日本語教師日誌2

藤堂Máquina

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8月27日

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8月27日

今日の授業は二つ。
例によっての中国と現地の学生たちである。
現地の授業に関してはリスニングをしたり、文法の指導をしたり、問題はない感じである。
自分で言うのもなんだが、去年は酷かった。
今回は特に書くこともないため、去年との違いを考察してみる。
これは自分を含めた誰かの役に立つかどうかは分からないが、今後のためにやるやもしれないと思い書いて自分の中でまとめることにする。
まずそもそも去年は私のオンラインでの教師の評判というものは悪かった。
今考えられる理由は自分の問題の面と、自分以外の問題の面があると思う。
まず自分の問題。
その時の私は教科書に頼り過ぎていた。
というのも、私はその当時からかなりアドリブに頼った授業をしていた。
そのためうまく構成がまとまらなかったということがある。
私は日本語教師になるべく学校に行っていた頃の実習でも、それほど練った教案を書いたことはなかった。
それでもティーチャートークは得意で、文法研究もしっかりしていたため、それほど問題ではないと思っていた。
実際研修をしたり、模擬授業をする中でもスムーズにできていたため、それで良いと思っていた。
しかし、教室活動とオンラインでは教え方も違う。
構成やトークテーマを練っていかないと転ぶだけだ。
それを思い知らされた。
もちろん去年もはじめの数クラスで「やばいな」と思ってから長い時間考えるようになったものの、教科書に頼り過ぎてしまいそれもうまく行かなかった。
自分以外の問題については学校である。
一つに授業時間が多過ぎた。
多い時、1週間に20コマまではいかないが、一コマ2時間の授業があり、それで30時間以上授業をしていた。
その上会議やらオリジナルの教科書の作成やらビザの取得やらで時間が圧迫され続ける。
とても教案を練っている暇はない。
経験の豊富な教師ならいいのだろうが、大学を卒業したての私ではどうにも手に負えない。
それでいて仕事と授業は更に増えていく。
この学校に限ったことではないが、もう一つ私にとってのよくない条件があった。
それは学校に所属している以上、学校のルールに従うことである。
当然と言えば当然なのだが、教科書から外れるわけにもいかないので、独自になにか用意しづらい。
更に言うと、引き継ぎの教師はスペイン語を使っていたため、学生はスペイン語での解説を求めてくる。
それは私にはできない。
このような条件下にあったために、私のオンラインでの教師としての評判は良くなかった。
今は進み方さえ正しければ教科書から外れても大きな問題はないし、ゼロから私が教えているため、スペイン語を話す必要はそう無い。
準備の時間もあるし、パワーポイントまで作れるため、今は学生のモチベーション管理くらいしか懸念点はないと言える。
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