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魔族4

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リリアーナとダンジョンへ訪れて一週間が経った。

俺はリリアーナのいる、場所へと転移でディーと共に訪れる。

リリアーナの住んでいる場所はディーにしか分からないので、俺はついて行く形となる。

リリアーナの住むところへ着くと多くの人が準備をして待っていた。

よく見ると、魔族以外にも混血種と呼ばれる、魔族と獣人、あるいは獣人と人族のハーフも居た。

ディーから、魔族以外にも来るかもと話を聞いていたので、大丈夫だが痩せ過ぎだ。

ここ最近、いいものを食べてれ居ないのだろう。

「まずは俺はアレク、ダンジョンマスターをやっている。そして、皆さんに謝罪をしたい、我々人族が非人道的なことをして貴方方を迫害し、傷つけ申し訳ない。」

この人たちが、こんなところに住むのも人族のせいだ。

俺は謝ることしか出来ない。過去は変えられないから。

「頭を上げて下され、儂ら貴方様に救われた。この状況がもうあまり持たない中、住む場所、食料、仕事を与えて下さった。儂らは人族はあまり好きでは無いが、それは一人個人を蔑んでいい理由でない。儂らは貴方様に感謝しか無いのです。」

「その言葉嬉しいが、俺はこの状況を知り、変えたいと思ってに過ぎない。今このような事があるのはリリアーナのおかげであり、皆さんが今の生活を頑張って来られたにことが要因だと思う。」

「わ、私はそんな。」

リリアーナは謙遜するが、魔族が人族の国へと一人で来るのは並大抵のことでは無い。

見つかれば死は確実、そしてもしかすると魔族全体の死に繋がる危険性もあるからだ。

その危険性も承知の上で、リリアーナは人族の国へと来たんだ。

魔族の生活を変えたいという強い信念により、俺と出会い、俺がダンジョンで生活するという提案が出来た。

「それと、ハーフの皆さん。私は皆さんを差別などしません。一人一人を見て接します。安心して下さい。」

と言うと、ハーフの方々は涙を流すものやありがとうと言う人、様々だった。

「では、ダンジョンへと転移します。」


俺は約魔族100名、ハーフ約50名をダンジョンへの住宅エリアへと転移した。

すると、そこには多くの住民が
『ようこそダンジョンへ!』
と書かれた段幕を持って出迎えてくれた。


「アレク、あとは私達に任せて頂戴。」

「ああ、頼むよ。」
 
「じゃあまず、皆さん体をきれいにしましょう。男性の方はあちらへ、女性の方はこちらにいらして下さい。」

みんなで風呂場に向かって行った。確かに汚いから、汚れを落とさないとな。

「なあ、俺することある?」

「アレクは、特に無いぞ?強いて言うなら今日はパーティーだから、席に座ってるくらいか?」

 俺そんなんでいいのかよ、何かあるかと思ったがここに人たち俺いなくても十分やってけるよ。

ここの代表者数名にはダミーコアも渡しており、必要時に色々買えるため、あまり困ることはない。

約1時間後、風呂に入り、身なりを整えた魔族やハーフたちが戻ってきた。

みんな綺麗になると別人みたいだった。みんな美形なので絵になる。

みんなが戻ってくると料理が次々に運び込まれた。まだ、軽いものしか出すことはできないが。

これからはまず、身体を戻していって欲しい。健康第一だからね。

俺は席に座って、食事を楽しむ。

「あの、アレク殿。ご挨拶をと思い参ったのだが。よろしいだろうか?」

と魔族の人二人の夫婦と、ハーフの人、一人が俺のもとへ訪れた。

「いいですよ。」

「私たち魔族を救ってくださり、ありがとうございます。」

「私からも私たち混血を救ってくださりありがとうございます。」

「その感謝は受け取っておくよ、俺のことは気軽にアレクとか呼んで欲しい。このみんなもそんな感じだから。」

「しかし、それでは、」

「俺はここでは貴族でも王族でもない、みんなと同じ一住人。だから、敬語とかはいらないから。」

「それねら、分かった。アレクこれから宜しく頼む。」

「ええ、宜しくお願いしますね。今はパーティーを楽しんでくれ。」

「ああ、楽しませて貰うよ。」

ハーフの人と魔族の男性は立ち去ったが、奥さんが少し残った。

「アレクさん、リリィは学園の試験受けたのですよね?」

リリアーナは家族にリリィと呼ばれているのだな。

「ええ、そこで出会いましたから。」

「でしたらリリィを学園へと通わさせて頂けませんか?リリィには今まで沢山苦労をかけてきたんです、せめてこれからは楽しく暮らして欲しいと思いまして。」

「リリアーナな聞いてみないことには分かりませんが、リリアーナと共に学園に通いたいですね。住むところは俺の家でも大丈夫ですかね?」

「いえ、それは流石に迷惑じゃ、」

「いやいや、母さんたちも気にしないと思いますし。それに、姉さんやリンティ、ユキとサキも喜びますよ。」

「あっ、リンティは妹で、ユキとサキは元々ここの住民です。」


「‥‥‥これはライバルが多そうね、ボソッ」

「ん?どうかしました?」

「いいえ、ではリリィのこと宜しくお願います。」

「ええ、リリアーナが望めばそうさせて頂きます。」

「じゃあ、リリィを呼んできますね。」

リリアーナの、お母さんがリリィのことを呼びに行った。

「アレク、どうしたの?」

え?俺が呼んだ形になってるの?まあ、間違ってはないが。

「少し話したいと思ってな、立ってないで座ろうよ。」

俺は二人で椅子に腰を掛けた。

「アレク、今日はありがとう。」

「そのことはもういいさ、リリアーナがいたからこそ今がある。俺はそんな大したことをやってないよ。」

「でも、感謝しかないよ。それと、私のことはリリィって呼んで?家族とかはそう呼ぶから。」

「分かった、じゃあリリィと呼ばせてもらうよ。それと、少し聞きたいことがあって呼んだんだ。」

「どうしたの?」

「リリィが学園に受かっていたら学園に通うか?」

「私は通いたいけど、それは流石に」

「じゃあ決まりだな。学園に受かっていたら俺と共に通おう。俺の家に住めばいい。母さんたちからは許可が貰えるだろう。」

「えっ?いいの?私は魔族だよ?」

「母さん達はそんなこと気にしないし、他のみんなも大丈夫だ。それにリリィのお母さんから勧められたことだから。」

「お母さんが?」

「そうだ、これからは楽しく生きて欲しいってさ。」

「あ、アレク~あ、ありがとう~。私、怖かったんだ、見つかったら死ぬかもしれないけど、みんなが住むところを見つけなければみんなが死ぬかもしれない。私怖くてでも、みんなを救いたくて、」

リリィはこれまで抱えていたものを泣きながら俺に語ってくれた。俺はリリィの話を聞き、慰めることしか出来なかった。

リリィの感じてきたことは俺では想像できない、いや想像し決めつけるのは失礼だろう。

「あ、アレクありがとう。」

「リリィ、このくらい構わないさ。誰だって泣きたいときはあるよ。いつでも付き合うよ。」

この後もパーティーは夜になる頃まで続き、俺たちは明日の合格発表に備えて、就寝した。





感想を返せず申し訳ございません。休日に返していきたいと思います。また誤字脱字も休日に直したいと思います。
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