イファマール追憶記 Light

夜美神威

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第四章 ひかり

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翌日・・・

「おはようございますミラ陛下」

「おはよう・・・昨晩はずっとフォースやってた

しかし凄いなイニシアの携帯電話 スマホなる物は・・・」

「おはようミラ」

「あぁナル」

「準備出来たみたいだね~出発」

首都オキト中心街

「凄いなぁ~こんな高い建物は見た事が無い」

「ここから脇に入るよぉ~」

「なんか良い匂いがする」

「クレープって食べた事ある?」

「無いなぁ・・・美味しいのか?」

「ハイ」

「うん!美味しい~いちごだな」

「ここは若い人たちがずいぶん多いな」

「ナル様」

「あ~ジニ、またこんな所で物乞いやって

戦兵年金はどうしたの?」

「博打で取られちゃいまして・・・この有様です」

「ギャンブルは法律で禁止されてるでしょうが・・・」

「ナル・・・この物乞いと知り合いなのか?」

「ミラ・・・先の第二次ネグロ戦役で兵士として戦い

指見てごらん・・・右手親指以外無いでしょ」

「戦役兵障害者年金ってやつ貰ってます」

「その年金で十分暮らせて行けるでしょ」

「はい少しだけど・・・ギャンブルに使っちゃダメ」

「ありがとうございますナル様」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「今日はナルと二人きりで食事だな」

「うん郷土料理ってやつ出すわね」

「パンにバターに肉か・・・」

「元々食糧不足だったイニシアにヴィマロから

伝わった食事なんだけど・・・美味しいしなんか

懐かしいんだ・・・」

「はむっ・・・なんて固いパンなんだ・・・バターも

水臭いし肉なんてまったく味がしない」

「ミラとお食事する時何をもてなそうって考えた時

イニシアが一番困ってた時にヴィマロから与えて貰った食事って

思ったの、ヴィマロの食糧事情も大変だったって聞いてる」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・回想・

~物乞いなど蹴飛ばしてしまえ!~

「なんて・・・なんて固いパンなんだ・・・うぅ」

~こんな腐ったリンゴ食べられるか!~

「なんて水臭いバターなんだ・・・うぅぅ」

~黒人ってだけでなんでこんな目に・・・~

「なんて・・・なんて固い肉なんだぁ!うぅぅぅ」

うぁぁうぅぅうぁぁぁ

ミラは固いパンを無理やり口に入れながら泣きじゃくりました

机を叩き咳き込みながら固いパンを水で流しこみ

ミラは激しくそれはとても激しく自らを追い詰めました

純粋なナルとの出会いによって
今まで信じて来た何かが崩れ去り

光を見た瞬間でした

ナル
「ミラ・・・大丈夫?」

ミラは何かを決意したかのようです

ミラ
「あぁ・・・大丈夫!」

ナル
「ヴィマロに行った時に思ったの

なんて強大な国家なんだろうって

もの凄い人たちの努力の結晶なんだろうなって

その人たちは君主の事きっと慕っているって

そうでなきゃ行けないって思ったの」

ミラ
「あぁ君主たる者そうでなくてはならないな・・・」

光を見たミラ

ナルが伝えたかった想いが届いたかどうか

何か・・・大切な・・・何か大切な事に気付いたミラだった

そしてこの事がきっかけでヴィマロ帝国の闇に光が差し込む事になる

ミラが変わる事でヴィマロの人々の意識も変わって行く

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