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第6章 温かいラブソング
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「杉本雅美。リュウの元カノよ。あの子も、ひどい目にあったの。クラスメイトなの。ずっと学校を休んでるわ!」
私がそう言うと、滋と坂井さんは顔を見合わせて頷き、
「すぐに住所、調べよう」
と坂井さんは言いながら、携帯で誰かと早速話し始めた。気付くと、体がガタガタと震えていた。私はそんな自分に驚き、
「や、やだ。……なんで今頃、震えて……」
と言いながら肩をすぼめると、滋は私を優しく抱きしめてくれた。
「怖かったんだな。そりゃそうだよ。俺だって腹ワタ煮えくり返ってるよ。フルボッコにしてやりたかった。警察がこなかったら、今頃あいつらボッコボコにしてたよ」
「おい、滋。ここに刑事いるんだぞ。友人に手錠をかけさせるのはやめてくれ」
坂井さんは困った表情でそう言いながら滋を睨みつけた。私はそんな2人のやりとりに思わず笑ってしまうと、滋は私を抱きしめていた腕を静かに解いて、私たちはとりあえず部屋を後にした。警察官たちはまだリュウの部屋の中を色々調べている中、滋は私の肩を抱いて玄関に向かって、坂井さんは私たちの前を歩いている。私はまだ少し足がもつれて倒れそうになると、滋はまた私の肩を両手で強く掴んで支えてくれた。
私がそう言うと、滋と坂井さんは顔を見合わせて頷き、
「すぐに住所、調べよう」
と坂井さんは言いながら、携帯で誰かと早速話し始めた。気付くと、体がガタガタと震えていた。私はそんな自分に驚き、
「や、やだ。……なんで今頃、震えて……」
と言いながら肩をすぼめると、滋は私を優しく抱きしめてくれた。
「怖かったんだな。そりゃそうだよ。俺だって腹ワタ煮えくり返ってるよ。フルボッコにしてやりたかった。警察がこなかったら、今頃あいつらボッコボコにしてたよ」
「おい、滋。ここに刑事いるんだぞ。友人に手錠をかけさせるのはやめてくれ」
坂井さんは困った表情でそう言いながら滋を睨みつけた。私はそんな2人のやりとりに思わず笑ってしまうと、滋は私を抱きしめていた腕を静かに解いて、私たちはとりあえず部屋を後にした。警察官たちはまだリュウの部屋の中を色々調べている中、滋は私の肩を抱いて玄関に向かって、坂井さんは私たちの前を歩いている。私はまだ少し足がもつれて倒れそうになると、滋はまた私の肩を両手で強く掴んで支えてくれた。
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