん渋いねぇ」
「うん、シンプルいずベスト」
葵の感嘆をさらりと受け取り、おにぎりも受け取った。
ただ、晩御飯にしては物足りない。
いくら華奢な体つきとはいえ、彼女とて人間である。
そのことに当然気づいた葵は、もう一度レジ袋に視線を落とす。
「あっ、塩おにぎりめっちゃ買ってんじゃん」
「ふふん」と得意げに鼻を鳴らした四葉の元に、塩おにぎりが追加で3つ。
隣に座っている涼音はドン引きだ。
「ええっ? 全部それ? 飽きないの?」
「うん、好きだから」
「うわー……」
珍獣を見るかの如く視線を注ぐ涼音。
彼女も元からそういう性格だった。明るく、みんなに愛される少女。
だが、元に戻ってから言われるのは「変わったよね?」の一言ばかり。
やはり誰からも祝福されない。しかしながら彼女にとってはどうでも良かった。
だって、足が動くから。
それ以上は求めない。それ以上を求めてはいけない。
廊下や校庭を駆ける時に感じる風圧は、泣きそうなくらい懐かしかった。
普通の人にとって普通のこと。それが涼音には懐かしいこと。
もう二度と味わえないと思っていた疾走感。
「あっ、これは涼音じゃない?」
「えー? どれー?」
これ、と葵に見せられた菓子パンの群れ。
涼音の瞳は輝き、反射的に笑顔になる。
「はいどうぞー」
「ありがとー! ふへへ……」
「ちょっ、顔! 緩んでるって!」
砂糖よりも甘ったるい笑顔。
こんな顔、男子には見せられない。多分死ぬ。
甘いもの好きというか、甘いものを崇拝している。
「あんまり暴れないでねー。
ここの道、めっちゃ狭いから」
そう言いつつも雫は、かなりのドライブテクニックをもっている。
こういう狭い田舎道もスイスイと。
「ごめんお姉ちゃん」
「すみません、嬉しくってつい」
「まぁ、ほどほどに盛り上がって行こうよ」
少しシュンとする葵と涼音に、フォローを欠かさない上司の鏡。
彼女が部下から慕われているのはこういう一面があるからだ。
「はむっ、はむっ……」
そんな話の輪に入らず、黙々とおにぎりを頬張る四葉もまた一興。
何をしても絵になる。
「じゃあ、さ。
せっかく女子だけで集まったんだし、アレやっとく?」
葵がウキウキな感じで話し出す。
後部座席からも元気な声で
「やっとこう! 絶対盛り上がるって!」
との肯定。
鈴音と葵に続いて雫も満更ではない。
「私の話、結構重いよ?」
「お姉ちゃんもやるんだー? 四葉ちゃんは? やるー?」
「はむっ、ん」四葉はシャキーン! と親指を立てる。
それでもなお、おにぎりを頬張ってはいる。
なんというか、マイペースな少女である。
「全員参加ってことでー!
恋バナ、やっちゃいますかー!」
「うぇーい!」
「はむっ、んぐ。うぇーい……」
雫は悟った。
これ、うるさくなるなぁ。
陽も隠れてしまった頃。
田舎道を車一台が駆ける。向かう先は雨宮のいる場所。
到着予想時間は大体、ツイスターゲームが白熱してくる頃合いだろう。
要するにあと、30分ほどで到着する。
男子高校生とおっさんのツイスターを見た彼女たちは、
どんな反応をするのだろうか。
見ものである。
生きていれば、必ず見つかると思ってた。
ピンとこないのは今だけで、こういう時期は、簡単に過ぎゆくと思っていた。
何者なんでしょうか。俺は。
「ほほほ。
ここ、なーんにもないでしょう?」
夕食を終えて、食卓でゆっくりしている最中。
キッチンからは、洗い物のチャカチャカとした音が聞こえる。
そんなひと時。十蔵さんは藪から棒に口を開いた。
「まぁ、そうですね。
何もないと言えば聞こえは悪いですけど」
一つ一つ言葉を選んだ。
つい数時間前に無礼をはたらいているので、ここらで挽回せねば。
「退屈でしょう?」
間髪入れずに難しい質問。ぐぬぬ、答えづらい。
もしここで返答を間違えると──
「はい! 退屈です!」
「なんだキミは!?
社交辞令というものも分からんのかね!?」
「いやぁ、そういうわけじゃ……」
「もういい! 出て行きなさい!」
ポーンと外に放り出される俺。
しょうがないので山を下りる。
「ふぃー。やっぱり夜は寒いなぁ……
ん? お前って……」
「ガウ?」
四足歩行で、暖かそうな毛皮。
どっしりとした風格に、愛くるしい表情。
鮭を掴んで食べるイメージが、もうすっかり定着したアイツ。
「もしかして、熊?」
「ガウ!」熊は、首をぶんと振って肯定を示す。
俺は悟った。
残念ながら野生には、日本国憲法が通用しないことを。
「……ちっす」
「ガウー!」
ズバーン! ズシャアァァ……グチャ、ペチャ
──なるほど、間違いなく死ぬな。
と、ここまで約0.1秒間の思考。
やはりここは慎重にいこう。
大丈夫だ、十蔵さんの気分を害さなければ。
「いえ、俺はこういう、ゆったりとした空間も好きですよ」
「……えー、そうか……」シュンとした表情。
いやなんでだよ。わけ分かんねえよ。
これは不正解? うん、不正解だ。
おっさんのトリセツってどこにあるのー?
「……いつくって言って」十蔵さんがボソッと何か言った。
「ん? 何か言いました?」
「……退屈って言って」
もう一度、耳を澄ませて発言を拾った。
正直聞き間違いかとも思う内容。
だが、俺の耳を信じるしかない。もはやヤケクソである。
「正直、退屈です」
「ほほほ!
やっぱりそうですよねー? 分かりました!
ちょっと待っててくださーい!」
パァッと十蔵さんは明るくなる。
そのまま跳ねるように椅子から立ち上がって、ロフトの方へ走って行った。
なにか、恐ろしいものを見た気がする。
気がついたら鳥肌も立っていた。
「……はぁ、アレやるのね」
キッチンからため息。明日香のうんざりとした発言を添えて。
不吉な予感というか、さっさと逃げ出したい欲求というか。
胸のざわめきは的中率高いからな、もう帰った方がいい。
「ほほほ!
これやりましょう!」
ニコニコ笑顔で戻ってくるおっさん。
長方形の箱を、俺の方に向けている。
その箱は、カラフルな文字で『ツイスターゲーム』と自己紹介する。
「……地獄か?」
いや、まだ十蔵さんとやるなんて決まったわけじゃない。
ワンチャン残っている! 明日香との一騎打ち!
それならいい。というか、それ以外の選択肢が死刑と同義。
「じゃあ、私が回すね?」
ふっと視界の外から内へ入ってくる人物。
フワリと甘い香りが漂って、そのせいで反応が遅れた。
「あぁ明日香、助かるよ」
時すでに遅し。
明日香は箱を受け取って、ルーレットを握りしめていた。
俺の方を見てニヤリと笑う。
「楽しんでね?」
「ほほほ。
それじゃあキミ、男と男の勝負といこうじゃあないか」
「ヤ、ヤッター。
マケナイゾー」
俺の四肢が機械みたいにギシギシと鳴る。
ごめんよ、そんなに嫌なのか。そうだよな、嫌だよな。
でもな、男には、
絶対に前を向かなくちゃいけない時が来るんだ。
相手がどんなに絶大な力を持っていても。
相手がどんなに絶対的立ち位置でも。
自分の命が惜しくとも。
そう、おっさんとツイスターゲームをさせられようとも。
ツイスターゲームとは。
ツイスターゲームに必要なのは、専用マットとルーレット。
マットには赤、青、黄、緑のサークルが四列、行儀良く並んでいる。
ルーレットは右手、左手、右足、左足の部位に四分割されている。
部位にはさらに赤、青、黄、緑の表示がある。
つまり、右手の赤、左足の緑、などといった組み合わせが出来上がる。
プレイヤーは裸足になり、マットの上に立つ。
外にいるゲームマスターはルーレットを回し、プレイヤーに結果を伝える。
その後プレイヤーは指定された部位で、指定された色のサークルを踏む。
それを幾度となく繰り返し、先に倒れたプレイヤーの敗北となる。
このゲームは性質上、プレイヤー同士で身体的な接触が多くなる。
つまり、思春期の男女で行った場合、非常に盛り上がる。
それはそれは盛り上がる。
おっさんとやると盛り下がる。心底萎える。
下手したら、一生物のトラウマになる。
「それじゃあ、回すわよ」
「ほほほ
負けませんよー」
「ガンバルゾー」
十蔵さんはスーツの袖をまくり本気モード。
俺は心を閉ざして仏モード。全ての現象に動じない。
明日香は絶望した俺を嬉々として眺めている。
もし借金がなかったら、ど突き回していただろうに。
命拾いしたな。
クルクル、ルーレットが回される。
「えーっと、右手を赤!」その一言で、戦いの火蓋は切って落とされた。
夕陽が落ちる直前、郊外を走る車。
中にはアイドル顔負けの4人。
運転席と助手席には金髪の姉妹。後部座席には黒髪と白髪の2人。
その後ろのトランクには大きなシャベル。
「このおにぎり誰のー?」
葵がレジ袋を片手におにぎりを掲げる。
雫が首を振ったので、後部座席の方を振り向いた。
「あっ、それ私の……」四葉はちょこんと手を挙げる。
大人しい彼女。
元からこういう性格だったのだが、入れ替わってしまったが故に苦労した。
特に元に戻った最初の登校日。
周りから「変わったね?」と言われることが苦痛だった。
私は変わってない。寧ろ、元に戻っただけなのに。
そんな喜ばしいことを祝福してくれる人間はおらず、
クラスメイトからの好奇な目線はしばらく続いた。
あと、車椅子の件に関してはめちゃくちゃ騒がれた。
「塩おにぎりかぁ。四葉ちゃん渋いねぇ」
「うん、シンプルいずベスト」
葵の感嘆をさらりと受け取り、おにぎりも受け取った。
ただ、晩御飯にしては物足りない。
いくら華奢な体つきとはいえ、彼女とて人間である。
そのことに当然気づいた葵は、もう一度レジ袋に視線を落とす。
「あっ、塩おにぎりめっちゃ買ってんじゃん」
「ふふん」と得意げに鼻を鳴らした四葉の元に、塩おにぎりが追加で3つ。
隣に座っている涼音はドン引きだ。
「ええっ? 全部それ? 飽きないの?」
「うん、好きだから」
「うわー……」
珍獣を見るかの如く視線を注ぐ涼音。
彼女も元からそういう性格だった。明るく、みんなに愛される少女。
だが、元に戻ってから言われるのは「変わったよね?」の一言ばかり。
やはり誰からも祝福されない。しかしながら彼女にとってはどうでも良かった。
だって、足が動くから。
それ以上は求めない。それ以上を求めてはいけない。
廊下や校庭を駆ける時に感じる風圧は、泣きそうなくらい懐かしかった。
普通の人にとって普通のこと。それが涼音には懐かしいこと。
もう二度と味わえないと思っていた疾走感。
「あっ、これは涼音じゃない?」
「えー? どれー?」
これ、と葵に見せられた菓子パンの群れ。
涼音の瞳は輝き、反射的に笑顔になる。
「はいどうぞー」
「ありがとー! ふへへ……」
「ちょっ、顔! 緩んでるって!」
砂糖よりも甘ったるい笑顔。
こんな顔、男子には見せられない。多分死ぬ。
甘いもの好きというか、甘いものを崇拝している。
「あんまり暴れないでねー。
ここの道、めっちゃ狭いから」
そう言いつつも雫は、かなりのドライブテクニックをもっている。
こういう狭い田舎道もスイスイと。
「ごめんお姉ちゃん」
「すみません、嬉しくってつい」
「まぁ、ほどほどに盛り上がって行こうよ」
少しシュンとする葵と涼音に、フォローを欠かさない上司の鏡。
彼女が部下から慕われているのはこういう一面があるからだ。
「はむっ、はむっ……」
そんな話の輪に入らず、黙々とおにぎりを頬張る四葉もまた一興。
何をしても絵になる。
「じゃあ、さ。
せっかく女子だけで集まったんだし、アレやっとく?」
葵がウキウキな感じで話し出す。
後部座席からも元気な声で
「やっとこう! 絶対盛り上がるって!」
との肯定。
鈴音と葵に続いて雫も満更ではない。
「私の話、結構重いよ?」
「お姉ちゃんもやるんだー? 四葉ちゃんは? やるー?」
「はむっ、ん」四葉はシャキーン! と親指を立てる。
それでもなお、おにぎりを頬張ってはいる。
なんというか、マイペースな少女である。
「全員参加ってことでー!
恋バナ、やっちゃいますかー!」
「うぇーい!」
「はむっ、んぐ。うぇーい……」
雫は悟った。
これ、うるさくなるなぁ。
陽も隠れてしまった頃。
田舎道を車一台が駆ける。向かう先は雨宮のいる場所。
到着予想時間は大体、ツイスターゲームが白熱してくる頃合いだろう。
要するにあと、30分ほどで到着する。
男子高校生とおっさんのツイスターを見た彼女たちは、
どんな反応をするのだろうか。
見ものである。
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