悪役令息はモブに愛を捧ぐ

たなぱ

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それぞれの休暇①





王都にある学院から馬車で半日程の位置からが公爵領
広大な土地を上手く活用し、特産品として薬草を派生とする治療薬や美容品があり、地方から王都への中継地点に位置するため、宿屋を含め観光にも力を入れている

馬車で長旅をする距離では無いが、日帰りでは難しい…ゆっくりと帰省には長期休暇が必須だ



ついに迎えた長期休暇の初日、おれはエアを連れ公爵領に向けて出発した


「エア、馬車の乗り心地大丈夫か?辛くなったら休憩するから教えてくれ」

「だ、大丈夫です!馬車の見た目までゲーム通りでやばいなって…!というか私服のリナルド様の破壊力がもうやばくて…うっ………眩しい!!推しが眩しい…!」


実家に帰省する、休暇が始まり今日は朝から私服だ、夏の暑さも厳しくなっている為、薄手の上着を脱ぎ腕まくりをして居たのだが…私服腕まくりがエアに刺さったらしい
エアの前では楽な格好もしていたいんだ許してくれ


昔から我が家に仕えてくれている御者は馬の扱いにかなり慣れている、揺れも少なく快適だ
馬車というある意味の密室…普段と違うおれの姿にドキドキしているエアを放って置くのは勿体ない

急に馬車の中で立ち上がったおれにエアは驚くが、気にせず向かい合わせからエアの隣に座り腰を抱き寄せる…真っ赤になりこちらを見つめる姿が本当に可愛い…


顔を近づけると慣れたように目を閉じ、おれからのキスを受け入れる…声を出すと御者にバレるよと小声で話せばビクリと身体を震わせるエア…
そうやって声を漏らさぬように更に舌を求めて口を開くんだよな♡


くちゅ♡くちゅ♡……ぴちゃっ♡


「ん゙ぁっ♡んんっ…♡ぁ………んむっ………♡」

「っ……♡ぢゅ…っ…んっ……♡エア、舌もっと突き出せ…♡」


そう言えば、素直に快楽で震える舌を突き出し、おれに身を委ねる事が嬉しくて愛おしい…
自身の口内にエアの舌を喰らいつくすように吸い上げ、先端を甘噛みし少しだけ魔力を流し込み、舌で擽りつつ時折強く歯を立ててみた


「ん゙っーーーーー♡♡♡♡♡ぁ゙っんむっ♡♡♡っ、つっ♡♡ん゙ん゙ーーーーー♡♡♡♡♡」
ビクビクッ♡♡♡ビクビクッ♡♡♡♡


必死に声を我慢しながらエアの全身が震え快楽に悶えるのがわかる…可愛い…♡
じゅるじゅると舌を吸い上げながらひたすらに舌を甘噛し、魔力を流すたびエアは涙を流しながら真っ赤になって感じてくれる
可愛すぎる姿に歯止めが効かなくなり、当初の予定である休憩地点までエアを堪能してしまった



「リナルド様、休憩地点に到着致しました、馬へ水を飲ませて参りますのでご自由にお過ごしください」

「わかった、お前も少し休んでくれ」


馬車の扉の向こうで御者は用件を伝えるだけにしてくれるのが助かる
察したんだろうな…?たぶん、人を寄せ付けないおれが愛おしそうに実家へ連れて行く存在など理由は1つしかないのだから…公爵家に仕えるものにはおれが王太子殿下と婚約解消されている事がしっかりと伝わっていると感じた


目の前のエアは人に見せれるものじゃない、おれだけが見ていい姿だ…人の気配に怯え軽くイってしまったのか涙を溢しながら、唾液に濡れる唇を震わせ荒い息遣いでおれを見てくる可愛い存在…
手を絡め合うように繋いで続きはおれの部屋でしようと誘うと、何度も頷いて甘えてくるから困る…

エアが可愛すぎてほんと困る…本当に好きだと何回でも言える





半日の馬車の旅、しっかりと休憩地点で観光もしたかったが殆どエアを可愛がることを楽しんでしまい気付けば実家に到着していた




「おかえりなさいなさいませリナルド様、そしてようこそお越しくださいましたモブヴィール様」


「今戻った、エアの荷物は全ておれの部屋でいい、客室は使用しない」


「いっ、一緒…!?リナルド様……!?!」


執事とメイドに出迎えられ、おれはエアを連れて公爵邸に入る、この時間父様や母様は外出中だ
兄様達もおそらくは不在だろう…まさか長期休暇初日におれが帰ってくるとは思ってないと思う
長期休暇には一度帰りなさい、そうとしか父様は言っていないのだから

そして家族がいない間にエアの部屋をおれと一緒にしておく、客室なんて離れ離れな状況におれが耐えきれないからだ
若干エアが動揺しているが、優しく微笑んでエアを見ると何かを察したようにコクリと頷き納得してくれる

昔から仕える執事もメイドも、灰色の世界しか知らなかった無機質な性格のおれがこんなにも変わっていて驚いているのだろう
表情には出さず、エアを自室に泊まらせる事にも反対はせずに荷物を運んでくれるからありがたい





メイドに先導され、行き慣れた自身の部屋にエアを連れて入る
おれが不在の間にも掃除が行き届いており、学院の寮へ向かった日のままだ…メイドが部屋から退室すると、何故かエアが爆発した


「推しの自室ーー!!!!り、リナルド様…!?本当に此処で一緒に過ごしていいんですか!?!やばっ……わぁぁやばい推しの匂いがする部屋やばい!
え、もう室内の何もかもが設定資料集と一緒にじゃないですか………うっ………生きててよかった……!
こんな素晴らしい部屋に推しと一緒に推し部屋に入れるなんて事故って転生してよかった………!!!」



おれの匂いがする部屋とは…学院にいる間不在だったのにするものなのか?と思いつつ、はしゃぐエアが可愛すぎて父様達が帰宅するまで眺める事になる





こうして公爵邸で過ごす初めての色のある長期休暇が始まった









感想 15

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