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大会1
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大会当日、
「おー!すごいすごい!本当にお祭りみたい!」
学校に沢山の飾りがついていて、先生たちが出した店や、生徒達が用意した絵の具の魔法を使った演出などいつもとは違う風景に興奮が止まらなかった。
「マヤさんは初めてでしたっけ?はしゃぐのもいいですが、転ばないように。」
「ねね、ニルスくん!こっちに食べ物あるから一緒に食べない?」
「え?僕は」
とニルスが言い終わる前に手を引いて屋台の方にかけていった。
何があるだろう?甘いもの?あ、飲み物が欲しいな、でもとりあえずはお腹をためるものが欲しい!
もうすぐで食べ物が売ってある屋台に着くというところで、ニルスがあっと声を出したが遅かった。ドンと何かにぶつかってしまった。
「いってぇ!」
「んぁ?!ごめん!」
何かにぶつかった。正直何があったかは分からなかったが謝りつつ、声の主を探す。
「前見て走れよな」
そこには背の低いウサギの耳を持つ可愛らしい見た目をした子がいた。
ちょっとムッとした顔で言われてしまった。
「かっかわい…あ、いや!ごめんなさい!けがしてません?!」
「してねぇけど、今度から気を付けろよ。」
「はい、ごめんなさい…。」
「チビ~?ん?どうした?潰されたか?」
後から高身長の青年が屋台から買ったポテトを食べながら心配しているのかしていないか分からない口調で近づいてきた。
「は、はぁ?!何1人でポテト食ってんだよ!てか、潰されるってなんだよ!!あとチビって呼ぶな!カ!ル!ロ!」
「ん?いや~お前のサイズならありえるとおもってな。チビだし。」
彼は冗談を言って笑っている。カルロという子は名前で呼べよ!と猛抗議。
なんか懐かしい感じがする。
「お?お前も大会に参加するのか?俺はアンドレイ、クラスは…まぁローブ見りゃあ分かるだろうがルーフスだ。よろしく。」
学校の制服はローブを着てさえいればあとは自由で、ローブの襟や、生地の裏側にクラスの色がつけてある。
ルーフスは赤、カエルレウムは青、ウィリディスは緑。
クラス対抗戦もあり、クラス別でいがみ合う生徒もいるが、アンドレイはクラスは関係なしにフレンドリーに接してくれた。
「あ、はじめまして!私はマヤ、クラスはカエルレウム!よろしく!大会は初めて参加するからドキドキしてる!」
ニルス君が何故か私の後ろに隠れている。カエルレウムでは社交的に見えたけど、恥ずかしいのかな?
「あ、それでねこっちがニルス君、同じカエルレウムだよ」
ニルス君を前にほらほらと出して紹介する。
一瞬時が止まったように空気が重くなった。
アンドレイは明るい表情から一変し、無表情に近くなっていった。
ニルスは顔をそっと一回あげたが、また俯いてしまった。
「…あー、カルロ。どっかで座ろうぜ?」
さっと表情をかえ、明るい調子でカルロ君をさそった。
「?あぁ。いいぜ。」
きっとカルロ君には表情が見えてなかったんだろう。いつも通りに接した。
「あ…の」
ニルスはいつもハキハキとしており、頼りになるような存在だ。しかし、今のニルスにはそんな面影はなく、この一言でさえ小さく弱々しい声だった。
「お前と話すことはない。」
アンドレイは振り返ることなくそう吐き捨てた。
「…。」
この2人は知り合いみたいだけれど。
でも聞いてはいけない気がした。
アンドレイ君たちが見えなくなった後、別方向の屋台のある方へと誘った。
「なんかごめんね、余計なことしちゃった。」
「!あ、いえお気になさらず…」
ニルス君は俯いてしまった。
あーあ。いつも私はそうなのだ。"あの時"だって。あれ?嫌な事だった気がするけどな。思い出せないや。
まぁいいか嫌なことなんて。
…
誰に聞かせるわけでなく、誰かがただポツリと
「…だいぶ変わったな。」
と呟いた。
「おー!すごいすごい!本当にお祭りみたい!」
学校に沢山の飾りがついていて、先生たちが出した店や、生徒達が用意した絵の具の魔法を使った演出などいつもとは違う風景に興奮が止まらなかった。
「マヤさんは初めてでしたっけ?はしゃぐのもいいですが、転ばないように。」
「ねね、ニルスくん!こっちに食べ物あるから一緒に食べない?」
「え?僕は」
とニルスが言い終わる前に手を引いて屋台の方にかけていった。
何があるだろう?甘いもの?あ、飲み物が欲しいな、でもとりあえずはお腹をためるものが欲しい!
もうすぐで食べ物が売ってある屋台に着くというところで、ニルスがあっと声を出したが遅かった。ドンと何かにぶつかってしまった。
「いってぇ!」
「んぁ?!ごめん!」
何かにぶつかった。正直何があったかは分からなかったが謝りつつ、声の主を探す。
「前見て走れよな」
そこには背の低いウサギの耳を持つ可愛らしい見た目をした子がいた。
ちょっとムッとした顔で言われてしまった。
「かっかわい…あ、いや!ごめんなさい!けがしてません?!」
「してねぇけど、今度から気を付けろよ。」
「はい、ごめんなさい…。」
「チビ~?ん?どうした?潰されたか?」
後から高身長の青年が屋台から買ったポテトを食べながら心配しているのかしていないか分からない口調で近づいてきた。
「は、はぁ?!何1人でポテト食ってんだよ!てか、潰されるってなんだよ!!あとチビって呼ぶな!カ!ル!ロ!」
「ん?いや~お前のサイズならありえるとおもってな。チビだし。」
彼は冗談を言って笑っている。カルロという子は名前で呼べよ!と猛抗議。
なんか懐かしい感じがする。
「お?お前も大会に参加するのか?俺はアンドレイ、クラスは…まぁローブ見りゃあ分かるだろうがルーフスだ。よろしく。」
学校の制服はローブを着てさえいればあとは自由で、ローブの襟や、生地の裏側にクラスの色がつけてある。
ルーフスは赤、カエルレウムは青、ウィリディスは緑。
クラス対抗戦もあり、クラス別でいがみ合う生徒もいるが、アンドレイはクラスは関係なしにフレンドリーに接してくれた。
「あ、はじめまして!私はマヤ、クラスはカエルレウム!よろしく!大会は初めて参加するからドキドキしてる!」
ニルス君が何故か私の後ろに隠れている。カエルレウムでは社交的に見えたけど、恥ずかしいのかな?
「あ、それでねこっちがニルス君、同じカエルレウムだよ」
ニルス君を前にほらほらと出して紹介する。
一瞬時が止まったように空気が重くなった。
アンドレイは明るい表情から一変し、無表情に近くなっていった。
ニルスは顔をそっと一回あげたが、また俯いてしまった。
「…あー、カルロ。どっかで座ろうぜ?」
さっと表情をかえ、明るい調子でカルロ君をさそった。
「?あぁ。いいぜ。」
きっとカルロ君には表情が見えてなかったんだろう。いつも通りに接した。
「あ…の」
ニルスはいつもハキハキとしており、頼りになるような存在だ。しかし、今のニルスにはそんな面影はなく、この一言でさえ小さく弱々しい声だった。
「お前と話すことはない。」
アンドレイは振り返ることなくそう吐き捨てた。
「…。」
この2人は知り合いみたいだけれど。
でも聞いてはいけない気がした。
アンドレイ君たちが見えなくなった後、別方向の屋台のある方へと誘った。
「なんかごめんね、余計なことしちゃった。」
「!あ、いえお気になさらず…」
ニルス君は俯いてしまった。
あーあ。いつも私はそうなのだ。"あの時"だって。あれ?嫌な事だった気がするけどな。思い出せないや。
まぁいいか嫌なことなんて。
…
誰に聞かせるわけでなく、誰かがただポツリと
「…だいぶ変わったな。」
と呟いた。
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