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恋と忠誠の間で
17.寝言より甘い本音
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「……俺のこと、大好きなんだろ?」
拓実の静かな声が響いた瞬間、俺の血の気が一気に引いた。
夢だと思ってたのに……まさか、寝言を全部聞かれてた?
「っ、……それは……」
喉の奥で声が詰まって、うまく言葉が出ない。
「夢でも本音が出るんだ?」
「ちがうっ……」
必死に否定しようとするけど、声が裏返ってしまう。
「違わない。大好きだって、離れたくないって、はっきり聞こえたよ」
やばい、やばい。
顔が熱くて、とっさに布団に顔を埋める。
「こら、隠れんなって」
拓実の手が優しく俺の肩に触れる。
「……無理! ……やばい、超恥ずかしい……」
声が震えて、情けないくらい弱々しく聞こえる。
こんなの絶対無理だって。布団の中に永遠に隠れていたい。
「可愛いな」
「……うっせえ、見んな……」
拓実のそんな愛しそうな声が、胸の奥をきゅっと締め付ける。
「遥」
ただ名前を呼ばれただけなのに、肩がびくっと震えた。
拓実の声には、いつもと違う特別な響きがある。それが俺の心をかき乱す。
「遥、大好きだよ。絶対に逃さない」
こんなにまっすぐに、真剣な表情で言われたら、もうどうしようもない。
「そうやって、本気の顔で言うなよな……余計に離れられなくなるだろ……」
「それでいいじゃん。俺は最初から、離れるつもりなんかない」
「……俺は、拓実の隣にいていいのかよ」
不安が声に滲み出る。自分でもわかるくらい弱々しい声だった。
「当たり前だろ」
不安で見上げた俺を、拓実がそっと抱き寄せる。
温かい腕に包まれて、安心感と愛しさで胸がいっぱいになる。
拓実の体温が心地よくて、このまま溶けてしまいそうだ。
「それにさ……遥からの”終わりにしよう”のメッセージ、めちゃくちゃショックだったんだからな」
拓実が少し拗ねたような声を出してる。
慌てて顔を上げると、拓実の目が少し寂しそうに見えた。
「……ごめん」
「いきなり終わりだって言われたら、そりゃ悲しいし、焦るに決まってるだろ」
拓実の苦笑いに、思わず布団の中で後ずさる。
罪悪感で胸が締め付けられる。
でも拓実が肩に優しく触れてくれると、逃げる気持ちが薄れていく。
「マジでごめん。だって俺、拓実の邪魔になりたくなくてさ」
「邪魔?」
拓実が眉をひそめる。
「うん。拓実が俺といるメリットなんか無いよなって思っちゃって……」
「は?」
拓実の困ったような、そして少し怒ったような顔を見て、俺はさらに縮こまる。
「俺なんかが、拓実の隣にいちゃいけないなって……」
胸の奥で自己嫌悪がもやもやと渦巻いている。
「バカだな。遥はずっと俺の隣にいてほしい。邪魔だなんて思ったことねえよ」
「……華園レイラ社長は?」
「レイラさんがどうした?」
でも華園社長のことだけは、ちゃんと聞いておきたい。
「ガーデン・プロモーションと提携するっていうから、華園社長と……」
「なに? 嫉妬してくれたのか?」
拓実がにやっと笑う。
図星を突かれて、俺の顔が真っ赤になる。
「そ、そんなんじゃ……」
「レイラさんが“田中は要注意人物だ”って教えてくれた。あの助言があったからこそ、冷静に対処できた」
「助言……」
「うん。それに、俺と遥の関係も知ってる。でも彼女は応援してくれてるんだよ」
「え!? バレてんの……?」
俺、完全に誤解してた。
勝手に嫉妬して、勝手に諦めて……。
「だから安心しろ。俺の隣にいるのは、お前しかいないから」
「……調子いいこと言って」
でも心の奥で嬉しくて、声が自然と弾む。
「バーカ、本気だし」
拓実に顎を持ち上げられて、真正面から見つめられる。
その真剣で優しい眼差しに観念するしかない。
「……もう、わかったよ。俺、拓実から逃げたりしない」
「うん。その言葉、ずっと待ってた」
また拓実の腕に抱き寄せられて、今度は素直に身を委ねた。
拓実の体温が心地よくて、安心感に包まれる。
「拓実、好きだよ。大好きだ」
「……え?」
一瞬、拓実の体が固まる。
驚いた顔が間近にあって、俺は思わず目を逸らした。
「……聞き間違いかな?」
「なわけねえだろ……」
「じゃあ、もう一回言って」
拓実の声がわずかに掠れている。
期待と焦りが入り混じったような響きに、胸がじんと熱くなる。
「だから、俺は拓実が大好きなんだよ。離れたくない」
「……っ、反則だろ、それ」
「あはは、照れてる拓実もかわいいじゃん」
……正直、田中さんのことは気がかりだ。
あの人が俺を狙っていたのは知っているし、まだ諦めていないかもしれない。
でも、もう迷わない。
俺は拓実の隣にいるって、ちゃんと決めたから。
拓実の静かな声が響いた瞬間、俺の血の気が一気に引いた。
夢だと思ってたのに……まさか、寝言を全部聞かれてた?
「っ、……それは……」
喉の奥で声が詰まって、うまく言葉が出ない。
「夢でも本音が出るんだ?」
「ちがうっ……」
必死に否定しようとするけど、声が裏返ってしまう。
「違わない。大好きだって、離れたくないって、はっきり聞こえたよ」
やばい、やばい。
顔が熱くて、とっさに布団に顔を埋める。
「こら、隠れんなって」
拓実の手が優しく俺の肩に触れる。
「……無理! ……やばい、超恥ずかしい……」
声が震えて、情けないくらい弱々しく聞こえる。
こんなの絶対無理だって。布団の中に永遠に隠れていたい。
「可愛いな」
「……うっせえ、見んな……」
拓実のそんな愛しそうな声が、胸の奥をきゅっと締め付ける。
「遥」
ただ名前を呼ばれただけなのに、肩がびくっと震えた。
拓実の声には、いつもと違う特別な響きがある。それが俺の心をかき乱す。
「遥、大好きだよ。絶対に逃さない」
こんなにまっすぐに、真剣な表情で言われたら、もうどうしようもない。
「そうやって、本気の顔で言うなよな……余計に離れられなくなるだろ……」
「それでいいじゃん。俺は最初から、離れるつもりなんかない」
「……俺は、拓実の隣にいていいのかよ」
不安が声に滲み出る。自分でもわかるくらい弱々しい声だった。
「当たり前だろ」
不安で見上げた俺を、拓実がそっと抱き寄せる。
温かい腕に包まれて、安心感と愛しさで胸がいっぱいになる。
拓実の体温が心地よくて、このまま溶けてしまいそうだ。
「それにさ……遥からの”終わりにしよう”のメッセージ、めちゃくちゃショックだったんだからな」
拓実が少し拗ねたような声を出してる。
慌てて顔を上げると、拓実の目が少し寂しそうに見えた。
「……ごめん」
「いきなり終わりだって言われたら、そりゃ悲しいし、焦るに決まってるだろ」
拓実の苦笑いに、思わず布団の中で後ずさる。
罪悪感で胸が締め付けられる。
でも拓実が肩に優しく触れてくれると、逃げる気持ちが薄れていく。
「マジでごめん。だって俺、拓実の邪魔になりたくなくてさ」
「邪魔?」
拓実が眉をひそめる。
「うん。拓実が俺といるメリットなんか無いよなって思っちゃって……」
「は?」
拓実の困ったような、そして少し怒ったような顔を見て、俺はさらに縮こまる。
「俺なんかが、拓実の隣にいちゃいけないなって……」
胸の奥で自己嫌悪がもやもやと渦巻いている。
「バカだな。遥はずっと俺の隣にいてほしい。邪魔だなんて思ったことねえよ」
「……華園レイラ社長は?」
「レイラさんがどうした?」
でも華園社長のことだけは、ちゃんと聞いておきたい。
「ガーデン・プロモーションと提携するっていうから、華園社長と……」
「なに? 嫉妬してくれたのか?」
拓実がにやっと笑う。
図星を突かれて、俺の顔が真っ赤になる。
「そ、そんなんじゃ……」
「レイラさんが“田中は要注意人物だ”って教えてくれた。あの助言があったからこそ、冷静に対処できた」
「助言……」
「うん。それに、俺と遥の関係も知ってる。でも彼女は応援してくれてるんだよ」
「え!? バレてんの……?」
俺、完全に誤解してた。
勝手に嫉妬して、勝手に諦めて……。
「だから安心しろ。俺の隣にいるのは、お前しかいないから」
「……調子いいこと言って」
でも心の奥で嬉しくて、声が自然と弾む。
「バーカ、本気だし」
拓実に顎を持ち上げられて、真正面から見つめられる。
その真剣で優しい眼差しに観念するしかない。
「……もう、わかったよ。俺、拓実から逃げたりしない」
「うん。その言葉、ずっと待ってた」
また拓実の腕に抱き寄せられて、今度は素直に身を委ねた。
拓実の体温が心地よくて、安心感に包まれる。
「拓実、好きだよ。大好きだ」
「……え?」
一瞬、拓実の体が固まる。
驚いた顔が間近にあって、俺は思わず目を逸らした。
「……聞き間違いかな?」
「なわけねえだろ……」
「じゃあ、もう一回言って」
拓実の声がわずかに掠れている。
期待と焦りが入り混じったような響きに、胸がじんと熱くなる。
「だから、俺は拓実が大好きなんだよ。離れたくない」
「……っ、反則だろ、それ」
「あはは、照れてる拓実もかわいいじゃん」
……正直、田中さんのことは気がかりだ。
あの人が俺を狙っていたのは知っているし、まだ諦めていないかもしれない。
でも、もう迷わない。
俺は拓実の隣にいるって、ちゃんと決めたから。
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