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結婚したいな、しよう
10.サプライズがふたり分
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夕方、俺は拓実のマンションに向かった。
手には指輪の入った小さな袋を握りしめている。
インターホンを押すと、すぐに拓実が出てきた。
「遥? どうしたの、今日は連絡なかったけど」
「あ、うん……ちょっと話したいことがあって」
そう俺が言うと、拓実が少し心配そうな顔をする。
「……何かあった?」
「いや、悪い話じゃないから」
俺が笑うと、拓実が安心したように頷いた。
「入って」
部屋に入ると、いつもの拓実の部屋だった。少し散らかっていて、でもそれが落ち着く。
「で、話って?」
拓実がソファーに座る。俺も隣に座った。
「あの……さ」
俺は袋を握りしめる。でも、なかなか言葉が出てこない。
「どうしたんだよ、らしくないな」
拓実が不思議そうに俺を見る。
「……ちょっと待って。まだ、ちゃんと言葉にできない」
伝えたい気持ちはあるのに、声に出すと震えてしまいそうだ。
拓実は、少し間を置いて頷いた。
「……分かった。じゃあ、俺から先に話してもいいか?」
「あ、うん」
「待ってて、すぐ戻るから」
拓実はそう言うと、静かに寝室へ向かった。
俺はその背中を見送りながら、心臓がドキドキするのを感じた。
手の中の袋の重さが、気持ちの重さと混ざってずっしりと響く。
数秒後、拓実が戻ってきた。
手には小さな箱を持っていて、照明の光に少し反射していた。
「何それ?」
「あー……ちょっと前に買ってたやつ」
拓実が少し照れたように笑う。
「何?」
「……指輪」
俺の手が止まった。
「は?」
「だから、指輪。お前の分と俺の分」
拓実が箱を開ける。中には、高級そうなゴールドのペアリングが入っていた。
「ちょっと待て、それ……」
「ゴールドのペアリング。お前、プラチナがいいって言ってたけど、やっぱりゴールドのほうが似合うと思って」
拓実が楽しそうに言う。
「いや、でも……」
俺は自分の持ってきた袋を見た。中には、プラチナのリング。
「どうしたの?」
拓実が俺の様子に気づいて首を傾げる。
「……実は、俺も」
俺が袋を取り出すと、拓実が目を丸くした。
「それ……」
「指輪。お前の分と、俺の分」
拓実がしばらく固まった後、プッと吹き出した。
「マジで?」
「笑うなよ……」
俺も思わず笑ってしまう。
「俺たち、何やってんだろうな」
拓実が楽しそうに笑う。
「お前も結婚する気になったの?」
「……うん」
俺が頷くと、拓実の笑顔が一気に明るくなった。
「マジで? いつから?」
「一週間くらい前」
「なんで言わなかったんだよ」
「サプライズにしようと思って」
俺が照れながら言うと、拓実がますます笑う。
「俺もだよ。指輪はサプライズにしようと思ってた」
「……被ったな」
「完全に」
二人で笑った。その笑い声が、部屋にふわっと響く。
「で、どっちの指輪にする?」
拓実が二つの箱を並べる。プラチナとゴールド。
「……じゃんけんで決める?」
「それもどうかと思うけど」
拓実が苦笑する。
「でも、これはこれで記念になるな」
「そうだな」
俺も笑う。
「じゃあ、両方もらっとく?」
「両方?」
「プラチナは普段用、ゴールドは特別な日用」
拓実が提案する。
「……贅沢すぎない?」
「いいじゃん。記念だし」
拓実が楽しそうに言う。その笑顔が、たまらなく愛おしかった。
手には指輪の入った小さな袋を握りしめている。
インターホンを押すと、すぐに拓実が出てきた。
「遥? どうしたの、今日は連絡なかったけど」
「あ、うん……ちょっと話したいことがあって」
そう俺が言うと、拓実が少し心配そうな顔をする。
「……何かあった?」
「いや、悪い話じゃないから」
俺が笑うと、拓実が安心したように頷いた。
「入って」
部屋に入ると、いつもの拓実の部屋だった。少し散らかっていて、でもそれが落ち着く。
「で、話って?」
拓実がソファーに座る。俺も隣に座った。
「あの……さ」
俺は袋を握りしめる。でも、なかなか言葉が出てこない。
「どうしたんだよ、らしくないな」
拓実が不思議そうに俺を見る。
「……ちょっと待って。まだ、ちゃんと言葉にできない」
伝えたい気持ちはあるのに、声に出すと震えてしまいそうだ。
拓実は、少し間を置いて頷いた。
「……分かった。じゃあ、俺から先に話してもいいか?」
「あ、うん」
「待ってて、すぐ戻るから」
拓実はそう言うと、静かに寝室へ向かった。
俺はその背中を見送りながら、心臓がドキドキするのを感じた。
手の中の袋の重さが、気持ちの重さと混ざってずっしりと響く。
数秒後、拓実が戻ってきた。
手には小さな箱を持っていて、照明の光に少し反射していた。
「何それ?」
「あー……ちょっと前に買ってたやつ」
拓実が少し照れたように笑う。
「何?」
「……指輪」
俺の手が止まった。
「は?」
「だから、指輪。お前の分と俺の分」
拓実が箱を開ける。中には、高級そうなゴールドのペアリングが入っていた。
「ちょっと待て、それ……」
「ゴールドのペアリング。お前、プラチナがいいって言ってたけど、やっぱりゴールドのほうが似合うと思って」
拓実が楽しそうに言う。
「いや、でも……」
俺は自分の持ってきた袋を見た。中には、プラチナのリング。
「どうしたの?」
拓実が俺の様子に気づいて首を傾げる。
「……実は、俺も」
俺が袋を取り出すと、拓実が目を丸くした。
「それ……」
「指輪。お前の分と、俺の分」
拓実がしばらく固まった後、プッと吹き出した。
「マジで?」
「笑うなよ……」
俺も思わず笑ってしまう。
「俺たち、何やってんだろうな」
拓実が楽しそうに笑う。
「お前も結婚する気になったの?」
「……うん」
俺が頷くと、拓実の笑顔が一気に明るくなった。
「マジで? いつから?」
「一週間くらい前」
「なんで言わなかったんだよ」
「サプライズにしようと思って」
俺が照れながら言うと、拓実がますます笑う。
「俺もだよ。指輪はサプライズにしようと思ってた」
「……被ったな」
「完全に」
二人で笑った。その笑い声が、部屋にふわっと響く。
「で、どっちの指輪にする?」
拓実が二つの箱を並べる。プラチナとゴールド。
「……じゃんけんで決める?」
「それもどうかと思うけど」
拓実が苦笑する。
「でも、これはこれで記念になるな」
「そうだな」
俺も笑う。
「じゃあ、両方もらっとく?」
「両方?」
「プラチナは普段用、ゴールドは特別な日用」
拓実が提案する。
「……贅沢すぎない?」
「いいじゃん。記念だし」
拓実が楽しそうに言う。その笑顔が、たまらなく愛おしかった。
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