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夢ではなく異世界転移
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夢の世界で数日が過ぎてしまった。
さすがに夢だと現実逃避していられなくなってしまった。
夢でもお腹は空くので、食事をしたり、お風呂に入ったり、普通に生活していたけれども、何度寝て目覚めても、現実に戻ることはなかった。
「はぁ。そろそろ現実逃避は終わりにしよう」
夢であって欲しいと何度も願っていたけれども、さすがに無理がある。
いやいや、薄々は感じていましたよ。
初めて見るモンスターの大群に兜や鎧を身に付けた武装軍団たち。
地球にあんなモンスター(獣)は存在しないし、今時金属の兜や鎧を身に付けて戦争するのも奇妙だと。
何よりも夢にしては、矢が突き刺さった傷口の痛みがやけにリアルだと……コレはラノベやファンタジー小説で読んだことのある異世界転移かも、と。
薄々は感じていましたが、認めたくなかったのだ。
スマホは圏外で、知らないアプリがあり、戦場真っ只中に放り込まれて死にそうになったり、『メテオシャワー』の威力も想像以上だった。ちなみに、『メテオシャワー』は一回きりらしく、スマホにあるけど、グレー表示になっていてアプリを起動するのは不可能。
数日も過ごせば、スマホのアプリがおかしいことにも気がついていました。
夢にしては妙にリアル過ぎるアプリの機能でしたから。
『シークレットマイルーム』というこのアプリを見た時から薄々は理解していました。
でも、信じたくなかったんですよ。
地球ではない別の世界、所謂異世界転移を自分が経験することになるとは、信じたくなかったんです。
緊急避難対応あり、で戦場真っ只中で死にそうになったから緊急避難して『シークレットマイルーム』という部屋にいるということを認めなくなかったんです。
ちょっと現実逃避が長かったような気もするけれども、死にそうな目にあったのだから、目を背けたくなるのも仕方ない…はず。
異世界転移してしまったらしいので、あるあるの《ステータス》確認をしましょうか。
つーか、スマホに《ステータス》画面があったんだけど、スルーしていただけ。
スルーしていたのは《ステータス》だけじゃない。実は鏡を見て驚いたことがある。髪の毛の色が緑色になっていたから。まあ、原因は異世界転移で間違いない…ファンタジーな世界ならありえる話だ。それも《ステータス》を確認すれば何か分かるかも。
《ステータス》
名前:カイリ トムラ
年齢:13歳
生命:D 魔力:D 攻撃:E 防御:D 幸運:A
《スキル》
生活魔法 言語理解 アイテムボックス
《装備品》
個人カード・身代わりの指輪・スマホ(魔導具)
「……ゲームのようですね」
というか、このステータスはどう考えても良いとは思えないのでちょっと、いえ、かなり不安ですね。
ん~と、ステータスだけではよくわからないので、次は、この世界の一般常識かな、とスマホアプリの『一般常識』をポチッとな。
「『一般常識』をインストールします」というアナウンスが聞こえたと思ったら、激痛がカイリを襲う。どうやら、『一般常識』が頭にインストールされてるらしく、激しい頭痛に襲われ……カイリは気絶した。
「うぅ。まったくなんて酷い頭痛なんですかっ!」
目が覚めて思わず叫んでしまったカイリ。気絶する程の頭痛だったのだから叫んだカイリは悪いないはず。本当に異世界転移してから録なことがないですね。
とりあえず、『一般常識』からわかったことは。
・魔力量によって、髪色が異なること。
SS:金色 S:銀色 A:紫色 B:赤色 C:青色 D:緑色 E:茶色。
髪色により差別があることも。
カイリの髪色が緑なのはそういうことですか。差別があるのは、どこの世界でも同じらしい。
・異世界から転移してくる者をマレビトと呼ぶこと。
・マレビトには、言語理解、生活魔法、アイテムボックスの最低限のスキルを必ず授かること。
※言語理解以外は、この世界の住人と同じスキルであるが、マレビトの方が優れている。
・マレビトはこの世界の住人よりひ弱なので、神様が同情して生き延びられるように特別な能力を与えられたこと。
・マレビトは神様に会い個人の希望を聞き、神様から個人にあった特別な能力を与えられること。
※ごく稀に、神様に会わずに能力を授かる者もいるらしい。
うん、まさに最後の※部分は僕ですね。
まあ、神様に会っていたら、僕が選択するのは、日本に帰ること!それが例え死んでしまうことになろうとも、異世界転移などはお断りです。
ラノベやファンタジー系の小説を読むのは好きですが、自分が経験したいか?と聞かれれば即答でノーと答えるのがカイリなのだ。
日本より文明が進んでいるなら、少しは考える余地はあるが、それでも日本のような安全で平和な国は少ないでしょうから、やはり答えはノーなのだ。
喧嘩したこともないのに、物騒な世界で暮らせと言われても無理です。
物語は物語だから面白いんですよ。
さすがに夢だと現実逃避していられなくなってしまった。
夢でもお腹は空くので、食事をしたり、お風呂に入ったり、普通に生活していたけれども、何度寝て目覚めても、現実に戻ることはなかった。
「はぁ。そろそろ現実逃避は終わりにしよう」
夢であって欲しいと何度も願っていたけれども、さすがに無理がある。
いやいや、薄々は感じていましたよ。
初めて見るモンスターの大群に兜や鎧を身に付けた武装軍団たち。
地球にあんなモンスター(獣)は存在しないし、今時金属の兜や鎧を身に付けて戦争するのも奇妙だと。
何よりも夢にしては、矢が突き刺さった傷口の痛みがやけにリアルだと……コレはラノベやファンタジー小説で読んだことのある異世界転移かも、と。
薄々は感じていましたが、認めたくなかったのだ。
スマホは圏外で、知らないアプリがあり、戦場真っ只中に放り込まれて死にそうになったり、『メテオシャワー』の威力も想像以上だった。ちなみに、『メテオシャワー』は一回きりらしく、スマホにあるけど、グレー表示になっていてアプリを起動するのは不可能。
数日も過ごせば、スマホのアプリがおかしいことにも気がついていました。
夢にしては妙にリアル過ぎるアプリの機能でしたから。
『シークレットマイルーム』というこのアプリを見た時から薄々は理解していました。
でも、信じたくなかったんですよ。
地球ではない別の世界、所謂異世界転移を自分が経験することになるとは、信じたくなかったんです。
緊急避難対応あり、で戦場真っ只中で死にそうになったから緊急避難して『シークレットマイルーム』という部屋にいるということを認めなくなかったんです。
ちょっと現実逃避が長かったような気もするけれども、死にそうな目にあったのだから、目を背けたくなるのも仕方ない…はず。
異世界転移してしまったらしいので、あるあるの《ステータス》確認をしましょうか。
つーか、スマホに《ステータス》画面があったんだけど、スルーしていただけ。
スルーしていたのは《ステータス》だけじゃない。実は鏡を見て驚いたことがある。髪の毛の色が緑色になっていたから。まあ、原因は異世界転移で間違いない…ファンタジーな世界ならありえる話だ。それも《ステータス》を確認すれば何か分かるかも。
《ステータス》
名前:カイリ トムラ
年齢:13歳
生命:D 魔力:D 攻撃:E 防御:D 幸運:A
《スキル》
生活魔法 言語理解 アイテムボックス
《装備品》
個人カード・身代わりの指輪・スマホ(魔導具)
「……ゲームのようですね」
というか、このステータスはどう考えても良いとは思えないのでちょっと、いえ、かなり不安ですね。
ん~と、ステータスだけではよくわからないので、次は、この世界の一般常識かな、とスマホアプリの『一般常識』をポチッとな。
「『一般常識』をインストールします」というアナウンスが聞こえたと思ったら、激痛がカイリを襲う。どうやら、『一般常識』が頭にインストールされてるらしく、激しい頭痛に襲われ……カイリは気絶した。
「うぅ。まったくなんて酷い頭痛なんですかっ!」
目が覚めて思わず叫んでしまったカイリ。気絶する程の頭痛だったのだから叫んだカイリは悪いないはず。本当に異世界転移してから録なことがないですね。
とりあえず、『一般常識』からわかったことは。
・魔力量によって、髪色が異なること。
SS:金色 S:銀色 A:紫色 B:赤色 C:青色 D:緑色 E:茶色。
髪色により差別があることも。
カイリの髪色が緑なのはそういうことですか。差別があるのは、どこの世界でも同じらしい。
・異世界から転移してくる者をマレビトと呼ぶこと。
・マレビトには、言語理解、生活魔法、アイテムボックスの最低限のスキルを必ず授かること。
※言語理解以外は、この世界の住人と同じスキルであるが、マレビトの方が優れている。
・マレビトはこの世界の住人よりひ弱なので、神様が同情して生き延びられるように特別な能力を与えられたこと。
・マレビトは神様に会い個人の希望を聞き、神様から個人にあった特別な能力を与えられること。
※ごく稀に、神様に会わずに能力を授かる者もいるらしい。
うん、まさに最後の※部分は僕ですね。
まあ、神様に会っていたら、僕が選択するのは、日本に帰ること!それが例え死んでしまうことになろうとも、異世界転移などはお断りです。
ラノベやファンタジー系の小説を読むのは好きですが、自分が経験したいか?と聞かれれば即答でノーと答えるのがカイリなのだ。
日本より文明が進んでいるなら、少しは考える余地はあるが、それでも日本のような安全で平和な国は少ないでしょうから、やはり答えはノーなのだ。
喧嘩したこともないのに、物騒な世界で暮らせと言われても無理です。
物語は物語だから面白いんですよ。
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