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幼少期編
スペアの少年(1)
しおりを挟むおれの10歳の誕生日が過ぎ暫くして…
遂に乙女ゲームとしてイベント、幼少期の過去回想ストーリーの1つ目が始まった
「ハニーベリー男爵!すまない!遅くなった、急で申し訳ない話を快く受け入れてくれて助かるよ
魔獣駆除の許可を頂き感謝する!
今回の駆除遠征にはわが子も同伴させていてね、後で挨拶させよう」
「ようそこお越しくださいました!エドレンシス騎士団長
いえいえ、滅相もございません!
ご子息様含め、我が家と街の方で滞在中はおもてなしさせて頂きますのでご安心下さい」
父様がエントランスホールでエドレンシス騎士団長とが挨拶し合う姿を母様達と一緒に、父様の後ろでかしこまりながら挨拶し確認する
乙女ゲームのイベント時期と本当に一緒、時間も会話も全て同じ…だけどテレビ画面で見るわけじゃないから、視点だけが違う
タイトルは『スペアの少年』、爽やかなイケメンな攻略対象者に成長するエルヴィン.エドレンシスとのイベント
それが、今日から始まるんだ…
今の所会話どころか理由まで乙女ゲームの内容と同じ…没落寸前と言われるハニーベリー男爵領にエドレンシス侯爵家が騎士団を連れてきたのは、訓練の為
魔獣が多く生息する素晴らしい田舎…ハニーベリー男爵領で騎士団の訓練をする為にヒロインの実家を訪れる…そこまで完璧に合っている
これから一週間の間、騎士団長は自分の息子達にも魔獣駆除を訓練としてさせようと連れてきていて、実際に山で訓練を行う
攻略対象であるエルヴィンは元々兄よりも全てに置いて物わかりが悪いと常日頃言われており、今回の魔獣駆除でも全然上手くいかず自信を無くす
そんな中、昼食を届けに来たヒロインが魔獣に狙われているのを見て庇おうとして…それも上手くいかずモブに手柄を取られて自分は怪我をしてしまうという展開に繋がる
何も上手くいかず、怪我をした事に対して実の兄から遊んでいるのか!?と、怒られ…女の子を庇ったのにそれすら疑われて…怪我をしたのは自業自得と呆れられてしまって…
普段から兄と比べられ、兄だけが褒められ、せめてスペアとしての役割をこなせと言われ続けてきたエルヴィンの心が折れそうになる…その時、怪我をしたエルヴィンをヒロインが癒しの力で治し…………
「彼はわたしを守ろうとしてくれただけ!とても優しい人なのに…!そんな酷いこと、何も知らずに言わないで!」
って泣きながらエルヴィンへ感謝を伝える
始めて人から感謝を言われてエルヴィンは驚き、始めて兄では無く自分だけを見てくれたヒロインをここで知り、心を救われ、学園生活で恋に落ちる!
………………そんな流れのイベントだ
おれはその出会いのイベントをまるっとぶっ潰す…!!エルヴィンがおれを好意的に思いそうな部分すべてを消し去ってみせる!
乙女ゲームの強制力が働かない傾向に関してはこの5年で調査済みなんだよ!、女装を強要されながらも色々試行錯誤してきたおれを舐めないことだな!?乙女ゲーム!
その夜、エドレンシス騎士団長を含め、騎士団の方々をおもてなしする晩餐会にて、エルヴィン様とその兄パージ様にしっかりとご挨拶はしつつ、おれは高笑いしそうになるのを必死に堪えて翌日を待った
隣でライオネルが何楽しいの!?って顔を覗き込んでくるのをいなしながら……
…………………………
………………
…………
翌朝…魔獣駆除訓練当日
ハニーベリー男爵領地の山奥にて
ギャァギャァギャァ……………
バキバキバキバキ………ズゥゥゥン…………
ゴゲェェ゙ェ゙ェェェェェーーーー!!!!!
「こ、こ、こ、来い!魔獣………!!」
「エルヴィン様!!危険です!!その鳥魔獣には強力な毒が!!お下がり下さい!」
「エルヴィン!!何をしている!自分で魔獣を討伐出来なくてどうする!!!」
「パージ様!ですが、危険です!誰か!エルヴィン様の護衛に!!早く!!」
「……私が…………って…え!な、なんだあの少女…?昨晩顔を見せた男爵の娘…か?魔獣を前にし………ええええ!?!」
「「「「「殴ったーーー!!!」」」」」
魔獣駆除訓練の為、早朝からエドレンシス騎士団長と騎士団の皆さんは山の中へワープし撒き餌を使って魔獣を沢山おびき寄せ、魔獣討伐の訓練を行っている会場へおれは降り立った
エルヴィン様の目の前に!毒鶏魔獣との間に割り込むように降り立ち、すかさず毒鶏の顔面へパンチを繰り出す
勿論、ドレスのまま…見た目はまるでヒロイン♡の状態で………!
「魔獣を殴るだと!?一体何をする気なんだ…!?
ほ、包丁も取り出したぞ!?」
「も、もしや!!今夜の宴会用の肉を集めると…朝言えば言ってたが…それか!?その役目をあんな少女がそれを担うのか…!?」
「あれだ、たぶん!ハニーベリー男爵家は社交に出れぬほど飢饉での借金に苦しんでるからだ…少女まで家計の為にきっと戦っているんだ…!」
「違います!これはお昼ごはんですわ皆様!!!
この魔獣はとても美味しいんですのよ!我が家の大切な食料です!
訓練ならそちらの美味しくなさそうな毒蠍や毒狼の群れで訓練なさって!」
おれの動きに皆が注目している!昼ご飯をお届けしますね♡って母様が朝伝えていたが、まさか獲物から取るとは思わないだろう!
しかもそれが女子と思われているおれがやるなんて誰も想像しない!
お昼ごはんを届けに行く可憐な美少女ヒロインではなく、大型の毒鶏の首根っこ確実に掴み!振り回し!昼ご飯をその場で作り上げる野蛮な子として登場したおれをよく見るがいい!!
騎士団として魔獣を駆除するのとは違った動きはいかがかな!?獰猛な魔獣の素早い動きや力を超えるを超えるおれの内なる筋肉!
目に焼き付けるんだな!魔獣の動きを全てみきり、軽やかに…まるで舞うように巨大な毒鶏に立ち向かうおれの姿を!!
ゴゲェェ゙ェ゙ェ゙ェ゙ーー!!ゴゲァァァァーーーー!!!!
ブシャァァァーーーー…………
おれはまるでダンスを踊るかのように、血抜きをしやすいように変な場所を切らないよう先ずは足を掴み、地面に叩きつけ、そのまま逆さに吊るし、頸動脈を一刀両断した
そして、すかさず邪魔な鳥の羽ををその場で毟る華麗な手さばきを見せつける!素晴らしい手際!さすが自分!
魔獣に全く怯えるどころか血しぶきを見て笑うくらいのイメージを与えてあげますとも!!
……………ふふふふ、騎士団の皆さんがすごく訝しんでいるのが分かる…!あの野蛮な奴はだれだ!?って顔でこっちを見てくるのが分かる!!
全ては計画通り…!
ふふふ、おれには見える!見えるよ!騎士団のメンバーだけで無く、未来の攻略対象エルヴィンが呆然としているのが!見える!
もっとドン引きしてくれていいんだぜ♡
あ、因みにちゃんと話しがややこしくならないようライオネルはお留守番で本当は一緒に来るはずの母様もお留守番中だ
おれの動きを平然と受け入れてくれるマリンと一緒に来ているから安心さ!
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