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本編
4話
しおりを挟むまさかまた最初から全部話されるとは思わなかった…。
たぶん30分以上はかかったと思う。座り込んでたから脚が痛い。
「では勇者紗菜よ、お主の旅の力強い仲間となる聖女と騎士を紹介しよう。2人とも来てくれ。」
すると左右に控えていた人の中から、2人の男女が歩いてきた。
右に立っている女の人の方は私と同じくらいの年齢かな?
身長は私よりも頭1個分くらい大きいし、胸とかも普通に私よりも大きいけど…。
それに、ピンク色のふわふわしたドレスを着てて似合ってるしすごいかわいい。
左にいる男の人はたぶん私よりも年上かな。
落ち着いた雰囲気をしてる。
服装は薄手の白いTシャツにジーンズのズボンだ。
騎士の人が周りの人と違ってラフな格好をしているからか、もの凄い余裕を感じる。
てか、服とかを見て誤魔化してたけど2人とも顔が良すぎる!!
顔立ちがはっきりしていて、スタイルもいいからヨーロッパ系のモデルさんみたい。
私の語彙力がないから凄さが伝わらないけど、とにかくなんかもうオーラがキラキラしてる!!
この2人と一緒に旅するの??
身長も150cm少しで雰囲気も芋っぽい私には荷が重いよ。
誰が見ても私が勇者だなんて思われないよ…。
自分で考えておきながらちょっと凹んできた。
というか仲間って自分で集めるイメージだったけど決まってるのね。
楽でいいんだけどなんかもしこの国の人たちの陰謀だったらって考えるとなぁ…。
まぁ、そうだったとしても私にはどうしょうもないし。
大丈夫、大丈夫どうにかなる。
ポジティブにいこう!
「では2人とも勇者紗菜に挨拶を。」
さっきのもそうだけどそこを仕切るのは普通、王様じゃないと思うんだけどな。
王様ってもっと昔の偉い人みたいに決められた人としか話さないイメージ持ってるだけと、違うのかな。
「はじめまして勇者殿。僕が聖女の職を賜わっておりますレオン・カシーナです。」
…?
!?
え??そっち!?
男の人が聖女なの??
言われてみれば神聖な感じが漂ってるし、別に似合わない訳じゃないんだけど…。
聖女って女って字が付くぐらいだから女の人だと思ってた。
っていうことは??
「騎士のフロイレン・トレストと申します。まだまだ未熟者ですがどうかよろしくお願いいたします。」
まじか。
この女の人、腕とか体とか普通に細いのにどうやって戦うんだろう。
てか、ドレス着てるけど?そのまま戦うのかな??
「では勇者よ、よろしく頼むぞ!!」
そう言って王様が退出してみんなもぞろぞろと扉へ向かい始めた。
え?私このまま放置??
「では勇者様、今宵は体を休めて明日の朝に出発いたしましょう。お部屋まで案内いたします。」
そういって優雅に騎士ちゃん(?)が歩き出した。
え??私戦い方とかわからないまま旅に出されるの?
それにどうやったら帰れるの?
「あのー騎士ちゃん、」
「お部屋までご案内いたします。」
丁寧に振り返って応えてくれた。
けど、私は質問がしたいんだけどなー。
みんな会話ができないし、帰り方もわかんない。
これもしかして私、とんでもないことになってる?
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