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第一章
第六話 依頼と仲間
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サモンズ殺害阻止計画を完遂し、僕らはまたいつもの日常に戻り、今日も朝からダンジョンに来ていた。
今日来たのは9階層。
9階層もこれまでと同様、皮をドロップする獣系の魔物がいる。
早速その魔物とエンカウントした。
その魔物は今までの魔物と比べ一回り大きい。
その名もコングート。
コングートは格闘術を使うゴリラ型モンスターで、モンキートの成長した姿とも言われ、かなりのパワーを持つ魔物である。
パワー系ということで、カトラスの強度を試しておくことにした。
僕は、コングートと向き合い戦闘の態勢を整える。
コングートは大きな咆哮と共に両手で胸を交互に叩く。
その後、僕目がけて一直線に両手を前に着き四足走行で走ってくる。
両手を組み合わせ、高々と振りかぶるとその両手を真っ直ぐ下ろしてくる。
僕はカトラスで受け止める。
ゴーーン
という鈍い音がダンジョン内を駆け巡る。
が、僕には傷一つない。
逆に攻撃をしたコングートの方が痛がっている。
僕はカトラスの強度に感心しながらも、気を抜くことはなく
カトラスを短剣へ変化させ、コングートの首を切り落とす。
「ミドル様は本当に強くなられましたね。」
コングートとの攻防を後ろから見ていたアストレアが拍手をしながら言ってくる。
「それに、そのカトラスという魔道具も本当に素晴らしい。それに、ウィングやグレイルなどもこの世界では脅威となりかねません。そんなものを売っているドーラ様のあのお店は一体何なのでしょうか?」
「そうだな。いつかドーラさんに聞いてみないとな。あんな店が流行ったら一大事だ。」
「そうですね。」
「そんなことよりも、今はダンジョン攻略だ!今からはアストレアに戦ってもらうからな!油断せず、気を引き締めて行けよ。」
「はい!」
それからアストレアは数えきれないほどのコングートを危なげなく倒していった。
「ミドル様、わたくしのレベルが10になり、また新しいスキルを覚えました。」
「おお、またか。今度はどんなものを覚えたんだ?」
「透過です。」
「それは便利だな。アストレアももうフードの中に隠れなくて済むな。」
「それとこれとは話は別です!」
アストレアは少しむくれた顔をした。
「今回の透過はわたくしだけではなく他の方も透過できるようです。」
「それはすごいな。戦闘にも役立ちそうだ。」
「では、今から試してみますか?」
「いや、今日はもう遅いし次回にしよう。」
「そうですか・・・。」
少し悲しげな顔をするアストレアをよそに、僕はダンジョンを出て冒険ギルドに向かった。
冒険ギルドに到着し、いつものように今回のドロップ品を提出すると、受付のお姉さんが話しかけてきた。
「ミドル様、今回のドロップ品提出で貢献度が一定に達したと連絡がありましたので、次からは依頼を受けられるようになりました。」
「依頼ですか。ちなみに、それはどんなもので?」
「依頼には主に二種類あります。一つ目は護衛です。依頼者の目的地まで安全に届けると報酬がもらえます。二つ目は討伐です。これは、魔物を討伐すると報酬がもらえます。依頼は、後ろの掲示板に貼ってある紙をこちらに持って来ていただくと受けることが出来ます。貢献度もダンジョンのドロップ品提出よりも高いとされています。」
「なるほど、分かりました。」
お姉さんは懇切丁寧に依頼について教えてくれた。
「あっ、それと今回提出していただいたのは9階層のコングートの皮でしたよね?」
「はい、そうです。」
「でしたら、10階層に行かれる際は少なくとももう一人お仲間を連れて行くことをお勧めします。」
「仲間ですか。どうしてですか?」
「ダンジョンの10階層ごとにはボスと呼ばれる魔物がおります。ボスは今までの魔物とはレベルが全く異なり、一人で討伐するのは困難と言われておりますので。討伐の貢献度はどちらにも等しく振り分けられるので。」
「そうなんですね。考えておきます。」
「はい、お気をつけて~」
僕はお姉さんに別れを告げ冒険ギルドを後にした。
「仲間ですって。どうするのですか?」
アストレアがローブのフードの中から話しかけてく来る。どうしてもこのポジションが良いらしい。
「そうだな~。アストレアがいるから大丈夫だとは思うけど、一人で討伐したとなるとそれはそれで目立つだろうしな~。」
今は極力目立たずに過ごしておきたい。
「仲間探すか~?」
「あてはあるのですか?」
アストレアは痛いところをついてきた。
これまで友達というものはできたことがない。
あてなどあるはずないのだ。
僕はアストレアの疑問を無視して、黙って家まで歩いた。
「あ~もう、無視しないで下さいよ!」
次の日の朝、僕らは冒険ギルドに来ていた。
昨日紹介された依頼を受けるためである。
僕は掲示板に貼られたたくさんの紙に目を通す。
「隣町へ行く護衛」や「遠い町への贈り物」から「魔物討伐」まで様々書かれていた。
僕はその中から一つの紙を取り、受付のお姉さんに持っていく。
「早速依頼ですか?」
「はい、仲間探しがてら・・・」
「なるほど。依頼は「クロンダール討伐」ですね。承諾しました。五体討伐で依頼達成となります。達成確認は近隣の方のサインを貰ってきてください。では、頑張ってください。」
クロンダールとは凶暴な性格のワニ型のモンスターでとても強力である。
自身の縄張りに入った存在は殺すまで追いかけてくる魔物である。水中を生息地としているが、最近は近くの湖で発見され、縄張りが陸地まで広がり、周りの住民たちが困っているそうだ。
アストレアに協力してもらえば一瞬で依頼場所まで着くが、気分転換ががてら歩いて向かうことにした。
しばらく歩き、道も森の中に入った。
「結構歩いたな。」
「そうですね、わたくしは歩いていませんが。」
「そうだな。でも、この森を抜ければ目的の湖だろ?」
「はい!もう少しです。頑張りましょう!」
僕らがそんな会話をしていると
「誰か助けて!!」
そんな声が森の奥の方から聞こえた。
「ミドル様!今、」
「分かってる。」
僕はそう言ってその声が聞こえた方に向かって走って行った。
念のため、アストレアに透過をしてもらった。
森の木々をかき分けながら走って行くと、そこにはクロンダール3体に囲まれた女の子とそのパートナーがいた。
クロンダールの縄張りが広がっているってあったけどここまでとは思っていなかった。
僕は透過された姿のまま、クロンダールに近づきまず一体をカトラスで切り裂く。
何が起きているのか理解できていないうちにもう一体にも近づき切り裂く。
三体目は逃げ出そうとしているが、時すでに遅し。
僕はアストレアに命令し、アストレアが指を鳴らすと
三体目は無残にも弾け飛んだ。
透過を解き、女の子の方へ近寄る。
危機が去り安心したのか彼女はしりもちを付いていた。
僕はしゃがみ込み女の子に尋ねる。
「大丈夫か?怪我はないか?」
「う、うん。助けてくれてありがとう。」
この時僕はあることが脳裏によぎる。
「いやいや、困ったときはお互い様だよ。僕はエンニオ・ミドル。君は?」
「私はオルテンシア・サラ。」
”仲間だ”
「サラか。よろしく。」
僕はそう言って右手を差し出す。
サラも右手を握り返してくる。
僕はその手をゆっくりと引き上げ、しりもちを付いたサラを立ち上がらせる。
”これが最初で最後のチャンスだぞ”
「これから僕依頼をしに行かなきゃいけないから。ちょっとだけ付き合ってくれる?」
サラは僕の問いかけに黙ってうなずいた。
僕はそれを見てまた元の道に戻り湖を目指して二人で歩いて行った。
歩いている間にサラにいろいろなことを聞いた。
サラは僕と同い年の13歳で、パートナーはなんと驚きのランクAの豹のレオパルド。いつかサモンズが話していたAランクのパートナーのもう一人が彼女だったのである。ここには僕と同じ依頼で来ていたら、クロンダールに押されてしまってあの状態になったらしい。
「ミドルさんはどうしてそんなに強いのですか?パートナーも見当たりませんし。」
サラは当たり前な疑問を投げかけてきた。
「ミドルでいいよ。あと、敬語もなし!同い年なんだし。
そうだな~、強さの秘訣か~。」
サラは固唾をのんでその答えを待っている。
「僕の仲間になってくれるなら教えてあげてもいいかな~」
僕は軽~く言った。なってもならなくても良いよと言わんばかりに軽く。
だが本心絶対なって欲しいと思っている。
そのことをばれない様にサラの答えを待つ。
サラは少し黙った後、
「分かった。仲間になる!だから教えて。」
その答えに僕は叫びそうになった。が、その気持ちを抑える。
「分かった。その言葉もう消せないからな!」
「うん!」
「分かった。じゃあ、教えよう。」
それから、僕はこれまでのことをすべて話した。
アストレアのことも、サモンズの事だって。
「そんなことが、、大変だったんだね。でも、これからは一人じゃないからね。」
サラは僕の話を聞きそう言って頭を撫でてくれた。
僕はとてもうれしかった。
そんな会話をしているといつの間にか湖に到着した。
僕らはまず近くの住民たちに話を聞くことにした。
住民の人たちに聞くとクロンダールの脅威はものすごいことになっており、5体の討伐依頼などしてもほとんど変わらないぐらいだそうだ。
だから、サラなどほかのテイマーたちもこの依頼を受けていたのか。
「これからどうするの?依頼は五体討伐のはずだけど。」
サラがそう尋ねてくる。
「そうだな。ここの住民たちのためにも出来るだけ討伐してから帰ることにするよ。」
「さすが、ミドル様。お優しい!」
アストレアがヤジを入れてくる。
「少しここに長居しそうだから、先に帰っておいても良いよ。」
「いや、私もここにいる。依頼も失敗したまま終わりたくない!
それに、ミドルとは仲間だし。仲間を置いて帰れないよ。」
「ガルルルル」
サラもレオパルドも同じ意見らしい。その言葉を聞き僕はとてもうれしかった。
「そうか。分かった。」
僕らはそう言ってクロンダール討伐のため湖に向かった。
湖の水はとてもきれいで太陽の光をビカビカと反射していた。
「綺麗ですね~。」
サラはその光景に見とれていた。
が、僕は湖の中に住民のヒトから討伐に役立ててくれと貰った肉を一つ投げ入れた。
すると、そこに何匹も群がるクロンダールの姿が湖の表面に見えた。
「これはひどいな。早くどうにかしないと。
アストレア、どのくらい潜んでる?」
「ざっと見ただけでも、湖の中に百体以上はいます。」
「そ、そんなにいるんですか~」
数を聞きサラは少しおびえている。
「しかし、ミドル様。湖の向こう側、あそこの洞窟の中から強力な魔力を感じます。おそらくそこに親玉がいると思われます。」
「そうか。じゃあ手っ取り早く行っちゃうか。」
「はい!」
僕らはそう言って、アストレアの示した洞窟へ足を運んだ。
「え、えっ?待ってくださいよ!」
洞窟の入り口に到着すると、なんとも禍々しい感じが奥の方から伝わってくる。
「ほ、本当に行くの?」
「ああ、行かなきゃ、ここの人が困ったままだ」
僕はそう言って洞窟の中に入っていった。
サラもその後に続いてゆっくりと付いてきた。
中の道には何体ものクロンダールがいた。
僕はアストレアと協力して倒し、先に進んだ。
サラも始めは見ているだけだっが、進むにつれてレオパルドと協力し戦闘に参加してくるようになった。
そして、クロンダールを討伐しながら歩いていると、とても洞窟の中とは思えないほど開けた場所に出た。
「ミドル様。ここに親玉が。」
「だろうな。」
グォーーーーーォーーーー
そんな声と共にそいつは姿を現した。
その姿はクロンダールに似ているがクロンダールのように四足ではなく二足で立っている。大きさも2倍、いや3倍はある。
「あれが親玉だな。」
「あ、あれはキング・クロンダール。ミドル!逃げないと。勝てっこないよ。」
「いや、戦う。サラは自分を守ることだけに集中しろ。」
「アストレア、できればあのチート指パッチンは使いたくない。協力してくれ。」
僕はそう言ってアストレアと共にキング・クロンダールへ向かっていく。
するとキング・クロンダールは魔法を放ってきた。
僕はとっさにカトラスでガードする。
「あいつ、魔法も打てるのか。」
「いえ、キング・クロンダールは魔法は打つことはできないはずです。
何かしらの手が加わり、普通とは違う何かが生まれたのではないでしょうか。」
「そうなのか!?でも、今はそんなことはどうでもいい。
協力して早くあいつを倒すぞ。」
「はい!」
僕らはそう言って、キング・クロンダールに向かって行った。
「アストレア、透過を頼む!」
「はい!」
透過をし僕らの姿が見えなくなったキング・クロンダールは今度は範囲の魔法を唱える。
範囲魔法を警戒してなかった僕は食らってしまい吹き飛ばされてしまう。
「ミドル!」
「ミドル様!」
「大丈夫だ。サラは守りを徹底しろ!
アストレアは幻惑を使ってあいつを惑わせろ!」
「「はい!」」
サラもアストレアもそれぞれがそれぞれの仕事を全うしている。
僕は僕のことを全うしないと、そう思いカトラスを短剣に変える。
キング・クロンダールも攻撃の態勢を整えるが、幻惑が聞いたのか少しふらついている。
しかし、ふらつきながらも右手で僕の方にこぶしを下ろしてくる。
僕はそれを躱し、その右腕に飛び乗る。
その腕を頼りに僕はキング・クロンダールの顔の方目がけて走って行く。
キング・クロンダールも振り払おうと左の手で僕を弾こうとする。
が、それはアストレアが左足を剣で攻撃し、キング・クロンダールはバランスを崩す。
その隙に、僕はキング・クロンダールの首まで近づきカトラスで切り裂く。
一発では仕留めきれず、僕はキング・クロンダールから振り落とされてしまう。
その僕をアストレアが下で受け止める。
そして再びキング・クロンダールの振りかぶった右腕が僕ら目がけてくる。
もうだめか、そう思ったとき背後から来たものにその右腕が弾かれる。
サラのパートナー、レオパルドだった。
「レオパルド、一気に行くよ!首目がけて噛みつけ!!」
サラの指示を聞いたレオパルドは洞窟の壁をよじ登り、壁を蹴り飛び上がる。
レオパルドは綺麗な放物線を描き、キング・クロンダールの首目がけて飛んでいく。
そして、噛みついた。
噛みつかれたキング・クロンダールはしばらく暴れていたが、レオパルドも離すことなく噛みつき続ける。
しばらくしてキング・クロンダールは地面に倒れた。
その後、光り輝くものがキング・クロンダールから浮かび上がってきて、弾け消えていき、それと共にキング・クロンダールも消えて行った。
僕はアストレアと見つめあい、頷きあう。
「レオパルド~!」
そう言ってサラはレオパルドの方に走っていき、抱き着く。
僕らもサラとレオパルドの方に歩いていく。
「よくやった、サラ。」
「素晴らしかったですよ!」
「ありがとう、ミドル、アストレアさん!」
「ウォーー!」
僕らは討伐の感動にしばらく浸り、洞窟を出た。
洞窟の外は真っ暗で、今日は近くの民宿に泊めさせてもらうことにした。
民宿の部屋が残り一部屋しか残っていなかったので、僕とサラは同じ部屋で寝ることになった。さすがにベッドは二つある部屋だ。
僕らはそれぞれのベッドに横たわる。
しばらくして、サラが話しかけてくる。
「ミドル、もう寝た?」
「起きてるよ。」
「本当に私が仲間になっていいの?今日も足引っ張っちゃったし。
ミドルは強いし、私じゃない誰かと仲間になった方が絶対いいよ。」
「そんなことないよ。今日だってサラとレオパルドがいなかったら最後はどうなってたか分からないし、足なんか引っ張ってないよ。それに、僕の秘密を知ってるのは家族とサラしかいないんだよ。他の人よりサラがいいんだよ。」
サラは僕の言葉を聞き少し黙った後、
「そっか、分かった。その代わり、裏切ったら許さないからね!」
「そんなことするわけないよ。」
「これからよろしくね、ミドル。」
「うん、よろしく。サラ。」
今日来たのは9階層。
9階層もこれまでと同様、皮をドロップする獣系の魔物がいる。
早速その魔物とエンカウントした。
その魔物は今までの魔物と比べ一回り大きい。
その名もコングート。
コングートは格闘術を使うゴリラ型モンスターで、モンキートの成長した姿とも言われ、かなりのパワーを持つ魔物である。
パワー系ということで、カトラスの強度を試しておくことにした。
僕は、コングートと向き合い戦闘の態勢を整える。
コングートは大きな咆哮と共に両手で胸を交互に叩く。
その後、僕目がけて一直線に両手を前に着き四足走行で走ってくる。
両手を組み合わせ、高々と振りかぶるとその両手を真っ直ぐ下ろしてくる。
僕はカトラスで受け止める。
ゴーーン
という鈍い音がダンジョン内を駆け巡る。
が、僕には傷一つない。
逆に攻撃をしたコングートの方が痛がっている。
僕はカトラスの強度に感心しながらも、気を抜くことはなく
カトラスを短剣へ変化させ、コングートの首を切り落とす。
「ミドル様は本当に強くなられましたね。」
コングートとの攻防を後ろから見ていたアストレアが拍手をしながら言ってくる。
「それに、そのカトラスという魔道具も本当に素晴らしい。それに、ウィングやグレイルなどもこの世界では脅威となりかねません。そんなものを売っているドーラ様のあのお店は一体何なのでしょうか?」
「そうだな。いつかドーラさんに聞いてみないとな。あんな店が流行ったら一大事だ。」
「そうですね。」
「そんなことよりも、今はダンジョン攻略だ!今からはアストレアに戦ってもらうからな!油断せず、気を引き締めて行けよ。」
「はい!」
それからアストレアは数えきれないほどのコングートを危なげなく倒していった。
「ミドル様、わたくしのレベルが10になり、また新しいスキルを覚えました。」
「おお、またか。今度はどんなものを覚えたんだ?」
「透過です。」
「それは便利だな。アストレアももうフードの中に隠れなくて済むな。」
「それとこれとは話は別です!」
アストレアは少しむくれた顔をした。
「今回の透過はわたくしだけではなく他の方も透過できるようです。」
「それはすごいな。戦闘にも役立ちそうだ。」
「では、今から試してみますか?」
「いや、今日はもう遅いし次回にしよう。」
「そうですか・・・。」
少し悲しげな顔をするアストレアをよそに、僕はダンジョンを出て冒険ギルドに向かった。
冒険ギルドに到着し、いつものように今回のドロップ品を提出すると、受付のお姉さんが話しかけてきた。
「ミドル様、今回のドロップ品提出で貢献度が一定に達したと連絡がありましたので、次からは依頼を受けられるようになりました。」
「依頼ですか。ちなみに、それはどんなもので?」
「依頼には主に二種類あります。一つ目は護衛です。依頼者の目的地まで安全に届けると報酬がもらえます。二つ目は討伐です。これは、魔物を討伐すると報酬がもらえます。依頼は、後ろの掲示板に貼ってある紙をこちらに持って来ていただくと受けることが出来ます。貢献度もダンジョンのドロップ品提出よりも高いとされています。」
「なるほど、分かりました。」
お姉さんは懇切丁寧に依頼について教えてくれた。
「あっ、それと今回提出していただいたのは9階層のコングートの皮でしたよね?」
「はい、そうです。」
「でしたら、10階層に行かれる際は少なくとももう一人お仲間を連れて行くことをお勧めします。」
「仲間ですか。どうしてですか?」
「ダンジョンの10階層ごとにはボスと呼ばれる魔物がおります。ボスは今までの魔物とはレベルが全く異なり、一人で討伐するのは困難と言われておりますので。討伐の貢献度はどちらにも等しく振り分けられるので。」
「そうなんですね。考えておきます。」
「はい、お気をつけて~」
僕はお姉さんに別れを告げ冒険ギルドを後にした。
「仲間ですって。どうするのですか?」
アストレアがローブのフードの中から話しかけてく来る。どうしてもこのポジションが良いらしい。
「そうだな~。アストレアがいるから大丈夫だとは思うけど、一人で討伐したとなるとそれはそれで目立つだろうしな~。」
今は極力目立たずに過ごしておきたい。
「仲間探すか~?」
「あてはあるのですか?」
アストレアは痛いところをついてきた。
これまで友達というものはできたことがない。
あてなどあるはずないのだ。
僕はアストレアの疑問を無視して、黙って家まで歩いた。
「あ~もう、無視しないで下さいよ!」
次の日の朝、僕らは冒険ギルドに来ていた。
昨日紹介された依頼を受けるためである。
僕は掲示板に貼られたたくさんの紙に目を通す。
「隣町へ行く護衛」や「遠い町への贈り物」から「魔物討伐」まで様々書かれていた。
僕はその中から一つの紙を取り、受付のお姉さんに持っていく。
「早速依頼ですか?」
「はい、仲間探しがてら・・・」
「なるほど。依頼は「クロンダール討伐」ですね。承諾しました。五体討伐で依頼達成となります。達成確認は近隣の方のサインを貰ってきてください。では、頑張ってください。」
クロンダールとは凶暴な性格のワニ型のモンスターでとても強力である。
自身の縄張りに入った存在は殺すまで追いかけてくる魔物である。水中を生息地としているが、最近は近くの湖で発見され、縄張りが陸地まで広がり、周りの住民たちが困っているそうだ。
アストレアに協力してもらえば一瞬で依頼場所まで着くが、気分転換ががてら歩いて向かうことにした。
しばらく歩き、道も森の中に入った。
「結構歩いたな。」
「そうですね、わたくしは歩いていませんが。」
「そうだな。でも、この森を抜ければ目的の湖だろ?」
「はい!もう少しです。頑張りましょう!」
僕らがそんな会話をしていると
「誰か助けて!!」
そんな声が森の奥の方から聞こえた。
「ミドル様!今、」
「分かってる。」
僕はそう言ってその声が聞こえた方に向かって走って行った。
念のため、アストレアに透過をしてもらった。
森の木々をかき分けながら走って行くと、そこにはクロンダール3体に囲まれた女の子とそのパートナーがいた。
クロンダールの縄張りが広がっているってあったけどここまでとは思っていなかった。
僕は透過された姿のまま、クロンダールに近づきまず一体をカトラスで切り裂く。
何が起きているのか理解できていないうちにもう一体にも近づき切り裂く。
三体目は逃げ出そうとしているが、時すでに遅し。
僕はアストレアに命令し、アストレアが指を鳴らすと
三体目は無残にも弾け飛んだ。
透過を解き、女の子の方へ近寄る。
危機が去り安心したのか彼女はしりもちを付いていた。
僕はしゃがみ込み女の子に尋ねる。
「大丈夫か?怪我はないか?」
「う、うん。助けてくれてありがとう。」
この時僕はあることが脳裏によぎる。
「いやいや、困ったときはお互い様だよ。僕はエンニオ・ミドル。君は?」
「私はオルテンシア・サラ。」
”仲間だ”
「サラか。よろしく。」
僕はそう言って右手を差し出す。
サラも右手を握り返してくる。
僕はその手をゆっくりと引き上げ、しりもちを付いたサラを立ち上がらせる。
”これが最初で最後のチャンスだぞ”
「これから僕依頼をしに行かなきゃいけないから。ちょっとだけ付き合ってくれる?」
サラは僕の問いかけに黙ってうなずいた。
僕はそれを見てまた元の道に戻り湖を目指して二人で歩いて行った。
歩いている間にサラにいろいろなことを聞いた。
サラは僕と同い年の13歳で、パートナーはなんと驚きのランクAの豹のレオパルド。いつかサモンズが話していたAランクのパートナーのもう一人が彼女だったのである。ここには僕と同じ依頼で来ていたら、クロンダールに押されてしまってあの状態になったらしい。
「ミドルさんはどうしてそんなに強いのですか?パートナーも見当たりませんし。」
サラは当たり前な疑問を投げかけてきた。
「ミドルでいいよ。あと、敬語もなし!同い年なんだし。
そうだな~、強さの秘訣か~。」
サラは固唾をのんでその答えを待っている。
「僕の仲間になってくれるなら教えてあげてもいいかな~」
僕は軽~く言った。なってもならなくても良いよと言わんばかりに軽く。
だが本心絶対なって欲しいと思っている。
そのことをばれない様にサラの答えを待つ。
サラは少し黙った後、
「分かった。仲間になる!だから教えて。」
その答えに僕は叫びそうになった。が、その気持ちを抑える。
「分かった。その言葉もう消せないからな!」
「うん!」
「分かった。じゃあ、教えよう。」
それから、僕はこれまでのことをすべて話した。
アストレアのことも、サモンズの事だって。
「そんなことが、、大変だったんだね。でも、これからは一人じゃないからね。」
サラは僕の話を聞きそう言って頭を撫でてくれた。
僕はとてもうれしかった。
そんな会話をしているといつの間にか湖に到着した。
僕らはまず近くの住民たちに話を聞くことにした。
住民の人たちに聞くとクロンダールの脅威はものすごいことになっており、5体の討伐依頼などしてもほとんど変わらないぐらいだそうだ。
だから、サラなどほかのテイマーたちもこの依頼を受けていたのか。
「これからどうするの?依頼は五体討伐のはずだけど。」
サラがそう尋ねてくる。
「そうだな。ここの住民たちのためにも出来るだけ討伐してから帰ることにするよ。」
「さすが、ミドル様。お優しい!」
アストレアがヤジを入れてくる。
「少しここに長居しそうだから、先に帰っておいても良いよ。」
「いや、私もここにいる。依頼も失敗したまま終わりたくない!
それに、ミドルとは仲間だし。仲間を置いて帰れないよ。」
「ガルルルル」
サラもレオパルドも同じ意見らしい。その言葉を聞き僕はとてもうれしかった。
「そうか。分かった。」
僕らはそう言ってクロンダール討伐のため湖に向かった。
湖の水はとてもきれいで太陽の光をビカビカと反射していた。
「綺麗ですね~。」
サラはその光景に見とれていた。
が、僕は湖の中に住民のヒトから討伐に役立ててくれと貰った肉を一つ投げ入れた。
すると、そこに何匹も群がるクロンダールの姿が湖の表面に見えた。
「これはひどいな。早くどうにかしないと。
アストレア、どのくらい潜んでる?」
「ざっと見ただけでも、湖の中に百体以上はいます。」
「そ、そんなにいるんですか~」
数を聞きサラは少しおびえている。
「しかし、ミドル様。湖の向こう側、あそこの洞窟の中から強力な魔力を感じます。おそらくそこに親玉がいると思われます。」
「そうか。じゃあ手っ取り早く行っちゃうか。」
「はい!」
僕らはそう言って、アストレアの示した洞窟へ足を運んだ。
「え、えっ?待ってくださいよ!」
洞窟の入り口に到着すると、なんとも禍々しい感じが奥の方から伝わってくる。
「ほ、本当に行くの?」
「ああ、行かなきゃ、ここの人が困ったままだ」
僕はそう言って洞窟の中に入っていった。
サラもその後に続いてゆっくりと付いてきた。
中の道には何体ものクロンダールがいた。
僕はアストレアと協力して倒し、先に進んだ。
サラも始めは見ているだけだっが、進むにつれてレオパルドと協力し戦闘に参加してくるようになった。
そして、クロンダールを討伐しながら歩いていると、とても洞窟の中とは思えないほど開けた場所に出た。
「ミドル様。ここに親玉が。」
「だろうな。」
グォーーーーーォーーーー
そんな声と共にそいつは姿を現した。
その姿はクロンダールに似ているがクロンダールのように四足ではなく二足で立っている。大きさも2倍、いや3倍はある。
「あれが親玉だな。」
「あ、あれはキング・クロンダール。ミドル!逃げないと。勝てっこないよ。」
「いや、戦う。サラは自分を守ることだけに集中しろ。」
「アストレア、できればあのチート指パッチンは使いたくない。協力してくれ。」
僕はそう言ってアストレアと共にキング・クロンダールへ向かっていく。
するとキング・クロンダールは魔法を放ってきた。
僕はとっさにカトラスでガードする。
「あいつ、魔法も打てるのか。」
「いえ、キング・クロンダールは魔法は打つことはできないはずです。
何かしらの手が加わり、普通とは違う何かが生まれたのではないでしょうか。」
「そうなのか!?でも、今はそんなことはどうでもいい。
協力して早くあいつを倒すぞ。」
「はい!」
僕らはそう言って、キング・クロンダールに向かって行った。
「アストレア、透過を頼む!」
「はい!」
透過をし僕らの姿が見えなくなったキング・クロンダールは今度は範囲の魔法を唱える。
範囲魔法を警戒してなかった僕は食らってしまい吹き飛ばされてしまう。
「ミドル!」
「ミドル様!」
「大丈夫だ。サラは守りを徹底しろ!
アストレアは幻惑を使ってあいつを惑わせろ!」
「「はい!」」
サラもアストレアもそれぞれがそれぞれの仕事を全うしている。
僕は僕のことを全うしないと、そう思いカトラスを短剣に変える。
キング・クロンダールも攻撃の態勢を整えるが、幻惑が聞いたのか少しふらついている。
しかし、ふらつきながらも右手で僕の方にこぶしを下ろしてくる。
僕はそれを躱し、その右腕に飛び乗る。
その腕を頼りに僕はキング・クロンダールの顔の方目がけて走って行く。
キング・クロンダールも振り払おうと左の手で僕を弾こうとする。
が、それはアストレアが左足を剣で攻撃し、キング・クロンダールはバランスを崩す。
その隙に、僕はキング・クロンダールの首まで近づきカトラスで切り裂く。
一発では仕留めきれず、僕はキング・クロンダールから振り落とされてしまう。
その僕をアストレアが下で受け止める。
そして再びキング・クロンダールの振りかぶった右腕が僕ら目がけてくる。
もうだめか、そう思ったとき背後から来たものにその右腕が弾かれる。
サラのパートナー、レオパルドだった。
「レオパルド、一気に行くよ!首目がけて噛みつけ!!」
サラの指示を聞いたレオパルドは洞窟の壁をよじ登り、壁を蹴り飛び上がる。
レオパルドは綺麗な放物線を描き、キング・クロンダールの首目がけて飛んでいく。
そして、噛みついた。
噛みつかれたキング・クロンダールはしばらく暴れていたが、レオパルドも離すことなく噛みつき続ける。
しばらくしてキング・クロンダールは地面に倒れた。
その後、光り輝くものがキング・クロンダールから浮かび上がってきて、弾け消えていき、それと共にキング・クロンダールも消えて行った。
僕はアストレアと見つめあい、頷きあう。
「レオパルド~!」
そう言ってサラはレオパルドの方に走っていき、抱き着く。
僕らもサラとレオパルドの方に歩いていく。
「よくやった、サラ。」
「素晴らしかったですよ!」
「ありがとう、ミドル、アストレアさん!」
「ウォーー!」
僕らは討伐の感動にしばらく浸り、洞窟を出た。
洞窟の外は真っ暗で、今日は近くの民宿に泊めさせてもらうことにした。
民宿の部屋が残り一部屋しか残っていなかったので、僕とサラは同じ部屋で寝ることになった。さすがにベッドは二つある部屋だ。
僕らはそれぞれのベッドに横たわる。
しばらくして、サラが話しかけてくる。
「ミドル、もう寝た?」
「起きてるよ。」
「本当に私が仲間になっていいの?今日も足引っ張っちゃったし。
ミドルは強いし、私じゃない誰かと仲間になった方が絶対いいよ。」
「そんなことないよ。今日だってサラとレオパルドがいなかったら最後はどうなってたか分からないし、足なんか引っ張ってないよ。それに、僕の秘密を知ってるのは家族とサラしかいないんだよ。他の人よりサラがいいんだよ。」
サラは僕の言葉を聞き少し黙った後、
「そっか、分かった。その代わり、裏切ったら許さないからね!」
「そんなことするわけないよ。」
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「うん、よろしく。サラ。」
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