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1章 学園編
六話
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「じゃあ、最初は自分に合う武器を探してみようか」
そう先生が言う。俺とは違い、もう自分にあった武器を持っている人はこのクラスではほんの一握りの人しかいないのだ。しかし、俺はもう決まっている。片手剣……だと。
「先生。俺、片手剣にします」
「そうか!君はもう決まっているんだね」
「はい」
先生は感心している。この学園は将来も保証してくれている。なので、学園にくる目的が決まっている人と入ってみてから考えようという人がいるのだ。そういう人はどんな武器でどういう戦い方をするかなどまだ決めていないのだ。
「俺は……何をすればいいんですか?」
はっきり言って俺は戦い方はわかっている方だと思う。しかし、この学園に入ったからには授業をしっかりやらないといけないと俺は思う。
「そうですね……決まっている人同士で試合でもしましょうか」
先生はそんなことを言い出す。確かに武器が決まっているということは戦い方もある程度なっているということだ。しかし、それでも素人同士戦わせるのはこの実技塔でも危険だ。
「危険……じゃ」
俺がそう言うと口を開いたのは先生ではなく、俺と同じように武器が決まっている俺のクラスメイトだった。
「俺が弱いっていいてぇーのか?」
こっちを睨んでくる。俺の言葉が足りなかったみたいだ。
「いや……そんな訳では」
俺は弁解する。しかし、やはりというべきか目の前のクラスメイトは俺の言葉に耳を傾けない。
「じゃあ、勝負しろや」
俺は覚悟するしかないと思った。目立つことはしたくはないがこれで引くと逆に相手を傷つけてしまう恐れがある。
「分かりました……。では、やりましょう」
「話はまとまったな。じゃあ、時間は30分だ。今から5分後に始めるからな」
先生がルールを説明した。時間は30分。逃げ回るだけでもいいんじゃないか?とも思えてくる。
「分かりました」
「分かった」
俺たちは先生の指示に従い5分の間は休憩や少し体を動かしたりしていた。すると、5分という時間は短い。すぐに試合の時間が始まる。
「では、これからこの2人の試合を始める」
先生はその言葉とともに笛を鳴らした。それが試合開始の合図だ。その笛が鳴り響いた瞬間俺らは一斉に行動を始めた。
「どうすっかな……」
最初は逃げようと決めていた俺だったが、戦うには勝ちたいという衝動にかられていた。ここにはたくさんの隠れる場所がある。俺は今、隠れながらどうやって撃破しようか考えている最中だった。
「おいおい!隠れてねぇーで出てこいや」
相手は俺を挑発する。それで出て行くのはバカのやることだ。俺はまだ、その人の前には現れない。まだ、その時ではない。
「ツバメ切りっ!」
俺の気配に気づいたのか俺が隠れている方向に何かを飛ばしてきた。ツバメ切り。それは、空気の振動により引き起こされる自然のナイフとでもいうような技だ。
「あれれ……。ばれちゃいましたか」
俺は余裕そうな表情でそのクラスメイトの目の前に現れる。この世界は魔法はない。しかし、剣技や超能力は存在する。剣技は誰でも取得できるのに比べて超能力は選ばれた人しか使うことが出来ない。
「降参か?」
本当の戦争なら降参という手もあるだろう。しかし、これはあくまで授業で行っていることだ。降参したってなんの意味もない。
「いやいや……。違いますよ。逃げずに戦おうと思って」
俺はまたしても余裕そうに言う。俺は戦いが嫌いなわけではない。嫌いなのは戦争だ。人が死ぬ戦争は嫌い。しかし、こういう授業でやる戦いは結構好きだ。
「そうか!じゃあ、俺も本気を出さないとな」
この学園にはランキングが設定されている。全体ランキング600位の俺に対してこのクラスメイトは405位なのだ。普通に考えたら勝てない。
「どうぞー」
それでも、俺は余裕を貫く。なぜかって?理由は簡単だ。負けるとは思っていないからだ。別に俺は強いから勝てますっ!とかそんなんじゃない。自分を信じなければ勝つことなど不可能だということを俺は良く知っているからだ。
「では、始めようか」
そう先生が言う。俺とは違い、もう自分にあった武器を持っている人はこのクラスではほんの一握りの人しかいないのだ。しかし、俺はもう決まっている。片手剣……だと。
「先生。俺、片手剣にします」
「そうか!君はもう決まっているんだね」
「はい」
先生は感心している。この学園は将来も保証してくれている。なので、学園にくる目的が決まっている人と入ってみてから考えようという人がいるのだ。そういう人はどんな武器でどういう戦い方をするかなどまだ決めていないのだ。
「俺は……何をすればいいんですか?」
はっきり言って俺は戦い方はわかっている方だと思う。しかし、この学園に入ったからには授業をしっかりやらないといけないと俺は思う。
「そうですね……決まっている人同士で試合でもしましょうか」
先生はそんなことを言い出す。確かに武器が決まっているということは戦い方もある程度なっているということだ。しかし、それでも素人同士戦わせるのはこの実技塔でも危険だ。
「危険……じゃ」
俺がそう言うと口を開いたのは先生ではなく、俺と同じように武器が決まっている俺のクラスメイトだった。
「俺が弱いっていいてぇーのか?」
こっちを睨んでくる。俺の言葉が足りなかったみたいだ。
「いや……そんな訳では」
俺は弁解する。しかし、やはりというべきか目の前のクラスメイトは俺の言葉に耳を傾けない。
「じゃあ、勝負しろや」
俺は覚悟するしかないと思った。目立つことはしたくはないがこれで引くと逆に相手を傷つけてしまう恐れがある。
「分かりました……。では、やりましょう」
「話はまとまったな。じゃあ、時間は30分だ。今から5分後に始めるからな」
先生がルールを説明した。時間は30分。逃げ回るだけでもいいんじゃないか?とも思えてくる。
「分かりました」
「分かった」
俺たちは先生の指示に従い5分の間は休憩や少し体を動かしたりしていた。すると、5分という時間は短い。すぐに試合の時間が始まる。
「では、これからこの2人の試合を始める」
先生はその言葉とともに笛を鳴らした。それが試合開始の合図だ。その笛が鳴り響いた瞬間俺らは一斉に行動を始めた。
「どうすっかな……」
最初は逃げようと決めていた俺だったが、戦うには勝ちたいという衝動にかられていた。ここにはたくさんの隠れる場所がある。俺は今、隠れながらどうやって撃破しようか考えている最中だった。
「おいおい!隠れてねぇーで出てこいや」
相手は俺を挑発する。それで出て行くのはバカのやることだ。俺はまだ、その人の前には現れない。まだ、その時ではない。
「ツバメ切りっ!」
俺の気配に気づいたのか俺が隠れている方向に何かを飛ばしてきた。ツバメ切り。それは、空気の振動により引き起こされる自然のナイフとでもいうような技だ。
「あれれ……。ばれちゃいましたか」
俺は余裕そうな表情でそのクラスメイトの目の前に現れる。この世界は魔法はない。しかし、剣技や超能力は存在する。剣技は誰でも取得できるのに比べて超能力は選ばれた人しか使うことが出来ない。
「降参か?」
本当の戦争なら降参という手もあるだろう。しかし、これはあくまで授業で行っていることだ。降参したってなんの意味もない。
「いやいや……。違いますよ。逃げずに戦おうと思って」
俺はまたしても余裕そうに言う。俺は戦いが嫌いなわけではない。嫌いなのは戦争だ。人が死ぬ戦争は嫌い。しかし、こういう授業でやる戦いは結構好きだ。
「そうか!じゃあ、俺も本気を出さないとな」
この学園にはランキングが設定されている。全体ランキング600位の俺に対してこのクラスメイトは405位なのだ。普通に考えたら勝てない。
「どうぞー」
それでも、俺は余裕を貫く。なぜかって?理由は簡単だ。負けるとは思っていないからだ。別に俺は強いから勝てますっ!とかそんなんじゃない。自分を信じなければ勝つことなど不可能だということを俺は良く知っているからだ。
「では、始めようか」
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