14 / 21
番外編1 この手に残る、柔らかな温もりを
後編 この手に残る、柔らかな温もりを
しおりを挟む
「姉上。こんなところにいらしたのですか」
突如テラスから投げかけられた声。
アンナはその声に振り返った。
「アデル!」
栗毛の巻き毛を揺らし、アデルと呼ばれた美少年が天使の微笑みを浮かべてこちらに駆けて来る。
バルドゥールは苦虫をかみつぶしたような顔になった。またこいつがアンナとの逢瀬の邪魔をする。
この一見無邪気そうな顔をした従弟が実は腹黒く陰湿なことなど、バルドゥールはよく知っている。
アデルのずる賢さは、兄であるフルトブラントなど足元にも及ばない。
アンナはこちらに駆け寄ってくる義弟に嬉しそうに手を振る。
面白くない。まったく面白くない。
バルドゥールはこの腹黒シスコン従弟に見せつけてやろうと思いつく。
アンナが一体誰のものなのか。いや、ものというのも違うのだが。とにかくアンナの隣に立つのはバルドゥールだけである、と。
「アーニャ。ちょっとおいで。肩に芋虫が……」
ついてるよ、と言おうとしたところでアンナが大絶叫した。
「いやああああああああああっ! 取ってええええええええ!」
気が動転しパニックに陥ったアンナは、手にした模造刀をぶん投げ、バルドゥールに迫った。
アンナの放った模造刀がひゅんひゅんとバルドゥール目掛けて飛んでくる。
「うわっ!」
間近で勢いよく放たれた模造刀をよけ、なおかつ助けを求めるアンナを抱き寄せる。そのつもりだった。
が。しかし。
むにゅり。
バルドゥールの大きな左手に沈み込む、柔らかで弾力のある感触。
――えっ。これはなんだ?
あまりの触り心地のよさに、思わずバルドゥールは弾力ある何かにぐにぐにと指先を沈める。
手の平全体に伝わる熱。柔らかくしっとりとして手に吸いついてくるような――……。
むにゅむにゅ。
バルドゥールは意識を飛ばしていた。
本当に飛ばしていた。
嘘じゃない。決して嘘じゃない。
今日はコルセットをつけてなかったな、とか。手の平から溢れて零れ落ちそうだな、とか。
そんなことを考えちゃいない。本当に。
「やっ……! や、やだぁ……っ!」
はっと我に返ると、羞恥で顔を真っ赤に染め上げ、目を潤ませ。バルドゥールの胸を力いっぱい押して、離れようと藻掻くアンナがいた。
「うわっ! ご、ごめん!」
勢いよくアンナから離れるバルドゥール。
両腕を抱き、涙目でバルドゥールを睨みつけるアンナ。
「うわって……」
アンナはどこか傷ついたような顔をする。バルドゥールは己の失態に、もはやどうしたらいいのかわからない。
――傷ついてる? え? 僕が触ったから? 触ったというか、も、揉んだ……よな……?
この変態! 死ね! とか思われているのだろうか。アーニャに嫌われてしまっただろうか。
そんなことは耐えられない。
バルドゥールは真っ青な顔でアンナに謝る。
「ごめん……! ほんとに……! あの、わざとじゃ……なかった、んだ……けど……」
わざとじゃない?
あんなに堪能しておいてか?
バルドゥールは我ながら白々しいと語尾が小さくなった。
アンナがキッと睨む。
「そう……! そうよね! わたしの胸なんて、バルがこれまで揉んできた女よりずっとささやかでしょうよ! どうせ胸だとも思わなかったんでしょ!」
「えっ?」
何かとんでもない勘違いをされている気がする。
そもそもアンナの胸は成長途中の十四歳の少女とは思えないほど、けしからん大きさだ。
いや、そういうことじゃない。
「あの、アーニャ? その、それは一体どういう……?」
おずおずとアンナに問い、ゆっくり近づこうとすると、アンナとバルドゥールの間に黒い影がさした。
「最低です、殿下。見損ないました」
冷たく凍り付くような声。
声変わり途中で、普段は掠れがちな声が今はやけにしっかりと発声している。
「アデル……」
アンナは義弟のアデルがまるで救世主であるかのように、うるうると縋る眼差しを向ける。
「えっ? 最低? いや、確かに、僕のしたことは褒められたことじゃないかもしれないけど……」
いや、しかし。
好きな女の子の胸に手が触れるなんて事故が起こったら、ちょっと仕方がないんじゃないか?
だって健全な男なんだし。というか、これまで揉んできた女ってなんだ?
バルドゥールはこれまで閨の授業でさえ、女の胸を揉んだことなど一度たりとないのだが。
自分の童貞はアンナに捧げると誓って、紳士の社交場として王立学園の馬鹿どもや騎士団の面々によって娼館に連れていかれたときも、一切女に触れなかったのだが。
さすがに酌くらいはさせたけれども。
「何か誤解があるんじゃ……」
「何が誤解ですか」
オロオロと取り乱すバルドゥールを冷たく一瞥すると、アデルはアンナの手を取った。
「いもしない芋虫がいる、などと姉上に嘘をついて」
「うっ……。それは……」
だってアンナがアデルの登場に嬉しそうにするから。
週末にようやく会えるかどうか、というバルドゥールにとって待ち遠しく貴重な時間なのに、まるで二人きりの時間などたいしたことがないように。
俯き言い淀むバルドゥールに、アデルは鼻を鳴らした。
「行きましょう。姉上。こんな変態、放っておけばいい」
クズって!
第三王子をつかまえてクズって!
アデルに手を引かれて屋敷に戻っていこうとするアンナを、バルドゥールは追い縋るように見つめた。
アンナはちらちらとバルドゥールに振り返りながら去っていく。
「アーニャ……」
情けなく眉尻を下げたバルドゥールに、アンナはぐっと息を飲み込む。
アンナの手を引くアデルの足が速くなる。
「バル!」
手を引かれながらも、アンナが叫ぶ。
バルドゥールはアンナが自分の名を呼んでくれたことにホッとする。
「あなた、次会うときまでに、もうちょっと(女心を)お勉強してきなさい!」
――えっ? お勉強? 何を?
バルドゥールの頭に疑問符が浮かび、そこに立ち尽くしている間に、ついには小走りになったアデルに引っ張られ、アンナの姿は屋敷に消えてしまった。
――勉強って一体……。
混乱するバルドゥールに、これまで始終を見守り控えていた侍従が小さく嘆息した。
バルドゥールはゆっくりと振り返り、侍従に尋ねる。
「勉強って……なんだと思う?」
「さあ……。とにかく今日はお早くお帰りになった方がよいかと」
疲れたように首を振る侍従に、バルドゥールは「うん……」と力なく返事をした。
が、侍従のアドバイス空しく、グリューンドルフ公爵タウンハウスを後にしようと馬車に乗り込む寸前、バルドゥールはぐいっと力強く肩を引かれ、転倒して尻もちをつくこととなる。
驚いたバルドゥールが己に落ちる影を見上げると、そこには眉間の皺険しく、鬼のように憤怒を顔一面に表すフルトブラントがいた。
「え……? ブラント、どうし、」
どうしたのか、と問い終わる前に、バルドゥールはフルトブラントの鉄拳制裁を食らった。
バルドゥールがグリューンドルフ公爵タウンハウスに足を踏み入れる許可が出たのは、その日から約半年後のことだった。
その間、アンナに向けたバルドゥールからの手紙は、アンナの手に渡る前にアデルが執事から奪い、ビリビリに引き裂かれていた。
しばらくアデルと共に憤っていたフルトブラントだが、アンナの寂しそうな横顔に折れ、学園でバルドゥールから渡される手紙を、こっそりアンナへと運んでやった。
アンナのためにとバルドゥールが用意していた短剣は、あの日結局渡し損ねたため、フルトブラント伝手でアンナの手に渡る。
そしてバルドゥールとアンナは手紙を交わすことで、アデルという障害に阻まれた恋心を燃え上がらせる結果となり、アデルを悔しがらせることとなる。
バルドゥールはアンナに会えぬ間、幾度となく思い出しては反芻していた。
この手に残る、柔らかな温もりを。
(番外編1 「この手に残る、柔らかな温もりを」 了)
突如テラスから投げかけられた声。
アンナはその声に振り返った。
「アデル!」
栗毛の巻き毛を揺らし、アデルと呼ばれた美少年が天使の微笑みを浮かべてこちらに駆けて来る。
バルドゥールは苦虫をかみつぶしたような顔になった。またこいつがアンナとの逢瀬の邪魔をする。
この一見無邪気そうな顔をした従弟が実は腹黒く陰湿なことなど、バルドゥールはよく知っている。
アデルのずる賢さは、兄であるフルトブラントなど足元にも及ばない。
アンナはこちらに駆け寄ってくる義弟に嬉しそうに手を振る。
面白くない。まったく面白くない。
バルドゥールはこの腹黒シスコン従弟に見せつけてやろうと思いつく。
アンナが一体誰のものなのか。いや、ものというのも違うのだが。とにかくアンナの隣に立つのはバルドゥールだけである、と。
「アーニャ。ちょっとおいで。肩に芋虫が……」
ついてるよ、と言おうとしたところでアンナが大絶叫した。
「いやああああああああああっ! 取ってええええええええ!」
気が動転しパニックに陥ったアンナは、手にした模造刀をぶん投げ、バルドゥールに迫った。
アンナの放った模造刀がひゅんひゅんとバルドゥール目掛けて飛んでくる。
「うわっ!」
間近で勢いよく放たれた模造刀をよけ、なおかつ助けを求めるアンナを抱き寄せる。そのつもりだった。
が。しかし。
むにゅり。
バルドゥールの大きな左手に沈み込む、柔らかで弾力のある感触。
――えっ。これはなんだ?
あまりの触り心地のよさに、思わずバルドゥールは弾力ある何かにぐにぐにと指先を沈める。
手の平全体に伝わる熱。柔らかくしっとりとして手に吸いついてくるような――……。
むにゅむにゅ。
バルドゥールは意識を飛ばしていた。
本当に飛ばしていた。
嘘じゃない。決して嘘じゃない。
今日はコルセットをつけてなかったな、とか。手の平から溢れて零れ落ちそうだな、とか。
そんなことを考えちゃいない。本当に。
「やっ……! や、やだぁ……っ!」
はっと我に返ると、羞恥で顔を真っ赤に染め上げ、目を潤ませ。バルドゥールの胸を力いっぱい押して、離れようと藻掻くアンナがいた。
「うわっ! ご、ごめん!」
勢いよくアンナから離れるバルドゥール。
両腕を抱き、涙目でバルドゥールを睨みつけるアンナ。
「うわって……」
アンナはどこか傷ついたような顔をする。バルドゥールは己の失態に、もはやどうしたらいいのかわからない。
――傷ついてる? え? 僕が触ったから? 触ったというか、も、揉んだ……よな……?
この変態! 死ね! とか思われているのだろうか。アーニャに嫌われてしまっただろうか。
そんなことは耐えられない。
バルドゥールは真っ青な顔でアンナに謝る。
「ごめん……! ほんとに……! あの、わざとじゃ……なかった、んだ……けど……」
わざとじゃない?
あんなに堪能しておいてか?
バルドゥールは我ながら白々しいと語尾が小さくなった。
アンナがキッと睨む。
「そう……! そうよね! わたしの胸なんて、バルがこれまで揉んできた女よりずっとささやかでしょうよ! どうせ胸だとも思わなかったんでしょ!」
「えっ?」
何かとんでもない勘違いをされている気がする。
そもそもアンナの胸は成長途中の十四歳の少女とは思えないほど、けしからん大きさだ。
いや、そういうことじゃない。
「あの、アーニャ? その、それは一体どういう……?」
おずおずとアンナに問い、ゆっくり近づこうとすると、アンナとバルドゥールの間に黒い影がさした。
「最低です、殿下。見損ないました」
冷たく凍り付くような声。
声変わり途中で、普段は掠れがちな声が今はやけにしっかりと発声している。
「アデル……」
アンナは義弟のアデルがまるで救世主であるかのように、うるうると縋る眼差しを向ける。
「えっ? 最低? いや、確かに、僕のしたことは褒められたことじゃないかもしれないけど……」
いや、しかし。
好きな女の子の胸に手が触れるなんて事故が起こったら、ちょっと仕方がないんじゃないか?
だって健全な男なんだし。というか、これまで揉んできた女ってなんだ?
バルドゥールはこれまで閨の授業でさえ、女の胸を揉んだことなど一度たりとないのだが。
自分の童貞はアンナに捧げると誓って、紳士の社交場として王立学園の馬鹿どもや騎士団の面々によって娼館に連れていかれたときも、一切女に触れなかったのだが。
さすがに酌くらいはさせたけれども。
「何か誤解があるんじゃ……」
「何が誤解ですか」
オロオロと取り乱すバルドゥールを冷たく一瞥すると、アデルはアンナの手を取った。
「いもしない芋虫がいる、などと姉上に嘘をついて」
「うっ……。それは……」
だってアンナがアデルの登場に嬉しそうにするから。
週末にようやく会えるかどうか、というバルドゥールにとって待ち遠しく貴重な時間なのに、まるで二人きりの時間などたいしたことがないように。
俯き言い淀むバルドゥールに、アデルは鼻を鳴らした。
「行きましょう。姉上。こんな変態、放っておけばいい」
クズって!
第三王子をつかまえてクズって!
アデルに手を引かれて屋敷に戻っていこうとするアンナを、バルドゥールは追い縋るように見つめた。
アンナはちらちらとバルドゥールに振り返りながら去っていく。
「アーニャ……」
情けなく眉尻を下げたバルドゥールに、アンナはぐっと息を飲み込む。
アンナの手を引くアデルの足が速くなる。
「バル!」
手を引かれながらも、アンナが叫ぶ。
バルドゥールはアンナが自分の名を呼んでくれたことにホッとする。
「あなた、次会うときまでに、もうちょっと(女心を)お勉強してきなさい!」
――えっ? お勉強? 何を?
バルドゥールの頭に疑問符が浮かび、そこに立ち尽くしている間に、ついには小走りになったアデルに引っ張られ、アンナの姿は屋敷に消えてしまった。
――勉強って一体……。
混乱するバルドゥールに、これまで始終を見守り控えていた侍従が小さく嘆息した。
バルドゥールはゆっくりと振り返り、侍従に尋ねる。
「勉強って……なんだと思う?」
「さあ……。とにかく今日はお早くお帰りになった方がよいかと」
疲れたように首を振る侍従に、バルドゥールは「うん……」と力なく返事をした。
が、侍従のアドバイス空しく、グリューンドルフ公爵タウンハウスを後にしようと馬車に乗り込む寸前、バルドゥールはぐいっと力強く肩を引かれ、転倒して尻もちをつくこととなる。
驚いたバルドゥールが己に落ちる影を見上げると、そこには眉間の皺険しく、鬼のように憤怒を顔一面に表すフルトブラントがいた。
「え……? ブラント、どうし、」
どうしたのか、と問い終わる前に、バルドゥールはフルトブラントの鉄拳制裁を食らった。
バルドゥールがグリューンドルフ公爵タウンハウスに足を踏み入れる許可が出たのは、その日から約半年後のことだった。
その間、アンナに向けたバルドゥールからの手紙は、アンナの手に渡る前にアデルが執事から奪い、ビリビリに引き裂かれていた。
しばらくアデルと共に憤っていたフルトブラントだが、アンナの寂しそうな横顔に折れ、学園でバルドゥールから渡される手紙を、こっそりアンナへと運んでやった。
アンナのためにとバルドゥールが用意していた短剣は、あの日結局渡し損ねたため、フルトブラント伝手でアンナの手に渡る。
そしてバルドゥールとアンナは手紙を交わすことで、アデルという障害に阻まれた恋心を燃え上がらせる結果となり、アデルを悔しがらせることとなる。
バルドゥールはアンナに会えぬ間、幾度となく思い出しては反芻していた。
この手に残る、柔らかな温もりを。
(番外編1 「この手に残る、柔らかな温もりを」 了)
0
あなたにおすすめの小説
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
下賜されまして ~戦場の餓鬼と呼ばれた軍人との甘い日々~
星森
恋愛
王宮から突然嫁がされた18歳の少女・ソフィアは、冷たい風の吹く屋敷へと降り立つ。迎えたのは、無愛想で人嫌いな騎士爵グラッド・エルグレイム。金貨の袋を渡され「好きにしろ」と言われた彼女は、侍女も使用人もいない屋敷で孤独な生活を始める。
王宮での優雅な日々とは一転、自分の髪を切り、服を整え、料理を学びながら、ソフィアは少しずつ「夫人」としての自立を模索していく。だが、辻馬車での盗難事件や料理の失敗、そして過労による倒れ込みなど、試練は次々と彼女を襲う。
そんな中、無口なグラッドの態度にも少しずつ変化が現れ始める。謝罪とも言えない金貨の袋、静かな気遣い、そして彼女の倒れた姿に見せた焦り。距離のあった二人の間に、わずかな波紋が広がっていく。
これは、王宮の寵姫から孤独な夫人へと変わる少女が、自らの手で居場所を築いていく物語。冷たい屋敷に灯る、静かな希望の光。
⚠️本作はAIとの共同製作です。
御曹司との交際0日婚なんて、聞いてません!──10年の恋に疲れた私が、突然プロポーズされました【完結】
日下奈緒
恋愛
10年付き合った恋人と別れ、恋に臆病になっていた30歳の千尋。そんな彼女に、取引先で出会った御曹司・神楽木律が突然のプロポーズ。「交際0日で結婚しよう」なんて冗談でしょ?──戸惑いながら始まった新婚生活。冷めた仮面夫婦のはずが、律の一途な想いに千尋の心は少しずつほどけていく。
崖っぷち令嬢は冷血皇帝のお世話係〜侍女のはずが皇帝妃になるみたいです〜
束原ミヤコ
恋愛
ティディス・クリスティスは、没落寸前の貧乏な伯爵家の令嬢である。
家のために王宮で働く侍女に仕官したは良いけれど、緊張のせいでまともに話せず、面接で落とされそうになってしまう。
「家族のため、なんでもするからどうか働かせてください」と泣きついて、手に入れた仕事は――冷血皇帝と巷で噂されている、冷酷冷血名前を呼んだだけで子供が泣くと言われているレイシールド・ガルディアス皇帝陛下のお世話係だった。
皇帝レイシールドは気難しく、人を傍に置きたがらない。
今まで何人もの侍女が、レイシールドが恐ろしくて泣きながら辞めていったのだという。
ティディスは決意する。なんとしてでも、お仕事をやりとげて、没落から家を救わなければ……!
心根の優しいお世話係の令嬢と、無口で不器用な皇帝陛下の話です。
男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました
春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。
名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。
誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。
ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、
あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。
「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」
「……もう限界だ」
私は知らなかった。
宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて――
ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる