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第十二章
どこか遠くへ行きたい
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美咲は自室のベットに横たわり、クリスマスイブのその情景を思い浮かべていた。
「何も聞こえなかった。2人を邪魔する雑音は何も聞こえなかった。茂樹君とのファーストキッス…、今でも唇の感触が残っている。あの2人を祝福するかのような各自然が織りなす光と闇のコントラスト、本当に綺麗だった。」と
そして、美咲はこう思った。
「何も要らないから、2人の邪魔だけはしないで…何も要らないから…」と
美咲はあの夜の感動を思い起こす度に、それを失いたいくない気持ちが強まっていくのであった。
今日から冬休みに入ったこともあり、美咲は茂樹がいつものようにあの楠木にいるかどうか分からなかった。
美咲はこの余韻に浸るまま、直ぐにでも茂樹に逢いたくて仕方がなかった。
その時、下の電話機が鳴り、母親が美咲を呼んだ。
「美咲、堀内君から電話よ~」と
美咲はベットから飛び起き、スリッパも履かずに急いで電話口まで駆け降りて行った。
「もしもし、私!昨日はありがとう。」
「うん、あのさ、今日、暇?」
「うん、大丈夫だよ」
「釣りに行かない?」
「えっ、嬉しい、覚えていてくれたんだね。行きたい~」
「それじゃ、いつもの階段の下に午後4時に待ってるからね。」
「分かった。何か居るものある?」
「何も要らないよ、寒くないよう、着込んで来てね。」
「うん、分かった、じゃぁ、午後4時にね。バイバイ。」
美咲は嬉しかった。また、自分の想いが茂樹に伝わったことが。
美咲は親には図書館に勉強に行くと嘘をつき、家を出た。
そして、いつもの階段下で茂樹と待ち合わせ、昨日の臨界工業地帯の防波堤に向かった。
途中、茂樹は釣具屋により、餌と少々の仕掛けを補充した。
午後5時前にあの防波堤に着いた。
既に辺りは暗闇に覆われかけ、冬の太陽は早々と寝床に着くかのように水平線に消えかけていた。
防波堤には昨夜の余韻を残すかのように焚き火の痕があり、うっすらと炭字の文字が見えたが、美咲はそれには気づかなかった。
「よし、今日はアイナメを狙うからな!」と茂樹が言い、
茂樹はヘッドライトを付け、竿ケールから竿を抜き出し、リールをセッティングし、竿のガイドにラインを通し、より戻し(結合金具)にラインと錘を結束し、仕掛けのハリスと針が5本セットになったビニールケースから1本抜き取り、より戻しに結束した。
餌は生きた日本ゴカイを使う。
木箱の餌箱を開けると、ウニョウニョとゴカイが土の中を動き回っていた。
「うぁー、ミミズみたいだねぇー」と美咲が子供みたいにはしゃいだ。
「えっ、美咲、気色悪くないの?」と茂樹が美咲に聞くと、
美咲は、
「だって、夢の中でミミズで川魚、釣ってたじゃん!」と当たり前のように答えた。
茂樹は、「そっか!」と言い、一番元気の良いゴカイを選び掴み、ゴカイの口から針を通した。
美咲は、そのヘッドライトに映された茂樹の指先ではなく、暗光に薄らと見える茂樹の表情を見つめ、
「あの川の中の少年とちっとも変わってないねぇ~、茂樹君!」と心で囁いていた。
「よし、これでOK!」と茂樹は言い、竿を振りかぶり、軽く海に投げた。
茂樹は錘が海底に着くまで糸を流し、竿先から流れ出る糸が止まると、ラインの緩みを巻き取り、竿をそっと岸壁に置いた。
そして、昨夜のように、木屑を集め出した。
美咲は、それを待ってましたとばかりに、「私も集める!」と言い、茂樹のヘッドライトの前を行ったり来たりして、木屑を集めた。
焚き火の位置は、竿が直ぐ掴める位置にセッティングした。
ほぼ、昨日の位置だった。
パチパチと木が鳴り出し、暗闇にミニチュアの太陽が浮かび出した。
美咲は当たり前かのように茂樹の側に腰を下ろし、茂樹の肩に顔をくっつけた。
茂樹も嬉しそうに、顔をくっつけた。
「ここ、2人だけの秘密基地みたいだねぇー」と美咲が言った。
「もっと、2人だけで居れる場所が欲しいなぁー」と茂樹が呟いた。
美咲が言った。
「大学に入ったら、秘密基地は要らなくなるね。」と
「うん、要らなくなる。」と茂樹が美咲の笑顔に答えた。
「でも…、2人だけの世界が良いなぁ~…」と美咲が呟いた。
「どうして?堂々と付き合えるじゃん!」と茂樹が言うと、
「私だけの茂樹君、誰にも盗られたくないなぁー」と美咲が呟いた。
「俺も美咲を誰にも盗られたくない!
誰も2人を知らない、遠くへ一緒に行きたいなぁ~」と茂樹も呟いた。
「えっ、何で、同じ事、考えてるの!」と美咲が笑いながら驚いて見せた。
「同じ人間だろ~」と茂樹が一つだけの答えを言った。
「そうそう」と美咲は満足気に茂樹にもたれ掛かり、茂樹は美咲の閉じた瞼にキスをし、そして、唇に優しくキスをした。
その時、岸壁に置いていた竿が「ガダガタ」と音を立てて、海に飛び込もうとした。
「来た!」と茂樹が言い、ヒョイと腕を伸ばし、片手で美咲を抱いたまま、
「美咲、このレバーをこう巻いてごらん!」と竿を持ちながら、リールの巻き方を教えた。
「うん!」と美咲は少女のような満面の笑みを浮かべ、ペロっと舌を出し、お茶目にリールを、
「ヨイショ、ヨイショ」と言いながら巻き上げた。
「うわぁ~、重いよぅ~」と美咲は言いながら、一心にリールをゴリゴリと巻いて言った。
茂樹はその竿先の曲がり具合を見て、
「美咲、これはアイナメだ!絶対、バレない(外れない)から、ゆっくり巻きな!」とアドバイスをした。
茂樹は、自分の腕の中で、子供のように一生懸命、リールを巻く美咲を愛し気に思った。
「茂樹君、まだ、まだ、巻くの?」と美咲が根を上げ出した、
ヘッドライトに映し出された竿先のラインに錘が見え、岸壁下の海面で「バシャバシャ」と水飛沫が飛ぶ音が聞こえて来た。
「よーし、美咲、もういいよ!
竿を一緒に振り上げるからな!」と言い、
「ヨイショ!」と2人で魚を岸壁上に釣り上げた。
ヘッドライトに映された魚は黒々しており、ピシャピシャ、跳ね回っていた。
「凄くない~、私、釣ったよ~」と美咲がぴょんぴょんと飛び跳ね喜んだ。
茂樹はタオルで魚を抑え、両手で掴み、
「良い型のアイナメだよ!」と言い、美咲に見せた。
「あっ、黒いかと思ったら、青いのね!」と美咲が目を見開きながら言った。
茂樹はニッコリ笑い、ベルトに刺したナイフを鞘から抜き出し、アイナメを捌き出した。
「凄い~、茂樹君、魚、捌けるんだぁ~」と美咲が驚いた。
茂樹は、鱗を丁寧に卸し、腑を抜き取り、ロープでバケツを海面に落とし、海水を一掬いし、ロープを手繰り寄せ、そのバケツの海水で捌いたアイナメを洗った。
そして、木枝に尾からアイナメを突き刺し、コンクリートブロックを一つ運んできて、三つの穴の真ん中に、その木枝を差し込み、焚き火でアイナメを焼き出した。
美咲は不思議そうに、ジュウジュウと脂をしたらせ、焼きあがるアイナメを見ていた。
「よし、これで焼き上がりだ。美咲、食べてごらん!」と
茂樹が美咲に黒ずんだ木枝をタオルに巻いて渡した。
「うん!」と美咲は一言言い、アイナメの背中に齧り付いた!
「美味しい~、鮎みたい~、塩もしてないのに塩味がするねぇ~」と嬉しそうに食べた。
すると、美咲は、「あっ」と言い、焚き火にボンヤリと映し出された文字に目を遣った。
「S58.12.25 しげきとみさき」
「今朝、書いたんだ。」と茂樹が木枝を美咲から貰いながら言った。
「記念碑みたいねぇー」と美咲がにっこり笑いながら茂樹に言った。
「楠木とこの防波堤が2人が一緒に居た証になると思ってね…」と茂樹が言った。
「ずっと一緒だよ~」と美咲が茂樹に抱きついた。
「楠木もこの防波堤も、消えないから…、迷った時のために、残していたかったんだ…」と茂樹が呟き、
そして、美咲が言った。
「記念碑はもう二つで良いから、誰も知らない、遠くへ、遠くへ、2人で行きたいよ…」と
17歳のこの少年少女には、限りなく広がる未来など要らなかった。
目の前で燃え続ける焚き火の中の小さく熾った炭火のように、少しの間でも良いから、決して、邪魔をされない2人の世界、それだけが欲しかった…。
「何も聞こえなかった。2人を邪魔する雑音は何も聞こえなかった。茂樹君とのファーストキッス…、今でも唇の感触が残っている。あの2人を祝福するかのような各自然が織りなす光と闇のコントラスト、本当に綺麗だった。」と
そして、美咲はこう思った。
「何も要らないから、2人の邪魔だけはしないで…何も要らないから…」と
美咲はあの夜の感動を思い起こす度に、それを失いたいくない気持ちが強まっていくのであった。
今日から冬休みに入ったこともあり、美咲は茂樹がいつものようにあの楠木にいるかどうか分からなかった。
美咲はこの余韻に浸るまま、直ぐにでも茂樹に逢いたくて仕方がなかった。
その時、下の電話機が鳴り、母親が美咲を呼んだ。
「美咲、堀内君から電話よ~」と
美咲はベットから飛び起き、スリッパも履かずに急いで電話口まで駆け降りて行った。
「もしもし、私!昨日はありがとう。」
「うん、あのさ、今日、暇?」
「うん、大丈夫だよ」
「釣りに行かない?」
「えっ、嬉しい、覚えていてくれたんだね。行きたい~」
「それじゃ、いつもの階段の下に午後4時に待ってるからね。」
「分かった。何か居るものある?」
「何も要らないよ、寒くないよう、着込んで来てね。」
「うん、分かった、じゃぁ、午後4時にね。バイバイ。」
美咲は嬉しかった。また、自分の想いが茂樹に伝わったことが。
美咲は親には図書館に勉強に行くと嘘をつき、家を出た。
そして、いつもの階段下で茂樹と待ち合わせ、昨日の臨界工業地帯の防波堤に向かった。
途中、茂樹は釣具屋により、餌と少々の仕掛けを補充した。
午後5時前にあの防波堤に着いた。
既に辺りは暗闇に覆われかけ、冬の太陽は早々と寝床に着くかのように水平線に消えかけていた。
防波堤には昨夜の余韻を残すかのように焚き火の痕があり、うっすらと炭字の文字が見えたが、美咲はそれには気づかなかった。
「よし、今日はアイナメを狙うからな!」と茂樹が言い、
茂樹はヘッドライトを付け、竿ケールから竿を抜き出し、リールをセッティングし、竿のガイドにラインを通し、より戻し(結合金具)にラインと錘を結束し、仕掛けのハリスと針が5本セットになったビニールケースから1本抜き取り、より戻しに結束した。
餌は生きた日本ゴカイを使う。
木箱の餌箱を開けると、ウニョウニョとゴカイが土の中を動き回っていた。
「うぁー、ミミズみたいだねぇー」と美咲が子供みたいにはしゃいだ。
「えっ、美咲、気色悪くないの?」と茂樹が美咲に聞くと、
美咲は、
「だって、夢の中でミミズで川魚、釣ってたじゃん!」と当たり前のように答えた。
茂樹は、「そっか!」と言い、一番元気の良いゴカイを選び掴み、ゴカイの口から針を通した。
美咲は、そのヘッドライトに映された茂樹の指先ではなく、暗光に薄らと見える茂樹の表情を見つめ、
「あの川の中の少年とちっとも変わってないねぇ~、茂樹君!」と心で囁いていた。
「よし、これでOK!」と茂樹は言い、竿を振りかぶり、軽く海に投げた。
茂樹は錘が海底に着くまで糸を流し、竿先から流れ出る糸が止まると、ラインの緩みを巻き取り、竿をそっと岸壁に置いた。
そして、昨夜のように、木屑を集め出した。
美咲は、それを待ってましたとばかりに、「私も集める!」と言い、茂樹のヘッドライトの前を行ったり来たりして、木屑を集めた。
焚き火の位置は、竿が直ぐ掴める位置にセッティングした。
ほぼ、昨日の位置だった。
パチパチと木が鳴り出し、暗闇にミニチュアの太陽が浮かび出した。
美咲は当たり前かのように茂樹の側に腰を下ろし、茂樹の肩に顔をくっつけた。
茂樹も嬉しそうに、顔をくっつけた。
「ここ、2人だけの秘密基地みたいだねぇー」と美咲が言った。
「もっと、2人だけで居れる場所が欲しいなぁー」と茂樹が呟いた。
美咲が言った。
「大学に入ったら、秘密基地は要らなくなるね。」と
「うん、要らなくなる。」と茂樹が美咲の笑顔に答えた。
「でも…、2人だけの世界が良いなぁ~…」と美咲が呟いた。
「どうして?堂々と付き合えるじゃん!」と茂樹が言うと、
「私だけの茂樹君、誰にも盗られたくないなぁー」と美咲が呟いた。
「俺も美咲を誰にも盗られたくない!
誰も2人を知らない、遠くへ一緒に行きたいなぁ~」と茂樹も呟いた。
「えっ、何で、同じ事、考えてるの!」と美咲が笑いながら驚いて見せた。
「同じ人間だろ~」と茂樹が一つだけの答えを言った。
「そうそう」と美咲は満足気に茂樹にもたれ掛かり、茂樹は美咲の閉じた瞼にキスをし、そして、唇に優しくキスをした。
その時、岸壁に置いていた竿が「ガダガタ」と音を立てて、海に飛び込もうとした。
「来た!」と茂樹が言い、ヒョイと腕を伸ばし、片手で美咲を抱いたまま、
「美咲、このレバーをこう巻いてごらん!」と竿を持ちながら、リールの巻き方を教えた。
「うん!」と美咲は少女のような満面の笑みを浮かべ、ペロっと舌を出し、お茶目にリールを、
「ヨイショ、ヨイショ」と言いながら巻き上げた。
「うわぁ~、重いよぅ~」と美咲は言いながら、一心にリールをゴリゴリと巻いて言った。
茂樹はその竿先の曲がり具合を見て、
「美咲、これはアイナメだ!絶対、バレない(外れない)から、ゆっくり巻きな!」とアドバイスをした。
茂樹は、自分の腕の中で、子供のように一生懸命、リールを巻く美咲を愛し気に思った。
「茂樹君、まだ、まだ、巻くの?」と美咲が根を上げ出した、
ヘッドライトに映し出された竿先のラインに錘が見え、岸壁下の海面で「バシャバシャ」と水飛沫が飛ぶ音が聞こえて来た。
「よーし、美咲、もういいよ!
竿を一緒に振り上げるからな!」と言い、
「ヨイショ!」と2人で魚を岸壁上に釣り上げた。
ヘッドライトに映された魚は黒々しており、ピシャピシャ、跳ね回っていた。
「凄くない~、私、釣ったよ~」と美咲がぴょんぴょんと飛び跳ね喜んだ。
茂樹はタオルで魚を抑え、両手で掴み、
「良い型のアイナメだよ!」と言い、美咲に見せた。
「あっ、黒いかと思ったら、青いのね!」と美咲が目を見開きながら言った。
茂樹はニッコリ笑い、ベルトに刺したナイフを鞘から抜き出し、アイナメを捌き出した。
「凄い~、茂樹君、魚、捌けるんだぁ~」と美咲が驚いた。
茂樹は、鱗を丁寧に卸し、腑を抜き取り、ロープでバケツを海面に落とし、海水を一掬いし、ロープを手繰り寄せ、そのバケツの海水で捌いたアイナメを洗った。
そして、木枝に尾からアイナメを突き刺し、コンクリートブロックを一つ運んできて、三つの穴の真ん中に、その木枝を差し込み、焚き火でアイナメを焼き出した。
美咲は不思議そうに、ジュウジュウと脂をしたらせ、焼きあがるアイナメを見ていた。
「よし、これで焼き上がりだ。美咲、食べてごらん!」と
茂樹が美咲に黒ずんだ木枝をタオルに巻いて渡した。
「うん!」と美咲は一言言い、アイナメの背中に齧り付いた!
「美味しい~、鮎みたい~、塩もしてないのに塩味がするねぇ~」と嬉しそうに食べた。
すると、美咲は、「あっ」と言い、焚き火にボンヤリと映し出された文字に目を遣った。
「S58.12.25 しげきとみさき」
「今朝、書いたんだ。」と茂樹が木枝を美咲から貰いながら言った。
「記念碑みたいねぇー」と美咲がにっこり笑いながら茂樹に言った。
「楠木とこの防波堤が2人が一緒に居た証になると思ってね…」と茂樹が言った。
「ずっと一緒だよ~」と美咲が茂樹に抱きついた。
「楠木もこの防波堤も、消えないから…、迷った時のために、残していたかったんだ…」と茂樹が呟き、
そして、美咲が言った。
「記念碑はもう二つで良いから、誰も知らない、遠くへ、遠くへ、2人で行きたいよ…」と
17歳のこの少年少女には、限りなく広がる未来など要らなかった。
目の前で燃え続ける焚き火の中の小さく熾った炭火のように、少しの間でも良いから、決して、邪魔をされない2人の世界、それだけが欲しかった…。
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