優しい夜のうた

びぅむ

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第6章 もう、負けない

告白

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「ほんとは、坂井さんに話すのだって、怖い。そういう目で見られると思うと、死ぬほど怖い。だけど、ここまで話して、思いがけない疑惑が浮かんだ今、全部話そうと思う。だけど……先輩には、私の口から聞かれたくないの」

「なんで?!俺を信じてよ…!」

「私、先輩のこと、好きだから…」

私がハッキリとそう言うと、佃島先輩は驚いて目を丸く見開いて私を見つめた。坂井さんは何も言わずに黙って聞いている。

「だから、後で、坂井さんから聞いて。それまで、どこかに行っててほしいの」

私は静かにそう言って先輩の手をギュッと握りしめると、先輩は溜め息をついて私の頭を撫でた。

「…分かった。惚れた弱みだよなぁ。でも、俺はいつでも味方だし、信じてほしい。いいね?」

「…はい……!」

私はしっかりと答えて、涙ぐみながらも頑張って笑顔を作った。

そう。佃島先輩のこと、好きだよ。

でも、まだ恋ではない。友人としての、好き。いつか、恋愛に変わるかもしれないけれど、それは、今はまだ分からない。

だけど、先輩がそばにいてくれたから、私は少しずつ前に進んでいけるんだ。

その温もりに、私は素直に、甘えたいと思ったんだ。





佃島先輩は学校に行くと言って、部屋を出ていった。私は目を閉じて深呼吸をすると、坂井さんは穏やかな笑顔で私を見つめて、

「楽にしていいよ…。思ったこと、感じたままのこと、君の心に負った悲しみごと、正直に話してほしい」

と言うと、私はゆっくりと目を開けた。

「梶原に二人の子供がいたのは、知ってますよね」

「あぁ。圭太くんと、兄の祐くんだよね。祐くんが留学して1年くらいか…?」

「留学なんて口実。梶原に追い出されたの」

「えっ?!」

坂井さんは驚いて身を乗り出すと、私は涙が溢れてきた。

「祐と私が、寝たから……」

「…!!」

坂井さんは、私の顔をまじまじと見つめながら、

「愛し合っていたのかい?」

と尋ねてきたけれど、私は苦笑いになりながら頭を横に振った。

「多分、違う。でも、私には感情があった。好きだったわ。初恋だった。だから、生まれて初めての体験だったから、相手が祐で良かったと思った。だけど………その翌日、お母さんが事故に遭ったのよ」
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