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ウィリディス
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「おい、シエナお前今回の大会どうするんだ?」
大会参加届と書いてあるプリントを名簿順に並べながら口にした。
「私次の大会も休みた~い」
子供のように甘えるような声で背の低い少女は困った顔をした少年の前にひょこっと顔を出して言った。彼女の名はシエナ。
さっきから困り顔をしている金髪で黄緑の目をした少年、ウィリディスのリーダー、アーロン。困りの種はもちろんこのシエナという少女。
「…シエナ…お前ってやつは…」
シエナはアーロンと同じくらいから在籍していると記憶しているがいまだあの大会に出ている姿を見たことがない。
「だってだって、つまらないんだもん。それよりみんなで遊んだほうが楽しいわ。」
シエナはくるくると回りながらそういった。
「つまらないって、おいおいお前の卒業に関わってるんだぞ?あの大会。」
どうしても放っておけない。
「好きにさせたらいいと思うけど?」
フードを深く被った少女は2人の前にふと現れ、2人の間をとり持った。
「ルチア…」
「ルチアもそう思うわよね?大会なんて参加せずに私と一緒に遊びましょう?」
ギュッとルチアに抱きつくシエナ。ルチアは顔色を変えずに、
「私は大会には参加するわ。ごめんなさい、シエナ。」
「えー!つまらなーい!」
口を尖らせて抗議するシエナ。
「大会終わったらまた付き合ってやるから、それでいいだろ?」
アーロンは優しくシエナを撫でた。
シエナはまた嬉しそうに顔を上げて、力強くうんといった。
「シエナちゃんまた出ないの?卒業できなくなっちゃうよ?」
心配そうな声のした方を見るとジョクラトル先生がいた。さっきまでの会話も聞いていたのだろう。
ジョクラトル先生はウィリディスの担任である。親しみやすいためジョーくんとかジョー先生などのあだ名が多い。
「んむぅ、ジョーくんは黙っててよ!あとこそこそ聞かないで!」
「えぇごめん…でも心配だったからさぁ…。」
あせったジョーくんは身振り手振りで伝えようとしていたが、機嫌を悪くしたシエナはてってってと足音が聞こえそうな足取りでどこかえと去っていった。
「ほら先生、参加意思のあるやつだけでも集めた。」
「うぅっありがとうアーロン…。僕って昔っから空回りしちゃうんだよね…どうしてだと思うアーロン、ルチアぁ?」
泣きそうな声で縋るように聞いてこられても…。
「「…さあ…?(タイミングとか諸々不運なんだよなこの人)」」
なんとかえせばいいのか分からない2人が何か声をかけようとした時。
沈んだ顔がぱっと変わり、
「あ、そうだ!アーロン!今回の大会もクラス対抗優勝楽しみにしてるよ!君が毎回の大会で勝ち進む姿がカッコよくて!担任として鼻が高いよ!」
「え?あぁ、ありがとうございます…」
ジョー先生って落ち込むのも、立ち直りも早いんだよな…なんというか感情豊か…。
そう言ってジョクラトル先生は、笑顔で時計を見た瞬間顔色を変え、
「あ"!!そういえば会議だったんだっけ?!ヤバイ!カーリタース先生にまた怒られちゃう!!」
と大慌てで去っていった。またって…
「ジョクラトル先生って要領悪いっつーか…ていうかルチア、お前が大会参加は珍しいな?」
「体調が安定してきたからね。いいかと思って。それに…」
ふとルチアは視線を教室の外にずらした。
「?それに?」
アーロンもルチアに続けて教室の外をみる。
廊下ではカエルレウムの噂のルーキーが歩いていた。
「…まぁ、アーロン。頑張ってね。あなたならそうそう負けないでしょ。」
「あ、おい」
いつの間にか立ち上がっていたルチアは、アーロンに「期待してる」と言い残し去っていった。
あいつら大会の前になるとどこかピリピリしているんだよな。
まぁ、卒業に関わるし。そりゃそうかも。
大会まであと数日か。早いな。
大会参加届と書いてあるプリントを名簿順に並べながら口にした。
「私次の大会も休みた~い」
子供のように甘えるような声で背の低い少女は困った顔をした少年の前にひょこっと顔を出して言った。彼女の名はシエナ。
さっきから困り顔をしている金髪で黄緑の目をした少年、ウィリディスのリーダー、アーロン。困りの種はもちろんこのシエナという少女。
「…シエナ…お前ってやつは…」
シエナはアーロンと同じくらいから在籍していると記憶しているがいまだあの大会に出ている姿を見たことがない。
「だってだって、つまらないんだもん。それよりみんなで遊んだほうが楽しいわ。」
シエナはくるくると回りながらそういった。
「つまらないって、おいおいお前の卒業に関わってるんだぞ?あの大会。」
どうしても放っておけない。
「好きにさせたらいいと思うけど?」
フードを深く被った少女は2人の前にふと現れ、2人の間をとり持った。
「ルチア…」
「ルチアもそう思うわよね?大会なんて参加せずに私と一緒に遊びましょう?」
ギュッとルチアに抱きつくシエナ。ルチアは顔色を変えずに、
「私は大会には参加するわ。ごめんなさい、シエナ。」
「えー!つまらなーい!」
口を尖らせて抗議するシエナ。
「大会終わったらまた付き合ってやるから、それでいいだろ?」
アーロンは優しくシエナを撫でた。
シエナはまた嬉しそうに顔を上げて、力強くうんといった。
「シエナちゃんまた出ないの?卒業できなくなっちゃうよ?」
心配そうな声のした方を見るとジョクラトル先生がいた。さっきまでの会話も聞いていたのだろう。
ジョクラトル先生はウィリディスの担任である。親しみやすいためジョーくんとかジョー先生などのあだ名が多い。
「んむぅ、ジョーくんは黙っててよ!あとこそこそ聞かないで!」
「えぇごめん…でも心配だったからさぁ…。」
あせったジョーくんは身振り手振りで伝えようとしていたが、機嫌を悪くしたシエナはてってってと足音が聞こえそうな足取りでどこかえと去っていった。
「ほら先生、参加意思のあるやつだけでも集めた。」
「うぅっありがとうアーロン…。僕って昔っから空回りしちゃうんだよね…どうしてだと思うアーロン、ルチアぁ?」
泣きそうな声で縋るように聞いてこられても…。
「「…さあ…?(タイミングとか諸々不運なんだよなこの人)」」
なんとかえせばいいのか分からない2人が何か声をかけようとした時。
沈んだ顔がぱっと変わり、
「あ、そうだ!アーロン!今回の大会もクラス対抗優勝楽しみにしてるよ!君が毎回の大会で勝ち進む姿がカッコよくて!担任として鼻が高いよ!」
「え?あぁ、ありがとうございます…」
ジョー先生って落ち込むのも、立ち直りも早いんだよな…なんというか感情豊か…。
そう言ってジョクラトル先生は、笑顔で時計を見た瞬間顔色を変え、
「あ"!!そういえば会議だったんだっけ?!ヤバイ!カーリタース先生にまた怒られちゃう!!」
と大慌てで去っていった。またって…
「ジョクラトル先生って要領悪いっつーか…ていうかルチア、お前が大会参加は珍しいな?」
「体調が安定してきたからね。いいかと思って。それに…」
ふとルチアは視線を教室の外にずらした。
「?それに?」
アーロンもルチアに続けて教室の外をみる。
廊下ではカエルレウムの噂のルーキーが歩いていた。
「…まぁ、アーロン。頑張ってね。あなたならそうそう負けないでしょ。」
「あ、おい」
いつの間にか立ち上がっていたルチアは、アーロンに「期待してる」と言い残し去っていった。
あいつら大会の前になるとどこかピリピリしているんだよな。
まぁ、卒業に関わるし。そりゃそうかも。
大会まであと数日か。早いな。
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