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11.和平の種と、増えた味方たち
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放課後、僕が一人で帰ろうとしたとき――
「待て、ジュリオ」
振り返ると、マキューシオとロメオ、そしてベンヴォーリオがいた。
「……何か用ですか?」
「お前を送っていく」
マキューシオが腕を組んで言う。
「え?」
「ティボルトが襲われたって聞いた。なら、お前だって安全とは言えねぇだろ」
真剣そのものの顔だった。
「だから今日は俺たちで護衛してやる」
「いえ、そこまでしていただく理由は――」
「遠慮するなよ、ジュリオ」
ベンヴォーリオとロメオも頷く。
「僕たちと一緒に帰ろう。心配なんだ」
……そう言われてしまっては断れない。
「……では、お言葉に甘えます」
ほんの少しだけ素直に答えると、三人が微笑んだ。
こうして、僕たち四人は並んで帰った。
屋敷に着くと――玄関前に見慣れた姿が立っていた。
「パリス?」
「やあ、ジュリオ。ちょうどよかった」
彼の後ろには、屈強な騎士たちが整列している。
「僕の直属の護衛たちだ。君とティボルトを守らせるために来てもらった」
「ありがとうございます」
ロメオたちも驚いた顔をしている。
「あの、こちらは……」
「パリス・エスカラス伯爵。僕の婚約者です」
「ジュリオの婚約者!?」
三人の表情が一斉に固まった。
パリスは落ち着いた笑みで一礼する。
「初めまして。ジュリオを、よろしくお願いします」
「もちろんです」
ロメオは迷いなく答える。
「僕たちはジュリオの友達ですから」
その言葉に、僕は本当に泣きそうになった。
パリスが僕の肩を抱いた。
「大丈夫。君は一人じゃない」
その腕の中で、僕は初めて本当の仲間を得たことを実感した。
――それから数日後。
ティボルトは順調に回復していた。
「ジュリオ、心配かけてすまなかった」
「いえ、無事で何よりです」
「それにな……マキューシオが見舞いに来てな」
「え?」
「最初は何の冗談かと思ったが、案外いい奴だった」
ティボルトは少し照れくさそうだ。
「……友達になれるかもしれん」
その言葉に、僕は素直に笑った。
良かった。
これで、決闘イベントは完全に回避できた。
ティボルトは生きている。
マキューシオとも、敵対どころか友人になりつつあった。
*
季節は初夏へ。
学園生活には平穏が戻り、僕の周囲には確かな「仲間」が存在していた。
ロメオとマキューシオは、ほとんど恋人のように寄り添っている。
「ロメオ」
「何?」
「お前といると、気が楽だ」
「僕も……マキューシオと一緒にいると、心が軽くなる」
よし、ゲームの“マキューシオルート”は、順調。
陽だまりのベンチで微笑み合う二人を見て、
僕は邪魔しないよう、そっと立ち去った。
「ジュリオ。朗報だ」
廊下でベンヴォーリオに呼び止められた。
「何ですか?」
「両家の商人が、協力して貿易を始めることになった」
「……本当ですか?」
「ああ。経済的な結びつきができれば、憎しみも薄れていく」
そう言って、ベンヴォーリオは穏やかに微笑んだ。
「これも、君が最初の一歩を踏み出してくれたからだ」
「……僕は何も」
「いや、君は勇気を持って行動した。それが、全てを変えたんだ」
その言葉に、僕は少し胸が温かくなった。
「ベンヴォーリオも、頑張ってくれたからです」
「ありがとう。君は本当に、素晴らしい人だよ、ジュリオ」
そして放課後、図書館で勉強していると、隣にティボルトが座った。
彼は本を開きながら、こちらを見た。
「ジュリオ、お前に感謝してる」
「え?」
「お前が必死に守ってくれたから、俺は生きている。そして、マキューシオという友達もできた」
ティボルトは照れくさそうに笑った。
「お前のおかげで、俺の世界は広がった。ありがとう、ジュリオ」
その言葉に、僕は涙が出そうになった。
大切な人を守ることができた。
「これからも、お前の力になる。何かあったら、いつでも頼ってくれ」
「はい」
僕は素直に頷いた。
――その日の夕方、パリスから手紙が届いた。
『ジュリオへ
今夜、僕の屋敷に来てくれないか。
大切な話がある。
パリス』
大切な話?
……何だろう。
僕は少し緊張しながら、夜になるのを待った。
「待て、ジュリオ」
振り返ると、マキューシオとロメオ、そしてベンヴォーリオがいた。
「……何か用ですか?」
「お前を送っていく」
マキューシオが腕を組んで言う。
「え?」
「ティボルトが襲われたって聞いた。なら、お前だって安全とは言えねぇだろ」
真剣そのものの顔だった。
「だから今日は俺たちで護衛してやる」
「いえ、そこまでしていただく理由は――」
「遠慮するなよ、ジュリオ」
ベンヴォーリオとロメオも頷く。
「僕たちと一緒に帰ろう。心配なんだ」
……そう言われてしまっては断れない。
「……では、お言葉に甘えます」
ほんの少しだけ素直に答えると、三人が微笑んだ。
こうして、僕たち四人は並んで帰った。
屋敷に着くと――玄関前に見慣れた姿が立っていた。
「パリス?」
「やあ、ジュリオ。ちょうどよかった」
彼の後ろには、屈強な騎士たちが整列している。
「僕の直属の護衛たちだ。君とティボルトを守らせるために来てもらった」
「ありがとうございます」
ロメオたちも驚いた顔をしている。
「あの、こちらは……」
「パリス・エスカラス伯爵。僕の婚約者です」
「ジュリオの婚約者!?」
三人の表情が一斉に固まった。
パリスは落ち着いた笑みで一礼する。
「初めまして。ジュリオを、よろしくお願いします」
「もちろんです」
ロメオは迷いなく答える。
「僕たちはジュリオの友達ですから」
その言葉に、僕は本当に泣きそうになった。
パリスが僕の肩を抱いた。
「大丈夫。君は一人じゃない」
その腕の中で、僕は初めて本当の仲間を得たことを実感した。
――それから数日後。
ティボルトは順調に回復していた。
「ジュリオ、心配かけてすまなかった」
「いえ、無事で何よりです」
「それにな……マキューシオが見舞いに来てな」
「え?」
「最初は何の冗談かと思ったが、案外いい奴だった」
ティボルトは少し照れくさそうだ。
「……友達になれるかもしれん」
その言葉に、僕は素直に笑った。
良かった。
これで、決闘イベントは完全に回避できた。
ティボルトは生きている。
マキューシオとも、敵対どころか友人になりつつあった。
*
季節は初夏へ。
学園生活には平穏が戻り、僕の周囲には確かな「仲間」が存在していた。
ロメオとマキューシオは、ほとんど恋人のように寄り添っている。
「ロメオ」
「何?」
「お前といると、気が楽だ」
「僕も……マキューシオと一緒にいると、心が軽くなる」
よし、ゲームの“マキューシオルート”は、順調。
陽だまりのベンチで微笑み合う二人を見て、
僕は邪魔しないよう、そっと立ち去った。
「ジュリオ。朗報だ」
廊下でベンヴォーリオに呼び止められた。
「何ですか?」
「両家の商人が、協力して貿易を始めることになった」
「……本当ですか?」
「ああ。経済的な結びつきができれば、憎しみも薄れていく」
そう言って、ベンヴォーリオは穏やかに微笑んだ。
「これも、君が最初の一歩を踏み出してくれたからだ」
「……僕は何も」
「いや、君は勇気を持って行動した。それが、全てを変えたんだ」
その言葉に、僕は少し胸が温かくなった。
「ベンヴォーリオも、頑張ってくれたからです」
「ありがとう。君は本当に、素晴らしい人だよ、ジュリオ」
そして放課後、図書館で勉強していると、隣にティボルトが座った。
彼は本を開きながら、こちらを見た。
「ジュリオ、お前に感謝してる」
「え?」
「お前が必死に守ってくれたから、俺は生きている。そして、マキューシオという友達もできた」
ティボルトは照れくさそうに笑った。
「お前のおかげで、俺の世界は広がった。ありがとう、ジュリオ」
その言葉に、僕は涙が出そうになった。
大切な人を守ることができた。
「これからも、お前の力になる。何かあったら、いつでも頼ってくれ」
「はい」
僕は素直に頷いた。
――その日の夕方、パリスから手紙が届いた。
『ジュリオへ
今夜、僕の屋敷に来てくれないか。
大切な話がある。
パリス』
大切な話?
……何だろう。
僕は少し緊張しながら、夜になるのを待った。
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