66 / 93
65話 出発
しおりを挟む
「何があったんだ……?」
少し離れた場所にある幕を、森の中から見ていると突如、ヒビが入ったと思ったらそのまま崩れていってしまった。
「あれー? 壊れていってるよ」
「本当だな。何かあったのか?」
目の前に広がる光景に、皆な目を奪われた。
どうやらグーレに聞いたところによると、あの幕はカロスと同じ五大魔獣の一角の時操の金鳥のものらしい。
時操の金鳥は、どうやらカロスに助けてもらった事があるらしく、仲が良いわけではないが、悪くもないらしい。
そのため、グーレ曰く今は敵対せずに手を組んでいる可能性が高いのだとか。
それに時操の金鳥は、時を操ることが出来るらしく、それに対応出来るようになるまでは非常に戦いづらいらしい。
いまいち、時を操るっていうのが想像が使いないが、強力な力であることは間違い無いだろう。
でも、そんな力を持つ五大魔獣の幕はあんな風に簡単に壊れてしまうものなのだろうか。
「なあ、あの幕って誰でも壊せるのか?」
「そんなわけがあるか。あいつの幕はそんな簡単には破壊できない。私でさえ時間がかかる」
「ていうことは、破壊できないってわけでは無いんだな?」
「まあ、確かにそうだ。しかし、あの幕を破壊できるのは、時操の金鳥と同等、あるいはそれ以上の力を持っている者だけだ」
嘘だろ……つまり、今あの場にはカロスやグーレと同じぐらいの力を持つヤツが居るってことか……。
エンファがマラオス王国軍を裏切ってミミィを連れて行かなかった事で、少しこちらが優勢になると思っていたが、相手からしたら他にも策があった訳か。
「あ……そういえば、俺の仲間がパーティー序列1位のリーダーが魔王に匹敵するほどの力を持っているって言っていたけど、もしかしたらそいつがやったんじゃないか?」
「その情報が本当に正しいかどうかは知らないが、恐らくそれはない。さっきも言ったようにあの幕を破壊するのには時間がかかる」
そのままグーレは話を続けながら、考えるように顎に手を当てた。
「もしその情報が正しいとしたら、五大魔獣よりも魔王の方が力を持つため、普通に考えれば時操の金鳥が負ける。だが、あそこには、確信はないが高確率で氷結の白狼も居るはずだ。それを考えれば、負けることはあり得ず、その為、幕を破壊することは非常に困難のはずだ」
「ていうことはつまり……」
「ああ、幕の外から破壊された可能性が高い」
俺はそれを聞いて冷や汗が流れた。
今はない幕の中には、魔王に匹敵するやつが居るはずだ。
もしあの幕の中にカロスが居たとしたら、一体どれだけの強者をカロスは相手をしなくてはいけないのか。
「マジかよ……でも、まだあそこにカロスが居るかはわからないだろ?」
「確かにな。だが、あの幕を完成させるには時間がかかる。それに幕を張っている間は、時操の金鳥は攻撃することが出来ない。つまり誰かがその間守らなけらばならない。私は長い間生きているが、あの幕は一度しか見たことがないのだ。つまりそれだけ大変な作業という事なのだろう。だから、闇雲にやるとは思えない」
「ていうことは……やっぱり……」
「その為私は、あの場に氷結の白狼がいる可能性が高いと考えているのだ」
つまり、あそこにカロスがいた場合、万を超える敵を相手にしながら、魔王に匹敵するやつと戦っているって事か……。
時操の金鳥が味方になっていたとしても、有利な状況に変わることは難しいはずだ。
もう作戦なんて考えてる場合じゃないな……。
少しでも、あの場所にカロスが居る可能性があるなら、今すぐに行かなくてはいけない。
「ねぇ、どうやって倒す?」
「うーん、俺は――」
「ちょっといいか」
後ろで何やら相談していたの急に遮って、俺は言葉を続けた。
「急だが、今からあそこに向かう」
そうして、今は破壊されて消えてしまった幕を俺は指差した。
「こんな急に決めた俺に、ついて来てくれるか?」
覇獣士たちは顔を見合わせ、グーレはニヤッと笑い、ミルマは俺を真剣な眼差しで見た。
反応はそれぞれだが、帰ってきた返答は同じだった。
「「「「「もちろん!」」」」」
「俺はリウス様について行きます」
「もし行かないと言ったら、どうしてやろうかと思ったぞ」
「ありがとう、みんな」
そして俺は、カロス達がいるかもしれない場所を、もう一度振り返ってみた。
「よし、行こう」
俺の掛け声と共に、一歩を踏み出し全速力で目的の場所へ向かった。
少し離れた場所にある幕を、森の中から見ていると突如、ヒビが入ったと思ったらそのまま崩れていってしまった。
「あれー? 壊れていってるよ」
「本当だな。何かあったのか?」
目の前に広がる光景に、皆な目を奪われた。
どうやらグーレに聞いたところによると、あの幕はカロスと同じ五大魔獣の一角の時操の金鳥のものらしい。
時操の金鳥は、どうやらカロスに助けてもらった事があるらしく、仲が良いわけではないが、悪くもないらしい。
そのため、グーレ曰く今は敵対せずに手を組んでいる可能性が高いのだとか。
それに時操の金鳥は、時を操ることが出来るらしく、それに対応出来るようになるまでは非常に戦いづらいらしい。
いまいち、時を操るっていうのが想像が使いないが、強力な力であることは間違い無いだろう。
でも、そんな力を持つ五大魔獣の幕はあんな風に簡単に壊れてしまうものなのだろうか。
「なあ、あの幕って誰でも壊せるのか?」
「そんなわけがあるか。あいつの幕はそんな簡単には破壊できない。私でさえ時間がかかる」
「ていうことは、破壊できないってわけでは無いんだな?」
「まあ、確かにそうだ。しかし、あの幕を破壊できるのは、時操の金鳥と同等、あるいはそれ以上の力を持っている者だけだ」
嘘だろ……つまり、今あの場にはカロスやグーレと同じぐらいの力を持つヤツが居るってことか……。
エンファがマラオス王国軍を裏切ってミミィを連れて行かなかった事で、少しこちらが優勢になると思っていたが、相手からしたら他にも策があった訳か。
「あ……そういえば、俺の仲間がパーティー序列1位のリーダーが魔王に匹敵するほどの力を持っているって言っていたけど、もしかしたらそいつがやったんじゃないか?」
「その情報が本当に正しいかどうかは知らないが、恐らくそれはない。さっきも言ったようにあの幕を破壊するのには時間がかかる」
そのままグーレは話を続けながら、考えるように顎に手を当てた。
「もしその情報が正しいとしたら、五大魔獣よりも魔王の方が力を持つため、普通に考えれば時操の金鳥が負ける。だが、あそこには、確信はないが高確率で氷結の白狼も居るはずだ。それを考えれば、負けることはあり得ず、その為、幕を破壊することは非常に困難のはずだ」
「ていうことはつまり……」
「ああ、幕の外から破壊された可能性が高い」
俺はそれを聞いて冷や汗が流れた。
今はない幕の中には、魔王に匹敵するやつが居るはずだ。
もしあの幕の中にカロスが居たとしたら、一体どれだけの強者をカロスは相手をしなくてはいけないのか。
「マジかよ……でも、まだあそこにカロスが居るかはわからないだろ?」
「確かにな。だが、あの幕を完成させるには時間がかかる。それに幕を張っている間は、時操の金鳥は攻撃することが出来ない。つまり誰かがその間守らなけらばならない。私は長い間生きているが、あの幕は一度しか見たことがないのだ。つまりそれだけ大変な作業という事なのだろう。だから、闇雲にやるとは思えない」
「ていうことは……やっぱり……」
「その為私は、あの場に氷結の白狼がいる可能性が高いと考えているのだ」
つまり、あそこにカロスがいた場合、万を超える敵を相手にしながら、魔王に匹敵するやつと戦っているって事か……。
時操の金鳥が味方になっていたとしても、有利な状況に変わることは難しいはずだ。
もう作戦なんて考えてる場合じゃないな……。
少しでも、あの場所にカロスが居る可能性があるなら、今すぐに行かなくてはいけない。
「ねぇ、どうやって倒す?」
「うーん、俺は――」
「ちょっといいか」
後ろで何やら相談していたの急に遮って、俺は言葉を続けた。
「急だが、今からあそこに向かう」
そうして、今は破壊されて消えてしまった幕を俺は指差した。
「こんな急に決めた俺に、ついて来てくれるか?」
覇獣士たちは顔を見合わせ、グーレはニヤッと笑い、ミルマは俺を真剣な眼差しで見た。
反応はそれぞれだが、帰ってきた返答は同じだった。
「「「「「もちろん!」」」」」
「俺はリウス様について行きます」
「もし行かないと言ったら、どうしてやろうかと思ったぞ」
「ありがとう、みんな」
そして俺は、カロス達がいるかもしれない場所を、もう一度振り返ってみた。
「よし、行こう」
俺の掛け声と共に、一歩を踏み出し全速力で目的の場所へ向かった。
0
あなたにおすすめの小説
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる