イファマール追憶記 Light

第二章 帝国の闇

６年前ヴィマロ帝国 ミラ１０歳 帝都ローエンにて

シン皇帝
「ミラ、皇職に継ぐには帝王学だけではならんのだよ

例えば他者を脅迫する方法や屈服させる横暴さなど私から学べ」

ヴィマロ帝都にて

ミラ
「ハイ！お父様！」

乞食
「あぁ偉大なるシン皇帝陛下様お恵みを」
シン皇帝
「邪魔だ貴様」

ダン！ 浮浪者を蹴飛ばすシン皇帝

シン皇帝
「ミラもやってみろ」
ミラ
「ハイ」
乳母
「ミラ様・・・」
ミラ
「このやろう！」

バシ！浮浪者の顔を蹴るミラ

シン皇帝
「非生産的な人間などこの国には必要無い。容赦せず迫害しろミラ」
ミラ
「ハイ！」

帝都ローエンから路地に入るとそこは最下級の人々が暮らすスラム街die Armen Zone

ミラ
「匂いが凄いです」

ヴィマロ宮内殿侍従
「皇帝陛下及び皇太子さまのお通りだ！頭を下げろ！」

die Armen Zone の人々は頭を下げる

？？？
「ねぇお母さんりんご買って！ねぇ買って！」
？？？の母
「しかたないわねぇ・・・」
？？？の母
「すみません３ボンしかないのですが・・・」
果物店店主
「じゃあちょっと腐ってるけどこれで良い」
？？？
「やったぁ～りんごだぁ～」
？？？の母
「皇帝陛下と皇太子様！頭を下げなさいケン」ケン
「ミラ様！」
ケンの母
「ちょっとケン！！」
ミラ
「何事！」
ケン
「これりんごなんですけど、食べますか？」
ミラ
「こんな腐ったりんごなんか食べられるか！」

バシ・・・ミラはケンの手を払いのけ落ちて転がったりんごは水たまりへ

ケンの母
「申し訳ありません！さぁケン！」
ケン
「りんご・・・僕食べられますハハッ・・・うぅ」

ケン親子は涙をこらえその場を去った

シン皇帝
「ミラこの先が強制就労所だ、世界で最も醜い肌の色を持つ者達が働いている所だ」

Blackpeople第一強制就労所

シン皇帝
「ミラみろやつらの肌の色・・・真っ黒だ」
ミラ
「うん！」
労働官
「さぁ働け！ビシッ」
黒人の奴隷
「痛てぇなぁ俺何もしてないだろまったく・・・」
労働官
「黙れ！ビシッ！」
黒人の奴隷
「黒人ってだけでなんでこんな目に」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

現在
ヴィマロ宮内庁侍従
「ミラ様！お父様のご病状が！」

シン前皇帝は病に伏していた
ミラ
「お父様・・・私イニシアに行ってみようかと」
シン前皇帝
「そうか・・・私はこのざまだ・・・」
「私は悪政を行なってきた・・・」
「何か・・・何か学べるものがあるかと」
「行って来ると良い・・・ゴホォ」

ミラ
「ルーニ、イニシアに私が行く事を伝えてくれないかそしてこれ」
ジーナ
「なんです？」
ミラ
「先日の式典の無礼の詫状だ」

ヴィマロ帝国ラジオ
「こちらは帝国ラジオ放送です。先日Feuerstein寺院で起こった爆破事件に
ついて政府はテロと認定しました

現在世界各地で宗教施設を
狙った事件に関連している
可能性があるとして
各国の捜査機関と協力して
事件の全容解明に努めて行くとの
公式見解が出されました。

続いては経済トピックスです。
現在我が国の経済成長率は芳しく無く
隣国のイニシアが鎖国解除し
国際社会との経済格差を是正すれば
我が国の経済も再び高揚するとの
アナリストの発言が政府広報より
発表されています
我が国とイニシアは・・・」

ミラ
「ナルか・・・」
ワンロボ
「ワン！ワン！」
ミラ
「犬までロボットにしてしまうとは・・・
イニシア・・・」

続く・・・


作者注釈

文章に一部差別的な要素が
含まれていますが
作品の構成上必要と判断し載せています
心を痛めた方もおられると思いますが

ミラがナルに出会い「何か」を学ぶ事で

ヴィマロ帝国の黒人差別も貧富格差も
是正されて行きます

あくまでフィクションとして
物語として捉えて下さい

ご容赦下さいね