42 / 93
41話 赤き鎖
しおりを挟む
俺は、さっきとは比べものにならないほどのスピードで追ってくる鎖を、死神鳥の翼を使って空を飛びなんとか回避を続けていた。
どこまで飛んでも赤く光る鎖は、止まることなく追いかけてくる。
それに、対魔結界があるせいで逃げられる範囲にも限界がある。さっき、鎖から逃げながら、対魔結界外に出られるか試してみたが、弾かれてしまい出ることはできなかった。
鎖に触ったらダメージを負うし、だからって本体に近づこうとすれば、さらに攻撃を受けることになるし……
こうなったら別の魔獣の力を使うか。
俺は頭の中で、今のこの状況で一番有効そうな魔獣を思い浮かべる。
すると、雷光虎の腕が一旦人間の腕に戻り、そして宝石のように青く輝く魔獣の腕に変化した。
この腕ならどうだ……!
俺は鎖から逃げるのを止め、あえて鎖に立ち向かった。胸目掛けて飛んでくる鎖を、俺は腕をクロスさせて防いでみることにした。
もしこれでだめだったら俺はここで死ぬ。だがもし防ぐことが出来たのなら、勝率が圧倒的に上がる!
俺と鎖の距離は一瞬で縮まっていき、そして俺の腕に触れた。
この鎖は何千人もの人の体を貫き、血を吸った。だが、そんな鎖は――
「何故だ!なぜ強化された鎖が負けるのだ!」
俺の腕に触れて、そして粉々に砕けていった。
「私の……私の鎖が負けるわけがない!」
俺を攻撃して来た鎖を破壊することに成功したが、全ての鎖を破壊できたわけではない。それに破壊したところで結局この鎖は再生する。
だから攻撃すべき場所は、鎖を操るクローラだ。
クローラは、俺に向けての攻撃をさらに強めてきた。
俺は鎖を避けたり、破壊したりしながら段々とクローラに近づき、攻撃のチャンスを窺う。
「何故だ!何故何故何故何故……私の鎖がお前に効かないのだ!」
今だ……!
クローラの感情がさらに高ぶり、一瞬だけ攻撃が止んだ瞬間、俺は死神鳥の翼を最大限に発揮して、クローラに接近した。
「ッ……!」
突如、目の前に現れた俺に驚いて、怯んだクローラの腹に一撃を入れた。
「ぐふっ……!」
殴られた勢いで、地面を派手に転がりって血を吐いた。
「このぐらいにしておいたらどうだ。お前、いい加減死ぬぞ」
「クソ……!なぜ私が……負けるのだ……!いや、まだ負けない!もっと血をーーー!!!」
このまま大人しくなると思ったが、俺の予想を裏切りさらに暴れ出した。
強化された鎖はそこらに生える木や頑丈な岩も砕き、辺り一面を別の景色に変えていった。
そして鎖はさらに破壊していき、ある場所へと辿り着いた。その場所とは……
「クハハハ!まさか血がまだあったとは!」
「おい……お前……」
フェイが一生覚めない眠りについている場所だった。
鎖はフェイを乱暴に持ち上げると、手足を頑丈に縛り持ち上げた。
「逃げないように頑丈に縛っておかないとなぁ」
「逃げないようにって……お前……お前……」
フェイ周りには、獲物を狙う獣のように鎖が集まり始めた。
「フェイを放せ!」
俺は地面を今までにないほどの力で蹴り上げ、救出に向かう。
「邪魔はさせない」
だが、冷静さを失っていた俺は両足を縛られて、地面に叩きつけられた。
クソッ!邪魔するなよ!!!
鎖を破壊することが出来た腕で、もう一度握って破壊しようとするが、それをさせまいと腕を何重にも鎖で縛られた。
早く……早く行かないと……!
縛り上げられるフェイに、鎖がゆっくりと近づいていく。
この鎖を破壊して……助けないと……!
数えきれないほどの量まで増えた鎖は、フェイに残り数ミリという距離まで近づく。
やめろ……やめろ……。
「やめ――」
「さあ!喰らい尽くせ!」
俺の声はクローラによってかき消され、その声によってフェイを縛り上げていた鎖は、大量の血によってさらに、赤く染まっていった。
どこまで飛んでも赤く光る鎖は、止まることなく追いかけてくる。
それに、対魔結界があるせいで逃げられる範囲にも限界がある。さっき、鎖から逃げながら、対魔結界外に出られるか試してみたが、弾かれてしまい出ることはできなかった。
鎖に触ったらダメージを負うし、だからって本体に近づこうとすれば、さらに攻撃を受けることになるし……
こうなったら別の魔獣の力を使うか。
俺は頭の中で、今のこの状況で一番有効そうな魔獣を思い浮かべる。
すると、雷光虎の腕が一旦人間の腕に戻り、そして宝石のように青く輝く魔獣の腕に変化した。
この腕ならどうだ……!
俺は鎖から逃げるのを止め、あえて鎖に立ち向かった。胸目掛けて飛んでくる鎖を、俺は腕をクロスさせて防いでみることにした。
もしこれでだめだったら俺はここで死ぬ。だがもし防ぐことが出来たのなら、勝率が圧倒的に上がる!
俺と鎖の距離は一瞬で縮まっていき、そして俺の腕に触れた。
この鎖は何千人もの人の体を貫き、血を吸った。だが、そんな鎖は――
「何故だ!なぜ強化された鎖が負けるのだ!」
俺の腕に触れて、そして粉々に砕けていった。
「私の……私の鎖が負けるわけがない!」
俺を攻撃して来た鎖を破壊することに成功したが、全ての鎖を破壊できたわけではない。それに破壊したところで結局この鎖は再生する。
だから攻撃すべき場所は、鎖を操るクローラだ。
クローラは、俺に向けての攻撃をさらに強めてきた。
俺は鎖を避けたり、破壊したりしながら段々とクローラに近づき、攻撃のチャンスを窺う。
「何故だ!何故何故何故何故……私の鎖がお前に効かないのだ!」
今だ……!
クローラの感情がさらに高ぶり、一瞬だけ攻撃が止んだ瞬間、俺は死神鳥の翼を最大限に発揮して、クローラに接近した。
「ッ……!」
突如、目の前に現れた俺に驚いて、怯んだクローラの腹に一撃を入れた。
「ぐふっ……!」
殴られた勢いで、地面を派手に転がりって血を吐いた。
「このぐらいにしておいたらどうだ。お前、いい加減死ぬぞ」
「クソ……!なぜ私が……負けるのだ……!いや、まだ負けない!もっと血をーーー!!!」
このまま大人しくなると思ったが、俺の予想を裏切りさらに暴れ出した。
強化された鎖はそこらに生える木や頑丈な岩も砕き、辺り一面を別の景色に変えていった。
そして鎖はさらに破壊していき、ある場所へと辿り着いた。その場所とは……
「クハハハ!まさか血がまだあったとは!」
「おい……お前……」
フェイが一生覚めない眠りについている場所だった。
鎖はフェイを乱暴に持ち上げると、手足を頑丈に縛り持ち上げた。
「逃げないように頑丈に縛っておかないとなぁ」
「逃げないようにって……お前……お前……」
フェイ周りには、獲物を狙う獣のように鎖が集まり始めた。
「フェイを放せ!」
俺は地面を今までにないほどの力で蹴り上げ、救出に向かう。
「邪魔はさせない」
だが、冷静さを失っていた俺は両足を縛られて、地面に叩きつけられた。
クソッ!邪魔するなよ!!!
鎖を破壊することが出来た腕で、もう一度握って破壊しようとするが、それをさせまいと腕を何重にも鎖で縛られた。
早く……早く行かないと……!
縛り上げられるフェイに、鎖がゆっくりと近づいていく。
この鎖を破壊して……助けないと……!
数えきれないほどの量まで増えた鎖は、フェイに残り数ミリという距離まで近づく。
やめろ……やめろ……。
「やめ――」
「さあ!喰らい尽くせ!」
俺の声はクローラによってかき消され、その声によってフェイを縛り上げていた鎖は、大量の血によってさらに、赤く染まっていった。
0
あなたにおすすめの小説
正しい聖女さまのつくりかた
みるくてぃー
ファンタジー
王家で育てられた(自称)平民少女が、学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
一般常識が一切通用しない少女に友人達は振り回されてばかり、「アリスちゃんメイドを目指すのになぜダンスや淑女教育が必要なの!?」
そこには人知れず王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派なメイドになれるのか!? たぶん無理かなぁ……。
聖女シリーズ第一弾「正しい聖女さまのつくりかた」
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~
みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった!
無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。
追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
元皇子の寄り道だらけの逃避行 ~幽閉されたので国を捨てて辺境でゆっくりします~
下昴しん
ファンタジー
武力で領土を拡大するベギラス帝国に二人の皇子がいた。魔法研究に腐心する兄と、武力に優れ軍を指揮する弟。
二人の父である皇帝は、軍略会議を軽んじた兄のフェアを断罪する。
帝国は武力を求めていたのだ。
フェアに一方的に告げられた罪状は、敵前逃亡。皇帝の第一継承権を持つ皇子の座から一転して、罪人になってしまう。
帝都の片隅にある独房に幽閉されるフェア。
「ここから逃げて、田舎に籠るか」
給仕しか来ないような牢獄で、フェアは脱出を考えていた。
帝都においてフェアを超える魔法使いはいない。そのことを知っているのはごく限られた人物だけだった。
鍵をあけて牢を出ると、給仕に化けた義妹のマトビアが現れる。
「私も連れて行ってください、お兄様」
「いやだ」
止めるフェアに、強引なマトビア。
なんだかんだでベギラス帝国の元皇子と皇女の、ゆるすぎる逃亡劇が始まった──。
※カクヨム様、小説家になろう様でも投稿中。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜
KeyBow
ファンタジー
この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。
人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。
運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。
ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる