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4.真実
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「殿下。本当に私と殿下が婚約をしたのですか?」
嘘だと、冗談だと言って欲しい。そして私をここから出して。
「愛し合う者同士が一緒になるのは当然だろう?」
「あ、いし、あう?」
私はあなたを愛したことなど一度もない。そんな振る舞いをした覚えもない。何よりも私にはジャックがいる。
「陛下がお認めになるはずがありません」
私はこの婚約を消してしまいたくて必死だった。今の陛下は血筋を重んじると有名だ。ことさら選民意識が強くそのせいで平民は辛酸をなめている。私は養子縁組で公爵令嬢になったが血は変わらず平民なのだ。元平民の血を王家が、いいや王が受け入れるはずがない。
「ああ、それなら大丈夫だ。昨日父上は病に倒れた。政務が多忙で体調を崩していたからね。近いうちに私が即位することになる。父上にも母上にもゆっくり隠居してもらうつもりだ」
「っ…………」
そんなに都合よく? ありえない。親が倒れても心配する気配もない。私は目の前の美しい男に恐怖を感じた。
優雅な笑みに隠された彼の恐ろしさを思い知る。聡明で優しい王太子殿下。それがマイロ殿下の貴族の中での一般的な評価だ。でも違う。
私はようやく分かった。お義姉様は婚約者を恐れ警戒していたのだ。そしてお義姉様にも想いを寄せる方がいると気付いた今、彼女が私に嫉妬するはずもない。殿下と私が一緒にいるのを見るたびに沈んだ顔をしていたのは、私に危害が及ぶ事や秘密が漏れることを心配してくれていたからだ。
「結婚式の準備が楽しみだ」
マイロ殿下は上機嫌で部屋を出て行った。必ず扉に鍵をかけている。何度か部屋を出ようとしたが監視の騎士がいて出ることは叶わなかった。
私は真実が知りたい。領地に行ったというお義姉様は本当に無事なのか。彼の闇を知ってしまえば不安で息が出来なくなりそうだ。
「殿下。ずっと部屋にいては息がつまってしまいます。外に出させてください」
私はことさら愛想よくして頼んでみた。まともに話をしても相手にされない。
「今、王宮内は慌ただしい。ルーシーに何かあったらと心配なんだ。部屋にいれば侍女がなんでもするから不便はないはずだ」
「では、図書室に一時間だけ。部屋の中で大人しく読書をしています。でもせめて読みたい本だけは自分で探させてください。お願いします」
「参ったな。ルーシーのお願いには敵わない。まあ、図書室くらいならいいだろう。そのかわり私も頼みがある。私のことは名前で呼んで欲しい。もう誰にも遠慮することはないのだから」
以前から名前を呼んで欲しいと言われていたが元平民の自分が王太子殿下のお名前を呼ぶなど恐れ多い。しかもお義姉様の婚約者だったのだから。でも今は違う意味でも呼びたくない。それでも部屋から出るためだと意を決した。
「マイロ様……」
「ああ、やっと呼んでくれた」
マイロ殿下は蕩けるような笑みを浮かべ満足そうに頷くと侍女を呼び私の付き添いを指示した。表情のない侍女は図書室に私を先導する。
「一人でゆっくり見たいわ」
「では扉の外でお待ちしています。一時間後にお迎えに上がります」
広い図書室には誰もいない。マイロ殿下が人払いをしていた。私には都合がよかった。私は奥の禁書のある棚に向かう。ここがお義姉様にとって特別な場所だったことを知っている。昔よくかくれんぼをしていた場所で、そして秘密の通路があると教えてくれた。かくれんぼの相手の名前だけは絶対に口にしなかった。本当なら通路のことは絶対に口外してはいけないことだ。今思えばマイロ殿下が私を構うことでもしもの時のために教えてくれたのかもしれない。どうやってその通路に行くのかまでは分からないが、ここにくればもしかしたら何か情報を得ることが出来るかもしれない。するとそこから見知った侍女が現れた。
「リリー!」
彼女はお義姉様付きの忠実な侍女。いつから待機していたのか。きっと私が来ることを想定してくれていた。彼女がここにいるということで話が聞ける安堵とともに胸には恐怖に似た嫌な予感がする。何故ならリリーの顔色が悪すぎる。まるで死人のように真っ青だ。私は祈るような気持ちで「オフィーリア様は無事に領地にいます」と彼女の口からその言葉を期待した。だが、リリーは私を見るなり喘ぐように口を開いた。
「ルーシー様。どうかオフィーリア様をお助け下さい。酷い怪我でっ……」
涙を浮かべ懇願する。リリーは私の力を知っている。縋るように腕を掴まれる。私は半狂乱になりそうだった。でもそれどころじゃない。どれほどの怪我なのか分からないが絶対に助けて見せる。
「すぐに私をお義姉様のところに連れて行って。でも、ここには一時間で戻らないといけないのよ」
私はリリーに禁書の棚の後の秘密の抜け穴から地下牢へと案内された。ここに何故リリーがいるのか現状がどうなっているのか知りたいが、それよりもお義姉様を救うのが先だ。焦り小走りになるリリーの後を必死で追いかける。進むにつれすえた臭いがする。本当にお義姉様がこんなところにいるというのか。
暗がりの先に鉄格子が見える。騎士が二人立っていた。リリーは騎士に目で合図をすると扉を開けさせる。牢番は床に倒れていた。恐る恐る中に入るとそこには人が倒れていた。
そんな、まさか。ふらふらと一歩ずつ足を進める。少しずつ輪郭が見える。床に広がる髪は埃と土で酷く汚れている。見覚えのある少し癖のある真っ赤な色の髪……。
私の目の前には敬愛するお義姉様の面影を見いだせないほど変わった姿があった。
「ああ…………お義姉様!!」
呼びかける声は悲鳴のようだった。私は駆け寄りそっと触れる。
お義姉様の顔は目を開くことも出来ないほど腫れあがっている。赤黒い痣もある。顔の半分と肩と腕に火傷の跡もある。手当もされていないようで赤く爛れている。医者や薬があっても対処が難しい。これほどの傷ならばどれほどの傷みか……。耳を寄せると僅かな呻き声がする。まだ生きている。意識は朦朧としているようだ。
「どうして、こんな、酷い……」
私の目からは涙が溢れ出す。でも泣いている暇などない。一刻も早く助けなければ……。ずっと助けてもらって来た。今度は私が助ける番だ。
「お義姉様。私が必ず助けます。だから、っ……」
私は涙を堪え震える手をどうにか鎮めてお義姉様の火傷をしていない方の手をぎゅっと強く握り祈った。時間がない。でも全ての傷を取り出してみせる。全身全霊でただ一心に千切れるほど祈った。
「ルーシー様。そろそろ戻らないと」
リリーの声に目を開きお義姉様の顔を見る。顔はもちろん肩、腕その他の怪我も全部綺麗に消えていた。ああ、上手くいった。潤む瞳からこぼれた涙を手でゴシゴシと乱暴に拭い私は肩にかけていたショールを外すとお義姉様にそっとかけた。
「お義姉様をここから助け出すことは出来るの?」
「はい。救助する手筈は整ったのですがあそこまでの怪我を治せるのはルーシー様だけです。そのルーシー様は王宮内にいる。一刻も早く手当てが必要でしたが、救助してもルーシー様がいらっしゃらなければどうすることも出来ない。それならばこの場にルーシー様をお連れする方がいいと判断しました。それとずっと黙っていましたがジャックの怪我は王太子殿下の手の者の仕業でした」
ああ、ジャック。私の愛しい人。まさかマイロ殿下がここまでするなんて。彼はいつから私を手に入れようとしていたのか。目の奥が真っ赤に染まるほどの怒りが湧き上がるのを感じた。許せない。絶対に許さない。
「っ……。分かったわ。教えてくれてありがとう」
リリーはお義姉様の顔を覗き込んだ。その姿を確認すると涙を浮かべて頷いた。リリーは騎士に向かって言った。
「騎士様。オフィーリア様をお願いします。一刻も早く!」
一人の騎士がすぐに牢に入りお義姉様を抱き上げている。私は安堵の息を吐く。
「ルーシー様はどうされますか? このままオフィーリア様と一緒に逃げますか? 王太子殿下は今忙しくしています。先ほど国王陛下が崩御されました。時間は稼げると思います」
「王が崩御? そう……。でも私は戻るわ。やることがあるの」
実の父親を葬ってまで自分の望みを叶えようとする、彼は本物の悪魔だ。そして悪魔を裁けるのは魔女だけだ。紋章を持つ本物の魔女が鉄槌を下す。
お義姉様が運ばれる姿を確認したあと、リリーに案内されて図書室に戻る。リリーは再び引き返しもう一人の残った騎士と脱出するようだ。
「リリー、気を付けてね」
「ルーシー様もご無事で。無理はなさらずに。王弟殿下が手を貸してくれています。のちほどルーシー様を救助して下さいます」
「そう、王弟殿下が。分かったわ。お義姉様をお願いね」
王弟殿下にはもっと早く立ち上がる決断をして欲しかった。そうすればお義姉様はあんなに恐ろしい目に合わずに済んだのに……。
無事に図書室に戻ると適当な本を三冊選び迎えの侍女を待つ。ほどなく侍女が来て部屋に戻った。その途中で見知った騎士とすれ違った。ヒューズ公爵家の騎士だ。公爵様も動いている。城内を制圧するための準備が着々と進んでいる。マイロ殿下は必ず失脚するだろう。でも、ただその立場を退くだけなど認めない。その後幽閉され安穏と暮らすことだって認めない。
あなたにはお義姉様やジャックにした仕打ちのその報いを――――。
嘘だと、冗談だと言って欲しい。そして私をここから出して。
「愛し合う者同士が一緒になるのは当然だろう?」
「あ、いし、あう?」
私はあなたを愛したことなど一度もない。そんな振る舞いをした覚えもない。何よりも私にはジャックがいる。
「陛下がお認めになるはずがありません」
私はこの婚約を消してしまいたくて必死だった。今の陛下は血筋を重んじると有名だ。ことさら選民意識が強くそのせいで平民は辛酸をなめている。私は養子縁組で公爵令嬢になったが血は変わらず平民なのだ。元平民の血を王家が、いいや王が受け入れるはずがない。
「ああ、それなら大丈夫だ。昨日父上は病に倒れた。政務が多忙で体調を崩していたからね。近いうちに私が即位することになる。父上にも母上にもゆっくり隠居してもらうつもりだ」
「っ…………」
そんなに都合よく? ありえない。親が倒れても心配する気配もない。私は目の前の美しい男に恐怖を感じた。
優雅な笑みに隠された彼の恐ろしさを思い知る。聡明で優しい王太子殿下。それがマイロ殿下の貴族の中での一般的な評価だ。でも違う。
私はようやく分かった。お義姉様は婚約者を恐れ警戒していたのだ。そしてお義姉様にも想いを寄せる方がいると気付いた今、彼女が私に嫉妬するはずもない。殿下と私が一緒にいるのを見るたびに沈んだ顔をしていたのは、私に危害が及ぶ事や秘密が漏れることを心配してくれていたからだ。
「結婚式の準備が楽しみだ」
マイロ殿下は上機嫌で部屋を出て行った。必ず扉に鍵をかけている。何度か部屋を出ようとしたが監視の騎士がいて出ることは叶わなかった。
私は真実が知りたい。領地に行ったというお義姉様は本当に無事なのか。彼の闇を知ってしまえば不安で息が出来なくなりそうだ。
「殿下。ずっと部屋にいては息がつまってしまいます。外に出させてください」
私はことさら愛想よくして頼んでみた。まともに話をしても相手にされない。
「今、王宮内は慌ただしい。ルーシーに何かあったらと心配なんだ。部屋にいれば侍女がなんでもするから不便はないはずだ」
「では、図書室に一時間だけ。部屋の中で大人しく読書をしています。でもせめて読みたい本だけは自分で探させてください。お願いします」
「参ったな。ルーシーのお願いには敵わない。まあ、図書室くらいならいいだろう。そのかわり私も頼みがある。私のことは名前で呼んで欲しい。もう誰にも遠慮することはないのだから」
以前から名前を呼んで欲しいと言われていたが元平民の自分が王太子殿下のお名前を呼ぶなど恐れ多い。しかもお義姉様の婚約者だったのだから。でも今は違う意味でも呼びたくない。それでも部屋から出るためだと意を決した。
「マイロ様……」
「ああ、やっと呼んでくれた」
マイロ殿下は蕩けるような笑みを浮かべ満足そうに頷くと侍女を呼び私の付き添いを指示した。表情のない侍女は図書室に私を先導する。
「一人でゆっくり見たいわ」
「では扉の外でお待ちしています。一時間後にお迎えに上がります」
広い図書室には誰もいない。マイロ殿下が人払いをしていた。私には都合がよかった。私は奥の禁書のある棚に向かう。ここがお義姉様にとって特別な場所だったことを知っている。昔よくかくれんぼをしていた場所で、そして秘密の通路があると教えてくれた。かくれんぼの相手の名前だけは絶対に口にしなかった。本当なら通路のことは絶対に口外してはいけないことだ。今思えばマイロ殿下が私を構うことでもしもの時のために教えてくれたのかもしれない。どうやってその通路に行くのかまでは分からないが、ここにくればもしかしたら何か情報を得ることが出来るかもしれない。するとそこから見知った侍女が現れた。
「リリー!」
彼女はお義姉様付きの忠実な侍女。いつから待機していたのか。きっと私が来ることを想定してくれていた。彼女がここにいるということで話が聞ける安堵とともに胸には恐怖に似た嫌な予感がする。何故ならリリーの顔色が悪すぎる。まるで死人のように真っ青だ。私は祈るような気持ちで「オフィーリア様は無事に領地にいます」と彼女の口からその言葉を期待した。だが、リリーは私を見るなり喘ぐように口を開いた。
「ルーシー様。どうかオフィーリア様をお助け下さい。酷い怪我でっ……」
涙を浮かべ懇願する。リリーは私の力を知っている。縋るように腕を掴まれる。私は半狂乱になりそうだった。でもそれどころじゃない。どれほどの怪我なのか分からないが絶対に助けて見せる。
「すぐに私をお義姉様のところに連れて行って。でも、ここには一時間で戻らないといけないのよ」
私はリリーに禁書の棚の後の秘密の抜け穴から地下牢へと案内された。ここに何故リリーがいるのか現状がどうなっているのか知りたいが、それよりもお義姉様を救うのが先だ。焦り小走りになるリリーの後を必死で追いかける。進むにつれすえた臭いがする。本当にお義姉様がこんなところにいるというのか。
暗がりの先に鉄格子が見える。騎士が二人立っていた。リリーは騎士に目で合図をすると扉を開けさせる。牢番は床に倒れていた。恐る恐る中に入るとそこには人が倒れていた。
そんな、まさか。ふらふらと一歩ずつ足を進める。少しずつ輪郭が見える。床に広がる髪は埃と土で酷く汚れている。見覚えのある少し癖のある真っ赤な色の髪……。
私の目の前には敬愛するお義姉様の面影を見いだせないほど変わった姿があった。
「ああ…………お義姉様!!」
呼びかける声は悲鳴のようだった。私は駆け寄りそっと触れる。
お義姉様の顔は目を開くことも出来ないほど腫れあがっている。赤黒い痣もある。顔の半分と肩と腕に火傷の跡もある。手当もされていないようで赤く爛れている。医者や薬があっても対処が難しい。これほどの傷ならばどれほどの傷みか……。耳を寄せると僅かな呻き声がする。まだ生きている。意識は朦朧としているようだ。
「どうして、こんな、酷い……」
私の目からは涙が溢れ出す。でも泣いている暇などない。一刻も早く助けなければ……。ずっと助けてもらって来た。今度は私が助ける番だ。
「お義姉様。私が必ず助けます。だから、っ……」
私は涙を堪え震える手をどうにか鎮めてお義姉様の火傷をしていない方の手をぎゅっと強く握り祈った。時間がない。でも全ての傷を取り出してみせる。全身全霊でただ一心に千切れるほど祈った。
「ルーシー様。そろそろ戻らないと」
リリーの声に目を開きお義姉様の顔を見る。顔はもちろん肩、腕その他の怪我も全部綺麗に消えていた。ああ、上手くいった。潤む瞳からこぼれた涙を手でゴシゴシと乱暴に拭い私は肩にかけていたショールを外すとお義姉様にそっとかけた。
「お義姉様をここから助け出すことは出来るの?」
「はい。救助する手筈は整ったのですがあそこまでの怪我を治せるのはルーシー様だけです。そのルーシー様は王宮内にいる。一刻も早く手当てが必要でしたが、救助してもルーシー様がいらっしゃらなければどうすることも出来ない。それならばこの場にルーシー様をお連れする方がいいと判断しました。それとずっと黙っていましたがジャックの怪我は王太子殿下の手の者の仕業でした」
ああ、ジャック。私の愛しい人。まさかマイロ殿下がここまでするなんて。彼はいつから私を手に入れようとしていたのか。目の奥が真っ赤に染まるほどの怒りが湧き上がるのを感じた。許せない。絶対に許さない。
「っ……。分かったわ。教えてくれてありがとう」
リリーはお義姉様の顔を覗き込んだ。その姿を確認すると涙を浮かべて頷いた。リリーは騎士に向かって言った。
「騎士様。オフィーリア様をお願いします。一刻も早く!」
一人の騎士がすぐに牢に入りお義姉様を抱き上げている。私は安堵の息を吐く。
「ルーシー様はどうされますか? このままオフィーリア様と一緒に逃げますか? 王太子殿下は今忙しくしています。先ほど国王陛下が崩御されました。時間は稼げると思います」
「王が崩御? そう……。でも私は戻るわ。やることがあるの」
実の父親を葬ってまで自分の望みを叶えようとする、彼は本物の悪魔だ。そして悪魔を裁けるのは魔女だけだ。紋章を持つ本物の魔女が鉄槌を下す。
お義姉様が運ばれる姿を確認したあと、リリーに案内されて図書室に戻る。リリーは再び引き返しもう一人の残った騎士と脱出するようだ。
「リリー、気を付けてね」
「ルーシー様もご無事で。無理はなさらずに。王弟殿下が手を貸してくれています。のちほどルーシー様を救助して下さいます」
「そう、王弟殿下が。分かったわ。お義姉様をお願いね」
王弟殿下にはもっと早く立ち上がる決断をして欲しかった。そうすればお義姉様はあんなに恐ろしい目に合わずに済んだのに……。
無事に図書室に戻ると適当な本を三冊選び迎えの侍女を待つ。ほどなく侍女が来て部屋に戻った。その途中で見知った騎士とすれ違った。ヒューズ公爵家の騎士だ。公爵様も動いている。城内を制圧するための準備が着々と進んでいる。マイロ殿下は必ず失脚するだろう。でも、ただその立場を退くだけなど認めない。その後幽閉され安穏と暮らすことだって認めない。
あなたにはお義姉様やジャックにした仕打ちのその報いを――――。
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